医療保険に加入するなら押さえておきたい!医療保険の終身って一体何?

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急な病気やケガで入院や手術をすると、意外にかかるのが医療費ですよね。

入院日数や治療方法、手術内容によって、医療費は人それぞれ金額が異なります。しかし、入院するにしても、大部屋が空いていない場合には、個室に案内され1泊するだけで、1万・2万円とかかります。さらに、手術となると、数十万円~数百万円と医療費がかさんできます。病気やケガは、事前に把握できるものではないので、万が一、自分や家族の身に何か起こった時には、医療費はかなり大きな出費となってしまいます。

そこで、万が一、自分や家族の身に何か起こった時に役立つのが、医療保険です。医療保険は、商品や特約が付加されているかどうかで、内容は異なりますが、病気やケガで入院や手術を受けた際に、契約した保険会社より、保険金の給付を受けることができます。医療保険への加入は、強制ではなく任意ですが、日本では、医療保険に加入している人はたくさんいらっしゃいます。

今回は、皆さんよく耳にする医療保険の中でも、「終身」というワードに焦点をあてて、説明していきたいと思います。

1.医療保険とは

医療保険の「終身」についてお話する前に、まずは、終身保険とは一体何なのか、初めて医療保険という言葉を聞いた人のために、医療保険の基礎について説明します。

医療保険とは

医療保険は、文字の通り、医療に関する保険です。皆さん、今まで病院に行ったことはありますよね?行く理由としては、風邪を引いたり、日常生活の中でケガをしてしまったりと、理由は様々だと思います。

そして、医療機関にお世話になると、最後に医療費を支払っていますよね?風邪やちょっとしたケガであれば、医療費は、数百円から高くても1万円前後でおさまることが多いかと思います。

一方、糖尿病やガンなど、何か病気を患ってしまった場合には、当然ながら入院したり、手術を行い、退院後も通院しながら治療が続いたりと、医療費が高額になっていきます。病気だけではなく、ケガも骨折をしてしまうと、医療費は高額になります。

皆さんがイメージする医療保険は、CMで流れる、任意で加入するものだと思います。将来、万が一、何か自分や家族の身に何か起こった時に備えて、保険料を支払い、支払い事由が発生した際には、保険会社から保険金が給付されるというものです。

これももちろん、医療保険に該当しますが、通常、医療機関にお世話になると、年齢や所得によって異なりますが、医療機関で支払う医療費は、満額ではなく、実質の自己負担は、基本3割負担(保険適用外もあり)となります。

このように、医療保険には、医療費の一部を国が負担してくれる公的医療保険と任意で加入することができる民間医療保険の2種類があります。ここからは、公的医療保険と民間医療保険について、少し見ていきましょう!

公的医療保険

公的医療保険とは、医療機関で支払う医療費の一部をが負担してくれる、日本の医療制度の1つです。実質、医療機関で支払う医療費の負担額は、以下のとおりです。

  • 0歳以上就学(小学生)前⇒2割負担
  • 就学(小学生)以上70歳未満⇒3割負担
  • 70歳以上75歳未満⇒1割(※)
  • 75歳以上未満⇒1割(※)

※70歳以上の人でも、現役並みの所得がある人は、自己負担割合は、3割となります。

上記を見ると、大体の人が、3割負担になることが分かります。しかし、気を付けておきたいのが、医療機関を受診して、全ての項目に関して、負担してくれる訳ではありません。項目によっては、公的医療保険の対象とならず、全額自己負担となってしまう可能性があります。お会計の際にもらう領収証を見れば、保険対象外分がいくらなのか記載があるので、もし、保険対象外に金額の記載があれば、その日に行った診察や治療の中に、保険対象外となる項目があったということになります。

民間医療保険

医療保険のもう1つ、民間医療保険とは、公的医療保険のように強制ではなく、加入したい人が医療保険に加入する、任意の医療保険になります。

公的医療保険だけでも、自己負担割合が最大3割(保険適用外あり)と、医療機関で支払う医療費をおさえることが可能ですが、大きな病気やケガをしてしまうと、入院や手術が発生し、医療費が高額になる恐れがあります。

入院が長引けば長引くほど、入院費はどんどん高額になりますし、ガンを患ってしまった場合には、抗がん剤治療やホルモン治療など治療費が何十万~何百万とすぐに準備できる金額ではなくなってしまいます。手術に関しても、手術内容によったら高額になりますし、1回だけではなく、2回、3回と手術を繰り返さなければならない状況に陥る場合もあります。

高額な医療費が3割負担でも、なかなか厳しい状況なのに、保険適用外になってしまうと、医療費が支払えなくなる可能性もゼロではありません。

このように、万が一、大きな病気やケガをしてしまうと、高額な医療費になることが想定できるので、入院や手術を行った際に、給金をもらえる民間医療保険に加入する人が増えています。

現在、何らかの民間医療保険に加入している日本人は、7割を超えており、皆さん、将来のリスクに備えています。

医療保険に加入するともらえる給付金は?

医療保険に加入している時に、入院や手術を行い、給付条件を満たすと、保険会社より、給付金をもらうことができます。

給付金の種類には、入院給付金手術給付金があります。

入院給付金は、日額5,000円、11,000円で設定している保険会社が多く、日額に入院日数を乗じたものが、入院給付金として給付されます。しかし、入院給付金には、「60日」「90日」と、支払限度日数というものが設定されていることがほとんどなので、契約を検討している保険が、何日分の入院まで保障してくれるのか確認しましょう。

一方、手術給付金は、手術内容によって、「10倍」「40倍」と倍率が設定されており、この倍率を入院給付金の日額に乗じたものが、給付される形となります。

2.医療保険における「終身」とは

では、ここからが今回の記事の本題となります。医療保険における「終身」とは一体何なのかについてお話していきます。

医療保険に加入しようと思うんだけど、「終身」って一体何?

医療保険に加入しようかなと色んな医療保険の商品を見ていると、「終身」という言葉が出てきます。

終身とは、簡単に言えば、「契約した保障内容が死ぬまで一生続く」という意味合いになります。

人は、生きている限り、病気になったりケガをしたりするリスクを背負っています。もしかすると、死ぬまで病気やケガをすることなく人生を終える人も中にはいると思いますが、日本人に2人に1人は、ガンになると言われている時代ですから、やはり、何かしらの病気を患ったり、ケガをする確率の方が高くなります。

病気をしたりケガをする確率は、年齢が上がれば上がるほど、高くなる傾向にありますが、年齢が上がれば当然、会社勤めの人は、いずれ定年を迎え、収入が年金のみと大幅に減少してしまいます。

そんな時に大きな病気やケガをしてしまうと、契約していた医療保険が満了を迎えていた場合には、保障が受けられず、収入が減っているのに高額な医療費を支払わなければなりません。

こういったリスクを避けるためにも、医療保険には、契約した保障内容が死ぬまで一生続くという終身医療保険というものが存在しています。

終身医療保険のメリット・デメリットは?

終身医療保険は、保障内容が死ぬまで一生続くというのは、もう理解しましたよね?では、終身医療保険のメリット・デメリットは一体何なのでしょうか?ここでは、終身医療保険のメリット・デメリットについてお話します。

終身医療保険のメリット

終身医療保険のメリットの1つは、先ほどから何度もお伝えしている、保障内容が死ぬまで一生続くという点です。

1度契約してしまうと、解約をしない限り、保障内容が死ぬまで一生続くので、万が一、自分や家族の身に何か起こったらどうしようという不安要素は、少なからず、減るでしょう。

終身医療保険のメリットのもう1つは、支払う保険料が変わらないという点です。

医療保険の保険料は、年齢が上がれば上がるほど高くなります。同じ保険でも、0歳と50歳の人が加入するとなると、0歳の場合は数百円、50歳の場合は数千円とかなりの差が出ます。

同じ保険なのに、なぜこんなに支払う保険料に差が出るのでしょうか?それは、年齢が上がれば上がるほど、病気になったりケガをする確率が高くなるからです。

年齢を重ねると、どうしても免疫力が低下してしまい、風邪を引いたり、体の機能も低下してきます。これがさらに深刻化すると、大きな病気やケガに繋がる結果となります。

保険金をもらう確率が高いのは、0歳と50歳であれば、50歳になりますよね。確率が高い50歳と同じ保険料を支払う0歳とであれば、どうしても不公平さが出てしまいます。ここで、平等にするために、支払う保険料に差をつけるようになっています。

通常、保険は、更新してしまうと、更新のタイミングの年齢が基準となるため、更新することにより、支払う保険料も高くなってしまいます

しかし、終身医療保険は、1度契約してしまうと、保障が一生続くので、更新という概念がなく、支払う保険料は、契約当初と変わりません。

終身医療保険は更新はありませんが、保険の見直しで、今よりも保障内容が充実しており、保険料が安いからと、今の契約を解約して、新規で、終身医療保険を契約するとなると、前の保険を引き継ぐことは難しく、新規で契約する際の年齢となるため、従前の契約よりも支払う保険料が高くなるということを頭に入れておきましょう。

終身医療保険のデメリット

次に、終身医療保険のデメリットについて見ていきましょう。

終身医療保険のデメリットとしてあげられるのが、契約している保障内容が今の時代にマッチングしていない可能性があるという点です。

日本の医療は、昔と比較すると、かなり進化しています。現在、2人に1人が罹患すると言われているガンは、昔は1度ガンだと宣告されると、死を待つのみという治らない病となっていました。しかし、医療の進歩により、そのガンも完治する確率がかなり高くなり、働いたり育児をしながら、ガンの治療を行うという、ガンと共存していく時代となっています。

医療の進歩と同時に、医療保険の保障内容も今の時代に合ったものへと進化しており、昔は入院治療は主流でしたが、今は通院治療が主流となってきており、通院治療に特化した医療保険の商品がどんどん販売されています。

他にも、3大疾病(ガン、脳疾患、心疾患)だけではなく、7大疾病に対応した医療保険など様々です。

20年、30年前に契約した医療保険と今の医療保険では、大きく保障内容が変更されている可能性があり、もし、今万が一、病気やケガをした時に、昔に契約した医療保険だと対応できない可能性がでてきます。そうなると、せっかく契約して支払っている保険料が無駄になってしまいます。

以前に医療保険を契約してからかなり時間が経過している場合は、1度保険証券を見直したり、街中の保険屋さんに今どういった医療保険が主流なのか話を聞きに行ったりと、改めて確認してみるのもいいでしょう。

3.終身保険と定期保険の違い

医療保険には、終身保険以外に定期保険というものがあります。医療保険を検討する上で、定期保険というワードを目にする機会も多くあるかと思いますので、ここでは、終身保険と定期保険の相違点について3つ、お話していきます。

①保障期間

まず、終身保険と定期保険の相違点の1つ目が、保障期間です。

終身保険の場合、保障期間は、死ぬまで、すなわち一生でしたよね?

一方、定期保険の保障期間は、契約時に○○歳まで、○○年間と、期間を設定し、その期間に到達するまで保障が続き、到達するとそれ以降、保障が受けることができなくなります。

定期保険を選ぶ人の特徴としては、子どもがいるご家庭です。もし、子どもに1番お金がかかる教育費、小学校~大学に通う間に、大黒柱のお父さんの身に何か起こってしまうと、教育費だけではなく、生活費までもが足りなくなってしまい、生活が苦しくなってしまう可能性があります。

そこに、高額な医療費の支払いが重なってしまうと、家計は火の車になってしまいます。

そういった事態に備えて、子どもが大学を卒業するまでの間で、保障期間を設定して、万が一のリスクに備えるという形で定期保険を契約する人が多くなっています。

 

②更新

次の、相違点として更新があります。

終身保険には、更新はありませんが、定期保険には、更新があります。

医療保険を定期保険として契約すると、保障期間満了の段階で、さらに保障期間を継続させようと更新をすると、保障期間は延長され、更新以降、万が一、何か起こった際には、保障を受けることができます。

しかし、先ほどお伝えしましたが、更新をしてしまうと、保険料が上がってしまう商品がほとんどなので、契約する際に、定期保険にすると、更新時に保険料が上がってしまうという事を頭に入れておいて、更新のタイミングで保険料が上がり、支払っていくのが可能かどうかなど、将来のことを考えておくのも重要になってきます。

③掛け捨て型・貯蓄型

3つ目の掛け捨て型・貯蓄型ですが、医療保険には、貯蓄型の商品がほとんど存在しないのですが、終身と定期の相違点という意味で、少しお話します。

保険には、掛け捨て型と貯蓄型があります。掛け捨て型は、保険料を何百万円と支払っても戻ってくることがありません。もし、掛け捨て型で保険を契約し何事もなければ、悪い言い方をすると、保険金をもらうことがないので、支払った保険料が無駄になってしまいます。

しかし、保険を万が一のリスクに備えて加入するものなので、保険料を支払うことで安心を買うと思うようにしましょう。

一方、貯蓄型は、保険料を支払うことにより、万が一何か起こった際には、保障を受けることができ、且つ支払う保険料を貯蓄することができます。

保障も受けることができるし、支払う保険料も無駄なく貯蓄できるのであれば、貯蓄型の商品を契約した方がいいじゃないかと思いますよね?実は、貯蓄型には、保険料が、掛け捨て型と比べて、かなり割高というデメリットが潜んでいます。

払込期間、すなわち保障期間を短く設定すると、いち早く貯蓄することができ、すぐに解約する必要がなければ、そのまま払い込んだ保険料を置いておくことにより、どんどん貯蓄額が大きくなるのが期待できます。

基本的には、終身保険が貯蓄型、定期保険が掛け捨て型の商品があります。

しかし、払込期間を短く設定するということは、かなり保険料が高くなってしまうので、貯蓄型の商品を契約しようかなと検討している人は、1度どれぐらいの保険料になるのかをシュミレーションしてもらい、本当に契約後、滞納することなく、保険料を払い続けることができるのかどうかを確認しておいた方がいいでしょう。

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4.まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、医療保険の中でも、終身医療保険に焦点をあてて、お話させて頂きました。自分や家族の身に何か起こった時のために、手厚くリスクに備えるには、終身は心強い保険になります

しかし、終身医療保険には、メリットだけではなく、デメリットも潜んでいるので、メリット・デメリット共によく理解し、納得のいく形で契約できれば、ご自身や家族を守りつつ、心に余裕もでき、満足のいく日々を送ることができるでしょう。

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