多くの破産者を生み出したFXのナンピンとは?初心者向けにわかりやすく解説!

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FXのナンピンってどうやるの?具体的なやり方とか、失敗談を知りたい!

こんな気持ちを持っていませんか?

FXではナンピンの取引手法を使うことで、ポジション保有後に損失が出る相場に巻き込まれても利益を狙っていくことができます。いっぽうで、ナンピンにはこれまでにも数多くの失敗談が存在します。それほどリスクが高く、デメリットも多く持っているのです。

そこで今回の記事では、FXのナンピンについて概要を解説したうえで、どのような失敗談があるのかやリスク・デメリットなどをわかりやすく解説していきます。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

FXのナンピンとは?

FXのナンピンとは、そもそもどのようなものなのでしょうか。ナンピンとは、ポジションを保有した後に損失が出る方向にチャートが動いたあと、さらに買い増しをすることで利益を狙っていく投資手法のことです。

下記では、ナンピンの具体的なやり方を確認していきましょう。

FXのナンピンのやり方

たとえば、あるタイミングで100ドル分でロングポジションを購入したとします。しかし、相場は思惑から外れて下落していきました。そこでその下落と合わせて、200ドル分の追加購入を行います。

最初に購入した金額よりも、大きい金額を購入している点がポイントです。その後も同じように、相場が下落したらそれ以上の大きい金額で買い増しを行います。このように、ポジションが損失の方向に振れた場合でも、大きな金額を追加で購入することで、損失の割合を抑えていくのがナンピンの手法です。平均の取得価格を下げることで、最初の購入時の損失を小さくしようというのが、ナンピンの基本的な考え方となっています。

具体例

仮に1ドル100円の時に1ドルを購入し、その後90円まで下落したタイミングで2ドルを購入したらどうなるでしょうか。この場合の平均取得価格は、「(100円(1ドル100円の時に購入)+ 180円(1ドル90円の時の2ドル分の購入費用))÷ 3(保有しているドルの量) = 約93円(平均取得レート)」となります。

最初の段階では1ドルの購入で10円の損失が出ています。これを取り戻そうと考えると、ふたたび100円まで値上がりするのを待たなければいけません。これに対して、ナンピンで買い増しをしたことで平均の取得価格が下がったので、93円まで値段が戻れば損失を取り戻すことができます。加えて、もし100円まで価格が回復すれば、損失の補填だけでなく大きな利益を出すことも可能です。

ドルコスト平均法

ナンピンのように、FXの投資手法は他にもあります。代表的なものでは、ドルコスト平均法というものがあります。これは、購入金額を一定にし、時間を分散させて購入することで、リスクを抑えようという考え方です。

たとえば、毎日1,000円分のドルを購入すると決めたとしましょう。初日1ドルの価格が100円だったため、1,000円分に当たる10ドルを購入しました。いっぽう、翌日は1ドルの価格が90円に下がりました。そのため、1,000円分に当たる約11ドルを購入しました。

このドルコスト平均法で注目すべきポイントは、価格が安い時には多く、そして高い時には少なく購入することができるという点です。実際に、上記の例でも価格が1ドル100円で高いタイミングでは10ドルを購入していますが、価格が1ドル90円に下がったタイミングではより多い数量の約11ドルを購入することができています。どちらも購入金額は同じですが、安い時に多く買えているため、よりお得に購入することができていることがわかるでしょう。

ナンピンとドルコスト平均法では何が違うのか

いっけんすると、ナンピンとドルコスト平均法は似ています。実際に、両者は価格が下がったタイミングではより多くの通貨を購入することができています。これを踏まえると、同じメリットを持っているように感じることでしょう。

しかし、ナンピンはあくまでもトレードにおける失敗を補填するような役割で使われます。それに対して、ドルコスト平均法は金額を決めて一定に取引を行うため、どちらかというと積立投資に近いような感覚です。

このように、両者を比較してみると、もともとの運用目的に大きな違いがあることがわかります。ドルコスト平均法は多くの有名トレーダーもおすすめする手法の1つなので、ぜひこの機会に覚えておいてくださいね。

ナンピンと両建ては難しい

ナンピンと両建ては、難しい取引手法であるといわれています。どちらも仕組みは簡単で理解はできますが、実際にトレードで使う場合にはタイミングや経験値を基にした高い判断能力が必要になるからです。

こうした点を踏まえても、取引に慣れるまでは初心者の人はナンピンをするべきではないかもしれません。

破産者続出?FXのナンピンの失敗談

ここまでで、ナンピンのイメージはざっくりつかめましたね。ドルコスト平均法との違いも検証したことで、より理解が深まったのではないでしょうか。

いっぽう、ナンピンはこれまでにも数多くの債務者を生み出しています。ここからは、破産者続出のナンピンの失敗談を見ていきましょう。

①リーマンショックでナンピンして大損

有名なFXトレーダーの方の失敗談で、リーマンショック時にナンピンをして大損したという例があります。リーマンショックは2008年に起こった、大手投資会社のリーマンブラザーズが経営破綻したことから始まった、世界的な大不況です。

当時、アメリカでは住宅バブルが起こっており、住宅価格は軒並み上昇していきました。いっぽうで、流行していたのは低所得者層向けのサブプライムローンという商品です。支払い能力がない人に対してローンを組んでいたため、徐々にその支払いは焦げ付いていき、結果として大暴落を起こすことになります。

これによって、当時何万人もの人々が家を失いました。そして、商品を販売していた多くの企業が倒産し、世界的な大不況へと突入したのです。

リーマンショックでドルの過去最安値を更新

リーマンショックの影響は、もちろんドルの価格にも影響を与えました。ドルは日本円換算で過去最安値の70円代を記録しており、かつてないほどの円高ドル安が進行したのです。

このタイミングでポジションを保有していた有名トレーダーのAさんは、それでもいづれは価格が回復するだろうと甘く考えていたようで、追加でナンピンし、結果として大きな損失を出してしまったと自身の失敗談として語っています。

ナンピンの損失へ振れた時の破壊力は凄まじい

これほどまでの大不況となった場合、ナンピンの損失へ振れる破壊力は凄まじいものがあります。上述したように、ナンピンは平均の取得レートを下げてくれる反面、取引量が増えます。そのため、損失も倍増し、結果的に大きく負け越すことになるのです。

②スイスショックでナンピンして失敗した

ナンピンの失敗談として、スイスショックの例もあります。スイスショックとは、スイスの中央銀行が無制限の為替介入を撤廃することを発表したことで、スイスフランの価格がたった1日で20%以上も上昇した事件です。これによって、ポジションを保有していた多くのトレーダーが損失を受けただけでなく、倒産するFX会社まで出てくることになりました。

また、トレーダーの中には、このタイミングでナンピンをしていた人も多くいます。リーマンショックでも確認しましたが、ナンピンは損失を大きくさせる特徴も持っています。ましてや、たった1日で20%以上も価格が変動すれば、その損失は計り知れません。

このように、過去の事例やその失敗談を考えると、ナンピンをすることのリスクや恐怖がよくわかります。

FXのナンピンや取引をするうえで知っておきたいリスク

ここまで、FXのナンピンに関連したさまざまな要素を確認してきました。ナンピンはトレードの損失補填の役割がある合理的な手法ですが、それに付随するリスクも非常に大きいことがよくわかったのではないでしょうか。

ここからは、FXのナンピンや取引をするうえでのリスクを確認していきましょう。

①ナンピンの最大の欠点は資金不足

ナンピンにおける最大の欠点は、資金不足です。具体的には、買い増しをする資金が不足することがもっとも懸念すべき事態です。上述したように、ナンピンはより大きな金額で買い増しすることで、平均取得レートを下げて損失を小さくするという考え方が基本にあります。しかし、買い増しをし続けても一向に価格の下落が止まらなければ、いつか資金不足で買い増しすることができなくなってしまいます。

加えて、この時には損失も大きくなります。なぜなら、買い増しをしているので、本来の保有量よりも圧倒的に大きい金額をポジションで運用しているからです。ポジションの運用金額が多ければ、その分損失もどんどん大きくなっていきます。

こうした点を踏まえても、ナンピンの最大の懸念事項は資金不足で買い増しができなくなることです。もしあなたがナンピンをするのであれば、どの程度までなら資金が足りずに堪えられるのかを事前に確認しておきましょう。

②低レバレッジでの取引を心がけよう

ナンピンをするのであれば、低レバレッジで取引をすることも覚えておきましょう。レバレッジはかけたらかけた分だけ、利益も大きくなりますが、損失も大きくなります。それだけでなく、ナンピンは買い増しを行うので、損失も倍増します。

ただえさえレバレッジを高く取引しているのに、ここにナンピンまで絡めてしまうと、損失に振れた時の影響は計り知れません。場合によっては、証拠金を全部焼かれる事態になるかもしれません。さらにひどければ借金をする可能性もあるでしょう。

失敗談でも確認したように、ナンピンは大きな損失をうむ可能性がある投資手法です。レバレッジだけでも低く設定して、リスクを抑えて取引をすることを心がけていきましょう。

③証拠金ギリギリの取引は避けよう

証拠金ギリギリの取引は、基本的に避けた方が良いでしょう。証拠金ギリギリでの取引は、少しの価格変動でも維持率を一瞬で下げてしまい、結果としてロスカットや大きな損害につながるからです。

加えて、ナンピンする場合であれば、買い増しをすることもできなくなってしまいます。余裕を持って400%以上くらいの証拠金維持率から、ナンピンをスタートすると良いでしょう。

FXを始めよう!おすすめのFX会社TOP3

ここまで、FXのナンピンに関することがわかりましたね。FXではナンピンを使うことで、より効率的な資金運用ができます。そのいっぽうで、大きなリスクを持っているため、取引をする時には注意して取り組んだ方が良いでしょう。

ここからは、FXを始めるのにおすすめの会社TOP3を紹介していきます。まだFX会社に登録が済んでいない人は、この機会にぜひ登録してみてくださいね。また、すでに登録が済んでいる人も、メンテナンスなどで普段使っている会社が使えない可能性なども今後出てくるかもしれないので、複数登録しておくことをおすすめします。

第1位 SBI FXトレード

SBI FXトレードは、国内でも金融関係の事業で大きな実績を積み重ねてきた、SBIホールディングスが運営するFX会社です。企業としての信頼性も非常に高く、資金力も豊富なため倒産の心配も不要。初心者でも安心して取引できる特徴を持っているFX会社です。

また、同社の最大の魅力は、なんといっても最小で4円(ドル円)から取引ができる点でしょう。初心者の方の場合、投資に回せる資金はそれほど多くないはずです。そのため、資金面の悩みはFX取引を始める1つの悩みとなります。

しかし、SBI FXトレードなら1通貨単位からの取引が可能なため、こうした資金面の悩みもなくなります。初心者でも非常に始めやすい環境があるため、おすすめです。

第2位 DMM FX

国内でも動画コンテンツの配信などで有名なDMM FX。大手企業ならではの安心感はもちろんのこと、さまざまな事業を行っているため、経営も安定しています。信頼性はバツグンで、倒産の心配もありません。また、国内のFX口座開設数第1位という実績も持っています。多くの人が支持する使いやすさも同社は持っているのです。

また、同社の魅力はなんといっても、最長3ヶ月間できるデモトレードでしょう。デモトレードとは、FXの練習を仮想の口座を使い行うことができるツールのことを指しています。DMM FXのデモトレードは非常に使い勝手が良いだけでなく、取引レートを含めて、本番環境とまったく同じ環境でトレードをすることができます。そのため、デモトレードで取引に慣れてから、そのまま本番へ移行することも可能です。

これによって、より効率的にトレードができるだけなく、安心して実戦に移行することができます。使いやすさと安心感を重視するのであれば、DMM FXがおすすめです。

第3位 ヒロセ通商

最後に紹介するヒロセ通商は、DMM FXと同じくデモトレードを提供しています。大きな違いとして、ヒロセ通商の提供するデモトレードでは、なんと土日でも取引をすることができる点が挙げられます。

実はFXは、銀行や証券取引所の世界的な商習慣で土日は休みとなっており、取引をすることができません。FXを行っている人の多くが、副業でトレードを行っていることでしょう。そうなると、土日休みの方がほとんどだと思います。この休みでもっとも時間が取れるタイミングで、デモトレードを含めてFX取引ができないことは大きな痛手であるといえるでしょう。

いっぽう、ヒロセ通商であれば、取引ができない土日にも仮想のレートを提供してくれるため、思う存分FXの練習をすることができます。先ほどの2社と合わせて口座を開設しておけば、どんな時にでも対応できるので、おすすめです。

まとめ

以上、FXのナンピンについて解説してきました。今回紹介したように、FXではナンピンを使うことで資金効率の良いトレードを行うことができます。また、理論的に客観的に考えても、ナンピンの手法に効果があることは事実です。

いっぽうで、資金量が少ない人にはナンピンの手法はあまりおすすめできません。あたりまえですが、買い支える資金がなくなってしまえば、ナンピンの効果もなくなってしまいます。こうした点を踏まえると、リスクを分散させて、より効果的にトレードを行うためにはナンピンは避けた方が良いでしょう。

また、もしナンピンをするのであれば、レバレッジをできる限り抑えるなど対策が必要です。失敗談を見ても、リーマンショックやスイスショックなどの急激な価格変動は、今後も起こらない可能性がないとはいえません。忘れないようにして取引に臨むようにしましょう。

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