生活防衛費として生活費の6カ月分の資金を確保して家計を守る方法

家計を守る方法の一つとして「生活防衛費として生活費の6カ月分の資金を確保する」という方法があります。今回は、生活防衛費として生活費の6カ月分の資金を確保する方法をご紹介します。

この記事の著者

ファイナンシャルプランナー

MONEQまねく

ファイナンシャルプランナー 兼 投資家 兼 IT企業の経営者です。事業経営歴が10年以上、投資総額は10億円以上、ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、M&A、不動産投資、株式投資など幅広い投資を行っています。これらの経験から、お金を増やす方法、お金を増やせるサービスを、実体験をもとに評価し、紹介しています。

家計を守る方法「生活防衛費として生活費の6カ月分の資金を確保する」とは?

生活防衛費として生活費の6カ月分の資金を確保して、万が一の出費があっても家計を守る

ことを言います。

「家計を増やすことを想定する前に、家計を守ることを重視したする必要があります。」

「なぜですか?」

「万が一の時に生活が破綻するリスクを抱えながらだと、落ち着いて家計を増やすこともできないからです。」

人は生活していると予想外のトラブルに遭う可能性があります。

  • ケガをする
  • 事故に遭う
  • 病気になる
  • 入院する
  • 手術する
  • 会社をクビになる
  • 会社が倒産する
  • 訴えられる
  • 火事・地震・台風・豪雨などで住むところがなくなる

などです。

これは、どんな人にも、起こりうるリスクと言えます。

とくに

  • ケガや病気で働けなくなる
  • 会社をクビになったり、会社の倒産で働けなくなる

というリスクは、発生する可能性が高いリスクで、

もし貯金がなければ

  • 家賃も払えない(追い出される)
  • 食費も出せずに食べれない
  • 交通費がない(実家に帰れない)

など、生活が破綻し、ホームレスは大げさとしても、家族や知り合いに助けてもらわないとどうにもならない状態に追い込まれてしまうリスクがあります。

これを防ぐためには「最低限の資金「生活防衛費」を貯金して確保しておくこと」が需要です。

「いくら資金があればいいの?」

おすすめするのは

生活防衛費 = 生活費 × 6カ月~12カ月分

  • 最低でも:生活費の6カ月分
  • 余裕を持てば:生活費の9カ月分
  • かなり余裕を持てば:生活費の12カ月分

です。

貯めておくべき生活防衛費の目安

レベル目安生活費
10万円
生活費
15万円
生活費
20万円
生活費
25万円
生活費
30万円
生活費
35万円
生活費
40万円
最低限6カ月分60万円90万円120万円150万円180万円210万円240万円
安心9カ月分90万円135万円180万円225万円270万円315万円360万円
かなり安心12カ月分120万円180万円240万円300万円360万円420万円480万円

「なぜ、6カ月分の生活費があればいいの?」

一般的に、会社を辞めた場合には「自己都合」であっても、雇用保険で、失業手当が受け取れます。

失業手当は、

  • 前職の給与の5割から8割※年齢によって上限あり
  • 失業手当を受給できる日数:90日~150日※10年未満だと90日
  • 離職日から2カ月後に支払い

となっています。

約3カ月分は、給料の5割~8割が支払われるので、生活は継続できます。しかし、2カ月は「給付制限期間」となるため、給付されません。

つまり

  • 2カ月間の生活費があれば、+3カ月の給付期間と合わせて、5カ月は生活が維持できる

ことになります。

平均的な再就職までの期間は、1カ月半~2カ月ですので、5カ月で十分という考え方もできます。

しかしながら

  • 病気やケガで働けない期間が長くなる
  • なかなか再就職ができなかった
  • 事故や訴訟で臨時の出費がある

というリスクを回避するために、余裕をもって6カ月の生活費としているのです。

6カ月の生活費があれば、最低3カ月分の失業手当と合わせれば、合計9カ月分の猶予ができる

ということになります。

  • 臨時の出費がなければ、9カ月の間に再就職先を決めて生活を立て直せば良い
  • 臨時の出費(3カ月の分の生活費程度)があっても、6カ月の間に再就職先を決めて生活を立て直せば良い

ということになるため、「最低でも生活費の6カ月分の資金」としているのです。

投資や資産運用をする場合でも

  • 「生活費の6カ月分の資金」を貯めてから、投資や資産運用を行う
  • 「生活費の6カ月分の資金」を使わずに、それ以外の資金で投資や資産運用を行う

ということが重要です。

「生活費の6カ月分の資金」は、元本が保証されていて、いつでも引き出せる普通預金に貯金しましょう。

家計を守る方法「生活防衛費として生活費の6カ月分の資金を確保する」のメリットデメリット

メリット

  • 安心して、日常生活を送ることができる

デメリット

  • 貯まるまでは、投資や資産運用はできない

家計を守る方法「生活防衛費として生活費の6カ月分の資金を確保する」の手順

毎月の生活費を調べる

まずは毎月かかっている生活費を調べます。変動がある場合は、直近3カ月の平均値を取ります。

どのくらい安心したいか?で何カ月分確保するかを決める

最低6カ月分のですが、安心したい方は、12カ月分を目安に資金を確保すると良いでしょう。

目標の金額「生活防衛費」が貯まるまで貯金をする

投資や資産運用よりも優先的に、生活防衛費を確保します。

家計を守る方法「生活防衛費として生活費の6カ月分の資金を確保する」の注意点

生活費が変動したら、生活防衛費も見直す

  • 生活防衛費 = 生活費 × 最低6カ月

となります。

生活レベルが上がったり、様々な理由で毎月の生活費が増えたのであれば、それに合わせて生活防衛費も高くなります。

もし、生活防衛費が不足していたら、生活費が上がったタイミングで、必要な生活防衛費を見直し、不足分を貯金することを優先しましょう。

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