国からお金を借りる方法。メリットデメリット・注意点・手順を徹底解説

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「国からお金を借りる方法には何がありますか?」
「国からお金を借りるメリットデメリットは何ですか?」
「国からお金を借りるときの注意点を教えてください。」

お金を借りる方法の中でも、信頼性が高く、借りやすそうなところは「国(日本)」です。では、国からお金を借りるときには何に気を付ければ良いのでしょうか?今回は、国からお金を借りる方法。メリットデメリット・注意点・手順を丁寧に解説します。

国からお金を借りる方法

国からお金を借りる方法とは

「国」と言っても、日本の場合は、「国」そのものからお金を借りるというのは「政府(省庁)」もしくは「政府」が保有する(出資する)金融機関や組織からお金を借りることを意味します。

日本の場合、主な国からお金を借りることのできる組織は

  • 厚生労働省
  • 日本政策金融公庫

などが挙げられます。

厚生労働省からお金を借りる方法

厚生労働省は「生活福祉資金貸付制度」を社会福祉協議会を窓口として提供しています。

社会福祉協議会とは
地域福祉の推進を図ることを目的とする民間団体のこと。訳して「社協」とも言われる

「住民主体の理念に基づき、地域の福祉課題の解決に取り組み、誰もが安心して暮らすことのできる地域福祉の実現」を目指す組織として運営されています。

民間団体ではあるものの、社会福祉法に定められた組織であり、行政区分に合わせて運営されています。予算も、行政機関の予算で運営されているため、民間団体というよりは、公的機関としての色合いが濃い組織となっています。そのため、民間の金融機関などでは貸付できない方へも、収益性度外視で、貸付をすることができるのです。

社会福祉協議会(社協)は、すべての都道府県・市区町村に設置されており、全国社会福祉協議会がそれを統括し、サービス提供しています。

「生活福祉資金貸付制度」とは

厚生労働省が「低所得者世帯」「障害者世帯」「高齢者世帯」に低金利でお金を貸す制度のこと

を言います。

貸付対象
  • 「低所得者世帯」必要な資金を他から借り受けることが困難な世帯(市町村民税非課税程度)
  • 「障害者世帯」身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者等の属する世帯
  • 「高齢者世帯」65歳以上の高齢者の属する世帯
貸付の種類
  • 総合支援資金「生活支援費」
  • 総合支援資金「住宅入居費」
  • 総合支援資金「一時生活再建費」
  • 福祉資金「福祉費」
  • 福祉資金「緊急小口資金」
  • 教育支援資金「教育支援費」
  • 教育支援資金「就学支度費」
  • 不動産担保型生活資金「不動産担保型生活資金」
  • 不動産担保型生活資金「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」
生活福祉資金貸付制度について紹介しています。

厚生労働省が提供するその他の貸付制度

臨時特例つなぎ資金貸付制度
  • 貸付対象:住居のない離職者
  • 貸付上限額:10万円以内
臨時特例つなぎ資金貸付制度について紹介しています。
求職者支援資金融資制度
  • 貸付対象:職業訓練受講給付金の支給決定を受けた方、ハローワークで、求職者支援資金融資要件確認書の交付を受けた方
  • 貸付上限額:月額5万円(上限)または 10万円 (上限) × 受講予定訓練月数
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
  • 貸付対象:母子家庭の母、父子家庭の父、母子・父子福祉団体、寡婦、母子家庭の母が扶養する児童、父子家庭の父が扶養する児童、父母のない児童、寡婦が扶養する子
  • 貸付資金の種類と上限額
    • 事業開始資金:2,870,000円
    • 事業継続資金:1,440,000円
    • 修学資金:月額48,000円~96,000円
    • 技能習得資金:月額68,000円、一括816,000円
    • 修業資金:月額68,000円、一括460,000円
    • 就職支度資金:100,000円
    • 医療介護資金:医療340,000円、介護500,000円
    • 生活資金:月額105,000円
    • 住宅資金:1,500,000円
    • 転宅資金:260,000円
    • 就学支度資金:63,100円~590,000円
    • 結婚資金:300,000円
内閣府男女共同参画局では、配偶者からの暴力の被害者支援に役立つ情報の提供を行っています。配偶者からの暴力防止にかかわる関連法令・制度の概要
年金担保貸付制度
  • 貸付対象:年金の支払いを受けている方
  • 貸付上限額:200万円

※令和4年3月末で申込受付を終了。令和4年3月末までは従来通り申込み可能

独立行政法人福祉医療機構のホームページです。

日本政策金融公庫からお金を借りる方法

日本政策金融公庫とは

株式会社日本政策金融公庫法に基づい設立された財務省所管の金融機関のこと。政策金融機関の一つ

事業には

  • 国民生活事業:国民一般の資金調達支援
  • 中小企業事業:の資金調達支援、信用保険制度
  • 農林水産事業:農林水産事業者の資金調達支援
  • 危機対応円滑化業務:金融秩序の混乱、大規模な災害等による被害への対処

があり、個人の方は「国民生活事業」の貸付サービスで、お金を借りることができます。

日本政策金融公庫から個人が借りられるお金には

  1. 【個人】教育一般貸付 (国の教育ローン)
  2. 【個人事業主】国民生活事業の事業資金

の2つがあります。

教育一般貸付 (国の教育ローン)

入学金、授業料、受験費用、定期券代、在学のためのアパート代、パソコン購入費などを国から借りられる教育ローンです。
貸付対象
  • 融資の対象となる以下の学校に入学・在学される方の保護者
  • 大学、大学院(法科大学院など専門職大学院を含みます。)、短期大学
  • 専修学校、各種学校(予備校、デザイン学校など)
  • 高等学校、高等専門学校、特別支援学校の高等部
  • 外国の高等学校、短期大学、大学、大学院、語学学校など
  • その他職業能力開発校などの教育施設

かつ

  • 世帯年収(所得)が以下の金額の方
  • お子様1人 → 790万円(590万円)以下
  • お子様2人 → 890万円(680万円)以下
  • お子様3人 → 990万円(770万円)以下
  • お子様4人 → 1,090万円(870万円)以下
  • お子様5人 → 1,190万円(970万円)以下
貸付対象の資金
  • 学校納付金(入学金、授業料、施設設備費など)
  • 受験にかかった費用(受験料、受験時の交通費・宿泊費など)
  • 在学のため必要となる住居費用(アパート・マンションの敷金・家賃など)
  • 教科書代、教材費、パソコン購入費、通学費用、修学旅行費用、学生の国民年金保険料など
日本政策金融公庫(略称:「日本公庫」)の融資のご案内をご紹介いたします。

国民生活事業の事業資金

個人でも、事業を営む個人「個人事業主」の場合は、日本政策金融公庫から、様々な事業資金の借入ができます。

個人事業主が借りられる事業資金一覧
  • 一般貸付
  • 経営環境変化対応資金
  • 金融環境変化対応資金
  • 取引企業倒産対応資金
  • 新規開業資金
  • 女性、若者/シニア起業家支援資金
  • 再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)
  • 新事業活動促進資金
  • 中小企業経営力強化資金
  • 企業活力強化資金
  • IT活用促進資金
  • 海外展開・事業再編資金
  • 地域活性化・雇用促進資金
  • ソーシャルビジネス支援資金
  • 事業承継・集約・活性化支援資金
  • 観光産業等生産性向上資金
  • 働き方改革推進支援資金
  • 環境・エネルギー対策資金
  • 社会環境対応施設整備資金
  • 企業再建資金
  • 災害貸付
  • 東日本大震災復興特別貸付
  • 平成28年熊本地震特別貸付
  • 平成30年7月豪雨特別貸付
  • 令和元年台風第19号等特別貸付
  • 新型コロナウイルス感染症特別貸付
  • 新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)
  • 令和2年7月豪雨特別貸付
  • 食品貸付
  • マル経融資(小規模事業者経営改善資金)
  • 小規模事業者経営発達支援資金
  • 挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)
  • 担保を不要とする融資
  • 新創業融資制度
  • 経営者保証免除特例制度
  • 設備資金貸付利率特例制度
  • 一般貸付(生活衛生貸付)
  • 振興事業貸付
  • 生活衛生改善貸付
  • 防災・環境対策資金(環境対策関連貸付)<特例貸付>
  • 生活衛生新企業育成資金(新企業育成・事業安定等貸付)<特例貸付>
  • 地域活性化・雇用安定資金(新企業育成・事業安定等貸付)<特例貸付>
  • 生活衛生事業承継・集約・活性化支援資金(新企業育成・事業安定等貸付)<特例貸付>
  • 福祉増進資金(健康・福祉増進貸付)<特例貸付>
  • 経営環境変化対応資金(生活衛生セーフティネット貸付)<特別貸付>
  • 金融環境変化対応資金(生活衛生セーフティネット貸付)<特別貸付>
  • 生活衛生企業再建資金(生活衛生企業再生貸付)<特別貸付>
  • 生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付
  • 生活衛生新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(生活衛生新型コロナ対策資本性劣後ローン)
  • 衛生環境激変特別貸付<特別貸付>
日本政策金融公庫(略称:「日本公庫」)の融資のご案内をご紹介いたします。

国からお金を借りる方法の特徴・メリット

1.審査が通りやすい

国の審査というのは、民間の銀行や消費者金融の審査とは異なります。

民間の銀行や消費者金融の審査は

「確実に返済されるのかどうか?」

という視点に基づいて

収入、勤続年数、住まいの種類、過去の返済利益、返済事故の有無、借入件数、借入残高などを総合的に審査します。

しかし、国の審査は

「定めた基準に則している人かどうか?」

という視点に基づいて貸付を行います。

お役所的と言えばそれまでですが「確実に返済されること」よりも、「決められた基準(貸付対象)に即しているか否か」の方が重要なのです。

そのため、借入件数が多くてカードローン審査に連続して落ちてしまっている方であっても、国の貸付制度の貸付対象に入るのであれば、問題なく、お金を借りることができるのです。

民間機関期間からの借入ができない方には大きなメリットと言えます。

2.低金利

無担保のローンだとしても、民間の銀行や消費者金融のカードローン金利とは比較にならないぐらい低金利で融資をしてくれます。

民間の銀行や消費者金融のカードローンの金利相場
  • 年率:年率:12.0%~18.0%
国の貸付制度

生活福祉資金貸付

  • 保証人あり:無利子
  • 保証人なし:年率1.5%

国の貸付制度は、収益性よりも、公共性・福祉性を重視するため、低金利での貸し付けが可能になっています。

利息負担が小さいのは国の貸付制度です。

国からお金を借りる方法のデメリット・注意点

1.貸付対象の方しか借りられない

国の貸付制度は、前述した通りで「貸付対象」が制限されています。

  • 低所得者世帯
  • 障害者世帯
  • 高齢者世帯
  • 母子家庭・父子家庭の親
  • 母子家庭・父子家庭の子
  • 年金受給者
  • 求職者
  • 事業者

などです。

国の貸付制度は、社会的弱者を中心にフォローするための制度ですので、上記以外の方、収入が一定以上ある方などは、貸付対象から外れてしまうのです。

2.限度額が少額

貸付制度にもよりますが

  • 無担保
  • 資金使途自由

という国の貸付制度の場合は、借入の限度額が数十万円程度に抑えられています。

銀行や消費者金融のカードローンの場合は

最大500万円~1,000万円までが借り入れ可能の出、他の借入がない方であれば、限度額(枠)が100万円を超えることも少なくありません。

国の貸付制度を利用した場合、借入金額が少額になってしまうリスクがあるので注意が必要です。

3.借りるまでに時間がかかる

国の貸付制度は、ものによりますが、2週間~4週間ぐらいかかるものが一般的です。

早くても、2週間はかかるのです。

最短即日融資が可能な民間銀行や消費者金融のカードローンと比較すると、スピード感はまったくなく、「今すぐ、今日中にお金が必要」という方には対応できないのです。

4.利便性が低い

銀行や消費者金融のカードローンの場合は

  • 24時間365日コンビニATM、銀行CDで借りられる
  • ネットバンキングでパソコンやスマホからでも今すぐ借りられる
  • 枠に余裕があれば何度でも借りられる

という利便性の高さが大きなメリットとなっています。

国の貸付制度は

  • 一度借りたら返済するだけ
  • 相談できる店舗の数がコンビニと比較すれば圧倒的に少ない
  • 土日祝日は利用できない
  • 夜間は利用できない

など、利便性は著しく劣ってしまいます。

借りやすさ、返済のしやすさでは、圧倒的に国の貸付制度は利便性が低いのです。

「生活福祉資金貸付制度」でお金を借りる手順

手順その1.お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会に申込む

社会福祉協議会は、都道府県、市区町村に存在するのですが

市区町村の社会福祉協議会に申込をします。

  • 市区町村の社会福祉協議会 → 都道府県の社会福祉協議会

に申込書が送られます。

市区町村の社会福祉協議会が不明な場合は、都道府県の社会福祉協議会に問い合わせます。

手順その2.審査

都道府県の社会福祉協議会で、貸付条件に合致しているのかの「審査」が行われます。

手順その3.貸付決定

審査に通れば貸付決定です。

手順その4.入金

指定した銀行口座に入金され、借入が完了します。

手順その5.返済

返済日に決まった金額を返済します。

「日本政策金融公庫」でお金を借りる手順

手順その1.申込む

教育ローンであれば、インターネット上で申込が可能です。

事業資金の場合は、お近くの支店に出向くことで、申込書類を受け取り、申し込むことが可能です。

日本政策金融公庫(略称:「日本公庫」)の店舗案内をご紹介いたします。

手順その2.審査

貸付条件に合致しているのかの「審査」が行われます。

事業資金の場合は、面談が必要になります。

手順その3.契約

審査に通れば貸付決定ですので、契約手続きを行います。

手順その4.入金

指定した銀行口座に入金され、借入が完了します。

手順その5.返済

返済日に決まった金額を返済します。

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