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毎月の固定費を見直すことで、節約できる金額が大きく違ってきます。中でも通信費を見直すことの節約効果は非常に高いようです。
浮いた金額が大きくなればなる程、その分を貯蓄に回すことができます。現在、スマホや携帯電話などの通信費はいくらかかっていますか?インターネットと合わせると、通信費の比率は光熱費よりも高くなることもあります。
通信費を節約する方法として、スマホの通信サービスを格安SIMに切り替える方法が最近注目されています。仮に格安SIMに切り替えた場合に、どれくらいの費用削減が可能なのでしょうか。
今回は、具体的なシュミレーションを用いながら、格安SIMで大幅節約を実現し、貯蓄を増やす方法をご紹介していきます。
毎月の固定費
毎月必ず支払うものの中には、固定金額で支払うものもあります。固定で支払うものの中で比率の大きいものから挙げていくと、
- 家賃、住宅ローンなど
- 車、教育、学費、リフォームローンなど
- 保険、積み立て預金など
- 通信費
- その他サービス
などが一般的な毎月の固定費になるでしょう。
食費、水道・光熱費、医療費、交際費、衣服費、日用品などは、その都度状況に合わせて支出の金額を自分で調整することが可能です。
普段の生活において、節約をしようと思った時には、まず支出の調整が可能なものから取り組むものです。
固定費は見直しが必要
固定費で支払う諸費用は、一旦金額が決まったら調整することが難しく、手間や時間がかかる場合が多くなります。
とくに住居に関しては、ローンの借り換えや引っ越しを検討することで、変更は可能ですが、思いついて今すぐというわけにもいきません。
その他のローン返済や、保険、通信費などに関しても、一旦決めた毎月のプランを変更するには、時間や労力を費やすもので、今までの通りの習慣・サイクルに沿った方が楽ではあります。
だからといって、これは変更できない、とあきらめて言われるままに払っていても、余分なお金はいつまでもたっても捻出することは困難です。
実は、これらの固定費は、毎月必ず支払う金額であるだけに、節約が実現できた時の効果も大きくなる傾向にあります。
毎月必ず支払う固定費も定期的に見直すことが非常に大切なのです。
通信費の見直し
毎月の固定費の中で、最も変更しやすく節約効果が大きいといわれているのが、スマホ・携帯の「通信費」です。
なぜなら、スマホなどモバイル端末で必要な通信サービスは各通信会社によって料金が大きく異なるからです。
月々に削減できる費用が1000円、2000円のレベルであれば、まぁ時期を見てそのうち・・・と見過ごす場合もあるでしょう。
しかし、もし節約できる金額が3000円、4000円、5000円となるのであれば、時間や手間をかける価値は大いにあるというものです。
格安SIMとは
では、ここで格安SIMについて、今いち判然としない方のために軽くご説明しておきたいと思います。
格安SIMは、格安スマホと呼ばれることもあるので、単に安いスマホ端末のことなのかな、と混同してしまう人もいます。
普段、私達はこのSIMを大手キャリアなどから購入して、通信サービスを利用しています。このSIMを格安の値段で販売する業者がここ数年増えてきています。これらの格安で購入できるSIMのことを格安SIMといいます。
格安SIMを販売する大手以外の通信会社は、MVNOと呼ばれる事業者に分類されます。
格安スマホとは
格安スマホとは、文字通りに安く購入できるスマホ端末のことです。
格安SIMで節約
大手キャリアの通信サービスを利用中であれば、安い人で5000円、平均的には7~8000円、端末の分割費を含めると9000円、1万円を超過する人も中にはいるでしょう。
今月こそ、来月こそ節約で貯蓄の金額を増やしたいと願う人は、ぜひ、この通信費を格安SIMに切り替えることをおすすめします。
もし、大手キャリアにこだわりがないのであれば、格安SIMに切り替えることによって、利用状況にもよりますが月額料金は安い人で2000円以下、平均的には3000円ぐらい、利用頻度の多い人でも5000円以下に抑えることが可能です。
格安SIMはどんな端末でも使える?
格安SIMに切り替えるというこは、簡単にいえばスマホ(携帯端末)に挿入してあるSIMカードを差し替えるだけで完了します。
そこで気になるのが、どんな端末でも使えるのかということです。
SIMフリー端末ならどこでも自由に選べる
近年では、iPhoneなどのSIMフリー端末が一般的に出回っています。SIMフリー端末とは、SIMロックがかかっていない端末のことで、自由にどの通信会社のSIMでも差し替えができるようになっています。
2017年以降の端末にはSIMフリー端末が多くなります。
ロック解除して自由にSIMを差し替える
自分の携帯がSIMフリーなのかわからない時は、購入した大手キャリアのカスタマーサービスで調べてもらいましょう。もし、SIMにロックがかかっている場合は通信会社へSIMロック解除を申し込むことができます。
このロック解除を申し込むと、ロック解除に必要な番号やロック解除の方法などを、その通信会社から教えてくれます。
ロック解除しなくてもSIMの差し替えはできる
ロック解除をしなくても、よほど古い機種でない限りは、格安SIMを差し替えることは可能です。
NTTドコモ、au、ソフトバンク、大手3社それぞれに対応できる格安SIMはどれなのか、格安SIMのHPから確認することができます。
※ロック解除について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧下さい。
格安SIMの手続き方法
では、格安SIMに切り替える、手続き方法をわかりやすくご紹介しておきましょう。
①現在の通信料金・契約内容をチェック
まず最初に調べておきたいのは解約更新月がいつなのかということです。更新月までの期間が短い場合や、節約できる金額が2000円以下であれば、更新月まで待った方がいい場合もあります。
仮に、違約金を支払う場合に違約金はいくらなのかをカスタマーサービスで確認しておきましょう。
端末の分割費用の残金
また、もし端末代金を分割にしている場合(たいていは端末とのセット契約です)、残金がいくらなのか、解約した場合の返済方法も調べておくことが大切です。
通常は解約後も分割で残金を支払っていけます。
月額料金の明細を確認
そして、最も重要なのはスマホの通信費として払っている月額料金の確認です。これがわからなければ、格安SIMと比較することができません。
同時に通話にどれくらい(何分、何時間、話し放題かけ放題)利用しているのか、データ通信のパケット量などもチェックしておきましょう。
②自分に合った格安SIMを探す
大まかな利用状況が確認できたら、それぞれの状況に合わせてお得になる格安SIMを探します。格安SIM(MVNO)は実際には国内に500社以上もあるのです。
最初は数多い格安SIMの中から、一般的に知名度のある信用度の高いMVNOを利用する方が安心ですね。
料金のシュミレーションをしてみる
それぞれの格安SIMが提示している料金プランを確認していきましょう。毎月の月額料金のシュミレーションをしてみると間違えがありません。
節約できる金額は、利用状況に合った格安SIMさえ選べば、思った以上に節約できる金額が多くて驚く人もいるはずです。
③切り替え手続きをする
いくつかの格安SIMを比較してみて、切り替えたいSIMが決まったら、オンラインや電話で格安SIMの申し込みをします。格安SIMが自宅に届いたら、スマホ本体のSIMカードの差し替えを行います。
無事に接続が確認できたら、既存の通信会社を解約します。(事前に解約方法を電話で確認しておきましょう)
電話番号をそのまま使う場合はMNPにて手続きをします。
※失敗しない格安SIMの切り替え手順はこちらで詳しくご覧いただけます。
※手持ちのスマホで格安SIMに切り替え、通信費を大幅削減する方法は以下の記事も参考にしてみて下さい。
通信費シュミレーション
結局のところ、通信費の月額料金が毎月いくらぐらい削減できるのかが重要なポイントになります。スマホや携帯電話なしの生活は今や考えられないことです。利用頻度に差があるとしても、必ず毎月、延々と支払い続ける費用です。
ですから、少しでも多くの金額が節約できる格安SIMを選ばなければなりません。そのために必要なのが料金のシュミレーションです。
でも、自分でも簡単に概ねのところで計算することは可能です。
これから、月額料金のシュミレーションの仕方や、参考事例などをご紹介していきます。
基本はデータ通信プランから
格安SIMの月額料金の基本料金は、まずデータ通信プランをどれくらいの容量にするかによって変わってきます。
データ通信をほとんど使わない場合は1GB、500MBのプランがある格安SIMがいいでしょう。逆にデータ通信が多い場合は20GB以上のプランを有するSIMを探す必要があります。
SMS機能を付けるかどうか
また、基本となるデータ通信プランにSMS機能を付けるかどうかによって基本料金が異なります。最近ではSMS認証で本人確認をするサービスも増えてますから、利用できた方が便利です。
通話料金の基本料金を確認
大まかにデータSIMの料金を見たら、次に確認するのは通話機能の基本料金はいくらなのかになります。
格安SIMによって、データ通信の基本料金に通話の基本料金を加算するタイプのものと、データ通信と通話がセットになっているものとがあります。
通話料はひとまずぬきにして、まず基本料金の確認をしてみましょう。最初から通話料のことを考えると混乱してしまいます。まずはベーシックな料金体系を見れるようにしていきいます。
基本料金を調べる
例えば利用量に応じて、通話料を抜いたベーシックな基本料金で3社ずつシュミレーションをしてみます。利用が少ない場合にお得な格安SIM、利用が多い場合にお得な格安SIMとあります。
※基本的に通話をつけた場合SMSは込みになります。
データ1GB+通話の基本料金
LINEモバイル
1GB/500円(SMS付き/620円)+音声通話=1200円
DMMモバイル
1GB/480円(SMS付き/630円)+音声通話=1260円
エキサイトモバイル
1GB/660円(SMS付き700円)+音声通話700円=1300円
※200MBや500MBになると、さらに安いプランを探すことが可能です。
データ3GB+通話の基本料金
OCNモバイル
3GB/900円(SMS付き/1020円)+音声通話=1280円
mineo
3GB/900円(SMS付き/1050円)+音声通話=1510円
LIMBO
3GB/880円(SMS付/1020円)+音声通話=1580円
※一定期間が割引になるものもありますので確認してみましょう。
データ10GB+通話の基本料金
DTI SIM
データ使い放題/2200円(SMS付き1340円)+音声通話700円=2900円
楽天モバイル
10GB/2260円(SMS付き/2380円)+音声通話700円=2960円
QTモバイル
10GB/2500円(SMS付き2650円)+音声通話600円=3100円
※データ通信プランの変更が可能か、可能であれば手数料はかかるのかなども確認しておきましょう。
以上がデータ通信と通話プランの基本料金の参考事例になります。次に、重要なポイントは通話料金がどうなるのかということです。
基本料金+通話料金のシュミレーション
格安SIMによっては、基本プラン以外に、通話料金のオプションが込みになったプランも用意しています。
とくに通話オプションをつけない場合は、通話料金はほとんどの格安SIMで以下の2つのいずれかになります。
- 10円/30秒
- 20円/30秒
しかし、実際には今はLINEアプリやSKYPEなどの無料通話アプリも利用できますので、通話料は最小限に抑えることは可能です。
適度に通話をしたとして、通話料金込みの年間の料金をシュミレーションしてみましょう。データ通信量別に一定の通話をしたとして計算してみます。
LINEモバイル/1GB+通話基本料金+通話料金
LINEモバイルの場合、1GB+通話の基本料金が1200円です。
通話料が10円/30秒です。普段はLINEアプリを利用して無料になると仮定します。緊急用に電話を月に1時間使ったとしたとすれば・・・
1分20円で、20円×60分=1200円、 1時間1200円
基本料金1200円+通話料金(1時間)1200円=2400円
2600円×12カ月=28,800円
年間の通信費は28,800円です。
もし、現在大手キャリアで支払う通信費が5000円だとすればいくらぐらい削減できるでしょうか。
5000円-2400円=2600円 (月間で節約できる金額)
2400円×12カ月=31,200円
年間で3万1200円削減できることになります。
- 月額料金6000円の人は3600円が削減でき、年間で43,200円
- 月額料金7000円の人は4600円が削減でき、年間で55,200円
というように計算していけば、その料金プランでいくらの節約が可能かがおおよそわかります。
もし、上記のようにLINEモバイル1GB+通話プランで思った以上に通話をして、月の通話量の平均が2時間だったとすればどうなるでしょうか。
1時間の通話料=1200円 1200円×2時間=2400円
基本料金1200円+2400円=3600円
月に2時間通話をしたとすれば、月額料金は3600円で割高になってしまいます。
もし、定期的に通話をする回数が見込める場合には、LINEモバイルの場合は10分間話放題のオプションをつけることができます。
というように、利用状況や選ぶ格安SIMの料金プランによってはを多少の削減が可能でも、手間や初期費用、違約金などを考えると微妙な金額になることもあるので注意が必要です。
もし、通話が多くなるようであれば通話オプションをつけることで、格安SIMをお得に利用することが可能です。
通話オプションをつけてシュミレーション
格安SIMで利用できる通話オプションは大まかに3つのタイプがあります。
- 5分(10分)かけ放題
- 2時間(3時間)無料通話
- 無制限で話放題・かけ放題
などのオプションを用意している格安SIMがあります。では具体的にどのような料金体系になるのか、参考事例を見ていきましょう。
Yモバイル 基本料金+通話オプション
Yモバイルは3GB+10分間かけ放題がセットになったプランがあります。国内通話は10分以内であれば、何回かけても無料です。
スマホプランSプラン
3GB+10分間話し放題/3218円 →24カ月間は435円割引、12カ月間は1080円割引
最初の1年間はたったの1706円で利用できます。
スマホプランSプランのシュミレーション
最初の1年間
1706円×12カ月=20,472円(年間の通信費)
もし、通信費に現在7000円支払っているとすれば・・・
7000-1707円=5293円の削減が可能!
5293円×12カ月=63,516
最初の1年間で63,516円も余分なお金が捻出できます!
2年目の料金
2年目は、本来3218円の月額料金が435円割引となり、2783円で利用できます。
現在の通信費が7000円だとして・・・
7000円-2783円=4217円 月に4217円の削減。
4217円×12カ月=50,604円 次の1年間で5万円も節約できるのです!
2年間合わせた削減額
トータルの通信費は2年間で、仮に7000円を払っていたとすれば・・・
1年目63,516円+2年目50,604円=11万4120円
2年間で11万4120円の節約ができたことになります。もちろん現状によって、もっと少なくなったり、あるいはもっと大きく削減できたりと色々です。
格安SIMで貯蓄を増やす!
というように、現在の利用金額が、切り替える格安SIMの料金プランによっては驚く程の節約が可能です。
今回はシュミレーションの事例として、ほんのいくつかの格安SIMの料金プランをご紹介しただけですので、他にも多種多様な格安SIMを検討していくことが可能です。
ここで、重要なポイントとなるのは、いかに自分にとって節約効果が高い料金プランを見つけるかということです。
主要となる料金プランの内訳は、
- データ通信の料金
- +通話をつけた基本料金
- 通話料金
- 通話オプション
- 割引期間
以上の5つから検討していくといいでしょう。
他にも、格安SIMを切り替える上で注意すべき費用があるので確認するようにして下さい。
格安SIMの切り替えにかかる費用
- 違約金
- 端末の分割払いの残金
- 解約事務手数料
- MNP手数料
- 2重払いになる通信費
- 格安SIMの初期費用
- SIM発行手数料
などが切り替え時に発生する費用として考えられます。月額料金だけでなく以上の項目からも具体的にかかる費用を考慮して、お得な格安SIMを選ぶようにしましょう。
格安SIMの特典を利用する
それぞれの格安SIMでは、月額料金の割引期間があるだけでなく、初期費用が無料になったりキャッシュバックがついたりするキャンペーンも利用できます。
また、インターネット、ガス、電気などもセットで申し込むと、さらに月額料金が割引になったり、特典がつく場合もあります。
切り替えの際には、このような格安SIMのキャンペーンや特典を上手に利用することも選択肢の1つです。
※キャッシュバックや割引額が大きいものは、たいてい2年縛りになるので注意しましょう。
※格安SIM情報として、契約数で選ぶ格安SIM8選をご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は格安SIMで大幅な節約をして、その分を貯蓄に回せることを解説していきました。
もし、年間で3万円~5万円の固定費が確実に削減できるとすれば、2年、3年と考えた時にいったいいくらの貯蓄ができるでしょうか。
少な目に見積もって、3万円浮いたお金が出るだけでも、2年で6万円、3年で9万円です。これを日常的な食費などの節約とさらに合わせていけば、かなり大きな金額になります。
しかし、その後には「浮いたお金」がドッシリとあなたを待ち受けています。
必ずしもすべての人が100%節約できるわけではありませんが、ぜひ、一度シュミレーションだけでも試してみることを心からおすすめ致します。