資産(貯金・負債)の全国平均と自分の資産(貯金・負債)の構成比を比較して、家計・ライフプランを見直す方法

家計・ライフプランを見直す方法の一つとして「資産(貯金・負債)の平均値を見て、自分の家計を見直す」という方法があります。今回は、資産(貯金・負債)の全国平均データの構成比率を見ながら、自分の家計の構成比率と比較して、家計を見直す方法をご紹介します。

この記事の著者

ファイナンシャルプランナー

MONEQまねく

ファイナンシャルプランナー 兼 投資家 兼 IT企業の経営者です。事業経営歴が10年以上、投資総額は10億円以上、ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、M&A、不動産投資、株式投資など幅広い投資を行っています。これらの経験から、お金を増やす方法、お金を増やせるサービスを、実体験をもとに評価し、紹介しています。

家計・ライフプランを見直す方法「資産(貯金・負債)の平均値を見て、自分の家計を見直す」とは?

貯金や負債の全国平均データの構成比率を参考にして、自分の資産(貯金・負債の構成比率との違いを比較し、乖離が大きいものを重点的に改善して、家計を見直す方法

のことを言います。

「でも、年収や年齢ごとに差があるから、あまり参考にならないんじゃないの?」

年収や年齢ごとに差があるのは、事実ですが

あくまでも

  • 同じ年齢の家庭(世帯)の貯金・負債の割合

を見れば、その構成比には大きな違いはありません。

最新データの2人以上の世帯の家計の構成比は下記のようになっています。

2人以上の世帯の資産(貯金・負債)の構成比

大カテゴリ中カテゴリ小カテゴリ平均/金額平均/比率
年収642万円
貯蓄1,904万円100.00%
金融機関1,873万円98.37%
普通預金660万円34.66%
定期預金537万円28.20%
生命保険など353万円18.54%
有価証券323万円16.96%
貸付信託・金銭信託10万円0.53%
株式169万円8.88%
債券29万円1.52%
投資信託115万円6.04%
金融機関外31万円1.63%
個人年金保険など90万円4.73%
外貨預金34万円1.79%
負債655万円100.00%
不動産601万円91.76%
公的機関94万円14.35%
民間機関500万円76.34%
その他6万円0.92%
不動産以外39万円5.95%
公的機関94万円14.35%
民間機関500万円76.34%
その他6万円0.92%
分割払い15万円2.29%
純資産1,249万円

大カテゴリ中カテゴリ~29歳~29歳/比率
年収611万円
貯蓄442万円100.00%
金融機関414万円93.67%
249万円56.33%
57万円12.90%
48万円10.86%
61万円13.80%
2万円0.45%
11万円2.49%
2万円0.45%
45万円10.18%
金融機関外28万円6.33%
13万円2.94%
12万円2.71%
負債992万円100.00%
不動産968万円97.58%
288万円29.03%
644万円64.92%
36万円3.63%
不動産以外13万円1.31%
288万円29.03%
644万円64.92%
36万円3.63%
分割払い11万円1.11%
純資産-550万円

大カテゴリ中カテゴリ30~39歳30~39歳/比率
年収694万円
貯蓄825万円100.00%
金融機関805万円97.58%
419万円50.79%
121万円14.67%
139万円16.85%
125万円15.15%
0万円0.00%
58万円7.03%
5万円0.61%
63万円7.64%
金融機関外21万円2.55%
34万円4.12%
19万円2.30%
負債1,854万円100.00%
不動産1,738万円93.74%
331万円17.85%
1,393万円75.13%
13万円0.70%
不動産以外93万円5.02%
331万円17.85%
1,393万円75.13%
13万円0.70%
分割払い23万円1.24%
純資産-1,029万円

大カテゴリ中カテゴリ40~49歳40~49歳/比率
年収800万円
貯蓄1,208万円100.00%
金融機関1,165万円96.44%
539万円44.62%
216万円17.88%
238万円19.70%
172万円14.24%
1万円0.08%
93万円7.70%
6万円0.50%
72万円5.96%
金融機関外44万円3.64%
64万円5.30%
26万円2.15%
負債1,388万円100.00%
不動産1,309万円94.31%
171万円12.32%
1,127万円81.20%
10万円0.72%
不動産以外59万円4.25%
171万円12.32%
1,127万円81.20%
10万円0.72%
分割払い20万円1.44%
純資産-180万円

大カテゴリ中カテゴリ50~59歳50~59歳/比率
年収871万円
貯蓄1,705万円100.00%
金融機関1,641万円96.25%
618万円36.25%
384万円22.52%
379万円22.23%
260万円15.25%
8万円0.47%
132万円7.74%
20万円1.17%
99万円5.81%
金融機関外64万円3.75%
135万円7.92%
34万円1.99%
負債715万円100.00%
不動産643万円89.93%
94万円13.15%
536万円74.97%
13万円1.82%
不動産以外49万円6.85%
94万円13.15%
536万円74.97%
13万円1.82%
分割払い23万円3.22%
純資産990万円

大カテゴリ中カテゴリ60~69歳60~69歳/比率
年収611万円
貯蓄2,432万円100.00%
金融機関2,407万円98.97%
833万円34.25%
700万円28.78%
465万円19.12%
410万円16.86%
17万円0.70%
200万円8.22%
40万円1.64%
152万円6.25%
金融機関外25万円1.03%
134万円5.51%
57万円2.34%
負債201万円100.00%
不動産163万円81.09%
21万円10.45%
141万円70.15%
1万円0.50%
不動産以外24万円11.94%
21万円10.45%
141万円70.15%
1万円0.50%
分割払い14万円6.97%
純資産2,231万円

大カテゴリ中カテゴリ70歳~70歳~/比率
年収423万円
貯蓄2,503万円100.00%
金融機関2,491万円99.52%
744万円29.72%
863万円34.48%
416万円16.62%
468万円18.70%
16万円0.64%
258万円10.31%
49万円1.96%
145万円5.79%
金融機関外12万円0.48%
74万円2.96%
32万円1.28%
負債78万円100.00%
不動産57万円73.08%
10万円12.82%
46万円58.97%
0万円0.00%
不動産以外15万円19.23%
10万円12.82%
46万円58.97%
0万円0.00%
分割払い6万円7.69%
純資産2,425万円

調査年:2023年

「何をチェックすればいいの?」

同じ年代の平均値データを見ましょう。

チェックすべきポイントは

  • 全国平均の項目別の預金額・負債額とあなたの預金額・負債額に大きな差がないかどうか?
  • 全国平均の項目別の預金額・負債額の構成比率とあなたの預金額・負債額の構成比率に大きな差がないかどうか?

です。

全国平均よりも、

  • あきらかに貯蓄が少ない → 貯蓄をする必要性が高い
  • あきらかに投資が少ない → 投資を検討する余地がある
  • あきらかに投資が多すぎる → 投資を減らして、貯金に回す必要がある
  • あきらかに負債が多すぎる → 返済を優先する必要がある

一例ですが、上記のような判断が可能になります。

まずは「現状の把握」「全国平均との違い」を認識することが重要です。その上で、構成比率の差が大きい項目があれば、そこは改善する余地があるものと言えます。

家計・ライフプランを見直す方法「資産(貯金・負債)の平均値を見て、自分の家計を見直す」のメリットデメリット

メリット

  • 自分の資産(貯蓄・負債)を冷静に見直すことができる
  • 何が問題なのか?項目別に知ることができる
  • 構成比に大きな差異がある項目が見つかれば、改善できる余地は大きい

デメリット

  • あくまでも、全国平均なので、自分の資産には参考にならないケースもある

家計・ライフプランを見直す方法「資産(貯金・負債)の平均値を見て、自分の家計を見直す」の手順

自分の資産(貯蓄・負債)の内容(項目別の支出額・構成比率)を把握する

まずは、自分の資産(貯蓄・負債)の状況を把握する必要があります。わからない方は、資産を洗い出すことからスタートしなければなりません。

全国平均の資産(貯蓄・負債)の内容(項目別の支出額・構成比率)と比較する

同じ年代の全国平均データを調べましょう。

過度に大きい差異がある項目は、なぜそうなっているのか?理由を探る

自分の資産(貯蓄・負債)の構成比と、全国平均データの資産(貯蓄・負債)の構成比を比較して、過度に大きい差がある項目があれば、その理由を調べましょう。

過度に大きい差異がある項目は、改善できる余地がないか?探る

自分の家計の構成比と、自分の資産(貯蓄・負債)の構成比と、全国平均データの資産(貯蓄・負債)の構成比を比較して、過度に大きい差がある項目の理由がわかったら、いたしかたないケースを除いて、改善方法を調べましょう。

改善できる余地が見つかったら、一つずつ実行して、資産(貯蓄・負債)を改善する

改善方法が見つかったら、できるものから実行して、資産(貯蓄・負債)を改善します。

家計・ライフプランを見直す方法「資産(貯金・負債)の平均値を見て、自分の家計を見直す」の注意点

あくまでも、参考というスタンスで見るべき

全国平均データのすべてが正しいわけではありません。

家庭ごとに事情があり、その時のご事情や将来の夢などで、一律に資産(貯蓄・負債)の構成比を合わせられるものではありません。

目的は

  • 「現状の把握」「全国平均との違い」を認識すること

ですので、「理由があって資産(貯蓄・負債)に差があるもの」に関しては「そのまま」という判断も、間違えではないのです。

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