GEO対策として新しい施策を探す前に、公式ドキュメントが挙げている項目を満たしているかを確認するのが先です。この記事では、確認の手順と、記事側で行うことを順に整理します。
前提:追加の要件はないと明記されている
Google 検索セントラルの「AI 機能とウェブサイト」には、AIによる概要やAIモードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もないと明記されています。
また、新たにコンピュータが解読可能なファイルやAIテキストファイル、マークアップを作成する必要はないこと、特別な schema.org の構造化データを追加する必要もないことも明記されています。
したがって、GEO対策とは「専用の何かを追加する作業」ではありません。 従来のSEOの基本を、抜けなく満たす作業です。
手順1:技術的な前提を確認する
公式ドキュメントでは、AI機能でサポートリンクとしてページが表示されるには、ページがインデックスに登録されていること、検索でスニペットが表示されること、検索の技術的要件を満たしていることが必要と説明されています。
確認するのは次の3点です。
インデックスされているか:管理ツールで、主要ページが登録されているかを見ます。ここが満たされていなければ、他の作業は意味を持ちません。
スニペットの表示を止めていないか:nosnippet や max-snippet の設定が残っていると、スニペットが表示されません。過去の設定が残っていることがあります。
技術要件を満たしているか:公開されている技術的要件を確認します。
手順2:クロールの許可を確認する
公式ドキュメントは、クロールが robots.txt に加え、CDNまたはホスティング インフラストラクチャで許可されていることを確認するよう挙げています。
見落とされやすいのが、robots.txt 以外の遮断です。 CDNの設定、サーバー側のアクセス制限、セキュリティ機能によって、クローラーが遮断されていることがあります。robots.txt だけを見て問題なしと判断すると、原因を見逃します。
Googleは「Google クローラーの一覧」を公開しており、どのクローラーがどの用途で動くかが説明されています。自社の設定が意図しない遮断をしていないかを、この一覧と照らして確認します。
確認の方法は、管理ツールの URL 検査機能で、実際に取得できているかを見ることです。
手順3:内部リンクを整える
公式ドキュメントは、コンテンツがウェブサイトの内部リンクから簡単に見つけられるようにすることを挙げています。
具体的には、どこからもリンクされていないページをなくす、関連する記事をつなぐ、リンクの文言でリンク先の内容が分かるようにすることです。
新しく公開したページが放置されると、この状態になりやすくなります。公開時にリンク元を作る手順を決めておきます。
手順4:テキストで書く
公式ドキュメントは、重要なコンテンツはテキスト形式で提示することを挙げています。
画像の中に文字を入れた図、動画の中だけで説明している内容は、テキストとして読み取られません。図や動画で説明する場合も、同じ内容をテキストで併記します。
当サイトでは、図解に使った数値と主旨を、必ず本文にも書いています。図が読めない環境でも内容が伝わるようにするためです。
手順5:構造化データと表示内容を一致させる
公式ドキュメントは、構造化データをページに表示されるテキストと一致させることを挙げています。
ページに書かれていない情報を構造化データに入れないことが要点です。表示内容と異なる情報を記述すると、ガイドラインに反します。
該当する形式がない場合、無理に追加する必要はありません。前述のとおり、AI機能のために特別な構造化データを追加する必要はないと明記されています。
手順6:記事の作り方を見直す
ここからは、公式ドキュメントの記載から一歩踏み込んだ、当社としての整理です。
公式ドキュメントによれば、AIによる概要とAIモードは「クエリ ファンアウト」手法を使う場合があり、関連する複数のサブトピックやデータソースに対して検索を実行し、それをもとに回答を組み立てるとされています。
この仕組みを踏まえると、記事の作り方として次が考えられます。
1つの見出しで1つの疑問に答える:見出しと、その下の内容が対応している状態にします。
結論を先に置く:見出しの直後に答えを書き、その後で理由や条件を説明します。
曖昧にしない:「場合による」で終えず、どういう場合にどうなるかを書きます。
根拠と日付を添える:どこから得た情報で、いつ確認したかを示します。
独自の情報を入れる:どこにでもある要約は、参照される理由がありません。
ただし、これらは記載から導いた解釈であり、Googleが明言している手法ではありません。 効果を保証するものではないことを前提に扱ってください。
手順7:効果の見方を決める
公式ドキュメントでは、AI機能に表示されるサイトもSearch Console の全検索トラフィックに反映されること、検索タイプが「ウェブ」のパフォーマンス レポートに含まれることが説明されています。
加えて2026年6月3日に、Search Console へ「検索の生成 AI パフォーマンス レポート」がリリースされたことが発表されています。生成AI機能でのインプレッション数を専用のビューで確認でき、そのデータは全体的なパフォーマンス レポートにも含まれ引き続き追跡されると説明されています。一部のウェブサイトへ段階的に導入されるとされているため、表示されないプロパティもあります。
したがって、記録するのは次のとおりです。表示回数、クリック数、クリック率、成果件数。加えて、専用のレポートが使えるなら生成AI機能でのインプレッション数。これらを毎月同じ形式で残し、変化を追います。
なお公式ドキュメントには、AIによる概要が表示される検索結果ページからのクリックはより質が高いことが確認されている、ユーザーがサイトに長く滞在する傾向があるため、という記載があります。クリック数だけでなく、来訪後の行動も見ることが妥当です。
社内で決めておくこと
担当と時間:確認と改善を誰がいつ行うか。
判断の基準:何の数値がどう動いたら、どう対応するか。
外部の説明への対応:AI検索対策として提案を受けたとき、公式ドキュメントの記載と照らして判断する担当を決めます。
情報の更新:AI機能の仕様は更新が続いています。公式ドキュメントを定期的に確認する周期を決めます。当サイトではこの記事を半年ごとに見直しています。
やらなくてよいこと
AI専用ファイルの作成:不要と明記されています。
特別な構造化データの追加:不要と明記されています。
AI向けの文体への書き換え:公式に示されている要件ではありません。
掲載を保証すると説明する業者への依頼:インデックス登録と配信は保証されていないと公式に説明されています。
この記事のまとめ
GEO対策は、専用の施策を追加する作業ではありません。技術的な前提(インデックス、スニペット、技術要件)を確認し、クロールが許可されているかを robots.txt 以外も含めて確認し、内部リンクを整え、重要な内容をテキストで書き、構造化データと表示内容を一致させる。ここまでが公式ドキュメントの記載です。
記事の作り方(1見出し1疑問、結論を先に、根拠と日付、独自情報)は、公開されている仕組みから導いた解釈です。効果は Search Console の全体データで見ます。生成AI機能でのインプレッション数は、段階的に導入されている専用のレポートで確認できる場合があります。
出典と注記
技術要件、クロールの許可、内部リンク、テキストでの提示、構造化データの一致、効果測定に関する記載は Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」に基づきます。クローラーの種類については同「Google クローラーの一覧」に基づきます(いずれも確認日 2026年8月20日時点)。生成 AI パフォーマンス レポートについては Google 検索セントラル ブログ(2026年6月3日)に基づきます。手順6の記事の作り方は当社の解釈であり、公式に示された手法ではありません。 AI機能の仕様は更新が続いているため、実務では最新の記載を確認してください。掲載や成果を保証するものではありません。
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