VISAやMasterCardなどと並ぶ世界5大国際ブランドの中で、唯一のメイドインジャパンとなるのがJCBです。
また、国際ブランドなのと同時にカード発行会社でもあることから、自社発行のプロパーカードも取り扱っています。
日本国内ではどの国際ブランドよりも高い人気と知名度を誇るため、支払えなくて困るなどのことはありません。そして、プロパーカード以外にもさまざまな場所で発行されているので、すでにJCBのクレジットカードを保有している方も多くいるのではないでしょうか。
今回はJCBの概要、各プロパーカードの特徴に活用方法について解説します。ぜひ、自分に合ったJCBカードを見つけるために、最後までチェックしてみてください。
JCBの概要について
JCBでは自社発行のプロパーカードだけでも、ランク設定ごとに10種類発行されています。その他にも、流通系、交通系、銀行系などの多くのジャンルからカード発行を行っています。
カード会社としての歴史も長いほか、国内の加盟店は推定1,000万店をこえているほどで、日本国内でクレジットカード払いのできるお店であれば、ほとんどの場所でJCBは利用可能でしょう。
また、日本国内のみでなく、ここ数年で海外の会員数や加盟点数も増加の傾向です。アジア圏などを中心に、世界で通用する日本発の国際ブランドとしても知られるようになってきました。
VISAやMasterCardなどの国際ブランドとJCBの違い
VISAとMasterCardはクレジットカードを発行する会社ではないため、自社発行のプロパーカードはありません。
たとえば日本でVISAのクレジットカードを発行するのは、VISAからライセンス供与された三井住友カードなどのことです。
それに対し、JCBは国際ブランドであると同時にクレジットカードも発行します。自社のプロパーカードも発行しますし、提携カードはJCBブランドの提供を受けて発行されます。
その他にも日本発の国際ブランドなことから、国内での優待に割引キャンペーンも多く開催していることが特徴です。
JCBと電子マネーサービスQUICPayについて
1961年に設立されたJCBは、2005年から電子マネー「QUICPay」のサービスを開始しました。
QUICPayはFeliCaの非接触式ICカードを採用した電子マネーで、コンビニをはじめとする多くの場所で利用できます。後払い方式なので、事前のチャージやオートチャージの設定をする必要もありませんから、急いでいるときの会計もスピーディーに済ませられるでしょう。
JCBカードでは、QUICPayカードを別途発行して、JCBカードをQUICPayに紐づけることが可能です。そうすることで、クレジットカードの機能と電子マネーの機能を使い分けての利用ができて、請求も後日JCBカードに合算されます。
さらにJCBゴールドカードであれば、クレジットカードとQUICPay一体型を選ぶことが可能です。
JCBのプロパーカードと特徴を解説
こちらでは、各JCBプロパーカードの特徴を解説するので、どんな違いがあるのかをチェックしてみてください。
一般からプレミアムまであるJCBプロパーカード
JCBの発行するプロパーカードはスタンダード、ゴールド、プレミアムのランクに分かれ、10種類のカードが存在します。
もっともスタンダードなJCB一般カードをはじめ、学生や新社会人の方が入手しやすいJCB CARD WやJCB CARD W plus Lに20代の方限定のカードとなるJCB CARD EXTAGEなど。さらに、2018年9月から展開されたリボ払い専用カードのJCB CARD Rがスタンダードカードに属する5種類です。
ゴールドカードはJCBゴールド、 JCB GOLD EXTAGE、JCBゴールド ザ・プレミアの3種類。プレミアムカードは審査基準をクリアさえすれば、インビテーション不要で入手可能なJCBプラチナと、JCB発行のカードの中で最高峰となるJCBザ・クラスの2種類です。
各ランク別のカードの特徴をまとめると、以下のようになります。
・JCB CARD W:18歳~39歳以下限定
・JCB CARD W plus L:18歳~39歳以下の女性向け
・JCB CARD EXTAGE:若年層向け、カード入会月から3か月間、通常ポイントの3倍で還元率1.5%
・JCB一般カード:最もスタンダードなカード、パートナー店舗でポイント還元率アップ
・JCBカード R:リボ払い専用カード
ゴールドカード
・JCB GOLD EXTAGE:若年層向けゴールドカード
・JCBゴールド:空港ラウンジ、トラベルサービス、健康・介護・育児などに関する無料電話相談、充実した保険など特典充実
・JCBゴールド ザ・プレミア:ゴールドと同じ年会費で、特典や優待はプラチナレベル
プレミアムカード
・JCBプラチナ:インビテーション不要で作成可能
・JCB ザ・クラス:JCB最上位ランクのクレジットカード
JCBカードのメリット
JCBカードを選ぶにあたり、どんなメリットがあるのかを知っておくことは大切です。
こちらでは実際にどんなメリットがあるのかについて詳しく解説していきましょう。
JCBカードで貯まるOki Dokiポイントは還元も交換もお得
JCBカードを使って買い物をすると「Oki Dokiポイント」が利用金額1,000円に対し1ポイント付与されます。
そして、貯めたポイントはよく使うお店で利用しても良いですし、さまざまなサービスのポイントに移行したり、景品やギフトカードなどと交換できるほか、キャッシュバックを受けたりすることも可能です。
また、JCBの運営するポイント優待サイト「Oki Dokiランド」経由で買い物をすると、期間限定で最大20倍のポイントの獲得もできます。
加えてポイントアップに便利なのがプロパーカード会員のみの特典で、全国にあるパートナー店舗「JCB ORIGINALSERIESパートナー」です。
こちらでJCBカードを利用すればOkiDokiポイントを最大5倍獲得することが可能で、対象店舗はスターバックスコーヒーで5倍、セブン-イレブンで3倍のように、普段の生活の中で身近な存在のお店も含まれているので要チェックです。
JCBスターメンバーズ
JCBのポイントサービスの中に、「JCBスターメンバーズ」というランク制度も設けられています。
こちらは、1年間の利用金額に応じてメンバーズランクが決まり、ランクに応じて翌年のポイント優待率を10%から最大70%までアップさせることができます。
年間利用金額となるので、家族カードを追加して利用金額をまとめればランクは上がりやすくなるでしょう。
JCBスターメンバーズランク:スターePLUS
ポイント優待率:10%アップ
年間利用額:50万円以上、100万円未満
JCBスターメンバーズランク:スターβPLUS
ポイント優待率:20%アップ
年間利用額:100万円以上
JCBスターメンバーズランク:スターαPLUS
ポイント優待率:50%アップ
たくさん利用して、ランクアップを目指してみてください。
豊富な支払い方法で買い物を無理なく楽しめる
JCBカードでは、基本となる1回払い、利用後かに希望金額のみの支払いに切り替えが可能な「支払い名人」など、利用者の都合に合った無理のない支払いの選択が可能です。
毎月の利用代金の締め日は毎月15日となり、翌月10日(土・日・祝日の場合は翌営業日)に指定の銀行口座から引き落とされます。もしも、支払い金額が分らない場合は、JCBの公式ホームぺージ内のMyJCBから「カードご利用代金明細照会」で確認が可能です。
・JCBショッピング2回払い:毎月15日締日の翌月10日と翌々月10日の2回に分けての支払い
・JCBボーナス1回払い:利用金額を夏または冬のボーナス月に一括での支払い
・支払い名人:毎月の支払い金額(元金)を自分でコントロール、店舗にて1回払いを指定したものが自動的にショッピングリボ払いになる方法
・JCBショッピングリボ払い:利用金額や件数関係なく、毎月一定の元金に手数料を加えての支払い
・JCBショッピング分割払い:利用金額と手数料の合計を希望回数に分けて支払い
・JCBショッピングスキップ払い:ショッピング1回払いの支払い月を後から指定の支払い月(最長6ヵ月先まで)に変更可能、利用金額と手数料の合計を指定月に一括で支払う方法
JCBカードを利用するほどランクもアップ
JCBのプロパーカードを選ぶ楽しみとして、育成型のカードであることが挙げられます。利用頻度や利用金額が増えるごとにクレジットカードのステータスも上がり、付帯サービスの充実度も上がっていきます。
最初は新社会人になるタイミングでJCB一般カードやJCB CARD EXTAGEなどのエントリーカードに入会。もしくは大学入学後のタイミングであればJCB CARD WやW Plus Lなどがおすすめでしょう。
そして、20代のうちにJCBゴールドやJCB GOLD EXTAGEにランクアップしておけば、利用状況によってはさらにワンランク上のJCBゴールド ザ・プレミアへの招待メールが届きます。もしくは20代を過ぎても、さまざまな支払いでJCBカードを活用して利用実績を築いていけば、JCBゴールドカードへのランクアップも難しくないはずです。
30代を超えての申し込みでしたら、JCBプラチナもおすすめです。JCBゴールド ザ・プレミアやJCBプラチナの利用状況しだいで、JCBブランド最上位となるクレジットカード、JCBザ・クラスへのステップアップも現実的になってきます。
そのほかに、クレジットカードのランクのみならず、ポイントシステムも育ちます。スタンダードなら10%が50%に。プレミアムカードは最大70%にアップさせることが可能です。
スタンダードカード:10%
ゴールドカード:10%
JCBゴールド・ザ・プレミア/プレミアムカード:20%
スターβ PLUS
スタンダードカード:20%
ゴールドカード:20%
JCBゴールド・ザ・プレミア/プレミアムカード:30%
スターα PLUS
スタンダードカード:50%
ゴールドカード:50%
JCBゴールド・ザ・プレミア/プレミアムカード:60%
ロイヤルα PLUS
ゴールドカード:60%
JCBゴールド・ザ・プレミア/プレミアムカード:70%
ただし、JCB GOLD EXTAGE、JCB CARD EXTAGE、JCBCARD W、JCB CARD W plus L、JCBCARD Rは対象外となります。
ディズニー関連の特典がある
1988年より東京ディズニーリゾートのオフィシャルスポンサーになったJCBなので、ディズニー関連の特典や優待が充実していることも特徴です。
そのため、JCBのクレジットカード会員になれば、ディズニー関連の特典を利用できるのです。
JCBマジカルへの応募権利
JCB会員を対象にした東京ディズニーランドの貸し切りイベントにパークの入園、さらにディズニー公式ホテルの宿泊をセットにしたツアーへの無料招待企画の応募抽選が毎年開催されます。
もしも抽選にもれた場合でも、Wチャンス賞としてJCBマジカル・オリジナルグッズが当選する場合もあります。
入園保証付きパークチケットとポイント交換が可能
JCBカードの利用金額に応じて貯まるOki Dokiポイントでは、ディズニーランド・ディズニーシーのパークチケットと交換可能です。1,500ポイント単位で1枚、最大3枚まで交換可能となります。
こちらのチケットのポイントが入園保証付きのチケットが手に入ることで、パークの混雑する日でも入場ができるのです。
さらに2018年3月から東京ディズニーリゾートの年間パスポートの利用制度が変わり、料金が安くなった代わりに使用不可日が設定されました。そのため、パスポートを持っていても入園できない日が増えてしまったのです。
そこで、事前にOki Dokiポイントでチケットを手に入れておけば入園は確実にできます。また、ギフトにディズニーリゾートのチケットを贈れば、こちらも入園保証付きならさらに喜ばれるでしょう。
これはJCBカードを持っている方のみが利用できる特典で、ディズニー好きの方でしたらこれだけでも入会のメリットがあるでしょう。
ハワイはJCBのサービズが豊富
日本からも多くの観光客が訪れるハワイでは、JCBカード会員が利用できるサービスが多くあります。
→JCBカードの提示で、ワイキキ・トロリー(ピンクライン)の乗車料金が無料
(会員本人と同乗の家族大人1名、11歳以下の子供2名が対象)
・JCBプラザラウンジ・ホノルル
→現地でのレストラン予約に緊急時のサポートまで、日本語で年中無休にて対応
・JCBハワイガイド
→オフラインで使える専用アプリの利用 (画面を提示するだけで優待利用が可能、リアルタイムにてワイキキ・トロリーの運行状況のチェックが可能、ハワイ全島のマップのチェックが可能 )
特にJCBプラザラウンジ・ホノルルは使い勝手が良く、休憩スペースとしての利用をはじめ、無料Wi-Fiの利用や手荷物預かり(当日中)も利用できます。
これらのサービスを上手に活用して、ハワイ観光や買い物を楽しんだり、旅行中にアクシデントが起きたりしたときに頼れる場所があるのは心強いでしょう。
初めてハワイを訪れる方もリピーターの方もJCBの手厚いサービスによって、現地で過ごす時間が快適なものになるはずです。
世界中にあるJCBプラザやラウンジの利用可能
海外旅行でのサポートを行うのはハワイだけではありません。ディスカバーカードとの提携があることから、北米本土地域のディスカバーカード加盟店であれば基本的にJCBカードの利用が可能です。
さらに、世界60か所にJCBプラザを展開し、以下の主要都市9か所にJCBプラザラウンジがあります。
カードの紛失に携行品の盗難、海外でトラブルや困りごとが発生したら、JCBプラザコールセンター(海外)へ連絡してください。
JTBグローバルアシスタンスとの提携によって、以下のサービスを24時間年中無休にて対応しています。
・パスポートやトラベラーズチェックの盗難、紛失時の対応案内
・トラブル発生時の警察や医療機関などへの手続き案内
・緊急時におけるアテンドの手配
・現地医師や病院の案内
もしも、JCBプラザやラウンジの提供がない場合、コールセンターに連絡すれば日本語と英語のそれぞれでサポートを受けられます。海外に不慣れな方でも安心できるポイントではないでしょうか。
その他にも海外へ出発する前に確認しておきたいことがあれば、JCBプラザコールセンターへ電話してみても良いでしょう。
JCBカードを使いこなすための利用方法
最後に、JCBのカードそれぞれに共通する使い方を知っておきましょう。特に支払いや問い合わせ先などは、JCBカードを保有するにあたって必ずおさえておきたいポイントです。
JCBカードの締め日は毎月15日
JCBカードは、毎月15日締め翌月10日払いとなっていて、10日が土日・祝祭日の場合は翌営業日の支払いです。
たとえば2019年5月16日~2019年6月15日までの利用であれば、2019年7月15日が支払い日となります。
会員専用サイト「My JCB」とは?
JCBカードの会員になると、MyJCBという会員専用サイトを利用できるようになります。ログインすることで、わざわざ電話をかけなくても以下の照会や手続きができます。
・支払い方法の変更(分割払い・リボ払い・ボーナス一括払い)
・利用可能枠の増額
・登録済会員情報の照会と変更
・キャッシング振り込みサービス
・Oki Dokiポイントの残高確認とポイントの利用申込み
・キャンペーン情報の入手と参加
JCBカードの各種問い合わせ先
JCBのカード裏面に各種問い合わせ先は記載されています。また、JCBゴールド、JCBゴールド・ザ・プレミア、JCBプラチナ、JCBザ・クラスでは、専用の連絡電話番号が用意されているのでそちらへ連絡するようにしてください。
・暗証番号の確認・変更:0120-899-020(24時間・年中無休)
・カードの紛失・盗難:0120-794-082(24時間・年中無休)
・会員情報の変更:0120-800-962(9:00~17:00、日・祝・年末年始を除く)
・利用可能枠の一時的な増額:0120-592-309(9:00~17:00、年中無休)
・保険について:0570-064-995(9:00~17:00、日・祝・年末年始を除く)
まとめ
今回はJCBの概要、各プロパーカードの特徴に活用方法について解説しました。普段使いはもちろん、海外旅行やレジャー利用の際にも、会員限定のサービス特典を利用できるのがJCBカードの強みです。
また、発行されるカードの種類も豊富で、ライフスタイルや関心のあるジャンルに合った1枚を選びやすいでしょう。さらに長く利用し続ければ、ワンランク上のカードにランクアップするチャンスも出てきます。
日常生活に旅行などのさまざまなシーンで活用できる1枚として、JCBカードは心強い存在となるはずです。