個人賠償責任保険とは
個人賠償責任保険とは、他人にケガをさせたり、他人のものを壊したりしたことが原因で、相手に弁償する責任(賠償責任)が生じた場合に、治療費や修理代、新しい商品を購入しなおす際の費用を保険金として給付し、補償を行う保険商品のことです。
契約者とその家族が補償の対象になるものが主流
近年では、契約者本人だけでなく契約者の家族も補償の対象になる個人賠償責任保険が主流です。つまり、家族の中で誰か1人が契約していれば、他の誰かがトラブルを起こした場合も、個人賠償責任保険による補償が受けられます。
補償対象になるトラブルの例

個人賠償責任保険は「他人をケガさせたり、他人のものを壊したりした」などの事故であれば、補償対象に含まれます。具体例としては
- 友人の家を子どもと訪問したら、子どもがぶつかってテレビを壊した
- 外で立ち眩みを起こし、自動ドアにぶつかってガラスを割った
- 自転車で駐車中の自動車にぶつかった
- 自転車で走っていたら通行人にぶつかりケガをさせた
などが考えられます。

自転車に乗る家族がいるなら必須


近年、個人賠償責任保険の重要性がクローズアップされている背景の1つに、自転車事故の賠償金をめぐる裁判で、高額の賠償を命じられる事例が相次いでいることが挙げられます。いくつか事例を紹介しましょう。
裁判所・年 | 事故の概要 | 賠償金額 |
---|---|---|
神戸地裁 平成 25 年7月 | 坂道を下ってきた小学5年の少年の自転車が歩行中の 62 歳女性と衝突し、歩行者の女性が意識不明となった。 | 9,520 万円 |
東京地裁 平成 20 年6月 | 自転車運転中の男子高校生が車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた 24 歳会社員男性と衝突し、会社員は言語機能の喪失等重大な障害が残った。 | 9,266 万円 |
東京地裁 平成 19 年 4 月 | 成人男性が昼間、信号表示を無視して高速度で交差点に進入、青信号で横断歩道を横断中の女性(55 歳)と 衝突し、女性は頭蓋内損傷等で 11 日後に死亡した。 | 5,438 万円 |
横浜地裁 平成 17 年 11 月 | 女子高校生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火で走行中、前方を歩行中の看護師(57 歳)の女性と衝突し、看護師には重大な障害(手足がしびれて歩行が困難)が残った。 | 5,000 万円 |
東京地裁 平成 26 年1月 | 信号無視した会社員の男性 46 歳の自転車が横断歩道を渡っていた 75 歳の女性と衝突し、歩行者の女性が死亡した。 | 4,746 万円 |
自転車事故の場合、自動車のように公的補償として自賠責保険が用意されているわけではない以上、個人賠償責任保険や自転車保険などに加入していない人が多かったのも事実です。
しかし、そのように「何の保険にも入っていない人」が事故を起こし、相手が万が一のことになってしまったり、重い障害が遺ったりした場合は、高額な賠償金を言い渡されても、払うほどのお金がない、という別のトラブルも起こりうるでしょう。

- クレジットカードの支払を延滞・滞納していた
- ローンが途中で払えなくなった
など、お金の貸し借りをする取引(信用取引)が原因で生じた債務については、債務整理の一環として自己破産が認められています。平たくいうと、裁判所が許可を出せば、免責といって支払いをしなくて済むということです。これは、破産法という法律で定められています。
しかし、一定の原因により生じた債務=支払義務については、たとえ自己破産をしたとしても免責されません。その中には、自転車で事故を起こしたことが原因で生じた損害賠償金も含まれます。
破産法 第253条
免責許可の決定が確定したときは、破産者は、破産手続による配当を除き、破産債権について、その責任を免れる。ただし、次に掲げる請求権については、この限りでない。
(中略)
三 破産者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権(前号に掲げる請求権を除く。)
つまり、どんなことがあっても払わなくてはいけません。被害者を保護するための規定ですが、実際は払ってもらえないということもあり得ます。当然、その場合は強制執行の申立も視野に入るでしょう。つまり、相手の持ち家などの不動産やその他の財産を裁判所が一定の手続きを経て売ってしまうことです。
しかし、相手側に差し押さえる財産がなければ、強制執行をしたところで損害賠償として命じられた金額を賄うことは事実上困難でしょう。
そーそー。。
だから我が家、自転車事故に備えて1億だかのつく保険入ったんだもん。。 https://t.co/24wSaOKKzT— 亮@せめてチャコールグレー (@ryo349da1) November 17, 2017
都道府県、市区町村によっては義務化されていることも


- 自転車事故による賠償金が高額になる事例もあること
- 高額になった場合でも、支払能力を確保しておくこと
という観点から、個人賠償責任保険もしくは自転車保険への加入を義務付けている自治体も増えてきました。必ず入らなくてはいけない(義務)自治体と、なるべく入るように指導されている(努力義務)自治体をまとめました。
義務 | 努力義務 |
---|---|
山形県 埼玉県 東京都 神奈川県 長野県 静岡県 金沢市 滋賀県 京都府 奈良県 大阪府 兵庫県 愛媛県 鹿児島県 宮城県仙台市 埼玉県さいたま市 神奈川県相模原市 静岡県静岡市 愛知県名古屋市 京都府京都市 大阪府堺市 福岡県福岡市 |
北海道 茨城県 群馬県 千葉県 富山県 和歌山県 鳥取県 徳島県 香川県 高知県 福岡県 熊本県 千葉県千葉市 福岡県北九州市 |
【大切なお知らせ:自転車保険への加入が義務に】県では4月から自転車損害保険への加入が義務となりました。自転車事故でも高額な賠償金が求められる事例があるんです。自転車をご利用の皆様は必ず確認&加入を! https://t.co/u81xfSEHOe pic.twitter.com/zw8d4O27UK
— 埼玉県庁 (@pref_saitama) April 2, 2018
子どものいる家庭でも必須
自転車に乗る家族がいる家庭のみならず、子ども(目安としては幼児~中学生)がいる家庭も、個人賠償責任保険には入っておいたほうがいいでしょう。小さいうちは親戚の家に連れて行ったら家具やテレビにいたずらしてしまう、ということもあり得るはずです。
また、少し大きくなってきたら、友だちと無理な遊びをしてケガをさせてしまうことだってあるはずでしょう。
先日の事故報告「子供が学校の和室で正座から立ち上がった時 ふらついて近くの友人の荷物を踏んだ。その中にはメガネがあり破損してしまった」との事 久々に個人賠償責任保険、適応!新しいメガネの領収書と破損したメガネ、請求書を頂き無事解決!皆さん賠償責任保険入ってます? #hoken
— muscleばお (@muscle80) June 17, 2010
自転車保険と個人賠償責任保険の違いは?
なお、自転車保険と個人賠償責任保険の関係についても触れておきましょう。簡単にいうと、自転車保険は「個人賠償責任保険をベースにして、本人が自転車に乗っていたことが原因でケガをしたり、万が一のことになったりした場合の補償も受けられるようにしたもの」と考えましょう。

個人賠償責任保険を選ぶポイント
次に、個人賠償責任保険を選ぶポイントについて考えてみましょう。
- 既に加入している火災保険、自動車保険の特約を見直す
- クレジットカード会社経由で安く入れないか検討する
- 最高補償額は1億円以上を目安にする
- いつから補償が開始するのか確認する
- 示談交渉サービス、弁護士費用の補償があればなおよし
の5つについて解説します。
ポイントその1.既に加入している火災保険、自動車保険の特約を見直す
個人賠償責任保険に限らず、保険に加入する際に気を付けてほしいのは「自分がすでに入っている保険で、同じような補償が受けられないか」を確認することです。
個人賠償責任保険の場合は、火災保険や自動車保険に付帯できる「個人賠償責任特約」が同じ機能を果たしてくれるので、まずは火災保険と自動車保険の契約内容を確認しましょう。契約内容の確認は
- 保険証書を見る
- 保険会社の契約者専用Webページで確認する
- 保険会社のコールセンターに連絡し、調べてもらう
などの方法ですぐにできます。
ポイントその2.クレジットカード会社経由で安く入れないか検討する
火災保険、自動車保険に個人賠償責任特約を付けていなかったり、ついていたとしても補償内容が不十分だったりした場合は、個人賠償責任保険に加入する必要があります。その際、損害保険会社が販売する保険商品以外の選択肢として検討してほしいのが、クレジットカード会社が販売する保険です。

クレジットカードにもともと付帯している保険に上乗せするためのものとして、クレジットカード会社が外部の保険会社と提携して販売しています。実際は、その会社のクレジットカードを利用している人であれば、誰でも利用できると考えましょう。
クレジットカード会社経由で入れる保険の例
ここで、クレジットカード会社経由で入れる保険の例をいくつか紹介しましょう。個人賠償責任保険としての機能を有しているプランを主体に取り上げました。
JCB「トッピング保険」 | JCBと損保ジャパンが提携。「日常生活賠償プラン」では、保険料月150円で死亡・後遺障害(交通事故のみ)100万円、個人賠償責任は最高1億円までの補償が受けられる。 |
---|---|
イオンカード「イオンカード会員専用保険」 | イオンフィナンシャルサービスと損保ジャパンが提携。保険料月240円で死亡・後遺障害(交通事故のみ)350万円、個人賠償責任は最高1億円までの補償が受けられる。 |
エポスカード「エポラク傷害保険」 | エポスカードと三井住友海上が提携。日常生活賠償重視コースでは保険料月520円で個人賠償責任は最高2億円までの補償が受けられる。 |
クレディセゾン「Super Value Plus」 | クレディセゾンとセゾン自動車火災保険株式会社が提携。ご迷惑安心プラン[U]では、保険料月300円で個人賠償責任は最高1億円までの補償が受けられる。 |
ポイントその3.最高補償額は1億円以上を目安にする
相手のメガネを壊した、程度であれば、新しく買い直すための費用を弁償すればいいので、いくらあれば大丈夫かは大体想像がつきます。しかし
- 相手にケガをさせた結果、重い障害が遺ったり、万が一のことになったりしまった
- 壊したものが、相手の事業に関わる資産だったため、しばらく営業できなくなってしまった
などの場合は、裁判で言い渡される賠償額がいくらになるのか見当もつかないでしょう。特に気をつけるべきなのは、自転車事故が原因で相手が一命をとりとめたものの、重い障害が残ったケースです。

具体的にいくらあればいいのかは、事故の経緯や相手の職業、家族構成にもよるので明言はできません。
ポイントその4.いつから補償が開始するのか確認する
個人賠償責任保険に限らず、保険において大事なのは「いつから補償が受けられるのか」ということです。個人賠償責任保険を契約する際も、必ずこれは確認しましょう。その保険により補償が受けられる最初の日のことを、保険の始期日といいます。
ポイントその5.示談交渉サービス、弁護士費用の補償があればなおよし
事故が起きたときの経緯や相手との関係性、家族構成にもよりますが、賠償責任が生じる事故は時には、人の命や事業上大事な資産も巻き込まれます。そのため、当事者同士で話し合おうとしても、専門的な知識も、交渉の技術もないため、話し合いが難航するのは想像に難くありません。
現役FPがおすすめする個人賠償責任保険ランキング
ここから先は、現役FPがおすすめする個人賠償責任保険ランキングについて解説しましょう。
1位.自転車向け保険 Bycle/au損保
自転車保険ならau損保の「Bycle(バイクル)」|au損保
最高補償額 | 3億円 ※シルバーコース、ゴールドコースの場合。ブロンズコースは2億円。 |
---|---|
月額保険料 | 340円~ ※コース、加入タイプにより異なる。詳しくは後述。 |
示談交渉サービス等の有無 | 有 |
その他の特徴 | ゴールドコースであれば、示談交渉のみならず法律相談費用補償や弁護士費用等補償も利用できる。 |
自転車向け保険 Bycle/をおすすめする理由
Au損保は、通信大手・KDDIとあいおいニッセイ同和損保の合弁会社です。名前に「au」と入っていますが、たとえ携帯電話がNTTドコモやソフトバンクなど、au以外の会社を使っている場合であっても、保険の利用自体はできます。
この保険をおすすめする理由として
- 家族構成に応じて料金プランを選べる
- 補償額は最高3億円まで設定できる
- 自転車ロードサービスを利用できる
の3点を挙げましょう。
まず「家族構成に応じて料金プランを選べる」「補償額は最高3億円まで設定できる」についてですが、この保険の補償内容と料金プランを紹介しましょう。
補償内容等 | ブロンズコース | シルバーコース | ゴールドコース |
---|---|---|---|
死亡・後遺障害 | 250万円 (自転車)500万円 |
400万円 (自転車) 800万円 |
400万円 (自転車) 800万円 |
ヘルメット着用中死亡※1 | 100万円 | 100万円 | 100万円 |
入院一時金(3日以上の入院で) | ― | 2万円 (自転車) 4万円 |
5万円 (自転車) 10万円 |
入院保険金日額(入院1日につき) | 4,000円 (自転車) 8,000円 |
6,000円 (自転車) 12,000円 |
6,000円 (自転車)12,000円 |
手術保険金(手術により) | 2万円または4万円 (自転車) 4万円または8万円 |
3万円または6万円 (自転車) 6万円または12万円 |
3万円または6万円 (自転車)6万円または12万円 |
通院保険金日額(通院1日につき) | ― | 1,000円 (自転車) 2,000円 |
2,000円 (自転車)4,000円 |
個人賠償責任(自己負担額なし) | 2億円 | 3億円 | 3億円 |
示談代行サービス 賠償事故解決特約 |
○ | ○ | ○ |
法律相談費用 | ― | ― | 5万円 |
弁護士費用等 | ― | ― | 300万円 |

表内からもわかるように、個人賠償責任保険の部分の最高補償額は3億円になっています。
なお、コースごとの保険料は以下の通りです。
加入タイプ/コース名 | ブロンズコース | シルバーコース | ゴールドコース |
---|---|---|---|
本人タイプ(本人のみが補償を受けられる) | 340円 | 590円 | 1,130円 |
家族タイプ(家族全員が補償を受けられる) | 680円 | 1,280円 | 2,010円 |
本人・親族タイプ(配偶者以外の家族が補償を受けられる) | 570円 | 1,030円 | 1,680円 |
また、どのコースであっても、ロードサービス(50キロ、年間4回まで無料搬送)がつけられるので、自転車で遠出をする予定がある人なら、活用しましょう。一方、デメリットとしては
- 自転車事故を想定した設計になっているため、保険料が高い
ことです。あくまで「自転車に乗る人」を想定した、個人賠償責任保険と医療保険、生命保険をミックスしたような商品であるため、自転車に乗らない人にとっては、必要のない補償も含まれているのが事実でしょう。
- 子どもが独立し、自分で保険を掛けられるようになった
- 自転車に乗る予定は基本的にない
など、状況が変化した場合は、個人賠償責任の機能に特化した他の保険に切り替えてもいいかもしれません。
2位.Yahoo!ちょこっと保険 日常生活賠償プラン/Yahoo!保険
個人賠償責任保険(損害賠償プラン)|月額40円~のちょこっと保険-Yahoo!保険
最高補償額 | 1億円 |
---|---|
月額保険料 | 190円 |
示談交渉サービス等の有無 | あり |
その他の特徴 | Yahoo!株式会社が三井住友海上と提携して販売。必要な時に、必要な補償を、必要なぶんだけ選んで加入できるという意味で「ちょこっと保険」というネーミングが用いられている。 |
Yahoo!ちょこっと保険 日常生活賠償プランをおすすめする理由
Yahoo!ちょこっと保険 日常生活賠償プランは、Yahoo!株式会社が大手損害保険会社の三井住友海上と提携して販売している保険です。補償内容および保険料は以下のようになっています。
補償 | 保険金額 | 保険料 |
---|---|---|
傷害入院保険金(日額・日帰り入院から) ※傷害手術保険金付き |
500円 | 40円 |
日常生活賠償保険金(1回につき)示談交渉サービス付き | 1億円限度 | 150円 |
この保険をおすすめする理由として
- 保険料がかなり安い
- Yahoo!ウォレットを使ってすぐに加入できる
ことが挙げられます。まず、保険料ですが月額190円で統一されています。それにもかかわらず、本人、配偶者、同居の親族および別居の未婚の子であれば、賠償責任が生じた場合でも最大1億円の補償が受けられるので

という場合にも、少ない負担で必要な補償を確保できます。ただし、傷害入院保険金による補償が受けられるのは契約者本人だけです。また、Yahoo!ウォレットに登録すれば、すぐに加入できるので、難しい手続きもいりません。

デメリットがあるとすれば
- 自転車に乗っていて事故を起こした場合の補償を充実させたいならこれだけでは足りない
ことでしょう。

3位.かぞく全員安心保険/LINEほけん
最高補償額 | 1億円 |
---|---|
月額保険料 | 140円 |
示談交渉サービス等の有無 | 有 |
その他の特徴 | LINEほけんは、メッセージアプリ「LINE」を運営するLINE株式会社傘下のLINE Financial株式会社が損保ジャパンと提携して運営するサービス。この保険では、損保ジャパンの示談交渉サービスを利用可能。 |
かぞく全員安心保険をおすすめする理由
LINEほけんは、メッセージアプリ「LINE」を運営するLINE株式会社傘下のLINE Financial株式会社が損保ジャパンと提携して運営するサービスです。そのLINEほけんが提供する個人賠償責任保険が、かぞく全員安心保険です。メリットとしては
- 保険料がかなり安いにも関わらず、示談交渉サービスが利用できる
- LINEから簡単に加入できる
の2つが挙げられます。まず「保険料がかなり安いにも関わらず、示談交渉サービスが利用できる」ですが、月額140円という安さにも関わらず、損保ジャパンの示談交渉サービスが利用可能です。また、LINEがインストールされたスマートフォンから簡単に加入できるので、わずらわしさもありません。
一方、デメリットがあるとすれば
- 最低限の補償しかないため、ある程度の貯金や他の保険による補償があることが前提になる商品である
ことでしょう。この保険は、毎月の保険料が140円と安い代わりに、ほぼ、損害賠償を負うことになった場合の資金を確保するためだけのものになっています。自分や家族のケガ、万が一に備えられるわけではないため、その方面の備えは別のもので済ませておくのが前提になると考えましょう。
4位.まるごとマモル/あいおいニッセイ同和損保
最高補償額 | 無制限 |
---|---|
月払保険料 | 約166円(年間1,990円)~ |
示談交渉サービス等の有無 | 有 |
その他の特徴 | 大手生命保険の日本生命が系列のあいおいニッセイ同和損保と提携して販売。別居の父母の賠償事故まで補償してくれる商品設計になっている。 |
まるごとマモルをおすすめする理由
まるごとマモルは、あいおいニッセイ同和損保の個人賠償責任保険です。おすすめする理由としては
- 賠償責任の補償額の上限が無制限である
別居の父母が起こした事故についても補償してくれる
の2点です。まず「賠償責任の補償額の上限が無制限である」についてですが、日本国内で起きた事故であれば、補償額の上限は無制限である上に、示談交渉までしてくれます。日本国外では示談交渉はできませんが、支払限度額が3億円までとかなり高く設定されているのも1つの特徴です。
また、被保険者の父母はもちろん、被保険者の配偶者の父母が起こした事故についても補償が受けられるので
- 認知症で徘徊癖がある
- 持病があっていつ倒れて人に迷惑をかけるかわからない
場合でも安心です。デメリットとしては
- 年払が前提であるため、細かく見直しができない
ことが挙げられます。今回の記事で紹介した他の保険とちがい、この保険は、保険料の年払いが前提です。どちらかといえば、高齢者の徘徊により予期しない事故が起きた場合の賠償責任も見据えた設計になっているため、該当する家族がいなくなった場合は、保険の見直しのタイミングを考えなくてはいけないでしょう。

5位.ネットde保険@さいくる/三井住友海上
自転車保険(ネットde保険@さいくる)|個人のお客さま|三井住友海上
最高補償額 | 3億円 |
---|---|
月額保険料 | 約333円(年間3,990円)~ |
示談交渉サービス等の有無 | 有 |
その他の特徴 | 三井住友海上が販売する自転車保険。パッケージ型のみの販売であるため、インターネットで契約し、保険料をクレジットカード払いにすることも可能。 |
ネットde保険@さいくるをおすすめする理由
ネットde保険@さいくるは三井住友海上が販売する保険です。個人賠償責任保険に交通事故によるケガを補償する医療保険、生命保険がミックスされた商品と考えましょう。この商品をおすすめする理由としては
- 最高補償額が3億円とかなり高い
- 医療保険、生命保険としての機能も有している
の2つです。まず、この保険の補償内容は、以下のようになっています。コースごとに多少の違いはありますが、賠償責任が生じた場合の補償額は3億円と非常に高いです。
補償内容 | Aコース | Bコース | Cコース |
---|---|---|---|
死亡・後遺障害保険金額(後遺障害等級第1~7級限定) | 500万円 | 500万円 | 290万円 |
入院保険金日額(支払限度日数・支払対象期間180日) | 6,000円 | 6,000円 | 4,000円 |
通院保険金日額(支払限度日数30日 支払対象期間180日) | 1,000円 | – | – |
日常生活賠償保険金額(国内事故のみ補償。示談交渉サービス付) | 3億円 | 3億円 | 3億円 |
また、表中からもわかるように、生命保険、医療保険としての側面も有しているため、十分な貯金がなかったり、生命保険・医療保険などを契約していなかったりなど「何かが起こった場合のお金」を確保する手段が必要な状況の人なら、有効活用できるはずです。
一方、デメリットがあるとすれば
- プランを考えて入らないと、保険が過剰になりすぎるおそれもある
ことでしょう。十分な貯金がない場合であっても、いわゆる「一家の大黒柱」の人に関しては、生命保険や医療保険をかけているケースは少なくありません。また、子どもがケガをした場合と、大人がケガをした場合とでは、入院・治療中の生活費に及ぼす影響が全く異なります。
型 | 本人への補償 | 配偶者への補償 | 親族への補償 | Aコース | Bコース | Cコース |
---|---|---|---|---|---|---|
本人型 | ○ | – | – | 7,230円 | 5,320円 | 3,990円 |
夫婦型 | ○ | ○ | – | 9,980円 | 7,320円 | 5,230円 |
家族型 | ○ | ○ | ○ | 13,980円 | 10,510円 | 7,210円 |
配偶者対象外型 | ○ | – | ○ | 11,230円 | 8,510円 | 5,970円 |