ホームページ制作でつまずくのは、作り始めてから決めていないことに気づくからです。この記事では、決める順番を示し、手戻りを減らす進め方を整理します。
手順1:目的と成果を決める
最初に決めるのは、何のために作るかです。ここが曖昧なまま進めると、判断のたびに迷います。
目的:問い合わせを増やす、採用に使う、既存顧客への案内、信頼の確保。
対象:誰に見てもらうか。既存顧客か、まだ知らない人か。
成果の定義:何が起きたら成功か。問い合わせ件数、資料請求、電話。
この3つを1行ずつ書き出します。 制作会社に依頼する場合も、最初に渡す材料になります。
手順2:必要なページを決める
目的から逆算して、必要なページを決めます。多く作ることが目的ではありません。
多くの事業で必要になるもの:トップ、サービス・商品の説明、会社情報、問い合わせ、プライバシーポリシー。
目的に応じて足すもの:料金、事例、よくある質問、採用情報、記事。
判断の基準は、見る人が知りたいことです。 検討している人が必要とする判断材料(料金の目安、対応範囲、手順、条件)が、どこかのページに書かれている状態にします。
手順3:ドメインを決める
ドメインは長く使うものです。 途中で変えると、それまでの評価と外部からのリンクを引き継ぐ作業が必要になります。
決めるときの観点:覚えやすいか、口頭で伝えられるか、事業の名称と一致しているか、長期的に使えるか。
キャンペーン名やサービス名だけのドメインは避けます。 事業内容が変わると使えなくなります。
手順4:URLの構造を決める
Google 検索セントラルは「Google 検索における URL 構造のベスト プラクティス」を公開しています。構造は後から変えにくいため、公開前に決めます。
内容が分かる言葉を使う:数字や記号の羅列より、内容を表す語のほうが、人にも機械にも伝わります。
階層を深くしすぎない:目的のページまでの経路が長くなります。
一貫したルールにする:ページごとに規則が違うと、管理が煩雑になります。
日本語のURLを使う場合は注意する:表示や共有の場面で長い文字列になることがあります。当サイトでは、タグページのURLをASCIIのみにしています。配信先で多バイトのディレクトリ名を作らないためです。
手順5:構成と原稿を作る
デザインより先に、載せる内容を決めます。 内容が決まっていないままデザインを進めると、後から入らなくなります。
ページごとに、伝えることを1行で書く:それが見出しになります。
判断材料を入れる:料金の目安、対応範囲、手順、条件。
確認できる事実だけを書く:実績、対応件数、取引先。確認できない数値は書かないという原則を、最初に共有します。
問い合わせまでの導線を決める:どのページから、どこへ進むか。
手順6:制作する
依頼するか、自作するかを決めます。 判断の基準は、必要な機能、更新の頻度、社内で更新できるかです。
制作中に確認すること:公開後に自社で更新できる範囲、更新の方法、対応する画面幅、表示の速さ。
スマートフォンでの見え方を実機で確認します。 制作画面での確認だけでは、実際の見え方と違うことがあります。
手順7:公開前の確認
内容:誤字、事実の誤り、古い情報。
リンク:切れているリンクがないか。
問い合わせ:実際に送信して、届くかを確認します。届かない状態で公開する事故が最も多い箇所です。
表示:スマートフォン、タブレット、パソコン。横スクロールが発生していないか。
安全な接続:HTTPSで配信されているか。
必要なページ:プライバシーポリシー、事業者の情報。
手順8:公開後にやること
Googleの公式SEOスターターガイドでは、ユーザーが探している内容にページが答えているかが重要である旨が説明されています。公開はスタートであり、ここから確認と改善が始まります。
検索の管理ツールを設定する:インデックスの状況、表示されている語を確認します。
アクセス解析を設定する:来訪後の行動を見ます。
インデックスされたか確認する:数日後に見ます。
サイトマップを送信する:ページの発見を助けます。
更新の担当と頻度を決める:情報が古くなるサイトは、信頼を損ないます。
つまずきやすい箇所
目的を決めずに始める:判断のたびに迷い、期間が延びます。
デザインから入る:内容が後から入らなくなります。
公開して放置する:情報が古くなり、問い合わせも減ります。
更新できない構成にする:自社で直せないと、小さな修正にも費用と時間がかかります。
問い合わせの動作を確認しない:公開後に気づくと、その間の機会を失っています。
URLを後から変える:評価の引き継ぎ作業が必要になります。公開前に決めます。
小規模な事業での進め方
ページ数を絞る:まずトップ、サービス、会社情報、問い合わせ。
更新しやすい仕組みにする:自社で直せる範囲を広く取ります。
写真は自分で撮る:実際の様子が伝わるほうが、既製の画像より信頼されます。
記事は後から足す:サイトの骨組みを先に作り、記事は運用の中で増やします。
依頼するか自作するかの判断
手順3までを終えた段階で判断できます。 必要なページと機能が見えているためです。
自作を選びやすい条件:ページ数が少ない、必要な機能が限られる、更新が多い、内容を自分で書ける、急いでいない。
依頼を選びやすい条件:機能が多い、既存サイトからの移行がある、社内に時間がない、見た目の質が受注に直結する。
部分的に依頼する方法もあります。 設計だけ、デザインだけ、移行だけ、写真だけ。全部を任せる必要はありません。
準備しておく材料
制作を始める前に、次を用意しておくと進行が速くなります。依頼する場合も、自作する場合も同じです。
事業の説明:何をしている会社か、誰に向けたサービスか。
実績の情報:確認できる範囲の実績、対応件数、取引先。確認できない数値は使いません。
料金の考え方:金額を出せない場合も、何で変わるかは書けます。
よくある質問:問い合わせで繰り返し受けている内容。
写真:外観、社内、商品やサービス、担当者。既製の画像より、実際の写真のほうが信頼されます。
会社情報:所在地、連絡先、営業時間、設立年。
これらが揃っていないと、制作の途中で止まります。 原稿待ちで期間が延びるのは、最も多い遅延の原因です。
制作にかかる期間の目安
期間は、原稿がいつ揃うかでほぼ決まります。 制作側の作業より、社内の準備が律速になることが多いためです。
目的とページの決定:社内で合意を取る期間。関係者が多いほど延びます。
原稿と写真の用意:最も時間がかかる工程です。先に着手します。
デザインと実装:ページ数と機能の数で変わります。
確認と修正:複数人で見ると往復が増えます。確認する人と観点を決めておきます。
公開前の確認:表示、リンク、問い合わせの動作。ここは省きません。
公開日を先に決め、逆算して原稿の締め切りを置きます。 締め切りがないと、原稿は揃いません。
この記事のまとめ
ホームページは、目的と成果の定義、必要なページ、ドメイン、URL構造、構成と原稿、制作、公開前の確認、公開後の運用という順で進めます。
デザインより先に載せる内容を決めます。URLの構造は後から変えにくいため、公開前に決めます。公開前には、問い合わせが実際に届くかを必ず確認します。
公開後は、管理ツールと解析を設定し、インデックスを確認し、更新の担当と頻度を決めます。
出典と注記
ページ制作の考え方は Google 検索セントラル「Google 公式 SEO スターター ガイド」、URLの設計は同「Google 検索における URL 構造のベスト プラクティス」に基づきます(いずれも確認日 2026年8月20日時点)。検索の仕様とガイドラインは更新されるため、実務では最新の記載を確認してください。 手順と確認項目は当社が支援の現場で用いている整理です。成果を保証するものではありません。
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