目次
FXで勝つために必要なチャート分析方法について説明します。
本ページで取り上げるチャートパターンはFXでは本当によく見かけるものばかりで、初心者の方やチャート分析が分からない方に最適な内容となっております。
FXで出現するチャートに全く同一なものはあり得ないのですが、分析方法や勝つための考え方においては、今後も繰り返し活用できるようなものを取り上げています。
また、チャート分析の基本的な考え方としてテクニカルツール類の多用ではないということがメインテーマにあり、本稿で使っている分析ツールもローソク足チャート、トレンドラインなどごく基本的なもののみとなっています。
*その他のFX攻略に関する記事はこちら:
「初心者必見!FXで数多くのトレーダーが利用する3つの基本ツールの勝ちにこだわった使い方」
「FX初心者が陥る利益確定・損切りの戸惑いをクリアにする9つのクールなやり方」
チャートパターンの発見がFXで勝つ秘訣
FXで勝つ方法はネット検索や書籍等で数多く紹介されておりますが、本稿では「チャート」という最も基本的なテクニカルツールの読み方を中心とした内容となっております。
そして、以下のような内容を本稿における一貫したテーマとしております。
- パターンの発見、前例主義
- シンプルな分析方法
パターンの発見、前例主義
これはたくさんのテクニカルツールの使い方をマスターすることではありません。現実に出現するチャートパターンを発見し、その後再び現れた時にそのパターンに乗っかっていくということを意味します。
FXは無料で使えるテクニカルツールについ依存してしまいがちになりますが、ツールに従って相場が変動していくという保証が全くありません。
ツールは現実の相場の動きを調べるための「脇役」という存在であることを忘れず、冷静に上手に付き合うことが大切です。
また、パターンに乗るということは、似たような相場状況を発見し乗っかっていくものですので、もはや予想する必要はなくなり、不確実性の低下につながるようになるのです。
シンプルな分析方法
シンプルなものであればあるほど多くの相場参加者の意識が集まりやすく、従ってシンプルな分析方法の方がうまくいきやすいのです。
シンプルさの究極的な存在は「FX」そのものです。どういう意味かと言いますと、FXは「楽にお金儲けができる」という認識がされがちで、その認識の段階においては必然的に多くの人が集まってきます(みんな楽して儲けたいですから)。
そして次に掲げる項目やテーマにおいて下に行くに従い段々と参加者の意識が分散されていきます。
- FX
- FX かんたん
- FX かんたん 方法
- FX かんたん 方法 テクニカルツール
- FX かんたん 方法 テクニカルツール トレンドライン
- FX かんたん 方法 テクニカルツール トレンドライン 複数引く など
従って、なるべく意識の分岐がなされていない段階である「シンプルな勝ち方」が優位となってくるのです。
FXの最も基本的なチャート分析方法
大きな相場の流れをつかむ
では本ページにおける最も勝ちやすいチャート分析パターンから紹介していきます。
これから取り上げる例は様々なサイトでも紹介されているような、ごく基本的なチャートとトレンドラインによる攻略方法です。以下の画像をご覧ください。
出典:(株)DMM.com証券
こちらはUSD/CAD(米ドルとカナダドル)の日足チャートになります。チャートはきれいな右肩上がりとなっております。
従って、当然ながら「買い」ポジションを建てることが優先されてきます。極めて単純な話です。
ではこの時、短期チャートはどう扱うようにすればいいのかと言いますと、「エントリータイミング」を探すためにチェックします。
つまり、短期チャートにおいてなるべく価格が下がったところから新規ポジションを建てるようにしていきます。
また、中・長期的な上昇が続く中で、下値から繰り返し買いのエントリーが行えます。もちろんこのパターンに慣れればレジスタンス(上値抵抗線)から何度も売りを行うこともOKです。
注意することとしましては、「短期足ばかり見てしまうとこの上昇相場が理解できず間違ったエントリーをしてしまう」ことです。
異なるチャート間の矛盾
次は短期チャートから買いのエントリーポイントを具体的に探っていきます。先ほどの日足チャートと新たに4時間足のチャートを並べてみます。
「USD/CAD 日足」
出典:(株)DMM.com証券
「USD/CAD 4時間足」
出典:(株)DMM.com証券
日足を見ますとレートが上昇中であることが分かるのですが、4時間足で見た場合、下の方の赤い囲みのレート(1.30477)到達までは逆に下がっていたと読み取れます。
繰り返しになりますが、こういった場合は上位足である日足を優先するのが基本で、4時間足や下位チャートにおけるレートのブレにとらわれないようにすることが大切です。
エントリー
4時間足を見ますと緑色の下降したサポートラインを引くことができ、しかも赤い囲みの部分は「日足チャートのサポートライン上」でもあるため、絶好のエントリー箇所であるのです。
またこのレート(1.30477)は「1.30500」といった500きざみという切りのいい数字に近く他の参加者も意識しやすので、その後のレート上昇を支える材料となってきます。
2つのチャートをチェックした上でエントリータイミングを整理しますと、
- 4時間足のサポートライン上
- 日足のサポートライン上
- キリのいいレート
根拠が3つもあればエントリータイミングとしては十分です。
利益確定
利益確定については、最大限の利益を求めるのでしたら日足のトレンドライン上(抵抗線、赤い点線)で決済することです。
現実的には、レートの上下動による心理的な負担や不足の事態を避けるため、4時間足の抵抗線を利確ポイントにしたり、チャートを見るのではなく短い値幅(10~15pipsなど)で自動的に決済するのをおすすめします。
高値(安値)の再々到達を見越したやり方
これもFXでは頻繁に見かけるチャートの形です。まさにパターンそのものといった感じです。次の画像はEUR/USDの1時間足チャートです。
出典:(株)DMM.com証券
3つの赤い囲みの最高値とそれに至るローソク足がまるで「W」を描くようなチャートですが、ここでは「左から2つ目までの高値出現をもって3つ目の高値を狙う」というものです。
ポイントとしては、「できるだけチャートがキレイな描写」になっていることが大切です。またトレンドラインや他のテクニカルツールが同時に成り立っているとより信頼度がアップしていきます。
エントリー
次の画像をご覧ください。
出典:(株)DMM.com証券
こちらは最初に上げた画像の右側を隠したものです。実際のトレードにおいてまだ右側部分が出現する前の、レートが赤い囲み付近に滞在していることを表しています。
次にこの状態において、最初の画像のようなチャート画像とその高値(1.14337)を想像して、実際にこのレート付近まで上昇したら「売り」でエントリーします。
この時、緑色の2本のトレンドラインを引きますとレンジ相場の感覚とともに狙う高値を想像しやすくなります。
利益確定
1時間足のチャートですので長期チャートとは言えないことから、サポートラインぎりぎりまで値幅を狙うのも利確としてはおすすめです。
短期間に何度も繰り返し高値に到達し「W型」などになっていない通常のBOXチャートでは、その後の「明確なレート変動」にあまり期待できるものではありません。言い換えますと、売り買いが乱れ飛びグズグズした状態にもなりやすいです。
やはりこのようなキレイで出現頻度が低いものに対しては、多くの意識が集まるのと同時にテクニカル分析も成功しやすくなってきます。
失敗例
このチャート分析の失敗例も紹介します。次の画像はEUR/JPNの1時間足の例です。
出典:(株)DMM.com証券
レートは一番右の赤い囲みに到達することなく下落してしまいました。
このようにうまくW型になってくれないこともありますが、レートが高値に到達しなければ売りを行うことはありませんので安全ではあります。
では、次の場合はどうでしょうか。
出典:(株)DMM.com証券
こちらは一番右の赤い囲みからレートが上昇してしまいました。ここで売りを仕掛けていますと損切りしなければならない結果となります。
この場合、チャートはUSD/JPNの30分足であり、より上位の日足などのチャートのトレンド方向に注意してエントリーを考えることが大切です。
MACDのダイバージェンス
「ダイバージェンス」とは、テクニカルツールの表示する内容と実際のレートや相場が異なることを意味します。
MACDにおけるダイバージェンスはこの後実際の例を紹介しますが、これもまたFXでよく見かけるパターンで、その発生頻度の高さからぜひとも活用したいものです。
ダイバージェンスの基本例
出典:(株)DMM.com証券
上記がその例となりますが、上の緑色で囲った2つの同じようなレートがありますが、それぞれに対応する下方のMACDの表示が異なっております。
左側のMACDはこれから上昇が期待される表示となっているのに対し、右側は下降が予想されるものとなっています。
MACDは2本の曲線による相場の過熱感の表示と、棒状の「ヒストグラム」による表示がありますが、ダイバージェンスはそのいずれかで発生することがよくあります。
上記の画像の例では特にヒストグラムに違いが現れ、右側のレートはトレンドラインを突破し下降するといった結果となっていきました。
ダイバージェンスと他のツールとの様々な戦略
次の画像はUSD/JPNの5分足チャートです。
出典:(株)DMM.com証券
「トレンドラインとの融合」
緑と青の囲み部分のレートに対応するMACDが異なっており、青い方に対するMACDは2本の線がデッドクロスしていたり、ヒストグラムの過熱感が徐々に低下する方向へと移行している状態です。
また青い囲みのレートはトレンドラインの抵抗線にも近く、以上により絶好の売りポイントとなってきます。
そしてここで売りでエントリーした場合、ピンク色の囲み付近にサポートラインがありますので、一般的にはここで利確します。
しかし実際には画像のようにサポートラインを突き抜け更に下落していきました。この下落は対応するMACDの通りとなっています。
「MACDにより逆張りを回避」
また、ピンク色の囲み付近でMACDを見なければサポートラインからの逆張り(買い)が非常に考えられる戦略ですが、MACDを確認することで安易に逆張りをするのはちょっとためらわれる物となってきます。
その他の利用例
移動平均線が大きく上方へ膨れ上がっているにもかかわらず、レートがなかなか下落しないといったことがあります。
こういった場合に、繰り返し訪れる天井ごとのMACDを確認することで、上記までにあったような過熱感の違いを発見し、2本のラインやヒストグラムがそれまでのものよりもネガティブな表示でれば、下落する可能性が高まってきます。
特に週足や月足のチャートですと見ている時間軸が長くトレンド転換を非常にキャッチしにくいですので、MACDのダイバージェンスは有効です。
チャートパターンの複合型
複雑な分析結果となるパターン
最後に実際にあったパターンで複雑なものを紹介します。次の画像は英ポンド/円(GBP/JPN)の15分足チャートです。
出典:(株)DMM.com証券
赤い3つの矢印がW型の変形、黄色と黒の矢印がそれぞれ「M型」のチャートパターンを形成し、赤い方のW型チャートの構成要素となっております。
また赤い矢印のうち、真ん中と右側のローソク足付近でMACDのダイバージェンスが発生しています。
全体的にはどの矢印の箇所であっても逆張りが成功しているように見えますが、黒い矢印の一番左側付近のローソク足から逆張りの売りを行いますと失敗となるケースとなっています。
チャートパターンを発見するためには
やはり数多くのチャートを見て、訓練を繰り返すのが大切です。ここまでで紹介しました各種チャートパターンは、それぞれは非常に単純で誰にでも認識することができるものですが、最初にそれと気が付けるかどうかに関しては、慣れや経験が必要となってきます。
パターンを発見するポイントとしましては、他の記事でも何度か書いている内容ですが、以下の項目が大切です。
- きれいな描写のパターン
- はっきりとした目立つパターン
- 自分以外の他の参加者も気が付きそうなパターン
その時までのトレード成績やメンタルの状況によってもチャートへの解釈の仕方が変化していきます。
どんなに簡単なチャートパターンであっても冷静に気を抜くことなく取り組んでいくことが大切です。
まとめ
今回はFXにおけるチャートパターンの基本的な例を取り上げてみました。
相場に絶対はありませんが、人間の営みにはある一定の繰り返しのリズムがあるものです。以下に今回の内容を整理してみます。
- 繰り返し訪れるチャートパターンに乗っかっていくのが堅い勝利の秘訣
- 長期足のトレンドに従い短期足の乱れに迷わないエントリーが大切
- 高値(安値)の再々到達パターンは分かりやすく攻略効果が大きいパターン
- MACDのダイバージェンスもよく見かけるパターン
- チャートパターンの発見には訓練や経験も必要
しかし、いくら予想の必要がなくなるパターン攻略法でありましてもFX取引である以上、「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」という言葉を覚え、資金管理やメンタルなど万全のトレード体制を整えることが大切です。
「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」とは:
出典:YOMIURI ONLINE
*FX初心者の方に最適な記事はこちら: