その家財保険本当に必要?不要な家財保険と火災保険の賢い選び方

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家財保険の役割

「家財保険は必要?不要?家財保険の必要性について知りたい!」

一般的に、持ち家・賃貸問わずにどんな方でも火災保険・家財保険等の家に関するリスクを補償する保険に加入しています。ただ、家財保険に限った話をすると、必要性が分かりにくいという方も少なくないでしょう。

というのも、火災保険は家に関するリスクを補償する保険全般を指しており、不動産という資産価値の大きなものに対しても補償を行います。一方の家財保険は、家財(家の動産)を中心的に補償するものなっています。

不動産は資産価値が大きいため補償する必要性を感じますが、動産は数十万円~数百万円程度の損害で収まるケースが多く、建物に対する補償よりも必要性が低いという意見もあります。

なので、今回は「家財保険は不要なのか?」というテーマで、

  • 家財保険の役割
  • 家財保険の必要性
  • お得に火災保険に加入する方法

という観点から詳しく解説していきたいと思います。まず、はじめに家財保険の必要性を探るために、家財保険の基本的な部分について押さえていきましょう。

家財保険とは

まず、はじめに家財保険とは?という基本的な部分について解説していきます。家財保険を簡単にまとめると「家具・家電等の動産を補償する保険」を指しています。

火災保険というのは色んな意味で用いられる事が多く、家財保険を含めた家に関するリスクを補償する全般の商品に対して用いられる事が多いです。一方の家財保険というのは、動産のみを補償する保険として認識されています。(特約等で、補償範囲が広がる事もあります)

火災保険と聞くと、建物に対する補償をイメージする方が多いと思います。火災やその他の災害等によって、建物が損壊を受けた時にその損失分を保険金として補償すると言ったようなものです。

もちろん、そのような認識も正しいですが、家財保険や家財を補償する火災保険では「家の中」に対しても補償を行う事が出来るのが特徴的になっています。

損失の金額というのは、各家庭によって本当に大きく異なるので、一概には言えない部分になっていますが、数十万円から数百万円という損害になる事が多く、不動産ほどではありませんが大きな損失であると言えるでしょう。

家財保険で補償出来るもの

先程、家財保険で補償出来るものについてご紹介させて頂きました。大まかに言うと、動産であるという点は変化しませんが、若干動産と言えるようなものでも補償出来ないケースも存在しています。

なにかあった時に補償が使えないと困るので、家財保険に加入する前に「家財保険で補償出来るもの」について押さえておきましょう。

家財保険で補償出来る

  • 家具全般
  • 衣類・食器等の日用動産
  • 家電全般
  • 貴金属・絵画等の美術品等

家財保険では補償出来ない

  • ウォークインクローゼット等の不動産の設備と言えるもの
  • 自動車
  • 植物
  • ペット
  • 通貨とその類似品
  • 電子データ等の物理的に存在してないもの
  • 事業に関連するもの

特に注意したいのは「自動車」であると言えるでしょう。不動産・動産という言葉からすると、自動車も補償の対象であると感じますが、実際には補償されないケースが多いです。

ただ、上記したものは一般的な家財保険に限った話になっています。商品によっては、補償する事が可能なケースもあるので、詳細については加入したい保険の約款をしっかりと確認しましょう。

どんな災害・人災が対象?

家財保険で保険金を貰うには、2点の条件を満たす必要性があります。1点目は「対象となる動産か?」という点で、2点目は「補償の対象となる人災・災害であるか?」という点です。

つまり、動産に何らかの不可抗力によって損害が発生したとしても、その原因である災害・人災が家財保険の対象となっているものである必要性があります。そうでないと、保険金が支払われません。

対象となるもの

  • 火災
  • 落雷
  • 爆発
  • 破損
  • 風災
  • 水災
  • 盗難

対象とならないもの

  • 地震
  • 噴火
  • テロ・デモ
  • その他の非常事態
    (戦争等)

上記したものが、対象となるもの・ならないものになっています。ただ、この点についても商品によって大きく異なるポイントになっていると言えるでしょう。というのも、上記したようなものの中から選択する事が出来るという商品が少なくありません。

つまり、水災・落雷・火災は補償するが、それ以外のリスクについては補償しないと言った使い方です。このような補償内容を組み立てる事によって、お住いの地域に合わせたリスク管理を行う事が可能です。

海や川が近い場合は、水災や風災に関するリスクを補償する必要があるかもしれませんし、お子さんが居るような過程では破損に関するリスクを補償した方が良いと言えるでしょう。

そのため、細かな内容というのは商品によって大きく異なります。また、上記のような災害・人災に該当するケースでも、契約内容によっては保険金が支払わないようなケースも存在しています。

家財保険の必要性は?

家財保険の概要・補償内容についてご紹介させて頂きましたので、家財保険がどのような役割を持っているのか?という点についてはしっかりと押さえて頂けたと思います。

なので、これから本題である「家財保険は不要?なのか、必要?なのか」という点について解説していきます。ただ、一概に必要・不要というのは決められないので、実際に検討する際は各家庭に合わせて判断してみるというのが重要です。

今回は「保険料とリスク・保険金の目安・賃貸の場合」という観点から、家財保険の必要性について解説していきます。

不要?家財保険に入らないという選択肢

まず、はじめに結論から解説していきたいと思います。家財保険は「不要なケースもある」というポイントにまとめられるでしょう。というのも、家財保険の本来の目的は動産を補償する事です。

ただ、この家具や家電と言ったものを含む動産は、各家庭の事情によって想定される損害の規模が全く異なってくるので、必要性が高いケースもあるし、必要性が低いというケースもあります。

火災保険の中でも、建物等の不動産自体を補償するものであれば、資産価値・構造等によって損害の大きさ・リスクの高さが分かり、保険料・保険金を調整する目安は存在しています。

ただ、家財保険は上記したように各家庭によって大きく異る要素になっているので、一概に必要・不要を判断する事は出来ません。一人暮らしで、家具・家電を最低限にしているというケースでは、動産の価値はそれほど高くないので、不要であるというケースも考えられるでしょう。

インドア派で家に沢山趣味の物がある、パソコン・家電等にこだわっているというケースにおいては、動産の価値が高い可能性が高いので必要になるケースが多いです。

つまり、結論は「動産の価値によって変化する」と言っても言いでしょう。動産の価値がかなり低いと言ったようなケースではそれほど必要性が無いと言えますし、動産の価値が高いケースにおいては必要性が高くなっています。

もちろん、価値が低いという事は保険金が低くなるという事も意味しているので、動産の価値が低いケースにおいても家財保険に加入する意味自体はあります。ただ、動産の価値が高いケースにおいては、それ以上に必要性が高いと押さえておきましょう。

保険料の目安

先程、必要性については各家庭の動産によって変化するという点について解説させて頂きました。ただ、必要性という観点のみならず、実際に加入するか?否か?という観点から考えた時に、保険料が大きな要素を持っているのも事実でしょう。

あまりに保険料が高い場合は、動産の価値がそれほどではないケースにおいて積極的に加入したくならないはずです。結論からご紹介すると、家財保険の保険料というのはそれほど高くありません。

もちろん、額面の感じ方については人それぞれでありますが、「年間数千円~数万円」以内に収まるケースが多いです。一人暮らしでそれほど広い部屋に住んでない場合は、6,000円~1万円程度に収まる事が多いです。

ただ、もちろんこの点も一概には言えません。というのも、家財保険は予め保険金が決まっているというケースは少なく、多くのケースでは自分で保険金を設定する事が可能です。(一定の条件内に限ったものある)

その点を考慮すると、明記物件(30万円を超える動産)のような動産を自宅で大量に管理しているようなケースでは、保険料は高くなりがちです。そのため、保険料が高くなるケースも存在しています。

しかし、一般的な動産程度であれば、月々数千円程度で加入出来る事になるので、他の保険と比較した時にどちらかと言うと安い部類の保険になると思います。

賃貸の場合は必須

この記事では、家財保険の必要性について様々な観点から解説しています。ただ、1つ重要なのが「賃貸」においては、ほぼ強制的に家財保険への加入が必要になっています。

もちろん、法律で決まっている訳ではありませんが、実際に契約する際に大家さんが家財保険への加入を求めてくるケースが大半で、家財保険(火災保険)に加入していないと賃貸契約を締結出来ません。

では、なぜ大家さんは家財保険への加入を求めてくるのでしょうか?失火責任法・原状回復義務というのが、大きなポイントになっていると言えるでしょう。

というのも、日本では失火責任法により重大な過失が無いケースにおいては、火災によって発生した損害を賠償する必要がありません。ただ、それでは大家さんにとってはリスクが大きいので、殆どのケースで契約には原状回復義務が設定されています。

つまり、部屋を利用した人(借家人)は、契約内容に応じて火災等によって生じた損害を補填する必要があるのです。ただ、一般的に数千万円という規模の賠償になってしまう事も少なくありません。

通常の収入ではこのような賠償金を支払う事は難しいので、大家さんは借家人に家財保険に加入する事を求めてきます。家財保険は不動産に対しての補償は無いので、違和感を感じる方もいるでしょう。

しかし、家財保険では「借家人賠償責任保険」という補償が特約等で設定出来るため、家財保険に加入する事が一般的になっています。

賢く火災保険に加入するには?

これまで家財保険の必要性という観点に絞ってご紹介してきました。中には、家財保険の必要性を理解したという方もいるかもしれませんが、仮に必要性が高いと判断した場合でも、出来るだけ安く保険には加入したいものです。

なので、これから火災保険に出来るだけお得に加入する方法というテーマで、様々な観点から解説していきたいと思います。

家財保険と火災保険の違い

まず、はじめに火災保険と家財保険の違いについてしっかりと解説していきたいと思います。家財保険も火災保険も、家に関するリスクを補償するという観点から見た時に類似した保険になっています。

そのためか、両者は混合されて使われる事も少なくありません。また、不動産に対する補償・家財に対する補償・賠償関連の補償を1つにまとめて、火災保険と呼ばれる事も少なくなく、火災保険に関しては広い意味合いで使われています。

なので、火災保険と家財保険の違いについては一概にまとめることは出来ませんが、分かりやすくするために一般的に使われる意味合いとしては

  • 「火災保険は建物を含めた全般(家財保険も含むが一部でしかない)」
  • 「家財保険(家財を中心的に、賃貸では借家人賠償責任が重要)」

という認識が分かりやすいと思います。また、使われる機会という観点で見た時に、火災保険は建物等の不動産も補償の対象としている事から「持ち家」を補償する時に使われる事が多く、家財保険は借家人賠償責任保険があるので「賃貸」の際に用いられる事が多いです。

両者には少し微妙な違いがありますが、基本的には家のリスクを補償するというのは共通しているので、違いを掴むと保険に加入する際に分かりやすいと思います。

保険金

火災保険・家財保険の両者に共通している事ですが、保険料を左右するもの、つまりお得度を左右するものとして最も大きな要素は「保険金」になっています。

保険金が高いと保険会社の観点から考えた時に、何かあった時に支払う金額が大きくなるので、保険料は上がります。もちろん、保険金を低く設定すると、保険料もその分安くなっていきます。

このような点を考慮した時に、やはり保険金というのは保険に加入する際に、コストパフォマンスを重視するなら焦点を当てたいポイントになっています。火災保険については、不動産の資産価値に基づいて保険金が設定されるので、それを参考に設定すれば問題ありません。

ただ、家財保険に関してはかなり保険金は任意になっているので、各自持っている動産がどのくらいの価値なのか?という点を分かった上で、設定する必要があります。

例えば、動産の価値が200万円しか無いのに、500万円のという保険金が設定されているケースでは明らかに保険金が高すぎると言えるでしょう。基本的には「必要最低限の保険金」を心掛けて、保険金を設定する必要があります。

もちろん、保険金が少なすぎて十分な補償が無いという事では保険のとしての意義が無くなってしまい本末転倒なので、必要以上に保険金を下げる事はおすすめできません。ただ、やはり押さえておきたいのは低い保険金は、安い保険料に繋がるという点です。

補償内容

次に、出来るだけお得に保険に加入するという観点から考えた時に、意識したいのは「補償内容」です。家財保険・火災保険とも無駄な補償を付帯しているケースが非常に多いです。

火災保険はパッケージ化された商品が多く、予め1つの商品に様々な補償が盛り込まれているものが少なくありません。商品によっても異なりますが、火災保険の補償出来る範囲というのは多岐にわたります。

大きな範囲を補償出来るというのはメリットに感じますが、これは保険料が高くなりやすいという特徴も同時に持っていると言え、保険に必要のない補償が無いかしっかりと確認しましょう。

特に、賠償関連の保険に関しては、他の保険でカバーしている可能性が高くなっています。賠償関連の保険は、傷病保険等の他の損保系でカバーしている事も少なくなく、わざわざ火災保険でも補償する必要がないケースが少なくありません。

また、家財保険に限った話ではありますが、賃貸の家財保険は「不動産業者」が紹介してくれた商品に加入する事が多いです。賃貸契約の更新と同時に更新出来るなど、いくつかメリットは存在していますが、保険料という観点から見た時に望ましくないものが多いです。

不動産業者が紹介する家財保険には、不必要な補償や必要以上の保険金が設定されているものが多く、一般的な家財保険と比較した時に割高な保険料になっている事が少なくありません。

もちろん、様々な選択肢がある中で、利便性を選んで不動産業者が勧めてくれた家財保険に加入するのならなんの問題もありませんが、コストパフォーマンスの観点から見た時にどうしても優れていない事が多いのは押さえておきましょう。

まとめ

家財保険の役割

  • 家の動産を補償する保険
  • 家具・家電等を補償出来る
  • 動産やリスクによっては補償できない

家財保険の必要性

  • 不要なケースもある
  • 保険料はそれほど高くない
  • 賃貸は必須

賢く火災保険に加入するには

  • 家財保険と火災保険の違いを押さえる
  • 適切な保険金を設定する
  • 最低限の補償内容にする

今回は家財保険は不要なのか?というテーマで、家財保険の役割や家財保険の必要性、家財保険に賢く加入するには?というポイントについて解説しました。

動産というのは、各家庭の状況によってそのリスクによって大きく変化します。そのため、各家庭で保険金・必要な補償内容というのも異なってくるので、一度家財の状況を正確に把握し、適切な保険金・補償内容を設定しましょう。

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