交番(警察)でお金を借りる方法。メリットデメリット・注意点・手順を徹底解説

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「交番(警察)でお金を借りる方法とは何ですか?」
「交番(警察)でお金を借りるメリットデメリットは何ですか?」
「交番(警察)でお金を借りるときの注意点を教えてください。」

交番(警察)でお金を借りることができます。今回は、交番(警察)でお金を借りる方法。メリットデメリット・注意点・手順を徹底解説します。

交番(警察)でお金を借りる方法

交番(警察)でお金を借りる方法とは

警察には「公衆接遇弁償費(こうしゅうせつぐうべんしょうひ)」という貸付制度があります。

「公衆接遇弁償費」とは?

  • 外出先で所持金を盗まれ、又は遺失した者に対する交通費
  • 行方不明者等の保護にあたり、応急的な措置に要する経費
  • 行路病人の保護又は交通事故等による負傷者の救護にあたり、一時的応急措置に要する経費
  • その他公衆接遇の適正を期するため必要とする経費

を公衆に対する利便供与又は応急的な措置に要する経費として、警察署、企画課、運転免許試験場及び鉄道警察隊、交番、地区交番、駐在所、地域安全センター並びに鉄道警察隊分駐所及び連絡所で貸し付けをすることができる費用のこと

を言います。

昭和43年に制定された制度のため、言い回しが堅苦しいのですが、要するに

  • 外出先でお財布を盗まれて、家に帰るための交通費がなくなってしまった時の交通費
  • 迷子を保護するときに、どうしても必要な経費(傷薬)を買う費用
  • 交通事故等によるケガ人に対して、応急処置をする費用

など、致し方ない理由で帰宅できない状況や、迷子や行方不明者、ケガ人の保護で応急処置をするためにお金が必要なケースで、警察が交番等でお金を貸してくれる制度なのです。

現代では、クレジットカードやキャッシュレス決済があれば、よほどの地域でない限りは、コンビニがあり、そこで帰宅するための交通費ぐらいは引き出すことができますが、「公衆接遇弁償費」が制定された昭和43年ごろであれば、一番多く存在するのが交番や派出所であり、帰宅できない場合に頼れる場所でもあったため、「公衆接遇弁償費」という制度ができたのです。

「公衆接遇弁償費」の概要

借入対象の資金使途
  • 外出先で所持金を盗まれ、又は遺失した者に対する交通費
  • 行方不明者等の保護にあたり、応急的な措置に要する経費
  • 行路病人の保護又は交通事故等による負傷者の救護にあたり、一時的応急措置に要する経費
  • その他公衆接遇の適正を期するため必要とする経費
借入可能な場所
  • 警察署
  • 交番
  • 駐在所
  • 運転免許試験場
  • 地域安全センター
  • 鉄道警察隊分駐所
  • 警ら用無線自動車

※「公衆接遇弁償費」は、都道府県によって採用している地域と採用していない地域があります。

「公衆接遇弁償費」に類する制度を提供している都道府県

  • 東京都:公衆接遇弁償費
  • 北海道:公的接遇費
  • 岩手県:公衆接遇報償金
  • 山梨県:公衆接遇費
  • 大阪府:公衆接遇費
  • 京都府:駐在所公衆接遇費
  • 石川県:公衆接遇
  • 群馬県:地域警察官等公衆接遇費
  • 熊本県:公衆接遇金
借入方法

警官に事情を話し、「借受願書」を書いて借りる

  • 名前
  • 住所
  • 電話番号
  • 生年月日
  • 日付
  • 借り入れ理由
  • 借り入れ希望金額
  • 指印

お金が必要な理由が前述したような「公衆接遇弁償費」の趣旨に反する場合は、断られるケースもあります。

借入可能金額
  • 原則:1,000円まで

原則1,000円まで借り入れが可能です。

原則というのは、事故などの緊急事態の場合に1,000円では応急処置の費用が足らない場合や、帰るための交通費が1,000円で足らない場合など、状況に応じて、1,000円以上かしてくれるケースもあります。

ただし、緊急時を除いて、1,000円以上の借り入れをする場合には、現場の警察官の上司である取り扱い主管者(警察署長、地域課長、企画課長、鉄道警察隊長、運転免許試験場長)の決裁が必要になるため、すぐに判断はできません。

返済方法
  • 手続きしてもらった交番へ「返済書」と「現金」を持参する

というのが一般的な返済方法です。

「公衆接遇弁償費」の手続きをしてもらった交番が自宅から遠い場合は、自宅の近くの交番等で返済することも認められています。

返済期日
  • 返済期日はとくに設定されていません。

交番(警察)でお金を借りる方法の特徴・メリット

1.今すぐ、お金を借りることができる

「1,000円まで」という少額ですが

  • 財布を落としてしまって、帰れない
  • 財布を盗まれてしまって、帰れない
  • お財布を持っていない状況で、応急処置が必要になった

など、どうにもならない状況のときに、今すぐにお金を借りられるメリットがあります。

2.審査などなくお金を借りられる

あくまでも「公衆接遇弁償費」の貸し出し目的にそうものであれば、審査なしで警察官の判断で、お金を借りることができます。

返済事故を起こしているかどうか、個人信用情報などは調べることもなく、お金を貸してくれるのです。

3.返済期日は指定されていない

「公衆接遇弁償費」は、借りたお金ですので、確実に返済しなければならないものですが

返済期日というものが指定されていない

特徴があります。

「いつまでに返さなければならない」という決まりがないのです。

4.状況によっては、1,000円以上の借入ができるケースもある

「公衆接遇弁償費」は、原則1,000円までの貸付という決まりになっていますが、状況や理由によっては、1,000円以上の借入ができる可能性があります。

  • 事故などの緊急事態の場合に1,000円では応急処置の費用が足らない
  • 帰るための交通費が1,000円で足らない

という状況で、1,000円以上の借入ができる可能性があります。

5.近くに交番がない場合は、パトカーや白バイの警察官に相談することができる

地方であれば「公衆接遇弁償費」でお金を借りたくても、近くに交番もない場所は少なくありません。

その場合、パトカーや白バイ(交通取締用自動二輪車)の警察官に「公衆接遇弁償費」について相談することも可能です。正当な理由があれば、借り入れに関して柔軟な対応をしてくれる可能性があります。

交番(警察)でお金を借りる方法のデメリット・注意点

1.借りられる理由(資金使途)が限定される

  • お金がない状況で帰るための交通費
  • 迷子やケガ人の応急処置の費用

ぐらいでないと、お金を借りることを断られてしまいます。

当然、

  • 小腹が空いたからお弁当が食べたい
  • 1,000円でも、パチンコに使いたい

というのでは、却下されるため、お金を借りることはできません。

また、

  • 現金が手元にある
  • 家族や友人に連絡すれば、迎えに来てもらえる
  • 交通系ICカードの残高がある

という状況でも、警察からお金を借りることができない可能性があるのです。

2.借りられる金額が原則1,000円と少額

あくまでも、借りられる金額は1,000円までです。

増額の可能性もありますが、数万円の借り入れというのは、認められる可能性はほとんどありません。

1,000円だと、交通費、応急処置の費用ぐらいしか使い道はないのです。

3.返済しなけば逮捕される

「公衆接遇弁償費」は、返済期日が決まっていないため、返済しない人も出てきてしまうのですが

2012年9月6日 (木)

「電車代貸して」交番から寸借詐欺容疑で男を逮捕 警視庁

「電車代を貸して」などと交番に駆け込み、財布をなくした人などに貸し出す「公衆接遇弁償費」をだまし取ったとして、警視庁碑文谷署は6日、詐欺などの疑いで、東京都目黒区碑文谷、無職、容疑者を逮捕した。
同署によると、調べに対し、「交通費に充てようと思った」などと供述している。同署は、目黒区内などの交番で同様の手口の寸借詐欺を繰り返していたとみて調べている。
逮捕容疑は8月2日、都立大学駅前交番(目黒区中根)を訪れ「電車で品川区内まで帰りたいが、お金がないので貸してほしい」などと嘘を言って、公衆接遇弁償費1千円をだまし取ったとしている。交番に提出した借用書には、知人の名前を書いていたという。
公衆接遇弁償費は、財布をなくした人などが警察から1回につき原則1千円以内を借りることができる制度。

産経ニュース

とあるように逮捕されるケースもあります。

詐欺罪になれば

第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

という重い罪を背負うことになります。

4.未成年の場合は、親に連絡が入る

「公衆接遇弁償費」は、借りる人の年齢はとくに定義されていないため、未成年であってもお金を借りることができます。

しかし、未成年者は民法5条によって

未成年者は、制限行為能力者とされ、その利益を保護するために、法定代理人(通常は親)の同意を得ずにした契約は、未成年者自身又は法定代理人が取り消すことができます(民法5条)。

法定代理人(親)の同意なしに契約ができないため、警察も当然、親の了承を得てから、「公衆接遇弁償費」を貸すことになります。
親に知られずに交番で1,000円を借りることはできないのです。

未成年の方が、遊びに行って、お財布を落として帰れないなどの状況の場合は、親から怒られることは覚悟の上で、交番でお金を借りる必要があるのです。常識的な感覚がある親であれば、交番でお金を借りることを良しとせずに、迎えに来てくれる可能性もあります。

5.利用できる予算が決まっている

「公衆接遇弁償費」は、あらかじめ使って良い予算が決められています。

計画している予算よりも、多くの方が「公衆接遇弁償費」を利用してしまうと、正当な理由があっても、「公衆接遇弁償費」でお金を借りることができない可能性があるのです。

6.利用できる都道府県が限られている

「公衆接遇弁償費」は、日本全体の警察で採用されている制度ではありません。

都道府県警察が「公衆接遇弁償費」という制度を採用するかどうかを判断しており、採用していない都道府県の方が多いのです。

採用しない理由として多いのが

  • 都会でないと上記のような資金ニーズがない
  • 返済率が低い
  • キャッシュレス決済、コンビニの普及で必要性が減っている

というのが挙げられます。

2009年の警視庁データでは

  • 公衆接遇弁償費のうち、交通費の「貸出」:1万6372件
  • 交通費の「貸出金額」:752万0685円
  • 交通費の「1件当たりの貸出金額」:459円
  • 交通費の「返済金額」:483万6320円
  • 交通費の「返済比率」:64.3%(金額ベース)

というデータが出ており、3人に2人しか返済していないのです。

また、キャッシュレス決済が普及し、スマホやスマホアプリで簡単にお金を借りることができて、コンビニも24時間対応のATMがどこにでも用意されている時代ですので、「公衆接遇弁償費」の必要性自体が減っているのは間違えありません。都会ではあえて、交番で交通費を借りる必要性がないのです。

返済する人が減っていて、利用する人も少なくなっている制度ですので、利用できる都道府県の数も多くありませんし、今後は、今利用できる都道府県でも廃止する都道府県が増えてくるものと推測されます。

交番(警察)でお金を借りる手順

手順その1.交番に行く

お金が必要になった場所の近くの交番に行きます。

  • 警察署
  • 交番
  • 駐在所
  • 運転免許試験場
  • 地域安全センター
  • 鉄道警察隊分駐所
  • 警ら用無線自動車

で「公衆接遇弁償費」のお金を借りることができますが、運転免許試験場などは、24時間営業しているわけではないので注意が必要です。

近くの交番に行くことをおすすめします。

手順その2.「公衆接遇弁償費」を利用できるか聞く

前述した通りで、「公衆接遇弁償費」は、全国の交番で使えるものではないのです。、

その都道府県が「公衆接遇弁償費」を採用しているのか、知らない場合は、警察官に聞く必要があります。

手順その3.お金が必要な理由を説明する

「公衆接遇弁償費」が利用できるのであれば、「公衆接遇弁償費」の利用を申し出ます。

警察官は

「なぜ、今お金が必要なのか?」

の理由をヒアリングし、「公衆接遇弁償費」を貸付をして良い理由かどうかを判断します。

ウソをつくと詐欺罪になってしまうので、あくまでも、本当の理由を話しましょう。

手順その4.「借受願書」を提出する

警察官が「公衆接遇弁償費」で貸付けて問題がないと判断したら、お金を借りるために書く「借受願書」をその場で記入し、提出します。

「借受願書」の記入項目
  • 名前
  • 住所
  • 電話番号
  • 生年月日
  • 日付
  • 借り入れ理由
  • 借り入れ希望金額
  • 指印

※財布を紛失して、帰宅時の交通費が必要な方の場合は「借受願書」と同時に「遺失届」を記入することをおすすめします。見つかった場合には、財布も戻ってきます。

手順その5.お金を借りる

警察官が「借受願書」を受領したら、代わりに必要な金額を渡してくれます。

手順その6.返済する

後日、借りたお金を返済できる状態になったら、手続きを行った交番に「返済書」と「現金」を持参して、返済します。

他の交番での返済手続きも可能です。

また、交番も近くにない場合は、パトカーや白バイでも、返済を受け付けてくれます。

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