年末に向けた株価の行方は!?九星気学からみる2019年11月相場の見通し

毎月のように、月末になると「今月はいろいろあったなぁ」と感じているほど、ポジティブな話題・ネガティブな話題どちらも絶えない2019年。11月はいよいよ年末に近づく中で重要なタイミングです。株価がどう動くのか、九星気学を元に見通しをみていきましょう。

※この記事は2019年10月末に執筆しました。

九星気学からみる2019年11月相場の見通し

九星気学とは

相場の見通しを考える前に、まずは「九星気学とは何か?」ということを簡単に理解しましょう。毎月読んでくださるかたは繰り返しになりますが、復習のつもりでサッと目を通してみてください。

九星気学の9つのパターン

九星気学とは、ある年月日の九星と干支、五行を組み合わせて占う占術です。九星というだけあって9つのパターンがあり、これが決まった順番で巡ります。九星と干支、五行の組み合わせで吉方位、凶方位といった方角が決まり、運勢を方角でコントロールできる占術ともいわれています。

例えば人間の運勢を九星気学でみる場合には、その人の生年月日をもとに九星を割り出し、それをベースに今の九星をあてはめてみていきます。ですが相場や政治情勢を九星気学でみる場合には、生年月日よりも今の年月日で九星を割り出してみていくことが通常です。

本命星と月命星

九星気学で運勢を見るときには、大きいスパンから小さいスパンに向かってみていきます。年、月、日という順番です。九星気学は9つのパターンに分けてみていく、と前項で説明しましたが、年単位、月単位、日単位でもこの9つのパターンが順番に来る形となります。

年単位でみるとき、その年のパターンを「本命星」と呼びます。また月単位でみるときは「月命星」と呼びます。1か月単位の相場の見通しを考察する際には、この「本命星」と「月命星」の2つをみていきます。この場合「本命星」がベースとなるので、基本的には「本命星」に沿った動きになります。そのうえで「月命星」に沿った特徴をみせる、という想定で見立てていきます。

2019年10月までの振り返り

2019年の本命星は「八白土星」です。つまりこの1年は「八白土星」という星に沿った動きをベースとしつつ、各月の月命星の特徴が表れた動きを見せるはずです。2019年ここまでの動きは本命星の特徴と照らしてどうだったのか。また各月の動きは月命星の特徴に沿っていたのか。振り返ってみましょう。

2019年の本命星「八白土星」と振り返り

まず本命星の「八白土星」とはどういう特徴を持っているか。「八白土星」は「土」の星であり、地ならし・地固めといった性質を強く持っています。基本的には足元を固めるような動きが多く、あまり派手なことは好みません。人間でいえば社交的というよりは頑固な性格の人が多く、相場では堅実な動きにつながるでしょう。

下積みの時期なので、その先には新しい世界が待っています。景色がガラリと変わる日を目の前にして「あっちかな?」「こっちかな?」と二転三転することもありますが、長期的にみれば大トレンドが発生する前の騙しレベルに収まることがほとんどです。といっても、二転三転の渦中では想定外の方向やタイミングでの動きとなるため「これは騙しだな」とはとても思えないような無茶苦茶な動きに感じてしまうかもしれません。流れを細かく読もうとするよりも、想定外の動きがあるということを見越し余裕を持った資金計画を立てておく、ということが必要になってきます。

さて、実際の2019年相場はどんな感じだったでしょうか。前年2018年の10月に日経平均は新高値となる24,448円をつけたあと大きく下げ、年末にはこの年の安値となる18,948円をつけました。2019年に入ってからは1日の値幅がかなり小さくなり、始値と終値の差が10~20円ほど、というような動かない日もよく見られるようになりました。勢いを持った乱高下を見せることもありましたが、2018年につけた高値や安値を更新することなくその幅の中を行ったり来たりしています。大きな上昇や大きな下落が2~3日続くことはあってもなかなか強いトレンドとして続くことがなく、まさに「二転三転」という状態です。

米中の貿易戦争やイギリスのEU離脱といったような目立つトピックが今年は目白押しのため、「星占いごとにあてはまるような平凡な動きにはなっていないのでは?」と思われる方も多いかもしれません。ですがこのように見てみると、本命星「八白土星」の持つ堅調ぶりや二転三転ぶりがよく表れているといえるでしょう。

各月の月命星の特徴と振り返り

続いて、月ごとの月命星に着目した振り返りをしていきましょう。

2019年1月:三碧木星

「三碧木星」の特徴は、明るく社交的かつ積極的で、フットワークが軽いということ。熱しやすく冷めやすかったり、好き嫌いが激しかったりするので、滞るときはしっかり停滞しますが、逆にうまく流れに乗れれば素直にそちらへ動いていきます。

実際の相場は、前年2018年12月の大幅下落を受けた悲観から始まりましたが、上昇の波にうまく乗りしっかり上昇した月でした。

2019年2月:二黒土星

「二黒土星」は現実的で堅実な性格です。うわべに騙されず現実を客観的に捉え、そのうえでどの方向に進めば良いかを判断して着実に行動に移します。自分が先頭に立つというよりは、サブ的なポジションのほうが活きるタイプで、進む方向と共に誰についていけばよいかをしっかりジャッジしていたりします。

実際の相場は、1月に比べれば小幅ではありますが上昇がみられた月でした。米中問題は相変わらず一進一退でしたが、「トランプ大統領は意外と駆け引きしているな」と相場参加者も気づき始め、ひとつひとつのニュースに一喜一憂しなくなってきた、そんな一か月でした。

2019年3月:一白水星

「一白水星」は、基本的には柔軟という言葉が似合うタイプです。水が温度によって様態を変えるように、環境や関わる人に自分自身を合わせることができます。

実際の相場では、前月までの大幅上昇が一服し小幅下落した月となりました。3月ということで年度末要因もあり、また世界情勢が落ち着かないもののそこまで悲観する必要もなさそう、という状態をうまくくみ取って、小幅の下落にとどめた感をうかがわせます。

2019年4月:九紫火星

「九紫火星」はまさに「火星」のごとく、情熱的で喜怒哀楽が激しい性格を持っています。プライドが高く刺激を好むので、見栄を張りすぎて失敗するようなこともよくあります。

実際の相場では、年明けからの大幅上昇に対し息切れを見せた前月3月の流れをぶった切り、再びの上昇を見せました。相場をとりまく上昇が大して改善していない中で、4月という新年度のタイミングだったり元号改変を控えたりと何となくお祝いムードを受けての上昇でした。火星のもつ情熱が上昇に反映された形といえるでしょう。

2019年5月:八白土星

「八白土星」は2019年の本命星と同じ、つまり地固め・地ならしを役目として背負っています。世界が変わっていく中ではその急激な変化に耐えられず、二転三転するような動きもよくみられます。

実際の相場では、前月までの上昇、特に4月の見栄で上げた上昇幅に耐え切れず、前年高値にタッチ出来ないまま大きく下落する月となりました。といっても、単月でみれば大幅下落に見えるものの、長期目線で見れば2018年の高値と安値の間をラリーしているレンジ相場に過ぎない、という状態でした。

2019年6月:七赤金星

「七赤金星」はプラス思考な楽天家。状況が少しくらい悪くても、持ち前の明るさで乗り切ります。つられて状況も改善してしまうような、そんな明るいパワーを持っています。ただし誘惑に弱く、悪い誘いに乗せられて良くない方向に流されてしまうことも。

実際の相場では、前月の大きな下落を受けて20,000円を割るか割らないかの攻防が繰り広げられましたが、後半には大きな上昇を見せました。世界を取り巻く状況はあまり大きく変わっていないにも関わらず、楽天的に捉えた結果といえるでしょう。

2019年7月:六白金星

「六白金星」は責任感が強く、完璧主義でプライドが高い性格の星です。間違った選択をすることのないように状況をしっかり見定めたうえで、自分の意志で決めて動きます。時には、周りからは大胆と思われるような戦略をとることもあります。褒められて伸びるタイプで、賞賛をエネルギーにして活動することが多いです。調子に乗りすぎると賞賛ばかり求めるような行動をとってしまうこともあります。

実際の相場では、様々な情報に振り回されて上下しつつも、冷静に見定めて定位置に戻ってくる、というような動きを見せました。月足ではほぼ十字架の形となり、上下するものの始値と終値はあまり変わらず。ポジティブニュース・ネガティブニュースが混在する中で、実はリップサービスばかりで状況は大して変わっていないのでは?と相場が冷静に判断した結果とみることができるでしょう。

2019年8月:五黄土星

「五黄土星」は、破天荒で独断型のマイペースやさん。野心家で自己顕示欲も強く、人で言えば運勢の良し悪しの振れ幅が大きく激しい人生を送る人が多いようです。

実際の相場では、再びの20,000円攻防をみせ大きく下髭をつけた一か月となりました。8月ということで相場参加者が少なく、空白地帯が多かったのもあって、下攻めを受けては大きく戻す、という激しい動きが繰り広げられました。

2019年9月:四緑木星

「四緑木星」は社交的で空気を読む能力に長けています。ともすると八方美人とも捉えられがちなほど、細かいところまで気を遣うことができます。押しの強さはあまり持ち合わせませんが、そのぶん間違った選択をすることも少ないタイプです。

実際の相場では、投資家たちが相場に戻り、出来高が復活してきたところで大幅な上昇をみせました。ポジティブなニュースとネガティブなニュースがある中で、投資家たちの旺盛な投資意欲をくみ取ってポジティブムードを作り出し、それが大幅上昇につながったといえるでしょう。

2019年10月:三碧木星

「三碧木星」は四緑木星と同様に社交的で明るく、積極的な性格を持っています。ただしちょっと抜けているところがあり、途中で大きく方向転換するようなこともあります。フットワークが軽いので「ちょっとやってみる」「ちょっと進んでみる」「失敗したら方向転換」という感じで試行錯誤を繰り返しながら、正しい道を探り当てて進んでいくタイプです。

前回の、2019年10月見通し記事では「上旬にかけて大きく上昇したあと、それを打ち消すような勢いのある下落がある」と書きました。これは三碧木星のフットワークの軽さに起因する、方向転換がまさに起こるだろうと予想したものですが、実際のところは大きく上昇し2019年の高値をつけたあと、上がりも下がりもしない膠着相場へと移行しました。社交的であるがゆえに世界の情勢をしっかりくみ取り、様子見モードを貫いた形となりました。

2019年11月の月命星「二黒土星」とは

「二黒土星」は、上でも書きましたが堅実で現実的な性格を持っています。2019年の本命星である「八白土星」と同様に、「土星」を持っており土の精に象徴される星です。母なる大地のイメージのように、癒しや包容力、献身的、粘り強さといった要素を持ち合わせています。トラブルに見舞われても大きく動揺することなく、むしろ穏やかに受け止めます。優柔不断なところがあり、また積極性には欠けますが、地道で安定感のある状態を生み出します。

相場においては、派手な乱高下というよりは堅調な動きを見せることの多い時期です。同様に、大天井や大底をつけるようなこともあまりありません。ポジティブニュースやネガティブニュースにも多少の反応はしますが、持ち前の包容力と忍耐力で衝撃を吸収してしまうので、急騰や暴落にはつながりにくいタイミングとなります。

九星気学による2019年11月の相場見通し

2019年の本命星「八白土星」、そして11月の月命星「二黒土星」をふまえて、2019年11月の相場見通しについて考えてみましょう。

相場において「二黒土星」は、堅調な上昇を見せることの多い星です。実際、今年の2月も月命星が「二黒土星」であり、このときは前月の大幅上昇の流れを受けつつ、さらに堅調に小幅上昇をつけていました。そう考えると、10月の大幅上昇の流れを受けて11月はさらに上を見ていける月になる、と考えるのが自然でしょう。

ただし、2月と11月では月初の位置が大きく異なります。2月のときは、前年末の暴落からの1月大幅上昇となったものの、2月スタートの時点ではまだそこまで株価が上がりきっていませんでした。対して11月は、前月10月の時点で2019年の高値を記録しており、かなり高めの位置で11月スタートをむかえる形となりそうです。この状況からさらにもう一段、上を目指すには新たな材料が必要であり、大きなポジティブニュースがなければ10月につけた高値を超えていくのは難しいと言えます。

「二黒土星」は堅実的であるのと合わせて、現実的な一面も持ち合わせています。米中関係、米朝関係、香港のデモ問題、そしてイギリスのEU離脱問題など、まだまだ解決に至らない問題が世界中に山積している中で、いまの株価、特に日経平均は堅調すぎる、高すぎるととらえている人はたくさんいます。実際の値動きをみると顕著で、TOPIXやマザーズが振るわない中で日経平均だけがスルスルと高値を追うという展開も10月にしばしば見られました。もしこの割高感が正しい感覚であり、裏付けのない堅調推移をたどっているのだとすれば、現実的に物事を見る「二黒土星」のタイミングでその乖離が是正され、適正な株価に落ち着くということは十分に考えられます。具体的には、11月の前半から中旬にかけて株価は下落し、一度落ち着いてから年末に向かって再び上昇する、という展開を想定しています。

とはいっても、「適正な株価とはすなわちいくらなのか?」と問われれば具体的な回答が難しいのもまた事実です。さまざまなテクニカル数値をもとに適正価格を出すことは可能ではありますが、それはあくまで過去データに基づいて考える適正値であり、現在と過去の水準が同じという前提なしでは成立しません。ですから、適正な株価が分からない、つまり11月に株かが下がったとしてどこまで下がるかということの判断は難しいでしょう。

ここで、2019年の本命星が「八白土星」であるということを思い出してください。地固め、地ならしの時期であり方向感が二転三転することはあるものの、長期的にみれば騙しのレベルにおさまることが多い、そんな特徴を持った星です。つまり、少々の誤差はあるかもしれませんが基本的にはレンジ相場となる1年だと言えます。この前提にたてば、2019年の安値、つまり年始につけた19,000円前後を大きく下回ることはないと考えられます。11月に入って、適正な株価を目指した下落が始まったとしても、この2019年安値を大きく下回ることはないという予想がたちます。例えば、株価が下がるごとに買い下がっていきながら、適正な株価に到達して再び上昇するのを待つ、というのもひとつの戦略と言えるでしょう。(この戦略は絶対ではなく、ひとつの可能性として述べているものですので、実際の売買はご自身の判断で行ってください)

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