構成は、記事の質をほぼ決めます。構成が整っていない記事は、どれだけ丁寧に書いても伝わりません。 この記事では、構成を作る手順と、判断の基準を整理します。
構成を先に固める理由
本文から書き始めると、書きながら方向が変わります。結果として、話が重複したり、答えていない疑問が残ったりします。
構成を先に固めると、次の利点があります。 過不足を早く発見できる、書く順番に迷わない、複数人で分担できる、レビューを構成の段階で受けられる。
書き直しの量が大きく減ります。 本文を書いてから構成の誤りに気づくと、作業がほぼ最初からになります。
手順1:疑問を洗い出す
読み手が抱えている疑問を、思いつくだけ書き出します。この段階では並べ替えません。
材料は次から集めます。
顧客から実際に受けている質問:問い合わせの文面、商談の記録、サポートへの質問。
検索の候補表示と関連する検索:実際に検索されている語です。
上位ページが答えている内容:狙う語で検索し、上位のページの見出しを見ます。
上位ページが答えていない内容:ここが自社の記事の価値になります。
社内の知見:現場でよく相談を受ける内容、失敗しやすい進め方。
手順2:答える疑問を選ぶ
洗い出した疑問のすべてに答える必要はありません。1つの記事で扱う範囲を決めます。
判断の基準は、その記事の読み手が今知りたいことかです。段階が違う疑問(まだ知らない人向けと、比較している人向け)を1本に詰め込むと、どちらにも中途半端になります。
扱わない疑問は、別の記事にして内部リンクでつなぎます。
手順3:順番を決める
Googleの公式SEOスターターガイドでは、ユーザーが探している内容にページが答えているかが重要である旨が説明されています。順番は、この観点から決めます。
基本の順序は次のとおりです。
答え:まず結論を示します。
前提の説明:その答えを理解するために必要な背景。
具体的な内容:手順、条件、分類、比較。
判断の材料:どういう場合にどうすればよいか。
注意点:失敗しやすい箇所、避けるべきこと。
まとめ:要点の再確認。
「〜とは」から始めないようにします。定義から入ると、答えにたどり着くまでが長くなります。定義が必要なら、答えを示したあとに置きます。
手順4:見出しの言葉を決める
見出しだけを読んで、記事の内容が分かる状態にします。
具体的に書く:「ポイント」「注意点」だけでは、何の話か分かりません。「契約前に確認する項目」のように、内容を示します。
疑問の形にする:読み手の疑問をそのまま見出しにすると、答えが書きやすくなります。
同じ形をそろえる:並列する見出しは、語尾や構造をそろえます。読みやすさに直結します。
長くしすぎない:一目で読める長さに収めます。
語を詰め込まない:狙う語を無理に入れると、不自然な見出しになります。
手順5:階層を整える
H1は1つ:記事のタイトルです。
H2で大きな区切り:疑問の単位で分けます。
H3はH2の中の細分化:H2の内容を分ける必要があるときだけ使います。
H3が1つだけのH2は作らない:分ける必要がなかったということです。
階層を深くしすぎない:H4以下が必要になる場合、記事を分けたほうがよい可能性があります。
手順6:過不足を確認する
構成ができたら、本文を書く前に確認します。
疑問に答えているか:見出しを上から読み、読み手の疑問が解消される流れになっているか。
重複がないか:同じ内容を複数の見出しで扱っていないか。
抜けがないか:当然出てくる疑問に触れていない箇所はないか。
順番が自然か:前の見出しを読んでいないと理解できない内容が、先に出てきていないか。
各見出しに書く内容があるか:見出しは作ったが中身が薄い箇所は、統合するか削ります。
型に頼りすぎない
「〜とは」「メリット・デメリット」「選び方」「まとめ」という型は、多くの記事で使われています。便利ですが、そのまま当てはめると内容が薄くなります。
判断の基準は、その見出しが読み手の疑問に対応しているかです。デメリットを知りたい読み手がいない記事に、デメリットの見出しを置く必要はありません。
「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」では、検索エンジンのためではなく読む人のために作られた内容であることを重視する考え方が示されています。型を埋めることが目的になっていないかを確認します。
図や表を入れる箇所を決める
構成の段階で、どこに図や表を入れるかも決めます。
手順:順序が分かる図。
分類:階層や種類を示す図。
比較:表。
注意点:してよいこと・避けることの対比。
本文を書いてから図を足すより、構成の段階で決めるほうが、内容と図が対応します。 当サイトでは、図に使った数値と主旨を必ず本文にも書き、図が読めない環境でも内容が伝わるようにしています。
レビューの観点
構成を他の人に見てもらうとき、次を聞きます。
この見出しを見て、何が書かれていると思うか:想定と違えば、言葉を直します。
知りたいことが入っているか:抜けている疑問を教えてもらいます。
読む順番として自然か:前後関係の違和感を確認します。
社内の人ではなく、その分野に詳しくない人に見てもらうほうが、抜けが見つかります。
よくある失敗
上位ページの見出しをそのまま並べる:同じ内容の記事が増えるだけです。
全部の疑問に答えようとする:範囲が広がり、どの疑問にも浅くなります。
見出しが抽象的:「重要なポイント」では、内容が伝わりません。
構成なしで書き始める:途中で方向が変わり、書き直しになります。
構成を作って満足する:構成は手段です。本文で答えていなければ意味がありません。
記事の種類ごとの構成
扱う内容によって、適した構成が変わります。当社が支援の現場で用いている型です。
用語や仕組みを説明する記事:答え → よく混同される言葉との違い → 具体的な仕組み → 使われる場面 → 注意点。定義から始めず、まず一文で答えます。
手順を説明する記事:全体の流れ → 各手順の詳細 → つまずきやすい箇所 → 準備するもの。全体像を先に示さないと、読み手は今どこにいるか分からなくなります。
比較する記事:比べる基準の提示 → 基準ごとの比較 → 場面別の選び方 → 判断が分かれる場合。基準を先に示すことが重要です。基準がないまま並べると、根拠のない順位付けになります。
判断を助ける記事:判断の分かれ目 → それぞれの条件 → 確認する項目 → 迷ったときの考え方。
事例の記事:状況 → 課題 → 実施したこと → 結果 → 他社に当てはめる場合の条件。
内部リンクを構成に組み込む
構成の段階で、どこから何へリンクするかを決めます。 書き終えてから足すと、不自然な位置に入ります。
関連する詳細へ:本文で触れるが詳しく書かない内容は、別の記事へつなぎます。
前の段階の記事へ:前提知識が必要な読み手のために、基礎を扱う記事へリンクします。
次の行動へ:判断が固まった読み手が進む先を示します。
リンクの文言でリンク先の内容が分かるようにします。 「こちら」だけでは、何があるか伝わりません。
この記事のまとめ
構成は、疑問の洗い出し、扱う範囲の決定、順番の決定、見出しの言葉選び、階層の整理、過不足の確認という手順で作ります。答えを先に置き、定義から始めないようにします。
見出しは、それだけを読んで内容が分かるよう具体的に書きます。型はそのまま当てはめず、読み手の疑問に対応しているかで判断します。図や表を入れる箇所も、構成の段階で決めます。
出典と注記
ページ制作の基本は Google 検索セントラル「Google 公式 SEO スターター ガイド」、コンテンツの考え方は同「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」に基づきます(いずれも確認日 2026年8月20日時点)。検索の仕様とガイドラインは更新されるため、実務では最新の記載を確認してください。 構成の手順と判断の基準は当社が支援の現場で用いている整理です。順位や成果を保証するものではありません。
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