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2026年8月のGoogleスパムアップデートと、今年の更新から読めること

Googleは2026年8月18日にスパムアップデートの展開を開始しました。公式ダッシュボードに記録された今年の更新の並びと、スパムポリシーの内容から実務者の備えを整理します。

Googleの公式ステータスページによれば、2026年8月18日に「August 2026 spam update」の展開が始まりました。確認した2026年8月20日の時点では、開始日のみが記載され、完了の記録はありません。つまり展開の途中です。順位の変動が起きている場合、その原因の候補にこの更新が入ります。この記事では、公式に確認できる事実だけを整理したうえで、今年の更新の並びから読み取れることと、実務者が確認できる項目をまとめます。

公式に確認できること

まず、確定している事実は多くありません。公式ステータスページに記載されているのは、更新の名称と開始日、そして展開が継続中であることだけです。何を対象とした改善なのか、どの領域に影響するのかは、この時点で公表されていません。

タイムライン。2月にDiscover更新、3月にスパムとコア、5月にコア、6月にスパム、8月18日に今回のスパムアップデート開始
公式ステータスページに記録された更新を並べました。8月の更新は確認日時点で展開が継続中です。 出典:Google Search Status Dashboard「History for Ranking」(確認日 2026-08-20)

過去の記録を見ると、Googleは展開の完了時に日付を追記する運用をとっています。たとえば2026年3月のコアアップデートでは、開始時に「展開の完了までに最大2週間かかる可能性がある」と告知され、完了時に「2026年4月8日時点で展開が完了した」と追記されました。今回も同様に、完了の時点で記録が更新されると考えられます。

ここで注意したいのは、順位が動いた原因をこの更新だと断定できないことです。Googleは常時さまざまな調整を行っており、公表される更新はその一部にすぎません。展開期間中の変動を、すべてこの更新に帰することはできません。

今年の更新の並びから読めること

公式ステータスページには、2026年に実施された順位関連の更新が記録されています。2月にDiscoverの更新が21日17時間、3月にスパムアップデートが19時間30分とコアアップデートが12日4時間、5月にコアアップデートが11日21時間、6月にスパムアップデートが2日1時間。そして8月18日から、今回のスパムアップデートが始まりました。

比較表。2026年のスパムアップデートは19時間30分と2日1時間、コアアップデートは12日4時間と11日21時間
2026年に記録された展開期間の比較です。期間は公式ステータスページの記載に基づきます。 出典:Google Search Status Dashboard「History for Ranking」(確認日 2026-08-20)

この並びから読めることが2つあります。ひとつは、スパムアップデートとコアアップデートで展開の長さが大きく違うことです。今年のスパムアップデートは、いずれも数時間から数日で完了しています。一方、コアアップデートは11日から12日を要しました。展開が長いほど、変動が落ち着くまでの観察期間も長くなります。今回がスパムアップデートである以上、過去の傾向からは比較的短期間で完了する可能性がありますが、確定した情報ではありません。

もうひとつは、スパムアップデートが年に複数回実施されている点です。3月、6月、そして8月。単発の出来事ではなく、繰り返される調整として扱うほうが実態に近いことがわかります。つまり、更新のたびに対応を考えるより、ポリシーに沿った状態を保ち続けるほうが、労力の配分として現実的だという結論になります。更新の告知を待って動く運用は、次の更新でまた同じ作業を繰り返すことになります。

もう一点、コアアップデートとスパムアップデートは目的が異なることも押さえておく価値があります。コアアップデートは検索全体の評価の仕組みを見直すもので、スパムアップデートはポリシーに反する手法の検出を改善するものです。したがって、対処の方向も変わります。前者で順位が下がった場合、内容そのものの見直しが論点になります。後者の場合は、ポリシーに触れる要素がないかの確認が先です。どちらの更新の時期に変動したのかで、最初に見る場所が違ってきます。

スパムポリシーで対象とされている行為

何が「スパム」に当たるのかは、公式ドキュメントで公開されています。挙げられているのは、クローキング、誘導ページの濫用、期限切れドメインの濫用、ハッキングされたコンテンツ、隠しテキストとリンクの濫用、キーワードの詰め込み、リンクスパム、機械による自動的なトラフィック、悪意のある行為、誤解を招く機能、大量生成コンテンツの濫用、スクレイピング、サイトの評判の濫用、不正なリダイレクト、質の低いアフィリエイト、利用者による投稿スパムです。

このうち、いま実務で意識されやすいのは3つです。第一に、大量生成コンテンツの濫用。公式ドキュメントでは「生成AIのツールなどを使い、利用者に価値を加えないまま多数のページを作ること」が該当すると説明されています。生成AIを使うこと自体が問題とされているのではなく、価値を加えずに量を作ることが対象です。

第二に、サイトの評判の濫用。すでに評価を得ているサイトに、その評価を利用する目的で第三者のコンテンツを掲載する行為を指します。第三に、期限切れドメインの濫用。過去に評価のあったドメインを取得し、価値の乏しい内容を載せて順位を得ようとする行為です。

確認リスト。量産した記事、他社内容の要約、貸している領域、取得したドメインの4項目
公式ドキュメントに挙げられた項目のうち、実務で該当しやすいものを確認項目にしました。 出典:Google「Spam Policies for Google Web Search」(確認日 2026-08-20)

違反した場合の結果も明記されています。順位が下がるか、検索結果に表示されなくなる可能性があります。加えて、トップニュースやDiscoverといった特定の機能の対象から外れることや、より広い範囲での削除が行われることもあるとされています。

実務者はいま何を確認できるか

第一に、変動の記録を残すことです。展開が継続中である以上、いま観測している数値は途中経過です。日ごとの順位と流入を記録しておき、完了の記録が出た時点で、その前後を比べられる状態にしておきます。展開の途中で慌てて内容を書き換えると、原因の切り分けができなくなります。

第二に、ポリシーに照らした自己点検です。とくに、外部に委託して量産した記事、他社の内容を要約して並べたページ、提携先に貸している領域は、大量生成コンテンツの濫用やサイトの評判の濫用に触れていないかを確認しておく価値があります。これは今回の更新の内容が公表されていない状況でも、無駄にならない作業です。

第三に、原因を一つに決めつけないことです。順位の変動には、競合の動き、季節の要因、自社側の変更など複数の要因が関わります。更新の時期と重なったという理由だけで因果を結論づけると、対処を誤ります。とくに、更新の直前に自社で何らかの変更を加えていた場合は、その影響と切り分けられません。変更の履歴を残しておくことが、後からの判断を助けます。

第四に、生成AIの利用方針を整理しておくことです。公式ドキュメントの記述は、生成AIの使用そのものを禁じてはいません。問題とされているのは、利用者に価値を加えないまま多数のページを作ることです。したがって、AIを使うかどうかではなく、出来上がったページが読者にとって意味のあるものになっているかが判断の軸になります。制作の工程にAIを組み込んでいる場合は、公開前に人が内容を確認する手順が入っているか、独自の情報や検証が加わっているかを確かめておくと、この観点での不安は小さくなります。

最後に、情報源についてです。スパムアップデートは注目度が高く、憶測を含む解説が多く出回ります。展開の状況は公式ステータスページ、判断の基準は公式のスパムポリシーが一次情報です。この記事の内容も、今後Googleが完了や詳細を公表した時点で更新が必要になります。確認日は2026年8月20日です。展開が続いている段階で断定的に語られている解説は、その根拠がどこにあるのかを確かめてから受け取ってください。公式の発表に無い「対象となった業種」や「影響の大きさ」が語られている場合、それは観測に基づく推測であり、確定した事実ではありません。

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