自分に合う1枚とは?年収別に見るクレジットカードの利用限度額を調査

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クレジットカードを利用するにあたり、利用限度額は重要なポイントになるでしょう。

カードを利用する中で、いざという時に利用限度額いっぱいで決済ができないようでは困るだけです。大事な支払いができなかったり、買いたい物が買えなかったでは予定も変わってしまいますよね。

だからこそ、そんな状況にならないように、自分自身の収入と合わせてしっかりと管理する必要があります。

そこで今回はクレジットカードの年収別の利用限度額について徹底調査しました。自分の収入に合ったクレジットカードの利用限度額の目安はどのくらいなのかを知り、今後のカード選びに役立てていってください。

クレジットカードの利用限度額

こちらでは、最初にクレジットカードの利用限度額について解説したいと思います。

クレジットカードの利用限度額とは、「そのクレジットカードで支払いが可能な上限金額」のことです。

利用限度額は基本的に、クレジットカードの入会審査時にカード会社が利用者の支払い能力などを判断したうえで個別設定されます。

そして、クレジットカードの利用代金が指定の銀行口座から引き落とされる前に利用限度額へ達してしまうと、次の引き落としまでクレジットカードの利用は切できなくなるので注意しないとなりません。

年収と利用限度額の関係

クレジットカードを申し込む際に、年収が審査に大きく影響するのは何となく想像できる方も多いかと思います。

もちろん、審査通過の際に年収も大きな判断材料になりますが、そのほかにもクレジットカードの利用限度額の設定にも大きな影響を与えるのです。

そのため、年収を超えるような利用限度額が設定されることはまずありません。そこで、自身の年収ではどのくらいの利用限度額が設定されるのかをあらかじめ知っておくことが重要になります。

利用限度額が決まる2つのポイント

次に、クレジットカードの利用限度額が決まるポイントをついて解説します。

ポイント1:支払い可能見込額を超えた利用限度額は設定されない

こちらで解説する年収別クレジットカード利用限度額の目安は、割賦販売法で定められた支払い可能見込額を基準に算出しています。

なお、支払可能見込額とは、カード利用者の年収などから生活維持費や債務などを除いた「1年間のクレジットカードの支払いに充当できるだろう想定額」のことです。

割賦販売法によって、クレジットカードは支払い可能見込み額を超えた利用限度額が設定されることはありません。

■年間支払可能見込額の計算式
支払可能見込額(年間) = (年収 – 生活維持費 – クレジット債務)×0.9

それでは、実際に支払い可能見込額は年収に対してどのくらいになるものでしょうか。

以下で、年間支払い可能見込額の計算式に「年収」「生活維持費」「クレジット債務」を入れた金額を実際に計算してみましょう。

■例:1人世帯の生活維持費と債務額が50万円の場合
・年収:200万円
生活維持費(年間) :90万円
債務額:無
支払可能見込額(年間):約99万円生活維持費(年間) :116万円
債務額:50万円
支払可能見込額(年間)約30万円

・年収:300万円
生活維持費(年間) :90万円
債務額:無
支払可能見込額(年間):約189万円

生活維持費(年間) :116万円
債務額:50万円
支払可能見込額(年間):約120万円

・年収:400万円
生活維持費(年間) :90万円
債務額:無
支払可能見込額(年間):約279万円

生活維持費(年間) :116万円
債務額:50万円
支払可能見込額(年間):約210万円

・年収:500万円
生活維持費(年間) :90万円
債務額:無
支払可能見込額(年間):約369万円

生活維持費(年間) :116万円
債務額:50万円
支払可能見込額(年間):約300万円

■生活維持費(年間)の参考例
・居住形態:持家かつ住宅ローン無 ・持家無かつ借賃負担無
1人世帯:90万円
2人世帯:136万円
3人世帯:169万円
4人世帯以上:200万円

・居住形態:持家かつ住宅ローン有 ・持家無かつ借賃負担有
1人世帯:116万円
2人世帯:177万円
3人世帯:209万円
4人世帯以上:240万円

上の表で見ると、たとえば年収400万円の方で債務が無ければ、支払見込可能額は約279万円です。そして、利用限度額は年間189万円となるため、これを月換算すれば約16万円で設定される流れでしょう。

あくまでも単純計算のシミュレーションになるため実際の利用限度額とは誤差があるかもしれませんが、目安としてチェックしておいてください。

ポイント2:クレジットカードのランクにも左右

利用限度額の設定方法がわかりましたが、そのほかにクレジットカードのランク別でチェックしたい利用限度額の目安があります。

まず、クレジットカードには大きく分けて4つのランクが存在することは知っているでしょうか。そして、このランクごとに利用限度額が異なるのが基本と思って問題ないです。

■一般カード
・もっとも一般的なランク
・学生や主婦、パート・アルバイトの方も申し込める
・比較的入手難易度が低め
*楽天カード、ライフカード、JCB一般カード、三井住友VISAカードクラシックなど■ゴールドカード
・一般カードのワンランク上のカード
・ほとんどで一般申し込みが可能
・一般ランクよりも入会条件のハードルが上がる
*楽天ゴールドカード、JCBゴールドカード、三井住友VISAゴールドカード、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードなど

■プラチナカード
・ゴールドのさらに上のランク
・ほとんどのカードが一般申し込みからの入会ができない
・カード会社からのインビテーション(招待状)で入手することがほとんど
*三井住友VISAプラチナカード、ダイナースクラブカード、アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードなど

■ブラックカード
・現時点におけるステータスがもっとも高いランク
・非公式なものが多い
・カード会社からのインビテーションのみで手に入るのがほとんど。
*アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード、ダイナースクラブプレミアム、JCB ザ・クラス、ラグジュアリーカードなど

ランクごとの必要年収と利用限度額の目安

年収と利用限度額の関係性は、カード会社ごとに異なるため目安程度の解釈とするのが良いでしょう。しかし、ランクに合わせて利用限度額は上がる傾向にあります。

自身の支払可能見込額を超えた利用限度額は設定されないことは頭に置きつつも、カードランクから自身の収入に合った利用限度額のカードを選んでください。

■カードのランクに対する年収と利用限度額の目安
・一般カード
年収:200万円~300万円未満
利用限度額:20万円~100万円程度・ゴールドカード
年収:300万円~400万円未満
利用限度額:30万円~150万円程度

・プラチナカード
年収:400万円~500万円未満
利用限度額:50万円~300万円程度

・ブラックカード
年収:500万円以上
利用限度額:一律の上限無し(非公式)

利用限度額をアップさせるための方法

利用限度額が一度設定されてしまうと、それ以上アップすることはできないと考える方もいるかもしれません。しかし、利用限度額は後にアップさせるこが可能です。

こちらで解説する以下の方法でクレジットカードの利用限度額アップに挑戦することができるので、検討する方はぜひチェックしてください。

1:カード会社に直接申し込み

最初に解説するのは、カード会社に増枠の申請を直接おこなう方法です。

カスタマーセンターやサポートセンターへ問い合わせる、もしくは各カード会社の公式ホームページ内に増枠申請についての項目が設置されている場合もありますから、そちらを活用してください。

ただし、申請をおこなう際は、カード会社所定の増枠審査があります。審査をおこなった結果しだいでは、逆に減額されてしまう場合もあるので注意ください。

2:クレジットカードのランクを上げる

現在持っているクレジットカードのランクを上げることによって、利用限度額の増額を実現することが可能です。

ほとんどのクレジットカードが上記で解説したように、カードランクで利用限度額が異なります。

基本的にランクが上がるごとに利用限度額も上がっていく傾向です。そのため、これまでのクレジットヒストリー(クレジットカードの利用実績)に問題がない方は、ランクを上げる方法が一番スムーズかもしれません。

3:一時的な増額申請をする

お金が必要になったときに、増額申請を一時的におこなう方法もあります。

たとえば、海外旅行や結婚式、そのほかにも引っ越しなどでお金がかかる理由がある場合、一時的な増額を承認してもらえることがあるのです。

アメリカン・エキスプレスのカードでは「事前承認」という一時増額の制度を用意していますので、利用限度額を一時的に上げたい場合は一度サポートセンターなどに相談してみましょう。

4:複数枚のカードを持つ

現在使っているクレジットカードの利用限度額が、どうしても増額できないこともあるかと思います。そうなった場合、新たにもう1枚のクレジットカードを申し込んで複数枚利用する方法も効果的でしょう。

直接的に利用限度額アップをおこなう方法ではないですが、利用限度額が足りないという事実を解決することはできます。

ただし、カードが複数枚になることで管理する手間が増えるので、支払い忘れはもちろんカードトラブルを起こさないように注意しないとなりません。

5:利用限度額に制限のないカードを選ぶ

これまでに解説した方法を取り入れるのに前向きになれない方もいるかと思います。そのような方は、利用限度額に一律の制限を設けないクレジットカードを持つ方法も考えてみると良いでしょう。

特に、世界的な知名度が高いステータスカード「ダイナースクラブカード」は、利用限度額に一律の制限を設けないことで知られています。

クレジットカード入会時の審査は必要です。しかし、高額な支払いをカード決済にしたいと考える方にはぜひおすすめしたい1枚と言えます。

重要なのはクレジットヒストリーを積むこと

クレジットカードの利用限度額をアップさせるために求められるのが、しっかりとクレジットヒストリーを積むことです。

なお、クレジットヒストリーとは、クレジットカードやローンなどの借金の利用実績のことを指します。

利用実績では、クレジットカードの支払い状況はもちろん、分割払いで購入した携帯電話の端末料金なども含まれています。

「返済が遅れた」という記録が残ることで、カード会社に「約束を守れない方」「返済能力がない方」と受け止められてしまうため、信用度が低くなったり、新規発行や増額の審査に悪影響を及ぼしたりしてしまいます。

そうならないために重要なのが健全なクレジットヒストリーを積むことです。そうすれば、カード会社は優良顧客として認定してくれるので、カードの新規発行だけでなく増額の審査にも良い影響を与えるでしょう。

クレジットカードの増額に悩んでいる方は、まずは良好なクレジットヒストリーを積むことから意識してください。

クレジットカードのランクアップ例

こちらでは、クレジットカードのランクアップ例について解説します。

JCB CARD EXTAGEを例とし、クレジットヒストリーを積みながらランクアップする様子を知っておきましょう。

最初の1枚はJCB CARD EXTAGE

唯一の日本発となる国際ブランド、JCBが発行する「JCB CARD EXTAGE」はクレジットヒストリーを積むのにおすすめしたいクレジットカードです。

まず、JCB CARD EXTAGEは、18歳~29歳以下限定のクレジットカードとなっているので、クレジットヒストリーの浅い方や若い方でも申し込みできます。

初めてのクレジットカードとしても人気ですし、さらにJCB CARD EXTAGEでは、有効期限の5年を過ぎた後にワンランク上のJCB一般カードへ自動切り替えされます。

JCB CARD EXTAGEでクレジットヒストリーを積んでみて、その後に次のランクのJCB一般カードを手にすることを目指しましょう。

JCBで人気のスタンダードランクのJCB一般カード

JCBシリーズの中でもっともスタンダードなクレジットカードがJCB一般カードです。

JCB一般カードでは、1,275円(税込)の年会費が発生しますが、そのぶんだけ付帯保険の補償金額も上がります。

さらに、JCB CARD EXTAGEにはなかった国内旅行傷害保険も付帯するため、より安心した利用ができるのではないでしょうか。

持っていると便利なJCBゴールドカード

一般カードの次は、一度は手にしたいと考える方も多い「JCBゴールドカード」を目指すことになります。

JCBゴールドカードの年会費は11,000円(税込)となっているので、先に解説したJCB一般カードよりも上がります。しかし、一般カード以上に優れたレベルの保険付帯をはじめ、レストランにホテルなどの施設で利用可能な割引・優待特典などのサービスも使えます。

また、JCBゴールドカードになると空港ラウンジサービスも無料で利用可能です。空港ラウンジは国内の主要空港に設置。フリードリンクサービスにゆったりとくつろげるソファなどが完備されていますから、フライト前の待ち時間を優雅に楽しみながら過ごせます。

JCBの発行するカードのランク別の違い

前に解説をした「JCB CARD EXTAGE」「JCB一般カード」「JCBゴールドカード」の3つのランクを比較してみました。

■JCB CARD EXTAGE
・年会費:無料
・利用限度額の目安:10万円~100万円程度(学生の場合は10万円~30万円程度)
・旅行傷害保険:国内のみで最高2,000万円
・空港ラウンジサービス:なし■JCB一般カード
年会費:1,275円(税込)
利用限度額の目安:20万円~100万円程度
旅行傷害保険の有無:海外、国内ともに最高3,000万円
空港ラウンジサービス:なし

■JCBゴールドカード
年会費:11,000円(税込)
利用限度額の目安:個別設定
旅行傷害保険の有無:海外最高1億円、国内最高5,000万円
空港ラウンジサービス:あり

年会費が上がるごとに、利用限度額の上限に付帯保険の最高補償額も上がってくることがわかりました。

また、JCBゴールドカードになると、空港ラウンジサービスが利用可能なので旅行に行く機会がある方にはおすすめです。

そのほかに、こちらで紹介したカード以上に上のランクにあたるカードに「JCBゴールド ザ・プレミア」や「JCB ザ・クラス」があります。しかし、これらはカード会社からの招待「インビテーション」がないとランクアップ不可能です。

インビテーションをもらうには、まずは「JCB CARD EXSTAGE」でクレヒスを積むことが求められます。そして「JCBゴールドカード」までのランクアップを目指していってください。

利用限度額引き上げにおける注意点

利用限度額アップの方法で複数枚のカードを持って使う方法を解説しましたが、その際に一つだけ注意しなければならない点もあります。

それは、異なるカード会社の発行するクレジットカードを用意することです。たとえば、JCBが発行するクレジットカード利用限度額30万円と、三井住友カードの発行する利用限度額30万円のクレジットカードを用意しておけば、2枚を使い分けることで最大60万円分の利用ができます。

しかし、同じカード会社の発行するクレジットカードを複数利用している場合、カード利用によって限度額が統一されたり、カードごとに利用限度額が設定されたりする場合もあります。

そうなって使えないなどのことにならないためにも、詳しいことはカード会社に問い合わせるようにしてください。

クレジットカードおすすめランキング

まとめ

記事を通して以下のことを得られたかと思います。

・クレジットカードの利用限度額は、年収やカードのランクに応じて変化
・審査は年収だけでなく、生活維持費やクレジット額で算出した「支払可能見込額」が関係する
・JCB CARD EXSTAGEでクレヒスを積んで、ランクアップを目指す

クレジットカードの利用限度額は、年収や生活維持費、クレジット債務残額で算出した「支払可能見込額」が関わってきます。

それらをチェックしつつ、自身の年収に合った利用限度額を見極めてください。そして、着実にクレジットヒストリーを積み上げていきましょう。

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