結婚することはきまっているけれど入籍はしていない彼女、または入籍をする予定はなく、恋人として付き合っている彼女に「家族カード」を発行したいと考える方もいるかと思います。
忙しい自分に代わって、彼女に買い物をしてもらいたいケースなどもありますし、彼女に家族カードを渡して好きなものを買ってもらいたいなどのこともあるでしょう。
まず知っておきたいのは、彼女という存在が「一般的な家族の定義とは異なる」ことです。そのため、実際に家族カードを発行できるかどうかは、あらかじめ知っておかなくてはならないポイントになります。
そこで今回は、彼女に家族カードの発行ができるかどうかの知識について詳しくまとめてみました。
・彼女に家族カードを発行できるか発行できないか
・彼女に家族カードを発行するにあたっての注意点
・彼女に家族カードが発行できるクレジットカード
家族カードを発行するための具体的な条件を知り、そのほかにも彼女に家族カードを発行できるカード会社はあるのか、実際に発行する際の注意点におすすめカードについて解説します。
記事を最後までチェックすることで、家族カードを彼女に発行することの知識を得られますし、発行する際もスムーズに手続きが進むようになります。
家族カードの概要
クレジットカードの契約名義人となるのが本会員で、その付帯サービスとなるのが家族カードです。
本会員の家族に作成するクレジットカードとなり、家族カードであれば安定した収入のない家族も本会員の信用でクレジットカードが持てます。
最初に家族カードの概要について詳しく解説するので、要点をおさえておいてください。
家族カードの契約名義=本会員
家族カードの契約名義となるのが、クレジットカードそのものを契約する本会員です。
しかし、すでに解説したように安定した収入を継続的に得られない方であっても、クレジットカードを契約する本会員の家族の場合は発行ができます。特に専業主婦、年金受給者、
学生などが便利に使えるカードと言えるでしょう。
家族カードの発行条件は一般的に「1親等」までと決まっている
家族カードは名前のとおり、家族を対象に発行できるクレジットカードです。
しかし、家族の定義となるのは一般論で言うと「一親等」までとなるでしょう。
一親等について具体的に解説すると、本会員から見た「親」「配偶者」「子」のいずれかに該当する方です。たとえば、従妹などの関係になると2親等以上となるため、家族カードの発行条件をクリアできません。
・家族カードの発行対象外:兄妹、従兄弟、叔父、叔母など
上記はあくまでも一般論なので、当てはまらないカード会社もあるかもしれません。そこで、次に各カード会社の発行可否について詳しくまとめていきます。
彼女に家族カードを発行できるかはカード会社しだい
一般論として、1親等までの親族を発行対象とする家族カードですが、カード会社ごとに発行についての規約が定められています。
最近は時代の流れとともに家族の形態も多様化。彼女と家族として一緒に生活をしているけれど、戸籍上の関係は持てないなどのこともあるでしょう。
このようなケースの方に発行できる家族カードは実際にあるのか、そして、一緒に生活をしていない彼女に発行できる家族カードは存在するのでしょうか。
こちらでは、それらについてより掘り下げた内容を解説していきます。
ほとんどのカード会社で発行不可
家族カードはさまざまなカード会社で発行をしています。
それでは、彼女に家族カードを発行するカード会社くらいあるのでは?と思うかもしれませんが、実際のところはほとんどのカード会社が発行できません。婚姻関係のない彼女に家族カードを発行するのは難しいという状況なのです。
カード会社ごとの家族カード発行の決まり
カード会社ごとに家族カード発行の決まりがあります。
そして、主なクレジットカードでは以下のような対応がされています。
・JCBカード:1親等まで
・ラグジュアリーカード:1親等まで
・SuMi Trustカード:1親等まで
JCBの例ですが、公式ホームページに家族カード申し込み対象について記載があり、「本会員と生計を同一にする配偶者・親・子供(高校生をのぞく18歳以上)の方」となっています。
また、イオンカードの公式ホームページでも「生計を共にする配偶者・親・子供(18歳以上で高校生を除く)を対象とし、3名まで発行できる」と記載があります。
これらは一部のカード会社の決まりにしかすぎませんが、このほかのカード会社をチェックしても家族カードの発行対象を1親等までにするケースがほとんどです。
もしかしたら本会員の信用度が高ければ、家族カードの発行くらいどうにでもなるのでは?と思うかもしれません。
しかし、1親等までの家族に家族カードを発行したいということをカード会社に伝えたとしても「規約上できない」という返事をもらうことになるでしょう。
家族の基準を設けないカードも一部存在
カード会社のほとんどで家族カードの発行ができるのは1親等までのことがわかりました。しかし、それで家族カードを彼女に発行することを諦めるのは早いです。
なぜなら「家族カードの発行基準を特に設けない」カード会社があり、それがアメリカン・エキスプレス(アメックス)になります。
実はアメックスでは、自己責任の範囲内であれば家族カードの発行対象に制限をしていないのです。
そのため、以下のような関係性でも発行ができます。
・本会員と同居していない
・本会員と血の繋がりがない
・従兄弟、親族の叔父さん叔母さんなど
・仲の良い友達や知人
1親等までの家族でなくても家族カード発行が可能で、自由度が高いことがアメックスの特徴なのです。
アメックスの発行基準が異なる理由
アメックスの発行する家族カードのみ、発行基準が他のカード会社と異なる理由が気になるところかと思います。
実はその理由となるのが、アメックスが「アメリカのクレジットカード会社」だからです。
日本では家族構成の多様さはそこまで見られませんが、アメリカは家族に関する概念が日本と異なります。当然ながら、事実婚でありながらも戸籍上で結婚ができない大きな理由があることも多いです。
その状態で家族カードを発行できないなどのことになると、訴訟大国アメリカはすぐに裁判沙汰になってしまうでしょう。
彼女の名義で申し込みをした方がスムーズ
彼女を家族カードの発行対象とするカード会社はかぎられていますから、彼女自身がクレジットカードの申し込みをおこなった方が発行はスムーズです。
どうしても彼女名義で発行できない大きな理由がないのであれば、彼女に発行させるようにするのをおすすめします。
そうすることで、クレジットカードの選択肢も増えますし、自分が欲しいと思った1枚を選びやすくなるからです。
彼女に家族カードを発行できるカード会社の一つにアメックスがあることを解説しました。そこで、彼女に家族カードを発行したい場合、どんなことに注意すれば良いのかのポイントもおさえておきましょう。
家族カードを彼女に発行する際に注意したいポイント
家族カードを彼女に発行できるクレジットカードがまったくないわけでないことがわかりました。
そこで、彼女に家族カードを発行するにあたり、おさえておきたい注意点が以下のとおりです。
・毎月の利用料金の支払いは本会員の口座より引き落とし
・発行可能なカードの選択肢が少ない
彼女に家族カードを発行できるクレジットカードはわずかにありますが、どんなことに注意すれば良いのかをチェックするようにしてください。
家族カードの発行審査は本会員の信用でおこなう
どのクレジットカードにも共通しますが、家族カードの発行審査は契約者となる本会員の信用でおこないます。そのため、本会員に支払い能力がない、信用力がないと判断されれば審査落ちは避けられません。
本会員の個人信用情報の内容しだいで審査落ちする
本会員が新規でクレジットカードを申し込んだときは審査を通過したのに、家族カードの審査では落ちてしまったなどのケースがあります。
その理由が、本会員の経済的信用に問題があると判断されることで、本会員カードの審査は通過しても、その後の利用状況に問題があった場合です。
たとえば、キャッシングやカードローを利用したり、本会員カードで支払いが遅れていたりすれば審査落ちする可能性が高まります。
家族カードを持つ方の問題で審査落ちすることも
審査落ちの理由となるのは、本会員の信用だけではありません。家族カードを発行したい家族自身の問題で審査落ちすることもあるのです。
その理由となるのが、家族カードを発行したい本人とカード会社で過去に何らかのトラブルがあった場合です。
・強制解約をされた
・債務整理をおこなった
上記に該当するようでは、審査落ちは逃れられないでしょう。
家族カードの審査に通過しなかったとしても、本会員の信用情報に傷が付くことはないです。しかし、家族のクレヒスには最長5年間の履歴が残ってしまいます。
毎月の利用料金の支払いは本会員の口座より引き落とし
家族カードはすでに解説したように、本会員の支払い能力・信用力で発行されるカードです。そのため、毎月の利用料金は本会員の銀行口座よりまとめて引き落とされます。
何らかの理由で彼女と別れることになるかもしれません。そして、別れる間際に利用限度額いっぱいまで使われるなどのこともあるでしょう。
しかし、そうなったとして支払い義務はすべて契約者となる本会員にあります。
そのことを把握したうえで、家族カード発行の必要性が本当にあるのかを考え直し、少しでも不安要素があれば申し込みに前向きにならない方が良いです。
そのほかに、利用金額も本会員と家族カード会員で個別に設定されるわけではありません。本会員に設定された金額内でおさめなくてはならないので、彼女が家族カードで利用限度額いっぱいまで利用すれば、利用金額の支払いが済むまでは新たな利用はできません。
発行可能なカードの選択肢が少ない
家族カードの発行基準が決まっていないカード会社はあるものの、極めて限定的です。
彼女が頻繁に利用する店舗や施設があったとしても、そこに特化したカードを発行できるかどうかはわかりません。
基本的に、婚姻関係のない彼女に家族カードを発行することはできないカード会社が多いですから、希望するクレジットカードを発行できないのは当然でしょう。
彼女が「このクレジットカードが良い」「このカード会社のクレジットカードが良い」などの希望がある場合、家族カードではなく自身名義で新規申し込みをした方が思い通りになります。
ここまで解説した中で、家族カードを婚姻関係のない彼女に発行できるカードはあるけれど限定的なことがわかったと思います。
最後に、彼女に家族カードを発行したい方向けに、おすすめのクレジットカードとして、アメックスの発行するクレジットカードをご紹介します。
彼女に家族カードを発行できるおすすめクレジットカード2選
彼女に家族カードを発行したい方の選択肢となるのが、アメックスで発行するクレジットカードになります。
日本国内のカード会社は、家族カードの発行対象は1親等までの親族としているのが基本です。しかし、それらのカード会社と異なり、アメックスだけは家族カードの発行基準がないことを堂々と公表しています。
アメックスでは、プロパーカードをはじめ種類豊富にクレジットカードを取り扱っていますが、その中でも特におすすめしたい2枚のカードをご紹介します。
・アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード
どんな特徴があるのかについてチェックしておけば選びやすくなるでしょう。
アメリカン・エキスプレス・カード
アメックスグリーンと呼ばれ、その名のとおりグリーンの券面が特徴的な1枚が「アメリカン・エキスプレス・カード」です。
・家族カード会員年会費:6,600円(税込)
こちらだけ見ても、ほかのカード会社発行のクレジットカード以上に年会費の価格設定が高いことがわかります。
ただし、アメックスの発行するプロパーカードですし、一般ランクの扱いとはいえステータス性や付帯サービスの充実度は他社ゴールドカードと同等です。
海外旅行に行く機会が多い方にもおすすめの1枚で、さまざまな特典があります。
・国内旅行傷害保険は最高5,000万円が補償
*補償を受けるには、アメリカン・エキスプレス・カードにて旅行代金(航空券やツアー代金など)を支払うことが条件
ショッピング保険は最高500万円まで補償
・リターン・プロテクション
・キャンセル・プロテクション
・国内外の主要空港ラウンジの利用
・手荷物無料宅配サービス
・空港内ポーターサービス
アメックス独自のサービスの用意もあるなど、どのように使うかによって年会費以上の利用価値を感じるカードになるはずです。
アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード
アメリカン・エキスプレス・カードでも申し分のないステータスやスペックがそろっていますが、そのワンランク上の位置づけにあたるのが「アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード」になります。
ゴールドランクのクレジットカードですが、他社カード会社で比べるとプラチナランクと同等の使い勝手やサービス付帯のある1枚だと思って良いでしょう。
・家族カード年会費:1名分の発行無料
さまざまなカード会社でゴールドカードを発行していますが、その中でもダントツの価格の高さです。しかし、家族カードの年会費は1枚のみ無料なので、彼女に発行しても維持コストは発生しません。
そのほかに、保険や補償の内容は一部アメックスグリーンと共通します。しかし、ゴールドカードならではの手厚いサービス内容も付帯します。
たとえば、ゴールド・ダイニングby招待日和はゴールドカードのみに付帯するサービスです。アメックスの指定する国内・海外のレストラン約200店にて、所定のコース料理を2名以上で予約すると1名分は無料となります。
彼女と一緒に記念日や誕生日などで利用すれば、そのぶんだけ費用をおさえることも実現できます。
おすすめクレジットカードランキング
まとめ
彼女に発行できる家族カードが実際にあるかどうかの事実をはじめ、発行するにあたっての現状と注意点、発行ができるクレジットカードの中でおすすめをご紹介しました。
最後に記事のポイントをチェックしていきましょう。
・アメックスのみ家族カードの発行基準がない
・彼女に家族カードを発行できるクレジットカードは限定的
・彼女自身がクレジットカードを発行する方がスムーズ
・本会員の利用状況しだいで家族カードが発行できない
・家族カードの利用代金は本会員の銀行口座から引き落とし
結婚を前提にお付き合いをしていたり、すでに生活を一緒にしていたりすれば、彼女にクレジットカードを渡して使ってほしい場面は多々あることでしょう。
しかし、意外と見落としがちなのが「自身名義のクレジットカードを彼女に利用させることは規約違反」になるということです。
規約違反を避けるためにも利用したい家族カードですが、すでに解説したように発行できるカード会社は少ないですから持てるカードは限定されてしまうでしょう。
記事を参考にして、彼女に家族カードを発行する必要性が本当にあるのかを十分に考えてみてください。そして、それでも発行したいとなったら、注意点などを忘れないようにして申し込み・利用していってください。