2019年FXのドル円は要注目!利下げ示唆からショートでガッツリ稼ぐ方法

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ドル円は2019年の後半からどうなるの?

こんな気持ちを持っていませんか?

2019年はアメリカの数年ぶりの利下げが入るなど、さまざまなイベントが起こっています。戦争や貿易摩擦などで世界的にも経済が混乱している状態ともいえるでしょう。

こうしたこともあり、ドル円の今後のトレード戦略をどうすれば良いのか、迷っている人も多いはずです。そこで今回の記事では、2019年前半を振り返りながら、ドル円の2019年後半のトレード戦略をどのうようにたてるべきかを検証していきたいと思います。

2019年のFXのドル円はどうなる?抑えておきたい5つの要素

2019年は前半だけでも、かなりいろいろなことが起こりました。まずは、2019年前半のドル円に関連した、ニュースやイベントなどを振り返っていきましょう。こうした情報を確認することは、2019年の後半を予想してトレードに役立てるうえで、非常に重要になります。このタイミングでしっかりと覚えておきましょう。

①FRBによる利下げ実行

FRBによる利下げの実行が、なんといっても前半では最も大きかったニュースだと思います。利下げが行われたのは、2008年12月以来となり、なんと10年7カ月ぶりとなりました。

7月30日から31日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の会議で決定した今回の利下げでは、政策金利の誘導目標を2.25~2.50%に設定されています。FRBのパウエル議長はこの利下げに対して、米国経済の見通しは順調だが世界的な貿易・経済混乱のリスクヘッジとして行うことを、その動機として掲げています。

利下げの示唆自体はかなり早い段階から言われていたことなので、ドル円の相場は下落傾向で折り込み済みの状態で推移していました。また、米国の経済状況は確かに依然として良好な状態が続いており、失業率は未だに4%を割り込んでいません。そのため、この利下げは長期的な混乱を予測した、かなり早い段階からの予防策として実行されていることがわかります。

②米中貿易摩擦の解消と再燃

米中貿易摩擦はいったんは解消されたかに見えましたが、ここ最近にきてトランプ大統領が中国への大規模な追加関税を発表したことで、再び再燃しています。これによって、回復傾向にあったドル円も再び下落しており、世界経済の混乱にもさらに拍車がかかったことになります。

米中貿易摩擦は、世界経済の主要な国でもあるアメリカと中国の2つの巨大な国が絡んでいます。今後の見通しを不透明にする重要な要素の1つです。一般的に、見通しが不透明になればなるほどリスクオフの傾向が強まり、投資は縮小し、結果的に安全資産に投資が行われことになります。これは、後ほど解説する金の価格へも大きな影響を及ぼします。

③通貨の冷戦が起こる可能性

こうしたアメリカや中国の動きを受けて、各国で利下げの可能性を示唆する動きが強まっています。つまり、世界中である種の利下げ競争が行われようとしており、自国通貨の価格を下げることで対外収支を向上させようという狙いですね。実際に、これまで24%近くの異常なまでの高金利を設定していたトルコですら、利下げをする方針を示しつつあります。

こうした点を踏まえても、2019年の後半からは各国が利下げをして通貨安を目指す「通貨の冷戦」が起こる可能性があるのです。

④リスクオフで金価格の上昇

先ほども解説したように、米中貿易摩擦や地政学的なリスクも加わったことでリスクオフの傾向が一段と強くなっています。そして、安全資産である金の価格がここにきて大きく上昇しています。

これは、トランプ大統領がFRBを批判したことでドル価格が暴落したのとちょうど同じタイミングです。世界情勢の見通しが不透明になったことで、投資家心理に不安ができ、結果的に金価格の上昇が起こりました。ドルが安くなるほど現在は金の価格が高くなる状況となっています。

おそらく、米中の貿易摩擦が再び解消されれば、各国が利下げしている状態であればリスクオフの傾向がなくなってくるでしょう。そうなると、金に流れていた資金が抜けて金の価格が下落し、その他の金融商品や新興国通貨に流れる可能性が高いといえます。ただし、それが起こるのは2020年以降になると予想でき、2019年は金が強い状態が維持されることが予想できます。

日本円も上昇

一般的に、日本円は安全資産と考えられています。日本の金利は0.1%の水準を常に維持している状態です。それくらい、金利を下げないと投資が積極的に国内で行われないことや、日本円に資金が集中してしまうということも原因として考えられます。

実際に日本のGDPは国土面積が小さいにも関わらず世界でもトップクラスであり、安定しています。こうしたリスクオフの傾向が強い状態であれば、日本円が値上がりすることは自然な流れだといえるのです。

⑤ダウ平均株価の下落

トランプ大統領の就任以降、米国株の上昇は目覚ましいものがありました。実際に、米国関連の企業の株価は右肩上がりで上昇しています。いっぽう、2019年に入ってからは何度か大きめの下落が発生しています。株価が上がりすぎたことや、貿易摩擦が起こったことなども背景として考えられるでしょう。

ダウ平均は8月に入ってから大きく下落しています。現在はいったん反発していますが、このままドル安が継続し、貿易摩擦も解消されなければ今後も下落していくことが予想できます。

2019年ドル円で稼ぐならショートがおすすめ!

ここまで、2019年前半のイベントやニュースなどを振り返ってきました。ここからは、これまでのドル円のチャートを確認しながら、上記で確認した情報を踏まえて今後の値動きを予想していきたいと思います。

2019年これまでのドル円チャート

これまでのドル円チャートをおさらいしておきましょう。まず、「①利下げ示唆からの下落」です。2018年の年末から2019年の前半は、全体的に価格が下落しています。この下落の原因は、すでにFRBが利下げすることを示唆していことが背景にあると考えられています。

続いて、「②折り込み済みで反発」のところを確認してみましょう。実際に利下げを行った2019年7〜8月前から徐々に反発していますが、これは結果的に実際の利下げが予想通りの0.25ポイントの水準であったことが原因です。つまり、この時点では相場に利下げが折り込み済みで、むしろ少し折り込みすぎていたため、反発したと考えられています。

いっぽう、「③トランプFRB批判・米中貿易摩擦の再燃」が起こったことで、価格は一気に再び下落しています。これは、追加の利下げが起こる可能性が高くなったこと、それだけでなく利下げで投資が活発になると予想されていたが、トランプ大統領が中国への貿易関税をかけるなどしたことが原因となっています。

ドル円はショート目線が吉!

これまでの状況を踏まえると、基本的に後半もドル円はショート目線が良いでしょう。アメリカのドル価格は、トランプ大統領の影響力がとてつもなく大きくなっています。そして、トランプ大統領は「強いドル」を嫌っています。つまり、ドル安に持っていって輸出関連の事業収益を活性化させたいということですね。

実際にトランプ大統領はFRBの利下げの低さや、継続性がないことを強く非難しています。要は、もっと利下げをしてドル価格を下げたいという思いがあるのです。利下げ発表時にパウエル議長は、「これが長期的な利下げの始まりではない」とコメントしていたことが原因で、追加の利下げがないと多くの投資家が感じたことから、この時には先ほども確認したようにドル価格が反発しています。

世界的な利下げ→通貨安競争→リスクオフ

逆に、トランプ大統領がこうしたFRBの動きを非難した時には、ドル価格は一気に暴落していました。これは先ほどのパウエル議長の発言後の動きとは対照的で、投資家が追加の利下げを期待したことで価格が下落したということになります。それだけでなく、こうした動きに追随するように世界各国で利下げ競争が始まりつつあります。これも先ほど確認した、「通貨の冷戦」ですね。

さらに、イランなどの地政学的リスクも高まっており、リスクオフで安全資産の金や日本円に資産が集中しています。こうした点からも、今後も継続してドル円は下落することが予想できます。

加えて、上述したように日本円は金と同じように安全資産としても考えられています。リーマンショックの時にも日本円は上昇していますし、これは現在のリスクオフが強い相場でもチャートから明らかな事実です。つまり、安全資産である日本円には資金が集中し、相対的に価格が上がることでドルの下落にも拍車がかかるということができます。

2019年後半のトレードで注意したいこと

ここまで、2019年のドル円に関連するイベント・ニュースや、後半のトレード戦略に関して確認してきました。大方どのような見通しを持ってトレードを行えば良いのかわかったのではないでしょうか。

いっぽう、相場が世界的に混乱している現在の状況を踏まえると、気をつけておきたいポイントがいくつかあるのも事実です。ここからは、2019年後半のトレードで注意しておきたいことを確認していきましょう。

①相場が混乱しているという事実を忘れない

相場が混乱しているという事実は、必ず忘れないようにしておきましょう。現在は世界各国が利下げを行おうとしています。本来であれば、こうした状況下では新興国の通貨や金融商品などに積極的に投資が行われるはずです。なぜなら、利下げでお金が市場にたくさん流れる状態となっているからです。

いっぽうで、米中貿易摩擦の再燃や戦争などの地政学的リスクも高まっています。加えて、ドイツ銀行やトルコ政府の危機的な状況、アルゼンチンやベネズエラの通貨危機など、世界はまさに混乱している状況となっています。利下げしても投資にお金が回らず、金価格が上昇していることは、リスクオフの投資家が傾いていることを示しており、これらの混乱をさらに際立たせているでしょう。

こうした相場では、ボラティリティも高めになってくることが予想できます。安易な気持ちで相場に入ると、焼き尽くされる可能性もあるでしょう。世界が混乱しているという状況を忘れずに、注意深くトレードに臨むことをおすすめします。

②とにかくファンダメンタルを注視する

2019年の後半は、とにかくファンダメンタルを注視しましょう。今は世界的に相場が混乱しています。こうした状況下では、たった1つのファンダメンタルでも相場が大きく反応を示す可能性があるからです。

基本的にはドル円はショート目線ですが、上昇につながるようなファンダメンタルが出た場合には大きな反発の可能性があります。常にファンダメンタルを注視し、相場の変動で焼かれないように注意しておきましょう。

③資金に余裕を持ち浅めのロスカットを入れよう

資金に余裕を持って、浅めのロスカットを入れることも重要です。上記でも確認しましたが、あまりにも資金に余裕のない取引では、相場の急激な変動に耐えられない可能性があるからです。

FXでは会社ごとにロスカットの水準を定めていますが、基本的にはこの水準よりも浅めの段階でロスカットを入れた方が良いでしょう。そのため、ポジションを保有したらなるべく早い段階で決済と損切りを同時に出せるOCO注文や、現在よりも不利な条件で決済できる逆指値注文を活用して、浅めのロスカットを入れておくことをおすすめします。

④スワップ狙いの投資は避けよう

世界中が通貨安を目指す状況になると、スワップ狙いの投資はリスクが高くなります。たとえば、トルコリラは24%の超高金利で資金を集めていますが、今後は世界的なリスクオフになるだけでなく、トルコ政府が金利を下げることも考えられるでしょう。

そうなると、ロングポジションでは為替の変動で損失が出ることになり、結果的にスワップポイント以上の損失リスクが発生することになるのです。こうした点を踏まえても、先行きが不透明な2019年後半はスワップポイントを狙った投資は避けるべきです。

⑤感情的にならないように気をつけよう

これはどんな時にでも投資において大事なポイントになりますが、感情的にならないようにすることは非常に重要です。感情的に投資をしてしまうと、たとえ短期的には偶然で勝つことができても、長期的には必ず負けてしまうことになります。

読みが外れて損失が出て、自分自身が熱くなっていると感じたら、まずは相場から離れてみましょう。気持ちをいったん落ち着けてから、再び相場へ入ることで、余計な損失を出さずに済むでしょう。

⑥すべてのエントリーに根拠を持とう

感情的にならないようするのと同じくらい大切なポイントとして、すべてのエントリーに根拠を持つべきという点が挙げられます。初心者の中の失敗談としてもっとも多いのが、感覚でなんとなくトレードをするというものです。感覚でのトレードは感情的なトレードと同様に、短期的には勝つことができても長期的には必ず負けてしまうことになります。

また、今回紹介したように、2019年の後半は非常に見通しが不透明な状態が続くことが予想されています。相場が一時的に大きく荒れることも何度か起こるでしょう。こうした状況下では、誤ったエントリーをすることで大きな損失が出る可能性があります。

そのため、テクニカル分析とファンダメンタル分析を徹底的に行い、どのタイミングでエントリーをするべきか、またそのエントリーの根拠は何なのか常にはっきりとさせておきましょう。逆に人に説明できるだけの根拠があれば、どんなタイミングでもエントリーをして良いでしょう。これによって、感覚でのトレードでは得られない高い利益率を実現することができるはずです。

まとめ

以上、2019年のドル円について解説してきました。今回紹介したように、2019年は世界的に混乱の一途を辿っており、リスクオフになる傾向があります。実際に安全資産だと考えられている金の価格や日本円が上昇していることからも、これは明らかでしょう。こうした点を踏まえても、ドル円でポジションを持つのであれば、基本的にショートの目線の方が良いといえるでしょう。

いっぽうで、その時に出るファンダメンタルによっては価格が一気に上昇・反発する可能性もあります。とにかくファンダメンタルを注視することは、忘れてはいけません。そして、こうした急激な変動が起こってもパニックにならないように、低資金・低レバレッジでリスクヘッジをしてトレードをすることを忘れないようにしましょう。

ぜひみなさんも、この記事を参考にドル円のFXトレードをしてみてくださいね。

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