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こんな気持ちを持っていませんか?
FXは株と並んで代表的な投資であり、これから始めようと考えている人も多いのではないでしょうか。いっぽうで、初心者の方の中には、専門用語の難しさなどから挫折してしまう人が多いことも事実です。しかし、実はFXはポイントだけしっかり抑えて、必要な用語や仕組みだけ覚えれば誰でも簡単に理解することができます。
そこで今回の記事では、FXの仕組みで知っておきたいことをポイントだけ絞り、初心者向けにわかりやすく解説していきます。また、取引におけるコツや注意点も合わせて紹介していくので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
FXの3つの仕組み【基礎編】
FXの基礎知識を確認していきましょう。まずは、もっとも重要になる基本的な考え方を3つ確認していきます。
FXの仕組み3つの基礎知識
①証拠金
②レバレッジ
③差金決済
①証拠金
証拠金はFX会社に入金するお金のことを指しています。具体的には、1万円入金すればその全額が証拠金となります。10万円を入金したのであれば、その全額が同様に証拠金としてFX会社から認識されることになります。FX取引では、この証拠金を担保のお金と考え、さらに大きな金額を取引で利用出来る仕組みが採用されています。
「証拠」というネーミングにもあるように、支払い能力がある証拠として証拠金の存在があるのです。また、この仕組みは次に紹介するレバレッジの仕組みとも大きく関係してきます。
②レバレッジ
レバレッジとは証拠金に適用する倍率のことを指しています。たとえば、証拠金が1万円だとして、レバレッジを10倍にした場合はどうでしょうか。この場合の計算式は、「1万円(証拠金) × 10倍(レバレッジ)= 10万円(取引で利用出来る総額)」となります。
レバレッジと証拠金の仕組みは、FXを支える非常に大切な要素です。このタイミングで必ず覚えておくようにしましょう。
③差金決済
続いて紹介するのが、差金決済の仕組みです。差金決済とは、取引の結果として生じた差額のみを決済する方式のことを指しています。わかりやすいように、具体的な例で確認してみましょう。
取引の途中ではドルの売買が行われていることがわかりますね。しかし、差金決済の方式では結果として生じた差額の「1円」のみが決済されることになります。
もともと、差金決済の方式は取引を必ず完結させるという前提条件があります。つまり、一度保有したポジションは必ず決済しなければいけません。これによって、途中のやり取りを行わなくても結果だけの決済で済むようになっているのです。
FXの3つの仕組み【応用編】
FXの基本的な知識はここまででわかったかと思います。確認したように、レバレッジと証拠金はFXの基盤を支える重要な役割を持っていますし、差金決済はFX取引を支える根本的な仕組みでもあります。
これらを踏まえて上で、ここからはFXにおけるさらに突っ込んだ3つの仕組みを応用編として確認していきましょう。
FXの3つの応用知識
①ショート(売り)
②ロスカット
③証拠金維持率
①ショート(空売り)
ショートは日本語訳で「空売り」と呼ばれています。ざっくりいうと、通貨を売ったと仮定して後から買い戻すことで利益を出す投資手法のことを指しています。これによって、相場が下落した時にでも利益を出すことができます。わかりやすいように、具体的な例で確認していきましょう。
ショートした時の価格よりも、より安い金額で買い戻しを行えていることがわかりますね。これによって、価格が下がったにもかかわらず、利益を出すことができています。FXでは基礎知識でも確認したように、差金決済の方式が使われています。これによって、本来であれば売ることができない通貨を売ることも可能となるのです。
ショート(売り)とロング(買い)
また、ショートの対義語としてロングという用語もあります。これは通常の取引である買い注文のことを指しています。値上がりはゆっくり(ロング)だが、価格が下落する時にはショート(短い)というのが、両者の言葉の語源となっています。
ショートを活用することで常に利益が狙える
FXではショートを活用することで、常に利益を狙うことができます。価格のチャートは常に上下に変動しており、上がり続けることもなければ、下がり続けることもありません。
こうした点を踏まえても、FXではショートの仕組みが非常に重要です。ぜひとも覚えておきましょう。
②ロスカット
ロスカットの仕組みも、FXでは覚えておきたいポイントの1つです。ロスカットは証拠金に対して損失が一定水準以上膨らんだ場合に、強制的にポジションを決済する仕組みのことを指しています。
基本的にロスカットは顧客の損失を拡大させないために作られている、親切な仕組みであることは間違いありません。いっぽうで、デメリットを持っていることも覚えておきましょう。
③証拠金維持率
証拠金維持率は、ポジションで運用している金額と現在保有している証拠金の比率のことを指しています。計算式は難しいため覚える必要はないですし、自動で計算自体は行ってくれるので問題ありません。
一般的にFX取引では、証拠金維持率が低すぎる取引は危険と言われています。ざっくり目安をいうと、最低でも200%の水準を維持できるように心がけておきましょう。ちなみに、日本では証拠金維持率が70%〜100%ほどでロスカットが入るのが一般的です。FXの水準は各業者で異なるので事前確認必須ですが、こちらも目安として覚えておきましょう。
FXをやるなら覚えておきたい4つの専門用語
ここまで、FXの基礎的な知識や少し突っ込んだ応用編の知識などを確認してきました。ここからは、それらに付随する用語を簡単におさらいしていきましょう。
FXで覚えておきたい4つの専門用語
①Lot(ロット)
②pips(ピップス)
③ポジション
④エントリー
①Lot(ロット)
Lotとは、どれくらいの量を取引しているかを表した数値のことです。さらに突っ込んでいうと、どれくらいの通貨単位を運用しているかを表した数値です。わかりやすいように、こちらも例で確認してみましょう。
ほとんどのFX業者では1Lotからの取引が主流です。中には、SBI FXトレードのように1通貨単位からの取引ができるFX会社もあります。
②pips(ピップス)
pipsは値動きのことを表現した数値です。ドル円で考えた場合、「1pips=1銭」となります。
FX取引ではポジションを保有すると、保有した段階から現時点まででどれくらいの価格変動が起こったかも表示されます。こうした時に使われるのがpipsです。取引画面でも頻繁に出てくるワードになるので、このタイミングで覚えておきましょう。
③ポジション
ポジションは決済していない注文のことを指しています。たとえば、1ドル110円で購入して、売却していない状態ではどうでしょうか。この場合、「1ドルのポジション」を保有している状態となります。
そこまで難しい内容ではないですが、FX取引では頻繁に出てくる用語なので、こちらも必ず覚えておきましょう。
④エントリー
エントリーはポジションを保有するタイミングのことを指しています。たとえば、「1ドルが111円になった段階でエントリーをする」なんて使い方をしますね。
FXでは有名なトレーダーを中心に、多くのトレーダーが分析や予想記事を書いています。こうした解説記事では頻繁に出てくる用語なので、しっかりと覚えておきましょう。
FXの注意点や取引のコツを4つ覚えよう!
ここまで、FXの仕組みに関することがらを確認してきました。基礎的な内容から応用編まで確認したことで、より理解が深まったのではないでしょうか。
ここからは、取引における注意点やコツを確認していきましょう。今回確認するのは、以下の4点です。
FXで覚えておきたい4つの注意点・取引のコツ
①借金をするまでの仕組みと流れ
②低レバレッジからスタートしよう
③浅めの損切りを必ず入れよう
④エントリーには根拠を持とう
①借金をするまでの仕組みと流れ
借金をする可能性があるのかは、初心者の方が多く持っている疑問です。結論からいうと、FXでは借金をする可能性があります。FXではある一定水準以上に損失が拡大すると、強制的にポジションを決済するロスカットが発動します。なので、借金をする前の段階でほとんどの場合はポジションが解消されます。
あまりにも急激な価格変動であったため、ロスカットが間に合わず多くの破産者が生まれています。この時には、FX会社でも倒産するところが出てきたことから、どれほど凄まじい影響があったのかよくわかるでしょう。借金をしてしまうリスクは低いものの、可能性としてあることを十分に理解して、取引に臨むことが大切だといえるでしょう。
②低レバレッジからスタートしよう
今回紹介したように、FXでは証拠金とレバレッジの仕組みを使うことで、自己資金よりも大きな金額を取引で利用することができます。そのため、本来の資金では狙うことができない大きな利益を狙える点が魅力の1つにもなっています。
加えて、日本国内では最大で25倍のレバレッジが法律で認められています。仮に自己資金10万円でレバレッジ25倍の250万円で取引したらどうでしょうか。価格が4%変動しただけであっという間に借金を背負ってしまうことになります。こうした点を踏まえると、FXでは低レバレッジから取引をスタートすることが良いでしょう。
③浅めの損切りを必ず入れよう
FXでは上述したように、損失が一定の水準以上に達するとロスカットが入ります。しかし、ほとんどのFX会社ではロスカットの水準は低いため、この水準まで損切りをしないのは非常に危険です。つまり、ロスカットが入るもっと前の段階で損切りを行っておくことが重要になるのです。
FXの基本的な考え方として、「損を小さく、勝ちを大きく」というものがあります。これは
④エントリーには根拠を持とう
FXでは感覚に頼ったトレードではなく、エントリー時には人に説明できるだけの根拠を持つことが重要になります。初心者の多くが失敗している理由は、「なんとなく」でトレードをしていることが原因です。もしこのトレードで短期的に勝つことができても、長期的にみれば継続して勝つことは難しいでしょう。
根拠を説明できるようにするためにも、チャートを分析するテクニカル分析や情報を基にして分析を行うファンダメンタル分析は、必ず抑えておきたいポイントです。こうした点を踏まえても、日々の勉強をしっかりと行い続けてトレードの力を身につけていくべきだといえるでしょう。
まとめ
以上、FXの仕組みについて解説してきました。今回紹介したように、FXは専門用語も必要なものだけ覚えれば十分に取引を行うことができます。また、その仕組みも用語を覚えることで同時に理解できるため、非常に簡単です。つまづきやすい差金決済やショートなども、今回は例題を交えて紹介したので、理解を深めることができたのではないでしょうか。
いっぽうで、FX取引では低レバレッジで取引をすることや、浅めの損切りを入れることなど気をつけておきたいポイントもあります。自己資金以上のお金を使って取引できるため、大きなメリットがある反面、それらに付随するデメリットやリスクもやはり大きくなるのです。気をつけておきたいポイントを理解したうえで、みなさんもFX取引を楽しんでくださいね。