ネットショップの集客にはFacebook広告
ネットショップを開業したとしても、お客さんがWebサイトに訪問してくれなければ商品の販売はできません。そこで、ネットショップの運営で重要になってくるのが「集客」です。
現在、ネットショップ運営者が行える具体的な集客方法としては、ブログ、Twitter、メルマガ広告、Google広告など様々なものがあります。この中でも、今もっとも注目を浴びているのが「Facebook広告」です。
というのも、Facebook公式ページの発表によると2018年7月30日時点で、月間アクティブユーザーは22億3,000万人に達しいます。
出典:Facebook
さらに、日本国内でも、日本経済新聞が報じたところでは2,700万人を突破していることを伝えています。
出典:日本経済新聞
Facebook広告を利用すれば、これだけのユーザーに自身の商品広告を出すことできるのです。また、広告の運用方法が、比較的簡単なためネットショップを開業したばかりの初心者にとってもFacebook広告はオススメの集客方法なのです。
そこで今回は「2018年版Facebook広告のはじめ方」について、詳しく解説していきます。
Facebook広告の概略
では、具体的にFacebook広告がどのようなものか紹介していきます。Facebook広告というのは、下記のようなFacebookのタイムラインなどに自社の商品広告を載せることができるサービスです。
出典:Facebook
この広告は最大、全世界22億人以上のユーザーに配信することができます。もちろん、国内だけのユーザーに広告を配信したり、東京都在住のユーザーだけに配信するなどのことも可能です。
また、ユーザーの居住地だけでなく、性別・年齢・趣味・趣向などにあわせた配信も可能です。このようにピンポイントで自身のネットショップに合致するユーザーに広告を配信することができるため、比較的低コストで集客できるのが特徴です。
では実際にFacebook広告を使った場合、どのような形で広告が表示されるのか紹介します。
1.Facebookのタイムライン
Facebook広告を出稿した場合、タイムライン上に広告が表示されます。もっともメインの広告になります。友人の近況などが表示される記事とともに自然に広告が配信されるため、とてもレスポンス率の高いものとなっています。
2. Instagram(インスタグラム)
2016年10月頃からFacebookだけではなく、Instagramにも広告が表示されるようになりました。国内でのユーザー数は約2,000万人、全世界では10億人を突破(2018年6月発表)しており、現在もっともユーザー数が増えているSNSです。元々は女性ユーザーが多いと言われていましたが、近年男性のユーザーも増えてきています。
3.Audience Network(オーディエンスネットワーク)
情報キュレーションサービス・ニュース配信アプリである「Gunosy」など、Facebookが独自に提携している箇所に広告が出せます。ここで表示される広告は非常に安価な値段になるのが特徴です。
4.「Messenger(メッセンジャー)」
2017年7月から「Messenger」に広告を配信できるようになりました。なじみのない人も多いかも知れませんが、簡単に言えばLineのFacebook版です。Messengerアプリの「ホーム」タブ内に広告が表示されるようになります。
Facebook広告を使えば、現在のところ上記4カ所に広告を配信することができます。具体的な配信場所や広告画像をみることで、広告のイメージができたと思いますので次は実際にFacebook広告の出し方について解説していきます。
初めてでもできる!広告の出し方
ここでは、いよいよ広告の出稿方法について解説していきます。Facebook広告は、アプリを販売する目的であったり、Facebookページの集客に使ったりなど様々な目的で利用されています。しかしここでは、ネットショップの運営者が自身の販売サイトにアクセスを集め、商品を販売することを前提に広告を設定していきます。
Step1.アカウントから広告掲載ページに移動
Facebook広告を出すには、Facebookのアカウントを最初に取得しておく必要があります。アカウント取得後は、画面右上にあるギアマークをクリックして「広告を掲載」に進みます。
Step2.キャンペーンの目的設定
「広告掲載」のページに進んだに「広告マネージャ」の画面で「キャンペーン」タブをクリックします。そして緑のボタン「+作成する」をクリックすると、最初に広告の目的を聞かれます。
ここでは、ネットショップにアクセスを集め商品を販売する事が目的ですから「トラフィック」を選択します。「広告キャンペーン名」は自身が分かりやすい名称をつけてください。例えば「夏のお中元キャンペーン」「冬ギフト紹介キャンペーン2018年版」などのように記載します。
Step3.広告セットの設定
次に「広告セット」の設定を行います。ここでは広告配信をするターゲットを決めることになります。ネットショップのターゲットに合った「性別・年齢・使用言語・趣味」などの項目を設定します。
ただし、あまり細かく設定しすぎると広告が配信できる数も少なくなってしまいますので注意してください。リーチ数(広告配信できる層)は、画面右のところで確認できます。メーターがだいたい真ん中くらいになるように設定してください。
その他、設定すべき項目としては1日の広告予算や配信期間などです。最初から大きな金額で広告するのではなく、テストのつもりで小予算で設定してください。例えば、1日1,000円から2,000円くらいでテストを始めてみてはどうでしょうか。
Step4.広告の設定
「広告セット」の設定と「広告」の設定は名称が似ていますが異なりますので注意してください。「広告」の設定ではFacebookで実際に表示される広告文・画像を設定します。
まず最初にFacebookページを設定します。最初は中身がなくてもかまいませんので、適当な名称をつけてFacebookページをつくります。これを設定しないと、広告は出稿できないルールになっています。
その後、広告の形式を決めます。一般的には「シングル画像」を選択することが多くなります。動画などがある場合は、動画などを選択してもかまいません。その他、ランデイングページ(広告をクリックした人が訪れる商品販売ページなど)を設定したり、広告文の見出しなどを決めることになります。
以上でFacebook広告の設定は完了です。画面右下の「実行」ボタンをクリックすると、広告の審査が始まります。審査が完了し無事、通過すれば配信が決められた設定に基づいてスタートします。
Facebook広告の実践ポイント
Facebook広告は、コツを掴むことで効果・効率を上げることができます。ここでは、広告運用の効果を上げるためのポイントをいくつか紹介します。
ポイント1.ピクセルを設定する
広告の運用には効果の検証が欠かせません。効果を確認して、改善を重ねることで効果・効率が上がっていきます。
そして、効果の検証をするためには「Facebookピクセル」の設定を行います。「Facebookピクセル」というのは、聞き慣れないと思いますが一般的には「解析タグ」のことです。これを設定しておくことで、どれくらいのアクセスが集まって、どんな属性の人が購入してくれているのかなどのデータを数字で確認することができます。
もちろん、Facebookピクセルを設定しなくても広告は出稿できますが、広告運用を効果・効率的に向上させていくことが出来ません。必ず設定をしておきましょう。
ポイント2.効果の検証をする
広告管理画面で効果を検証するには「キャンペーン」「広告セット」「広告」の配信結果(指標)が表示される箇所の項目を独自に設定する必要があります。デフォルト(もともと設定されている表示)では不十分なので注意してください。
最低限、確認しておきたい指標は下記の項目です。
- 1.フリークエンシー
- 2.CPC
- 3.CTR
- 4.リンクのクリック
- 5.購入
フリークエンシーというのは、広告がターゲットユーザーに対して何回表示されたのか?という指標です。数値が高くなってきたら、そろそろ別のターゲットを設定して広告を配信すべき時期になります。
CPCは、1クリックあたりの平均金額です。CTRはクリック数をインプレッション数で割った数字です。ここの数字が低ければ、CPCも高くなります。リンクのクリックは、実際に広告をクリックした数です。購入はランデイングページで購入してくれた数です。
どれも重要な数字ですので欠かさずチェックしてください。配信結果(指標)の表示を変える方法は簡単です。「パフォーマンス」という項目をクリックして「カスタマイズ」を選択してください。すると様々な指標が表示されるので、その中から自分が見たい指標を選択し表示させることができます。
ポイント3.広告(クリエイティブ)のABテスト
効果の検証を行ったら、広告のABテストに反映させていきます。
Facebook広告は画像(動画)とテキストで表示されるため、この点をテストし「より良い結果を導くもの」に変更していく必要があります。このテストのことをABテストと呼んでいます。広告パターンAと広告パターンBのように2種類の広告をつくり、それぞれをテストすることで、どちらが良いかを比較検討することになります。
ちなみに、広告は下記のように「画像」「タイトル」「文章」の3つの要素があります。
ここで、Facebookユーザーは「画像」と「タイトル」に注目して広告をクリックかるかどうかを決めていることが多いと考えられます。そのため、ABテストを行う際には、画像とタイトルを中心に検証するようにしてください。
ポイント4.ランデイングページの検証
Facebook広告の効果は「広告の運用」だけで決まるわけではありません。広告をクリックしてもらった後に表示されるランディングページの善し悪しでも成果は大きく変わります。クリックはされているけれど、購入には至っていないという場合は、ランディングページを見直してください。ランディングページを見直すポイントは、ファーストビューと購入ボタンの2カ所です。
ファーストビューというのは、ページのトップの部分のことで、通常、スマホ画面の最初に表示される場所のことを言います。ここの内容が、あまり意味の分からないものになっている場合は、大きくコンバージョン(購入率)を落としてしまいます。
また、購入ボタンは分かりやすいものを設置してください。どこのボタンを押せば購入できるのか?というのが分からないで離脱してしまう事も非常に多いからです。
ポイント5.成果が上がらない場合、ターゲットを変える
Facebook広告の成果が上がらない場合は、思い切って配信されるターゲットを変えていきます。例えば、これまで男女問わず配信していたものを性別を絞ったり、年齢を絞ったりします。このようにターゲットを絞ることで、より効果の高い広告に変えることが出来る場合があります。
また、顧客リストを持っている場合はターゲットをゼロから自分で考えるより、顧客リストに類似したターゲットをFacebookに選定してもらうという方法もあります。おおよそ1,000リスト程度あれば設定できることも多いので試してみてください。
ポイント6.リマーケで売上を上げる
一度広告を配信しても、全員が広告をクリックしてその後、商品を購入してくれるわけではありません。ランデイングページを確認したけれど、購入に至らないと言うこともあります。このような場合、リマーケを設定することで、再度アプローチすることができます。
例えば「広告をクリックして、ランディングページを確認したが購入しなかった」という層だけに絞って、再度広告を出すということができます。この場合、コンバージョンが比較的高めになる事が多いので、広告を一定期間配信したら定期的に試してみてください。
まとめ
今回は、ネットショップを運営する人のためのFacebook広告のはじめ方についてお伝えしてきました。Facebook広告は、比較的管理が簡単で運用しやすいことが特徴です。Facebookのアカウントさえ持っていれば、1時間以内に広告を開始することができると思います。
Facebook広告以外でも言えることですが、広告は検証をして改善していくということが欠かせません。最初から上手くいくというのは考えにくいので小予算でテストを行いながら少しずつ効果・効率の良いものにしてください。