給料がなかなか上がらないことや、働き方の多様化、また副業に注目が集まっている中で、インターネットでアフィリエイトを実践する方々が増えてきています。
アフィリエイトには様々な形態が存在していますが、例えば自宅のパソコン等からウェブサイトやブログなどを運営し、そこに広告バナーを設置して閲覧者がその広告経由で商品等を購入すれば、サイト運営者自身に報酬が発生するものです。
しかしそのアフィリエイトに挑戦しているものの稼げないで困っている方も多いのが現実です。
アフィリエイトに関する本やネット検索などでつねに勉強や努力に励み、またサイト運営も真面目に1日1コンテンツの作成に励んでいるのに、なぜか結果が付いてこないことが珍しくありません。
やはりアフィリエイトでお金は稼げないものなのか?みんなやってるけど誰も稼げないでいるのでは?
そこで今回は、アフィリエイトでお金が稼げないというアフィリエイターのために、アフィリエイトで稼げなくなる原因について、よく陥りがちなパターンから、昨今のネット事情などによるものなど、アフィリエイトで稼げない原因を多角的に解説していきます。
アフィリエイトは本当に稼げないものなのか?
インターネット市場は今も盛況
まずはアフィリエイトと言いますか、アマゾンや楽天、Yahoo!JAPANまで含めた電子商取引全体の状況については、年々その取扱い額は増加傾向にあります。
「国内電子商取引市場規模(BtoC及びBtoB)」
みなさんもPCやスマホ等からネットショッピングをされた経験があると思います。
やはり自宅に居ながらにして買い物等ができるのはインターネットの大きなメリットですので、今後においてもその勢いは増すばかりではないかと思われます。
情報商材アフィリエイトの例
情報商材を売り込むアフィリエイトですが、例えば情報商材ASP大手であるインフォトップを見てみますと、常に売上ランキングが途絶えることなく公開されていて、実際にアフィリエイトで稼いでいるアフィリエイターが存在する事が分かります。
またインフォトップでは商材作成者のランキング(販売者Ranking)というものもあります。
出典:infotop
ランキング上位には主に一般企業がその名を連ねていることからも、アフィリエイトは稼げない行いではなくしっかりと採算がとれるアクションであることが証明されているのです。
アフィリエイトは世界中で展開中
アフィリエイトはもちろん日本だけでなく世界中で繰り広げられております。
アフィリエイト発祥の地はアメリカで、あのAmazon(アマゾンアソシエイトプログラム)が最初と言われています。
そしてそのAmazonは言うまでもなく、今や私たちの生活の隅々に行き渡っているのです。
中国では1999年創立のアリババが同国内のEC市場を席巻しています。あまりにもその存在が大きいためAmazonでさえ中国にそう簡単につけ入ることはできません(同国政府の影響も無視できませんが)。
また海外ではフェイクニュースが大きな問題となっています。
フェイクニュースは、全くでたらめながらセンセーショナルなニュースをブログ等で配信し、多数のアクセスを集めることで各種アフィリエイト報酬を稼ぐ手段になっています。
出典:AbemaTV当該国政府が規制を出すほどフェイクニュースはインターネットを通じてお金を稼ぐことができるものなのです。
アフィリエイトの基本性質に潜むワナ
アフィリエイト初期段階における落とし穴
ここで改めてアフィリエイトの性質について確認してみます。
「アフィリエイトのメリット」
- 誰でも自宅でできる
- 誰でも参加しやすい
- 金銭的リスクはかなり低い
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「アフィリエイト開始時における懸念事項」
- みんな誰でも楽して稼ぎたいと思っている
- 就職や転職における事務職の競争率は高い
- アフィリエイトに取り組む実態は事務職のそれに似ている(と思われやすい)
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以上によりアフィリエイトは、特にその実行初期におけるメリットが大きいことと、上記懸念事項が大きく共存している状態となります。
その結果、競争が激化しやすいので必然的にパイの奪い合いといった構図が出てくるのです。
参入しやすいのは自分だけでなく他人も一緒です。まずはそのことに気づくことが非常に重要です。
他者を喜ばせる事がアフィリエイトを始めるきっかけになっていない
アフィリエイトは、ネット上に何らかのウェブコンテンツを設け、それを母体としてお金を稼いでいく収入形態です。
この時、特にアフィリエイトの初期段階において、アフィリエイターは自分が稼ぐこと、及びコンテンツ運営そのものを重視してしまうという問題に陥りやすいです。
アフィリエイトでお金を得るには自身が設置した広告等を介し、閲覧者に商品入手の代わりにお金を払って貰うことが必要です。
一方で、閲覧者の前には商品価格やクオリティ、またポイントの有無などといったいくつかのハードルが立ちはだかります。
アフィリエイトではそういった閲覧者側の事情をしっかり考慮しないと売上に結びつかないものです。
しかし、上記で上げたようにアフィリエイトという収入獲得スタイルは、自宅でマイペースな作業が可能ですので、一見しますととても楽で優しそうな仕事であり、通勤や人間関係、職場環境などから解放される素晴らしい仕事の在り方です。
また昨今の不景気、消費税増税、働き方の多様化などといった諸条件が重なり、アフィリエイトを始める動機が非常に自己都合になりやすいものとなってくるのです。
検索エンジンについて
検索エンジンとSEO
アフィリエイトと切っても切り離せないものとしてGoogleを代表とする検索エンジンがあります。
他にもSEO対策という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは検索エンジンの検索結果の上位に自身のサイト(ページ)が出てくるようサイト構成を調整することです。
最終的には検索エンジンを窓口として自身のウェブサイトやブログ等へ閲覧者を誘導し、売上を得ていくのがアフィリエイトの王道となっています。
最新の動向(検索エンジン以外からの訪問者)
しかし最近では、かつてほど大々的に稼げるものではありませんがツイッター経由でウェブサイトへアクセスされるケースや、Facebook内で興味の合うユーザーを集め、商品リンクが設置してある外部ブログへユーザーを案内するなどといった動きが目立ちます。
ツイッターやFacebookはその利用者が非常に多いのはみなさんも知っている所と思いますが、やはり人が集まる所は商売が成り立ちやすいものなのです。
これらの他にも、ビジュアル面が冴える商品であればインスタグラム、投資やアフィリエイト等の情報ノウハウを提供する場合はYouTube、主に占いや女性向けのコンテンツであればココナラ(coconala)といったサイトも活用されるわけです。
出典:coconala他にはメルカリやヤフオクがすでに中古市場で大きな幅を利かせており、さらに中古市場全体で言えばリサイクルショップなどがネット市場に負けまいと様々な新しいサービスに取り組んでいる状況です。
アフィリエイトは大変な時代
以上によりインターネットを介したアフィリエイトを実施するにあたって、もはやGoogleなどの検索エンジンばかりに注意を払うだけでは稼げない時代になっているということです。
インターネットでは年を追うごとに様々なサービスが誕生してきています。
その中でツイッターやFacebook等は誰でも無料で使うことができ、そのユーザー数は日本のツイッターユーザーだけでも約4,500万人います。
一般のユーザーは基本的に自分の生活範囲内においてこういった無料ツールを使って各種欲求が満たされればOKなのですから、検索エンジンから少しずつ遠のいてしまいがちになります。
最近では無料で使えるニュースアプリやYahoo!JAPAN等の大手サイトが運営するニュース提供サービス、またGoogle自身も次の画像のような「おすすめの記事」の提供を行っていますので、検索エンジンの利用低下に拍車がかかっているわけです。
「おすすめの記事」
出典:Google
(スマホで新規検索タブを開くと出現)
成果達成までの道のりをもう一度しっかり理解しないとアフィリエイトで稼ぐことは非常に難しい事なのです。
アフィリエイトで稼げなくなる代表的な原因
深刻ながら多くのアフィリエイターに意識されない失敗原因
アフィリエイトで稼げない原因は、SEO対策や手先のPC操作に絡む部分が主に取り上げられています。
それらは説明する側は内容を伝えやすいものですし、説明される側としても分かりやすい内容が多く、稼げないアフィリエイターとしてはそれで納得することが往々にしてあります。
上記でも取り上げたアフィリエイトにおける収益本位の参入動機や、ネット情勢の変容についても、アフィリエイト収入を大きく左右する非常に重要な要因です.
しかしそれらは形が見えにくいものであったり、時間とともに変化を伴う性質であることから一般的には理解が十分及ばないものです。
本当はもっと様々な目に見えない失敗要因があるのですが、このセクションではアフィリエイトで稼げない一般的な原因を以下に参考までに列挙しておきます。
そもそも稼げるまでには時間がかかる
ではなぜ稼げない期間がこれほどまでに長くなってしまう可能性があるのか、主な要因を次に上げてみます。
検索エンジンへの登録に時間がかかる
新しい記事をアップロードしても、検索エンジンへ反映されるのに時間がかかります。
どれくらい日数がかかるかは、SEOと同じく検索エンジン側が全てを握っているためはっきりとしたことは言えません。
ただ特に次に掲げる項目に合格していない場合には登録までの時間がかかる傾向があります。
サイト運営者の属性
たとえばGoogleの場合、そのサイトのクオリティや信用度を計る基準に、「誰がそのサイトを運営しているのか」というものがあります。
そしてGoogle側で高い信用を得たサイトほど多くのページが検索エンジンに取り上げられやすくなったり、検索結果の上位に上りやすい事となってきます。
記事が少ない
記事や提供コンテンツが少ないと検索エンジン側から高評価されない事がよく言われています。
そうしますと必然的に検索エンジンに登録されるページ数もほとんどなく、閲覧者の目に留まりにくいものとなってきます。
これは逆に言えばマニアックなジャンルであっても、情報量が多く丁寧な説明で分かりやすいサイトであれば検索上位にあがる可能性が高まってきます。
提供内容が妥当かどうか
記事作成能力が低い
記事が多くても次に該当する場合は、検索エンジンからの評価が上がりにくい事や、閲覧者としても長く閲覧するのがためらわれる結果となります。
- 記事・コンテンツ内容が薄い
- 閲覧者のためになる内容を提供していない
- 提供内容に一貫性がない
- 他サイトを単に書き換えたようなページが多い(例外あり)
- ほぼコピーで作られたサイト(違法性が高まる) など
閲覧者のことを考えていない
次に該当する場合、アフィリエイターが閲覧者のことを考えていないと言えるものであり、その結果成果報酬に結びつかなくなるというものです。
- サイト構成や商品選択などで購入者目線が意識されていない
- 儲けることばかり考えている
- 報酬(販売価格)が高い商品ばかりを扱っている
- 自己満足のサイトを作ってしまっている
- ライティング能力が低い など
ライバルが多いジャンルで勝負していないか
アフィリエイトは日本だけでなく世界中で盛んに繰り広げられており、もはやライバルにあふれかえっている状況です。
その中で特にクレジットカード、投資(証券口座開設)、情報商材などのジャンルはアフィリエイト報酬が高く必然的にライバルが多くなってきます。
またダイエットやゲームといったジャンルの場合、多くの人の生活に密着したジャンルであり、結果的にアフィリエイトに携わる人口も増加することとなります。
メンタルに問題がある
継続的な努力が足りない
なかなか稼ぎに結びつかず諦めてしまいがちであったり、元々継続的に努力することが性に合わない性格はアフィリエイトには向いていません。
トレンド変化を考えない
先ほども説明しましたように、今やアフィリエイトは検索エンジンのみならず、ツイッター、Facebook、他のウェブサービスなど様々な存在を意識しなければならない状況です。
そういった状況の変化を考慮せず、同じ方法ばかり繰り返してしまうことは、やはり成果に繋がりにくくなってしまいます。
また普段からマニュアル意識が強い人や自分で何かを考える習慣がない人も同じようにアフィリエイトの収入から遠ざかっていくこととなります。
まとめ
アフィリエイトで稼げない方は、アフィリエイター全体で90%は存在すると言われています。非常に狭き門であるのがアフィリエイトでお金を稼ぐということなのです。
書籍やネット上にはアフィリエイトで稼ぐための様々な情報やノウハウがあふれていますが、それをもってしてもこれが現実なのです。
アフィリエイトの失敗によるリスクはあまり語られることはありませんが、時間喪失のリスクやSNS等においてアカウントを汚してしまうリスク、そして再び実社会へ戻らなければならないという心理的抵抗感が生じるリスクなどがあります。
投資とは異なり金銭的なリスクは低いですが、念のため意識しておくことが大切です。
以下に今回の内容について簡単に整理しておきます。
- アフィリエイトは今でもお金を稼ぐことができる性質であることに変わりはない
- 参入しやすい反面参入動機の問題やライバルが多いことが課題
- ネット環境の変化により検索エンジンばかりを意識するのは危険
- 収益までに時間がかかる事・サイトのクオリティ・ライバル・自身の心がけに問題があることが多い
*参考記事: