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景気が一向に上がってこない状況です。2019年10月からは消費税が8%から10%へ上がるなど、多くの方が家計に対してより厳しい姿勢となりつつあります。
お金はやはりこれまで通り堅実に貯蓄し節約に励んでいれば大丈夫なのでしょうか?
しかしある程度の節約を実施したり、書籍やインターネット検索などで家計防衛の知識を手に入れてもどこかまだ不安が残るものではないのでしょうか?
景気が回復し給料アップさえすればこんな思いはしないんだけど・・・という所ではないのでしょうか。
そこで今回は、長い不景気及び消費税増税の現代においてどのようにお金と付き合っていけばいいのか、適切な節約の方法とは、またお金で苦しまないようにするにはどういったことを心がけていけばいいのか、それらについて解説していきます。
お金への発想
ちょっと複雑なお金に対する考え方
お金は汚らわしいけど欲しいもの
日本人は何となく「お金は汚いもの」と思われるところがあります。でも不景気である昨今の状況やいざという場合には「大金が欲しい!」って思ってしまいますよね。
他にも宝くじで一等が当たれば嬉しいはずですし、もちろん仕事で出世して給料が上がればうれしくないはずはありません。
仲間意識もここまで来ると・・・・
日本人は基本的に仲間意識や同族意識が強いと言われ、教育から仕事まで(場合によっては遊びも)その仲間内で形成された枠を外すことが難しく、いざその枠から外れた場合には非常に辛い試練が待っていることも少なくありません。
ところでこの不景気の現状においてお金がないのは皆同じです。お金が足りないと感じる人からすれば早く無くなってもらいたい状況です。
この事については既に多くの人と共有済みであり、共有することで同族意識が保たれているわけです。しかし話題が話題ゆえに枠から外れていない人でもなかなか不安が消えません。
と、言いますか、こんなことまで意識を分かち合い、不幸さえもみんなで共有しようというのは、やはり日本人のお金に対する感覚はちょっと複雑なものであると言えます。
ネガティブな発想はネガティブな金銭状況を引き寄せる
ここでも日本人はその特有の村意識が働いて、一般の人がそういった成功者や資産家等を退ける発想に至ったり、同じ仲間内で同じ気持ち(嫉妬心)を共有しようとします。
やはり同じ生活水準同士で集まった方が気持ちが通じやすいですし、不愉快な思いをしないで済むものです。これは多くの方がその経験則からも想像しやすいことなのではないかと思います。
自分の意に介しないものは何でも退のけてしまうというのは非常に合理性に欠けるものです。お金への合理性の無さがいつまでもお金で困る状況を作り上げているということなのです。
成功者の真似さえすれば状況は一変する
例えばちょっと前に仮想通貨が流行ったことがありましたが、仮想通貨については取引する側ではなく「仮想通貨交換所」を設立し運営するという行為を、それまでの業界の盛り上がりに乗っかって行えばよかったのです。
実際の例としては、仮想通貨交換所を設立するには金融庁の認可が必要なのですが、その許可待ちの会社が100社前後ありました。
100もの会社がその営業許可を求めて集結するのですから、仮想通貨事業は誰がやってももはや儲からない代物ではなかったという結論になります。
気持ちの切り替えが大切
お金を稼ぐことに積極的になることやお金が汚いといった発想を改める必要が、これからの生活に必要なポイントとなってきます。
お金を増やす方法は仮想通貨交換所のような起業ばかりではなく、後述しますが投資であったり又は趣味をお金に変えることだってできるのです。
ただ、そういった発想や行動にうまく移ることができるかどうかは、お金に素直になれるかどうかといった心理状態によっても左右されてくるのです。
節約し過ぎない
節約の結末
節約は、お金のない時に実行される定番中の定番行為です。多くの方が一度や二度は経験したことがあるのではないのでしょうか。
節約に勤しむことは非常に現実的・科学的な行動です。正しい節約方法であればやった分だけ成果を出すことができます。
ところが節約はその多くの場合、物質的なものや目に見えるものの範囲内でしか行動を起こすことができません。
そして、通信費など一部の節約行為を除き、短期間では大きな結果を出すことが難しいものです。精神的な苦痛も伴いますし意外と大変な作業です。
節約のデメリット(例)
- 我慢という精神的な苦痛を伴うことが多い
- 節約の苦しさに対する反動・リバウンドに注意する必要がある
- 交際費の節約は人間関係の悪化に繋がる可能性がある
- 中古品の購入後メルカリやフリマなどへ「その中古品を再転売」では落札価格が下がりやすくなる
- インターネットや携帯電話の節約はセキュリティ等低下の可能性がある
- 自動車やバイクなどの場合中古品ほどかえって維持費・手間がかかる場合がある など
節約は、その節約する範囲や金銭規模にもよりますが、ずっとそればかりを続けるのではなく、どこかの時点で根本的な部分を解決しないといつまでも節約ばかりしなければならない事態となってきます。
また節約は、有形の物事や明確な計算が成り立つものに対して出費や経費等を抑える行為ですが、そのような結果がハッキリした行為ばかりにハマったままですと多くの可能性を潰すことに繋がります。
節約に固執せず新しいことに挑戦する
そのいいお手本としては、最近ではブログやSNS等を活用し一般のサラリーマンや主婦の方でも副収入やまとまったお金を手にしている例があります。
こういった場合、まだ形になっていないものや手に触れられないもの、本当にお金になるのかどうか半信半疑なものであることが珍しくありません。
しかしそこでまずはやってみる、これまでの常識や殻を破るといった発想が、やがてはお金に変化していくものなのです。
お金に対する価値観を変える
お金はごく一部の例外を除いて、古今東西誰にとっても生きていく上で欠かせないツールであり、お金への欲求はいつまでも尽き果てないものです。
ただ、「お金がある = 幸せ」、「お金が無い = 不幸」という図式があまりにも強い傾向があるのも事実です。
従って、お金に対する意識・価値観の変更は非常に挑戦的なことであったり、すぐにその志向を改められないものかもしれません。
お金がないことを不幸と思うことが不幸
「不幸」というのは「幸」に対するネガティブな言葉ですが、自身の生活が満足でないとする場合、その不幸という評価・レッテルを与えようと与えまいと必要な行動を取らなければならないことに変わりはありません。
先ほどは節約の功罪について説明しましたが、節約を至上命題とせず必要の範囲内で実施することは冷静で客観的なアクションとなり、また不幸と思わず淡々と節約に励むことは節約を成功へと導きやすくします。
逆に自分は不幸だと思いながら生活していると健康にも望ましくない結果を生み、脳の一部分にダメージを与えたり、老化や鬱の進行に繋がりやすくなるとされています。
出典:(株)スタディーハッカー
出典:女の転職type
お金と人生の関係を改めてみる
お金は人生のライフワーク、また乗り越えるべき課題といった捉え方をせず、例えば次のような生き方・価値観等を検討してみるアイディアがあります。
- お金を得ることを人生最大の目標とはしない
- お金を使って得られる「対価」に本当の価値を見出す
- 本当にやりたかったことや趣味などへの時間を増やしていく
- 家族・友人などの人間関係を通じた感動・嬉しさを味わう
- 便利な物にあふれている日本の技術水準に改めて価値・感謝を感じる
- 節約は合理性や必要レベルを踏まえ実行する など
上記はどれも前向きであることや、お金や出費の苦労という呪縛から逃れるようになるためのアイディアです。
それぞれの根本にあるものは「意識、発想、価値観」であり、これはいかなる経済状況であろうと自分の努力次第でいくらでも変えることができるものです。
またポジティブで明るい態度は、先ほどお話しました健康上の問題を回避することができることや、頭脳・体力も活発となって新しい収入源のアイディアを生み出す可能性すらあるのです。
ヨーロッパの多くの国は消費税が20%以上
日本は2019年10月より消費税が8%から10%となりましたが、ヨーロッパでは20%を超える税率(付加価値税)となっている国が多いです。
出典:国税庁
しかしそれでもヨーロッパの人たちは、福祉に恵まれている事実もありますが様々な工夫により毎日を充実した日々にしているのです。
例えば仕事はあくまでも食べる目的を達成する以上の意味を置かず、残業を極力廃し家族との付き合いや余暇にあてる時間を重視したりします。
またその中でデンマークの例で言えば、ちょっとした休憩や家族とゆっくりくつろげる時間を過ごすこと、また身の丈に合った自然な生き方を心がける「ヒュッゲ」(HYGEE)が盛んだったりします。
出典:キナリノ
これらを日本でも実現させるにはまだまだハードルが多く存在するかもしれませんが、こういった例があるということを知っておくと少しは気持ちが落ち着いてくるのではないのでしょうか。
お金を増やすより積極的な方法
趣味を仕事にする
趣味を仕事にして生活する人が増えています。特にインターネットのブログや Twitter 、YouTube等を通して自分の趣味を発信しお金を稼ぐ人たちが少しずつ増えている状況です。
「趣味を仕事にすることのメリット」
- 好きなことを仕事にするので非常に充実した時間を過ごすことができる
- ノウハウや技術の目覚ましい向上を期待できる
- ブログやSNS等の活用は多くの資金を必要としない場合が珍しくない
- インターネットを使えば世界中に自分のことをアピールが可能
- 場合によってはサラリーマン給与をはるかに超える収入も可能 など
「趣味から収益化を図る具体例」
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- ハンドメイド作品のネット販売
出典:GMOペパボ(株)
- ハンドメイド作品のネット販売
- 全国の和菓子を紹介
出典:せせ日和
- 個人で物理学全般を解説
- 縄跳びでプロ化
- 業務スーパーの情報を詳しく収集・紹介したブログ
上記例はインターネットを介した収益化のみならず、テレビ・雑誌等で紹介されたり、書籍化、各種メディアでの記事執筆、生徒を集めた教室事業など様々な形態で趣味をお金に変えたパターンです。
もちろんその成功の見通しに賛否両論があったり、一朝一夕に収益化されないところも多いです。
投資
うまく成功した場合の見返りはサラリーマンの給料を遥かに上回ります(逆もまたしかりですが)。
投資には株、FX(外国為替取引)、投資信託、不動産など様々な種類がありますが、全体を通じて共通していることは主に次の通りです。
- 取引ルールが大変重要
- 自身の考え・分析が何より大切
- 損失とうまく付き合うことが収益化のポイント
- リスクや元本割れの可能性がある
- メンタルコントロールが非常に困難 など
参考記事:
失敗は失敗ではない
外国では割と当たり前の考え方ですが、何かに挑戦しようとする際、事前調査や準備をしっかり行っても全てを掌握するのは現実的ではなく、実際にやってみた方がその実態がよく分かるといった発想があります。
その過程でいくつも失敗を犯すことは当然のことであり、それよりも早く実行に移し様々な事柄を多く吸収した方が早く収益化へ結びつけることができるというものです。
しかし海外では、特にビジネスの場でベンチャー起業が盛んだったり、海外企業が失敗に臆せず果敢に挑戦したことによりIT分野では日本をはるかにしのぐ世界的地位を確立しています(Google、Amazon、Facebook等)。
最後は意識改革
金利の高い銀行の情報、いい転職先の見つけ方、効果的な節税方法など書籍やインターネット上にはすでに多くのお金に関するノウハウや知識が溢れています。
それはお金や生活に対する不安、恐れ、劣等感、自信喪失といった感覚や意識等が起因する場合が多いです。
そのような心理状態では有効な手段を最大限活用することが難しくなってきます。
まとめ
景気についてはお金が正常に回っていかなければどうしようもない側面があります。個人の努力で景気を良くするのには限界があるのも事実です。
しかしそういった状況においても、意識の変革や創意工夫、チャレンジなどまだまだやれそうなことはたくさん存在しています。
また世の中の常識というものは時代によって様変わりします。現在においては働き方改革やワークライフバランス等によって仕事の在り方が変わろうとしている時です。
ですので、お金、仕事、遊び、人間関係などそれぞれについてどれか一つに偏ることなくバランスをとりながら賢く生きていくことが、これからのスタンダードになっていくかもしれません。