急遽、生命保険を解約する事になってしまった!生命保険を解約する際の注意点とは

皆さん、生命保険に加入していますか?

なぜ生命保険に加入したのか、その理由は、

  • 自分の身に万が一の事が起こった際に、残された遺族が困らないようにしたい
  • 生命保険を活用して、貯蓄を行い、将来の資金を確保したい
  • 保障を受けつつ、生命保険料控除を活用して、節税対策を行いたい

など、ご家庭1つ1つで異なります。

皆さん、色んな理由で加入した生命保険ですが、将来、この生命保険を解約することも十分にあり得ます。解約する理由も、ご家庭それぞれです。しかし、生命保険を解約すると、加入している生命保険によって、大きく損をしてしまう可能性があります。

今回は、生命保険を解約することになった際の注意点や手続き方法などについて、解説してきますので最後までよろしくお願いします!

1.生命保険を解約するタイミングとは

生命保険を解約するには、何かしらの理由があります。冒頭でもお伝えしましたが、理由はご家庭それぞれなので、生命保険を解約する理由、タイミングについて見ていきましょう。

生命保険の保険料を支払えなくなった

生命保険に加入しなようかなと思った際には、まず保険料を払い続けることが可能かどうか考えますよね。保険は、一時払いでなければ、月払い、年払いなどで、コンスタントに保険料を払い続けなければなりません。これは、加入者全ての人において共通の義務です。

生命保険への加入を検討する場合、生命保険などの保険商品の販売会社、個人のファイナンシャルプランナーなどに計画書を作成してもらうかと思います。作成された計画書を見ると、払込終了期間までに、どれぐらいの保険料を支払わなければならないのか、子どもが1番お金がかかる時に保険料の支払いがどれぐらい家計を圧迫するかなど、大体の支出の目安が分かるようになっています。

加入検討時の家庭の状況を考えると、特に保険料の支払いに問題がないと判断できれば、保険に加入する方が多いかと思います。

しかし、生きていて、何が起こるか分からないのが人生です。いきなり夫の会社が倒産した、多額の借金を背負ってしまった、家が全焼したなど、予期せぬことが起こってしまう可能性は誰にでも潜んでいます。

もし、このような状況に陥ってしまった場合、お金が足りなくなってしまいますよね?そこで、まず無くせる支出が何かないかを考えると、保険で支払っている保険料は候補の1つとして挙がってくるでしょう。

さらに、いくつか挙がった候補の中から、削れる支出を削るかと思いますが、ここで保険料を削る判断をした場合、イコール保険の解約をせざるを得ません。このように、生命保険に加入後、予期せぬ事態が起こると、コンスタントにくる保険料の支払いが困難になり、保険の解約をしなければならない状況に陥ってしまう可能性があります。

結婚や出産をした(女性の場合)

次に、生命保険を解約するタイミングの1つが、結婚や出産をした時です。これは、男性ではなく、ほぼ女性に当てはまると言えるでしょう。

女性も、将来のことを考えて生命保険に加入される方も多くいらっしゃるかと思います。万が一の事を想定し、リスクを軽減させるために加入するのが保険です。しかし、独身時代に生命保険に加入し、その後、結婚や出産した場合、女性によって生命保険は本当に必要でしょうか?

というのも、生命保険は、死亡したり高度障害状態になった際に、残された家族を守るための保険でもあります。独身時代であれば、保険金受取人を両親に設定される人が多いかと思います。結婚や出産をすると、夫や子どもに、保険金受取人を変更します。

しかし、結婚や出産後、ほぼ大半の収入源は、夫である男性になります。男性は、結婚をしても、奥さんが出産して子どもが生まれても、60歳、70歳まで働き続けます。すなわち、奥さんである女性が死亡したり、高度障害状態になったとしても、給料という名の収入源はあるので、あって越したことはありませんが、生命保険の保険金がなくても生活することは可能なのです。

一方、女性はどうでしょうか?もし、夫が死亡したり、高度障害状態になってしまったら、専業主婦の場合、収入源がゼロになってしまいます。子どもがいない場合は、自分1人の生活費を稼ぐ必要性が出てきます。もし、子どもがいる場合は、シングルマザーになり、自分と子どもを養っていかなければなりません。

今の時代、女性が正社員としてがっつり働いたり、結婚・出産をしていても共働きの家庭が増えてきていますが、やはり男性並みに稼げるかと言われるとまだまだ難しい状況です。

奥さんに何か起こるよりも、夫に何か起こった方が、残された家族は生活が苦しくなります。こういったリスクを避けるため、結婚や出産を迎えた男性は、保険を見直す必要性が出てきます。

ということは、結婚すると保険料の支払いというのは、夫婦2人の財布から支払う形になりますよね?そうなった場合、あまり奥さんに生命保険の保障が必要でないのであれば、奥さんの生命保険を解約して、その分、夫の生命保険の保障を厚くしたり、加入していなければ新たに加入したりと、調整を行います。

このように、結婚や出産を迎えた女性は、さらに家族が安心して生活できるように、自分が加入していた生命保険を解約するという家庭が増えるといえるでしょう。

2.生命保険を解約する際の注意点

次は、生命保険を解約する際の注意点です。加入している生命保険の種類によっては、解約すると大きな損を被ってしまう可能性があります。ここでは、生命保険を解約する際の注意点に関して見ていきます!

新たに生命保険に加入する時は、従前よりも保険料が高くなる

予期せぬことが起こり、解約しなければならなくなった生命保険。

でもちょっと待ってください!

どうしても生命保険を解約しなければならない状況に陥ってしまい、生命保険を解約したとします。数年後、状況が落ち着いて、やはり家族のために生命保険への加入を検討するとしましょう。

ここで1つ注意したいのが、新たに生命保険に加入する場合、従前の生命保険の保険料よりも、保険料が高くなってしまいます。

どの保険も基本的には、加入年齢が上がれば上がるほど、保険料が高くなっていきます。その理由としては、保険は、年齢が上がれば上がるほど、保険会社が保険金を支払う確率が上がっていきます。もし、全年齢同じ保険料で設定してしまうと、若い世代の人は、保険金をもらえる確率は低いのに、保険金をもらえる確率が高い年配の人と同じ保険料では、不公平になりますよね?この不公平さを無くすために、保険料に差をつけているのです。

やむを得ない事情で生命保険を解約するのは仕方がありません。しかし、もしまた生命保険に加入するのであれば、保険料は高くなるということは頭に入れておいた方が良さそうですね!

外貨建ての貯蓄性のある生命保険にを解約する場合は、解約返戻金が支払保険料を下回る可能性が!

次に、生命保険を解約する際に注意したいのが、外貨建ての貯蓄性の生命保険を解約する場合です。

最近は、日本の金融商品ではお金を増やせないということで、外貨建ての金融商品を活用している人も多くいらっしゃいます。実は、生命保険にも貯蓄性のある外貨建ての商品があります。

外貨建ての貯蓄性のある生命保険の特徴は、日本円ではなく、外貨で運用させるので金利が日本の金融商品よりも高い、そして万が一、自分の身に何か起こった際には、残された家族に対しての保障があり、尚且つ貯蓄性がるので、解約返戻金を受け取れるというものです。貯蓄性のある保険は、掛け捨て型よりも保険料が高く設定されているとはいえ、人気のある商品です。

しかし、外貨建ての貯蓄性のある生命保険で特に気を付けておきたいのが、解約返戻金が支払保険料を下回る可能性が十分にあり得るということです。

本来、貯蓄性のある生命保険、特に外貨建ての商品は、利率が高いため、契約から20年、30年を経過すると、解約返戻金が支払保険料を上回るようになっています。貯蓄性のある生命保険は、長期で運用、すなわち解約せず満期まで迎えると、利率の恩恵を思う存分、受けることができます。

これを言い換えると、せっかく高い利率である外貨建ての生命保険に加入したのに、ものの数年で解約してしまうと、解約返戻率は30%や40%になっているので、もし5年で支払保険料が100万円で解約返戻率が40%であれば、解約返戻金は、たったの40万円でマイナス60万円となってしまいます。

もし、貯蓄性のある生命保険への加入を検討するのであれば、短期で解約するということは考えず、満期まで加入し続けなければ、資産を減らしてしまう可能性があるということを頭に入れておかなければなりません。

さらに、外貨建ての商品は、為替レートによって受け取る解約返戻金の額が大きく変動します。為替レートはTVでもよく耳にする言葉だと思いますが、1ドル=○○円と1ドルを日本円に換算すると、いくらかというレートです。

外貨建ての貯蓄性のある生命保険で為替レートが大きく関わってくるのは、解約または満期を迎えて解約返戻金を受け取るタイミングです。

今回は、満期を迎えた場合で、説明していきますね!満期を迎えた際に受け取る解約返戻金が1万ドルとしましょう。この時に為替レートが90円と110円の2パターンで比較します。

  • 為替レート1ドル=90円の場合⇒90万円(1万ドル×90円)
  • 為替レート1ドル=110円の場合⇒110万円(1万ドル×110円)なn

上記を見て頂ければお分かりになるかと思いますが、為替レートが20円違うだけで、受け取る解約返戻金が20万円も違います。

もし、満期時に為替レートが円高で1ドル=99円以下の場合、満期を迎えても解約返戻金を受け取らず、そのままさらに運用させて円安になるまで待つという方法があります。しかし、いつ円安になるか分からないので、なかなか解約返戻金を受け取るタイミングが来ない可能性もあるので、ご自身でどの程度プラスにしたいのか、目安を決めておくと、解約返戻金を受け取るタイミングを逃さずに済むでしょう。

3.生命保険を解約する手続き方法とは

では、最後に、生命保険を解約する際の手続き方法についてお話させて頂きますね!

生命保険を解約する際の手続き方法

生命保険を解約するには、色々と手続きをしなければなりません。保険の種類・保険会社等によって多少手続き方法は異なりますが、大まかな流れは、同じなので手順を追って説明します。

1.手元に保険証券を準備する

生命保険の解約手続きを行う前に、まずは、手元に保険証券を準備しましょう!

保険証券とは、保険に加入後、保険会社から送付されてくる書類で、保険証券番号保険の内容等、とても重要な情報が記載されているものになります。保険会社から保険証券が送付されてきた時には、捨てずに必ず大事に保管してくださいね。

なぜ、解約手続きを行う前に、保険証券を準備するかといいますと、解約する旨の問い合わせをコールセンターにした際に、必ず保険証券番号を確認されるからです。出先で手元に保険証券がなければ、氏名や生年月日など個人情報を聞かれて照合はしてくれますが、保険証券番号を知っていれば、問い合わせがスムーズにいき、時間の短縮になります。

さらに、コールセンターはなかなか繋がらないことも多いので、他に問い合わせをする方のことも考え、時間短縮のために、保険証券は必ず準備しておいてください。

2.保険会社にTEL、または保険会社のHPより書類を取り寄せる

次に、生命保険の解約手続きに関する書類を取り寄せる必要があります。取り寄せる方法は、保険会社によって、

  • 保険会社に直接TELをして、解約手続きに関する書類を取り寄せる
  • 保険会社のHPより、解約手続きに関する書類を取り寄せる

の2パターンに分かれます。問い合わせ内容によって、保険会社に直接TELをしなければならないものと、ご自身で保険会社のHPにアクセスし、ネット上で完結できるものがあります。

保険会社に直接TELをする場合は、音声ガイダンス経由でオペレーターに繋がる場合と、直接オペレーターに繋がる番号がありますが、オペレーターに繋がったら、まずは「生命保険を解約したい」という旨を伝えてください。そうすると、オペレーターからいくつか質問や確認(保険証券番号や保険の内容等) が入るので、正しい情報を伝えてください。

解約の意向確認・情報の照会が完了すると、保険会社より、解約手続きに関する書類が送付されるので、書類が到着するまでしばらく待機しましょう!

保険会社のHPより書類を取り寄せる場合は、まずは、保険会社のHPにアクセスし、マイページでログインしてください。保険会社のHP経由で解約手続きに関する書類を取り寄せることが可能であれば、必要項目を打ち込み、書類が手元に到着するまで待ちます。

3.解約手続きに関する書類が手元に届いたら、必要項目を記入し、保険会社へ返送する

解約手続きに関する書類を請求すると、およそ1週間以内には、指定された送付先に書類が送られてきます。書類にTELで伝えた情報や保険会社のHPにて打ち込んだ情報が反映されている場合もあれば、真っ白の書類が送られてくる場合もあります。もし、情報が打ち込まれていたら、打ち込まれている情報に誤りがないか(漢字氏名や住所等)を必ずチェックしましょう!書類が真っ白の場合は、必要項目を間違えのないように記入しましょう!

後は、貯蓄性のある生命保険であれば、解約返戻金が支払われるので、振り込んで欲しい金融機関の情報を記入します。解約手続きに関する書類でよく漏れやすいのが捺印です。保険会社に返送する前に捺印個所にちゃんと捺印がされているか、複写式など2・3枚綴りになっているものは、全てに捺印がされているかなど再確認が必要です。

万が一、書類に不備があれば、不備箇所を訂正してくださいということで書類が返送されてきます。不備箇所を訂正して、再度保険会社に書類を返送すれば、解約手続きは完了となりますが、不備が発生すれば、その分解約手続きが遅れてしまい、最悪の場合、不備書類の確認が終わるタイミングによれば、今月に解約したいと思っていても、翌月の解約扱いとなり、1ヶ月余分な保険料を支払わなければならなくなるので、特に不備には注意しましょう!

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?

保険は加入することもあれば、当然ながら解約することもあります。保険の解約は、保険の種類によっては、解約するタイミングなどを間違えると、大きな損失が出てしまうこともあります。

人生において、保険を見直すタイミングは、誰しもがどこかで迎えます。そのタイミングは、結婚・子どもの誕生や会社の倒産や予期せぬアクシデントなど、人それぞれです。もし、生命保険を解約することになったのであれば、まずは、本当に解約していいのか、今後新たに必要となり加入する確率はどれぐらいあるのか、今解約して損失は出ないかなど、考える必要性があります。

せっかく加入した生命保険。後悔しないように解約手続きを行いましょう!

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