海外旅行におすすめのクレジットカードの特徴とは?使い方や選び方のポイントを徹底解説

海外旅行に行く際に、どのクレジットカードを使えば良いか悩ましいという方もいるのではないでしょうか。

「どのクレジットカードでも利用可能なのか?」「海外旅行傷害保険ってあった方が良いの?」「そもそも自動付帯と利用付帯の違いは?」など。そして、どの1枚を選ぶべきなのかと頭を抱えてしまう方も思いかもしれません。

そこで今回は、海外旅行にクレジットカードがあると便利な理由に必要性、海外滞在時のクレジットカードの使用方法、最適な1枚の選び方などをまとめてみました。

最後までチェックすることで、海外旅行をより楽しむためのクレジットカードが見つかるでしょう。

海外旅行でクレジットカードは必要なのか?

海外旅行にクレジットカードを持って行く必要はないと思っている方もいるかもしれません。

たしかに現金があれば普通に暮らせるのかもしれませんが、それは日本国内にいるときの話です。海外旅行に行くのであれば、クレジットカードは必須アイテムとも言えるでしょう。

なぜなら海外では日本に居るときとは異なり、クレジットカードがあることでさまざまなシーンで役立つ場面があるからです。

最初に、海外旅行に行く際にクレジットカードが必要な理由について解説します。

海外旅行ではクレジットカードで信用を証明できる

海外では、クレジットカードを持っている人を「支払い能力のある方」「信頼された方」と判断する傾向があります。そのため、クレジットカードを身分証明書代わりにできる場合もあるのです。

たとえば宿泊先のホテルでは、チェックイン時にデポジットの支払いが必要になります。なお、デポジットとは宿泊代を先に支払っていたとしても、飲食費やその他の費用発生に備えた保証金ですが、そのためにクレジットカードの提示が求められるのです。

もしもクレジットカードを持っていなければ、個人情報を細かく確認されたり、高額の現金を一時的に預けることを要求されたりします。

その他にも、海外でレンタカーを利用する際はほぼ支払いはクレジットカード決済になり、現金払いではお断りされてしまうでしょう。

現金で支払うよりもクレジットカード決済の方がお得

海外では日本とは異なり、クレジットカード決済をすると一括払いでも手数料を支払わなければなりません。手数料は各国際ブランドごとによって違いはありますが、概ね1.3~2.5%程度となっています。

利用するだけで手数料がかかるのであれば、現金で支払った方が良いのでは?と思うかもしれませんが、チェックして欲しいのが「日本円を現地通貨に両替する手数料はクレジットカードの手数料よりも高い」ことです。

その結果、両替をするよりもクレジットカード決済をしたほうが支払う手数料をおさえられてお得になります。そこに加えて、クレジットカードは利用金額に対してポイントの獲得も可能です。

また、海外旅行でよくありがちなのが帰国時に現地通貨を余らせてしまうことも、クレジットカードであれば極力避けることもできます。

とは言っても、屋台などの現金払いにしか対応していない場所もありますし、交通費やチップのための現金は必要です。それらの現金を必要範囲内で用意し、その他はできるだけクレジットカードで支払うのがおすすめと言えるでしょう。

日本円を現地通貨に両替するよりもキャッシング利用の方がお得

日本から現地通貨を必要分だけ用意して行ったつもりなのに、使いすぎて足りなくなってしまったなどのこともよくあります。

そんなときに現地通貨に両替する方が多いかもしれませんが、実は現地のATMでキャッシングを利用した方が支払う手数料をおさえることができるのです。

キャッシングには高額な利息がかかるというイメージを持っていて、できるだけ利用しないという方が多いかもしれません。しかし、海外旅行ではキャッシング機能を使うことで、実は節約を実現することもできるのです。

まず、日本円を外貨にするための手数料について知っておきましょう。

・日本円を外貨両替する際の手数料は、ドルやユーロの場合は3%程度、アジア圏では15%の場合も
・レートが1ドル100円で両替手数料を3%とした場合:10万円をドルに両替するための手数料は3,000円

それに対して、キャッシングを利用した場合はどうでしょう?

キャッシング利用金額が10万円で30日後に返済した場合、たしかに年利18%程度の利息が発生します。しかし、この利息は1年分のものなので、実際は利用した日から支払日までの期間で日割り計算されます。

1年分の利息は10万円の18%で18,000円ですが、30日後に返済すれば支払う利息は1,479円という計算です。そこにATM利用手数料220円が加算され、支払う手数料総額は1,695円。両替とキャッシング手数料の差額は1,305円にもなります。

こちらでは両替手数料を3%として計算していますが、手数料は変動するので利用タイミングしだいで差はさらに大きくなるでしょう。

キャッシング利用に前向きでない方も海外では上手に利用したいところですが、どうしても現金を借りた状態が嫌な場合は帰国後すぐに繰り上げ返済をしてください。繰り上げ返済時に振り込み手数料が発生する場合もありますが、返済までの日数を短くすればするほどに利息の節約が可能です。

海外でのキャッシング利用方法

いきなり海外でキャッシングをするのはハードルが高い、どう使って良いのかわからない方もいるかもしれません。しかし、そこまで難しいことはなく、主にATMを利用して現金を引き出す流れです。

まず、対応する国際ブランドはATMの機種によって異なります。

・Visa:PLUS
・MasterCardとJCB:Cirrus
・Diners Club:Pulse

上記のマークのATMが利用可能で、その他にもそれぞれの国際ブランドのロゴが記載されたATMも利用対象です。

これらのATMは空港をはじめ、街中に多くありますし24時間利用可能なものもあります。また、VISAであれば世界に260万台のATMがあるなど、両替のできる場所を探すよりもATMを見つけた方が早い場合もあるでしょう。その他に、営業時間を気にしなくて良い点もメリットです。

ATMは日本語対応のものもありますが、英語表記のみだったとしても基本的な英単語が理解できれば問題ありません。ただし、利用するのに不安な場合はVISAがATMの使い方ガイドを公開していますから、そちらを事前に確認するようにしてください。

海外旅行のトラブルには付帯保険が役立つ

いくら治安の良い海外へ出掛けたとしても、どんなことが起こるのかはわかりません。

どんなに気をつけていたとしても、海外ならではの非日常や開放的空間に浸ることで注意力が日本にいるとき以上に欠如することもあるでしょう。

そんなときに役立つのが付帯保険です。

・海外旅行中に病気やケガをしてしまった
・財布や買ったものを盗まれてしまった

これらのトラブル時にも、保険付帯があれば安心できます。

病気やケガの高額医療費の請求にも対応

海外では、当然ですが日本国内のみで適用される健康保険は使えません。つまり、思いがけない病気やケガで病院の診察を受けた場合の医療費は、全額自己負担になるわけです。

さらに海外では、医療費そのものが日本より高額ですから、その結果、想像を絶するような高額請求をされることも普通にあります。

・急性虫垂炎で入院して術後に腹膜炎を併発。8日間入院で医療費は約7万ドル
・貧血で2日間入院、保存療法施行となった場合は約2万ドル
・骨折で入院手術、1日入院で1万5千ドル

上記は一例ですが、実際にこのような請求が行われているのです。

しかし、病気やケガはいつどこで起こるかはわかりませんし、医療費ばかりを気にしていたら海外旅行も楽しめないでしょう。そこで頼りになる存在が海外旅行傷害保険となり、加入していればもしもの場合にも補償対象となります。

海外旅行傷害保険の補償内容

海外旅行傷害保険の補償内容ですが、以下のようになっています。

・死亡・後遺障害 :事故による死亡・後遺障害の場合
・傷害治療費用:ケガの治療代
・疾病治療費用:病気の治療代
・賠償責任:相手にケガさせた場合などの賠償責任
・救援者費用:捜索費・緊急時における家族の渡航費
・携行品損害:携行品の盗難や破損による損害

*海外旅行先でスポーツをする場合、内容しだいで保険適用とならない場合があるので注意が必要です。

また、保険会社で取り扱う海外旅行傷害保険に加入する場合、4日間の旅行で1人あたり5,000円程度が保険料の相場で、こちらを支払って保険加入するのも方法の一つでしょう。

しかし、海外旅行傷害保険があらかじめ付帯するクレジットカードを持っていれば、新たに保険に加入する必要もないですし保険料の支払いも必要ありません。

その他にも、海外旅行傷害保険は補償金額も大きなポイントになり、年会費が高額なカードほど手厚い補償が受けられるのが一般的です。

自動付帯と利用付帯の違い

海外旅行傷害保険が付帯するクレジットカードを持っていれば、どなたでも補償対象になるわけではありません。

そこで、重要となるのが自動付帯と利用付帯で、以下のような違いがあります。

自動付帯:クレジットカードを持っているだけで自動的に海外旅行傷害保険に加入。申請や手続きなども不要
利用付帯:旅行代金や交通費をクレジットカード決済していれば、海外旅行傷害保険の補償対象

利用付帯の場合、支払い対象が規約によって異なる場合もあるので注意が必要です。

上記を比べると、手続き不要の自動付帯の方が使い勝手は良いでしょう。ただし、自動付帯となるクレジットカードは年会費有料のことが多いのも確かです。

利用付帯の場合でも、条件さえクリアすれば保険適用になるので、もしも年会費の面が気になる場合は利用付帯のクレジットカードを上手に利用してみてください。

海外旅行傷害保険の補償期間は一般的に90日間

クレジットカードに付帯する海外旅行傷害保険の場合、補償期間は旅行開始日から90日間なことが一般的です。海外旅行であれば十分な期間かもしれませんが、長期旅行を計画している方は他の保険加入も検討してください。

ただし、一部の利用付帯のクレジットカードでは補償期間の開始が「はじめてカード利用条件を満たした日」としているケースがあります。この場合、旅費などをクレジットカード決済したその日から補償期間開始となるのです。

この仕組みを利用することで、旅行の途中から補償を受けることもできます。そして、複数のクレジットカードと組み合わせることで、実質90日以上の補償を受けることも実現するでしょう。

クレジットカード紛失や盗難の際も補償

海外旅行中に現金を落としたり盗まれたりしても、戻ってくる可能性はほぼありません。しかし、クレジットカードには盗難保険が付いていて、すべてのカードに自動付帯となっています。

もしも不正利用されたとしても、保険適用になれば被害は全額補償されるので、盗難や紛失時のことを考えたら現金よりもクレジットカードを利用する方が安心です。

海外旅行で他にも役立つ補償

年会費有料のクレジットカードに付帯するのが一般的ですが、「航空便遅延保険」が補償される場合もあります。

搭乗予定の飛行機が欠航、または大幅な遅延、その他にも預けた荷物の紛失(ロストバゲージ)の際に必要となった食事代や宿泊費、生活必需品の購入金額が補償されます。

いずれも補償は数万円程度になるので全額カバーは難しいですが、比較的遅延の多い格安航空会社などを利用する場合は心強い存在かもしれません。

海外旅行で使うクレジットカードの選び方と使い方

こちらでは、海外旅行で使うクレジットカードの選び方と使い方について解説します。

クレジットカードの選び方

クレジットカードの選ぶ際に、重要となるのが国際ブランドです。

国際ブランドとは「国際的に流通するクレジットカードのブランド」のことで、以下が代表的です。

・VISA
・MasterCard
・JCB
・American Express
・Diners Club

ただし、国際的に流通していても、国や地域によって使える国際ブランドは異なります。クレジットカードの国際ブランドは、訪れる海外旅行先で使えるかどうかを必ず確認して選ぶことが重要でしょう。

なお、世界的なシェアが高いのはVISAとMasterCardなので、この2ブランドを持っていれば安心かもしれません。

日本唯一の国際ブランドのJCBは日本では使えなくて困ることはないのですが、実は海外での加盟店は少ない傾向で場所によっては使えないことも。アジア圏やハワイなどの日本人観光客が多い場所では使えることが多いですが、出国前に状況を確認しておいてください。

クレジットカードの使い方

日本語が通じにくかったり日本とは異なった文化を持っていたりする海外でクレジットカードを使うのは、心配や不安もあるでしょう。

こちらでは海外におけるクレジットカードの使い方をまとめてみました。

一括払いの伝え方

日本ではクレジットカード利用時に支払い回数を確認されますが、海外ではこれがありません。なぜなら、海外ではクレジットカードに支払い方法がもともと設定されていて、自動的に一括払いかリボ払いで処理されるからです。

後で困ることのないように、前もって設定を確認しておいてください。

海外ではクレジットカードの暗証番号が必要

海外ではサイン決済ができず、暗証番号で対応するケースが増えていますから、出国前には必ず暗証番号を確認するようにしてください。

わからないことで、クレジットカードが使えなくなってしまいます。

また、日本では暗証番号が4桁なのに対し、海外では5桁や6桁の入力の場合があります。そこで慌てることなく、いつもの暗証番号を入力してください。もちろん、桁数を増やす必要もありません。

決済通貨を選ぶ必要がある場合は?

海外でクレジットカードを使用する際に、現地通貨と日本円のどちらで決済をするか選ぶことを求められる場合があります。

この場合、基本的に現地通貨を選ぶようにしてください。なぜなら、日本円を選択することで店が決めた為替レートで日本円換算されるからです。

支払いが高額になる可能性もあるので注意しましょう。

海外でクレジットカード払いをしたら為替レートはいつのものが適用?

利用した日は1ドル100円だったのに、後日明細を確認したら103円で計算されているなどのこともあります。 これは、クレジットカード利用日と利用したデータがカード会社に届いた日が異なるからです。

クレジットカードを利用する場合、カードを利用したデータがカード会社に到着した時点の為替レートが適用されます。一般的に利用日の数日後に到着するため、レートが変わる可能性があることを覚えておいてください。

海外旅行でクレジットカードを使うときの注意点

最後に海外旅行でクレジットカードを使うときの注意点を解説します。

・海外旅行用のクレジットカードを作るなら申し込みは早めに
・海外旅行先での利用時にクレジットカードが突然ロックされる
・利用限度額オーバーにならないように事前に使える金額をチェック
・海外旅行ではクレジットカードの盗難や詐欺に注意

クレジットカードは最短即日発行のものもありますが、余裕を持った申し込みがおすすめです。また、海外でクレジットカードを利用すると不正利用と疑われてロックされる場合がありますので、そちらも注意してください。

そして、盗難や詐欺被害にも注意して、利用限度額をオーバーして困らないようにクレジットカードを有効活用してください。

まとめ

海外旅行ではクレジットカードが重要なアイテムなことを、当記事を通して理解できたのではないでしょうか。

最後に記事のポイント5点を振り返りましょう。

・海外旅行にクレジットカードは必須
・国際ブランドはVISAかMasterCardが世界的シェアも高くて安心
・海外旅行傷害保険の付帯は安心のポイント
・日本と海外とではクレジットカードの利用事情が異なる

こちらの記事を参考に海外旅行でクレジットカードを使ってみて、より楽しい時間を過ごしてください。

 

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