20代の若者は毎月洋服にいくら使うのか?
社会人になるとアルバイトをしていた頃と違って大幅に使えるお金が増えるので、大学生時代以上にファッションお金をかけたいですよね。ですが、一人暮らしの場合では家賃や光熱費なども必要で、特に新人時代は給料もあまり多くなく洋服にかけるお金も限られてしまうものです。
そもそも、一般的に現代の若者はどの程度、洋服代にお金を使っているのでしょうか。世の中の人がどのくらい衣服代にお金を使っているのかはなかなかわからないと思います。賢くお金を節約するためには、自分が人と比べて服をあまり買っていないのか、はたまた人よりも買いすぎているのかを知っておく必要があります。
そこで今回は、総務省が実施した家計調査を参考に、世帯状況や男女別などで1ヶ月あたりの洋服費用について見てみましょう。まず、今回の統計での世帯平均の月あたり洋服購入金額は約1万円円となりました。
世帯人数は、2.3人となっているので、一人分に換算すると約4,000円ということになっています。もう少しわかりやすいように、単身世帯での服飾費用の状況を見ていきます。先ほどのデータでは、幼い子供や高齢者の方も多く含まれていたため、単身世帯に限定すると次のような結果が得られました。
20代単身世帯 | 毎月1人あたりの服飾費用 |
男女合計 | 約6,000円 |
男性 | 4,000円 |
女性 | 7,000円 |
データとしても、やはり女性の方がファッションにかける費用は多くなっていますね。男性と女性では、結構金額が乖離していることに驚いた方もいるかもしれません。
また、普段はあまり洋服を買わないという人も、アウトレットセールや特売日などでまとめ買いをすることがあり、年間ではある程度洋服にお金を使っていることが多いようです。クリーニング代は、頻繁に使うシーズンが限られますが、特に冬のコートや特殊な素材のセーター等にお金がかかる傾向があります。
年間の平均値でいうと一人暮らしの人でも2万円程度使っている計算です。スーツなど頻繁にではないけれど、節目ごとに出していると月平均3,000円から4,000円くらいは使っていることになります。
洋服の節約方法
買い物上手になろう!
節約を意識し始めると、まず欲しい服を我慢しようと思いますよね。でも、欲しいものを我慢してまでの節約は長く続きませんし、何のための節約なのか分からなくなってしまいます。
そこで目的のため、つまり欲しい服を買うために節約すると考えることです。こう考えれば、本当に欲しい服を手に入れるために節約するんだと前向きな気持ちで節約を楽しめます。
欲しいものを我慢してしまうと、節約してお金を貯めていても幸福感が得られないばかりか、我慢した反動で予想以上のお金を服に費やしてしまいます。
その反面、欲しいと思った服を手に入れつつ、予算内でやりくりする方が、好きな服を着る幸福感が得られ、反動に至ることもありません。ただ、服を上手に節約するには欲しいと思った服を厳選しなければなりません。
服を見ているとあれもこれも欲しいと思ってしまうので、本当に自分に必要な服かどうか1着ずつフィルターにかける必要があるのです。
購入前にちゃんと試着をして似合うかチェック
最近は、通販などインターネット経由で気軽に洋服を買うことができるようになりました。インフルエンサーのインスタやツイッターなどを見て、つい衝動買いしてしまったり、モデルが着ているのを見て、思わずそのまま購入画面に行ってしまったりしていませんか。
ネット上で購入した服は、実際着てみると自分の体型には似合わず、そのままクローゼットの奥にしまわれたりするケースが少なくありません。安く買ったつもりでも、着た回数などを考えると割高になっている人も多いはずです。
特に年齢を重ねると、体型も変わるので、今まで似合っていたものが似合わなくなることもあります。購入前にはしっかり試着して自分に似合うかを確かめましょう。店舗であれば、店員さんの意見も聞けます。プロの意見が無料で聴けるのはありがたいですね。
試着すると、本当にこれが欲しいかという点で考える時間も与えられます。店員さんからアドバイスももらえるので、着回しのヒントがもらえたりとお得なこともあります。ただ、店員が押し売りをしてくるようなら一旦冷静に考えるために日を改めた方がいいかもしれません。
それでもインターネットはおすすめ
オンラインショップで考えもなく購入するのはリスキーな行為ですが、うまく活用すれば、店舗よりもお得にアイテムを購入することができます。試着をした後で、ネットで購入するというのも一つの手です。
オンラインでは、ネット割などキャンペーンが独自に行われていることが結構あります。ポイントが多くついたり、送料が無料だったり、プレゼント特典などもあります。また、人見知りの人は、店員とおしゃべりしなくて良いということもメリットに上がります。
送料は、まとめ買いをすることで無料になるサービスがほとんどな現在。また、オンラインで購入すると買い物履歴が残り、服の価格や気に入った洋服、色、サイズなどが記録として残ります。結果として、自分が欲しいアイテムが買い物を重ねるごとにすぐ分かり、余計な時間をかけずに欲しいアイテムが発見できるメリットもあります。
お気に入りのブランドを見つける
ブランド服は品質が良く、デザインも洗練されているため、アウターやボトムなどはブランドものと決めている人も多いと思います。しかし、いざ買ってみても自分に合わず、ほとんど着ないことが多いのも事実です。
ブランド服を買う時に大切なのは、自分の体型などを加味して、色やサイズがしっくりくる服か否か見極めることです。本当に自分に似合うブランド服であれば、何年でも使えます。
また、自分に合うブランド服を見つけるためにも、パーソナルカラーを知っておくと便利です。好きな色が自分に似合う色とは限らず、また定番の黒や紺もすべての人に似合うとは限りません。
パーソナルカラー診断は、検索すればすぐに見つかりますで、いくつか試した結果を総合して自分に似合う色を見つけるのがおすすめです。
予算をしっかり決めて買い物に行く
ショッピングに行くと次々と欲しい服が見つかり、ついついお金を使ってしまう、という経験はありませんか。このような想定外の出費を抑える基本として、予算を決める方法があります。
また、毎回予算を決めている方もいるかもしれません。ただ、なんとなく予算を決めて買い物しても、いまいち節約できていないのではないでしょうか。その原因は予算の立て方にあります。
予算は、買い物に行く前にその都度決めるのではなく、ワンシーズンの予算をまず決めて、それから今月はいくらまで使う、という方法がおすすめです。そして、1カ月あるいはワンシーズンあたりの予算を適当に決めるのではなく、自分の収入をベースに計画します。その月の手取りの2%を算出し、その金額を1カ月分の洋服代の目安としましょう。
たとえば、手取り20万だとすれば1カ月あたりの服代は4,000円、ワンシーズン(3カ月)あたり1.2万円になります。日本の一人暮らしの若者の平均が1%〜3%前後ということでしたので、この中央値の2%としましたが、もっと少なくてもいいという方やもっと洋服を買いたいという方は調整してみてください。
質の良いものを購入する
最高の節約とは質の良いものを買ってなんども着ることです。安い服だと、たった数年でよれたりボロボロになったりして買い直すはめになりますよね。それと比べたら、高価な服は質が高く何度着ても、手入れさえしっかりすれば10年以上使え、その分節約になります。
例えば、5,000円のジャケットと20,000円のジャケットのどちらが節約になるか比較してみましょう。5,000円くらいのジャケットはお得ですが、値段に見合った質なので、3年・・・も持たないと思いますので2年半使うとすると、5,000(円)÷2.5(年)で1年あたり2,000円お金をかけることになります。
一方、20,000円のジャケットは高級品質なので、手入れをして大切に着回せば10年使えます。この場合、20,000円÷10年で1年あたり2,000円お金がかかっていることになります。
このように考えると、5,000円のジャケットよりも20,000円のジャケットの方がお得に感じると思います。だから、高価でも品質の良いものを買って長く使うことで長期的には節約につながるのです。
それだけでなく、高いものを買うからには、失敗しないように意識にして本当に欲しいものだけを選ぼうという意識も芽生えます。また、高価な服を買う際は、流行や時代が変わっても使えるかどうか確認するのもポイントです。流行りものの服は長く使えないので、注意したいところです。
クリーニング代を節約しよう
意外とクリーニング代に関しては節約を意識している人が少ないポイントではないでしょうか。節約のためには、なるべくクリーニングに出すものを減らすことが大切です。毎回使用するたびにクリーニングに出さなくても、いい形状記憶の製品を揃えることで、クリーニング代を節約できます。
また、クリーニング代を節約するために自宅で洗えるものを増やすだけでなく、布団などの大物はコインランドリーを利用するというのがおすすめです。もし、クリーニングに出すとしても、セールや割引を利用しましょう。
割引の方法も店舗によってさまざまです。会員になることで通常価格より安く利用できたり、まとめてクリーニングに出すことで割引率が高くなることもあります。自分が利用するクリーニング店ではどんなサービスを展開しているかをネットなどで調べてから訪問すると良いでしょう。
最近は、友達登録やアプリ利用で常に割引になるところも結構増えてきてます。近くにそんなお店がないか調べてみるといいかもしれません。
服を長持ちさせるコツ
服にも休息が必要
靴やスーツ類は、ローテーションを組んで着まわしてください。
2日連続で同じスーツを着るのはよくありません。3着は用意して毎日別のものを着たいところです。また、ズボンはジャケットの2倍傷みやすいので、ジャケットより多くクローゼットの中にしまっておいたほうがいいです。靴も同様に数日休ませる日が必要です。
着た後のケアも大事
服を長持ちさせるには、着用後のケアが必要です。セーターやスーツなどの表面にホコリやチリを付着させたまま保管すると、繊維が汚れを吸着します。そのままにしておくと、カビや虫食いを招く恐れがあります。
そこで重要となるのが、着用後にブラシをかけること。繊維の隙間に入った汚れを取り除けるだけでなく、繊維の目を正しい流れに整えて、毛玉やテカりの発生を防げます。さらには、繊維に空気を含ませることで、本来の質感も復活し、形を保ちやすくなるのです。
また、服が軽く湿る程度に霧吹きで水をかけ、風通しの良い場所に干しておくのもおすすめなテクニック。乾くまで放置しておくだけで、匂いやしわを取り除くことができます。
洗濯の仕方もそれぞれ
服を長持ちさせるには、洗濯表示に従って洗うことも重要となります。色が落ちたり、色が移ったり、服が縮んでしまった、などといった悲しい事態を防ぐためにも、事前に表示を確認した上で正しく洗濯しましょう。
それに加えて、ぜひご活用いただきたいのが洗濯ネットです。飾り好きの衣服や着物など他の衣服との接触を避けたいものは、裏返した状態でネットに入れてから洗濯してください。
これにより、服同士が擦れたり細かいゴミが付着したりするのを防げます。摩擦による傷みを防ぐため、1枚のネットには1着の衣類だけ入れるようにしてください。
洗い終えた服は濡れた状態で放置せず、すぐに干すのが基本です。脱水によるシワの固定を防げますし、匂いがつくのも抑えられます。
また、服を長持ちさせるためには、乾燥機をなるべく使わないことです。乾燥機を使う事で、服の色落ちや縮みの原因になります。また伸縮素材の糸を駄目にしてしまう原因にもなるので、可能な限りハンガーに掛けて自然乾燥させることで服が長持ちします。
干すときの注意点
服によってハンガーにかけているのは当然されていると思いますが、ハンガーにかければそれでいいという訳ではありません。百円ショップのプラスチック製やワイヤー製などにかけると、型崩れの原因になってしまいます。特にスーツや礼服などはかさばってしまいますが、購入時のハンガーを使うのが節約にもなります。
またジャケットやコートなどは、木製のハンガーにかけることで重さに耐える事ができるので、型崩れの防止になり服が長持ちします。
ミニマリストになるという道
服を厳選するメリット
本当に好きで気に入っている服だけを厳選すると、クローゼットがすっきりして気持ちもすっきりします。そして、衝動買いで無駄な洋服を買わなくなるのでお金が節約できます。さらに、生活全体に余裕が生まれるという一面もあり、それは服が少ないので、自然と毎朝の洋服選びにかける時間が減るという時短効果も発揮します。
ミニマリストを紹介する記事ではよくファッション通なフランス人は服を10着しか持たない書いてありますが、これは本当で、おしゃれな人は必ずしも大量の洋服を持っているわけではありません。逆に、厳選されたものを上手に着こなしていることが多いのです。
まずはクローゼットの中身を広げてみましょう。よく着回す洋服以外にも大量にストックがありませんか。日本は、フランスに比べて春夏秋冬で季節の移り変わりが激しいので、実際10着しか持っていない人は少数だと思います。しかし、改めて見直してみると着ていない洋服が沢山あることに気がつくはずです。
着なくなった理由はいろいろあると思いますが、まずは手放すものを選別するところから始めましょう。着古したものやサイズが合わないものは潔く捨てるか、雑巾として使い切るか、もしくはリサイクルショップや寄付に持っていくなど方法はいろいろあります。
洋服だけではなく、大量の靴やバッグ、アクセサリーを持っている場合もあるでしょう。一度、自分の回りにあるものを整理し、組み合わせなどを検討して必要なものを見極めましょう。
まとめ
節約はしたいけれど、洋服くらいはケチケチしたくないという若者は多いものです。しかし、逆を言えば多くの人が節約できていない部分なので、節約できればかなりのお金を貯金に回せることになります。お金をかけなくても、自分で工夫すれば、ファッションセンスは磨かれていきます。また、服の手入れをしっかりとすることで節約にもつながります。
ただし、いきなりすべてをやってもうまくはいきません。今回紹介した方法の中からまずはできそうなところから始めて、少しずつクローゼットの中を整えていきましょう。