ろうきんでお金を借りるにはどうすればよいのかを徹底解説!ろうきんとはどういう金融機関なのかも解説します。

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ろうきんという金融機関の名前は、誰でも一度は聞いたことがあるでしょう。しかし、ろうきんとは、実際にどのようなことを行っているのかはあまり知られていないと思われます。

実はろうきんは、1953年(昭和28年)に制定された「労働金庫法」に基づいて営業している金融機関なのです。今回は、このろうきんとはどういう金融機関なのかや、お金を借りるにはどのようにすればよいかなどを解説していきます。

ろうきんとはどういう金融機関?

 

Man
ろうきんとはどういう金融機関なのでしょうか?

 

 

Expert
ろうきんとは、労働金庫法に基づき働いている人がお互いを助けるために設立された金融機関です。詳細は以下で説明していきます。

 

 

 

労働金庫法

労働金庫法の第一条は、労働金庫法の目的が書かれています。

第一条 この法律は、労働組合、消費生活協同組合その他労働者の団体が協同して組織する労働金庫の制度を確立して、これらの団体の行う福利共済活動のために金融の円滑を図り、もつてその健全な発達を促進するとともに労働者の経済的地位の向上に資することを目的とする。

このように、ろうきんの目的は、働いている労働者のゆとりや経済的地位の向上を目指したものです。また、労働組合や生活協同組合の加入者が資金を出しあって運営し、そこで発生した利益をさらに商品やサービスとして労働者に還元しているのです。

 

ろうきんを利用できる人

労働組合や生活協同組合の組合員だけでなく、パートやアルバイトや学生を含めた働く人であれば誰でも利用ができます。

 

ろうきんの店舗

ろうきんは全国13のろうきんでネットワークを形成しています。13のろうきんの店舗をすべて合わせると627店舗 になります。

全国13のろうきんは以下になります。

  • 北海道ろうきん
  • 東北ろうきん
  • 中央ろうきん
  • 新潟ろうきん
  • 長野ろうきん
  • 静岡ろうきん
  • 北陸ろうきん
  • 東海ろうきん
  • 近畿ろうきん
  • 中国ろうきん
  • 四国ろうきん
  • 九州ろうきん
  • 沖縄ろうきん

上記のろうきんは、住んでいる地域勤めている場所により取引ができるろうきんが決まってきます。

 

ろうきんと銀行との違い

ろうきんの金融商品は、預金も融資も行っていますので銀行とほとんど変わりません。一番の違いは、ろうきんが営利を目的としない協同組織金融機関であることです。

営利を目的とする銀行は、基本的には企業を対象に融資をすることが多くなります。一方、ろうきんは、営利を目的としないため会員や構成員を中心に相互扶助の精神で融資などを行っています。

 

ろうきんからお金を借りる

働く個人を助けるために設立されたろうきんですので、個人向け融資を低金利で借り入れできる特徴があります。個人向け融資の種類も多く、カードローン、住宅ローン、教育ローン、フリーローン、リフォームローンなどがあります。

金利は13のろうきんによってそれぞれ違う場合がありますので、地域のろうきんに確認しましょう。また、ろうきんの会員や生協の組合員や一般の勤労者によって金利が異なる場合もあります。

 

ろうきんのカードローン(マイプラン)

 

ろうきんのカードローン(マイプラン)の特徴

 

資金使途自由

利用限度額の範囲内であれば、資金使途自由で何回でも利用できます。

ATM引出手数料がキャッシュバック

カードは全国の金融機関のATMやコンビニATMで利用でき、ATM引出手数料がキャッシュバックされます。

資金移動や残高照会

ろうきんダイレクト(インターネット、モバイルバンキング)を利用して、普通預金への資金移動残高照会ができます。

金利引き下げ制度

ろうきんのカードローン(マイプラン)は、以下の取引振りによって最大3.2%の金利引き下げが行われます。

 

金利の引き下げ項目 引き下げ金利(年率)
給与振込指定 1.50%
公共料金自動支払い(2種目以上) 0.30%
年金振込指定 1.50%
一般財形、エース預金 0.30%
財形年金、年金受取エース預金、財形住宅 0.60%
不動産担保ローン、住宅金融支援機構、フラット35、年金融資、財形融資 0.60%
インターネット/モバイルバンキング 0.60%
Web通帳(無通帳型かつステートメント不発行型) 0.60%
労金UCカード 0.30%
若年者引下げ(30歳未満) 0.60%

 

ろうきんのカードローン(マイプラン)の商品概要

 

資金使途

旅行、ショッピング、冠婚葬祭、リフォーム、教育資金など、事業資金や投機目的以外であれば自由に利用することができます。
また、2020年3月31日実行分まで団体会員の構成員に限り、他行や信販や消費者金融からの借換え資金として利用することができます。

融資金額

最高500万円(団体会員の構成員以外や、生協会員の組合員および同一生計家族以外の人は最高100万円)

融資期間

1年ごとの自動更新

返済方式

返済方式は貸越極度額に応じて返済額が決定する定額型、または前回定例返済日の最終残高に応じて返済額が決定する残高スライド型のどちらかから選択

金利タイプ

変動金利型

返済方法

定例返済金額(毎月返済)

 

残高スライド型の残高または
定額型の貸越極度額
毎月返済額
30万円以内 5,000円
30万円超
50万円以内
11,000円
50万円超
70万円以内
12,000円
70万円超
80万円以内
13,000円
80万円超
100万円以内
15,000円
100万円超
150万円以内
20,000円
150万円超
180万円以内
25,000円
180万円超
200万円以内
30,000円
200万円超
250万円以内
35,000円
250万円超
300万円以内
40,000円
300万円超
350万円以内
55,000円
350万円超
400万円以内
55,000円
400万円超
450万円以内
65,000円
450万円超
500万円以内
70,000円

 

定例返済金額(毎月ボーナス加算返済)

 

残高スライド型の残高または
定額型の貸越極度額
毎月返済額 加算返済額
30万円以内 5,000円
30万円超
50万円以内
11,000円
50万円超
70万円以内
11,000円 20,000円
70万円超
80万円以内
11,000円 20,000円
80万円超
100万円以内
11,000円 30,000円
100万円超
150万円以内
15,000円 30,000円
150万円超
180万円以内
20,000円 30,000円
180万円超
200万円以内
25,000円 30,000円
200万円超
250万円以内
30,000円 30,000円
250万円超
300万円以内
30,000円 60,000円
300万円超
350万円以内
40,000円 60,000円
350万円超
400万円以内
40,000円 90,000円
400万円超
450万円以内
55,000円 90,000円
450万円超
500万円以内
55,000円 120,000円

 

残高スライド型の返済額の決定方法

前回定例返済日の最終残高に応じて返済額が決定されます。

保証

ろうきん指定の保証協会が利用できます。

 

ろうきんの自動車ローン(カーライフローン)

 

ろうきんの自動車ローン(カーライフローン)の特徴

 

車に関するあらゆる資金に利用可能

  • 新車、中古車、バイクの購入費用、保険、車検、修理、車庫建設、免許取得費用などのマイカーに関する費用に利用可能
  • クルーザー、モーターボート、ジェットスキー、ヨットの購入や船舶免許取得費用などのマリンスポーツに関する費用に利用可能
  • スポーツバイク、電動アシスト車の購入などの自転車に関する費用に利用可能
  • 他行の自動車ローンややディーラーの自動車ローンなどの借換費用に利用可能

 

繰上返済手数料が無料

インターネット/モバイルバンキングで繰上返済をしても、窓口で繰上返済をしても繰上返済手数料が無料

 

必要書類

 

本人確認書類

  • 運転免許証(写)、健康保険証(写)など

収入確認書類

  • 源泉徴収票、給与(在籍)証明書など
  • 勤続年数確認のための資料
  • 給与(在籍)証明書、健康保険証(写)など

資金使途の証明書類

購入など新規の場合
  • 売買契約書、見積書、注文書、車検証(写)など
借り換えの場合
  • 借り換えの対象の借入申込書(写)、残高が確認できる資料、返済状況を確認できる資料など

 

ろうきんの自動車ローン(カーライフローン)の商品概要

 

資金使途

マイカーに関する費用、マリンスポーツに関する費用、自転車に関する費用、他行やディーラーの自動車ローン借換費用に利用できます。

融資金額

最高1,000万円

融資期間

最長10年(ただし、最終返済時は満76歳未満)

金利タイプ

変動金利型、固定金利型

融資方法

原則として、支払先へろんきんから利用者の名前で振込

返済方法

元利均等毎月返済または元利均等毎月、加算月併用返済

保証

ろうきん指定の保証協会を利用できます。(保証料はろうきんが負担)

 

ろうきんの住宅ローン

 

ろうきんの住宅ローンの特徴

 

一部繰上返済の手数料が無料

一部繰上返済を行うメリットは、借入金と利息額が減り返済期間の短縮ができます。(毎月の返済金額は変更なし)

4つの金利タイプを選択できる

固定金利特約型(3年、5年、10年、20年)

借り入れた時から、一定期間金利が固定されるタイプです。固定金利の特約期間は返済額が固定されますので、返済計画が立てやすくなります。

3年、5年、10年の固定金利特約型の特約期間が終了した場合、自動更新の解除の意思表示がなければ同じ期間で自動更新されます。ただし、残存期間が自動更新後の期間に満たない場合は、自動更新をしないで残りの期間は変動金利になりますので注意が必要です。

20年の固定金利特約型の特約期間が終了した場合は、自動更新にはなりません。

 

変動金利型

金利情勢によって金利が変動するタイプです。半年に一回、4月1日と10月1日に労金のプライムレートを基準に、4月の見直しは7月の約定返済日の翌日から、10月の見直しは翌年の1月の約定返済日の翌日から新金利が適用されます。

返済額は5年ごとに再計算し、金利が大幅に上昇したとしても今までの返済額の1.25倍までを返済額の限度とします。金利が下落した場合、返済額を減らすのではなく返済期間が短縮になるのが特徴です。

 

LooF10(上限金利特約型10年)

変動金利型の住宅ローンですが、上限金利をあらかじめ設定しているため特約期間は上限金利を越える金利になることはありません。半年に一回、4月1日と10月1日に労金のプライムレートを基準に、4月の見直しは7月の約定返済日の翌日から、10月の見直しは翌年の1月の約定返済日の翌日から新金利が適用されます。

返済額は5年ごとに再計算し、金利が大幅に上昇したとしても今までの返済額の1.25倍までを返済額の限度とします。特約期間が終了したら、残高と残返済期間によって返済額の見直しが行われます。

また、特約期間が終了したら変動金利型となりますが、その時の金利で特約期間を再設定することもできます。

 

全期間固定金利型

借り入れ時点から完済まで金利が変動しませんので、返済額が固定されます。そのため、返済計画が立てやすくなります。

 

団体信用生命保険

団体信用生命保険とは、住宅ローンの利用者が死亡または重度障害などの不測の事態に陥ってしまった場合でも保険金により住宅ローンを完済できる保険です。(最高1億円)

団体信用生命保険に加入できる利用者は、加入時の年齢が満18歳以上で、保障開始日の年令が満66歳未満であることです。

 

ろうきんの住宅ローンの申し込みをできる人

  • 団体会員の構成員であること、または生協会員の組合員および同一生計家族であること、一般勤労者であること
  • 満20歳以上で、最終返済時の年齢が満76歳未満であること
  • 安定継続した収入があり、年収が150万円以上あること
  • 同一勤務先に1年以上勤務していること(自営業者等の場合は原則3年以上同一事業を行っていること)
  • 団体信用生命保険に加入できること
  • ろうきんが指定した保証協会の保証を受けられること
  • 税込の年収に占める年間返済額の割合が税込年収500万円未満は返済割合35%以内、税込年収500万円以上は返済割合40%以内であること

 

ろうきんの住宅ローンの商品概要

 

資金使途

居住用の住宅、宅地の購入、新築、増改築やリフォーム資金に利用できます。

融資金額

30万円以上最高1億円

融資期間

最長35年(最終返済時は満76歳未満)

融資方法

原則一旦利用者名義の普通預金口座へ入金し、支払先へ振込

返済方法

元利均等毎月返済または元利均等毎月加算併用返済

保証

ろうきん指定の保証協会を利用(別途、保証協会の定める保証料が必要)

担保

融資対象物件にろうきんが第一順位の抵当権を設定。ただし、先順位債権者が住宅金融支援機構等の公的機関などの場合には後順位とすることが可能。所有している土地の上への住宅建築資金のみの借り入れの場合でも、土地、建物の両方を担保に入れる必要があります。

土地が借地の場合、地主の土地使用承書などの提出が必要です。地主が親や配偶者や子などで使用貸借の場合、土地を担保に入れる必要があります。融資対象物件が共有物件であれば、共有者の持ち分も担保に入れる必要があります。

団体信用生命保険

以下3つのタイプから選択できます。

団体信用生命保険(ろうきん団信)

最高1億円。
住宅ローンの金利に保険料相当額の上乗せはありませんが、夫婦連生団信を選んだ場合は年0.1%が住宅ローン金利に上乗せされます。

就業不能保障団信(団体信用就業不能保障保険)

最高1億円。
保険料相当額(年0.1%)が金利に上乗せされます。夫婦連生団信を選んだ場合は年0.3%が住宅ローン金利に上乗せされます。

オールマイティ保障型団信(3大疾病保障特約、障がい特約付団体信用生命保険)

最高1億円。
保険料相当額(年0.3%)が金利に上乗せされます。

不動産担保取扱手数料

団体会員の構成員、生協会員の組合員および同一生計家族は10,800円(消費税込)。上記以外の一般勤労者は32,400円(消費税込)

 

ろうきんの教育ローン

 

ろうきんの教育ローンの特徴

いろいろな教育関係資金に利用可能

入学金や授業料はだけでなく、受験料や学用品購入費用や留学費用にも利用可能です。また、 他の金融機関の教育ローンや奨学金の借り換えにも利用可能。

繰上返済手数料が無料

繰上返済手数料は、インターネットバンキングからでも窓口からでもいつでも無料です。

ろうきんの教育ローンの商品概要

 

資金使途

小学校~大学や専門学校までの受験料、入学金、授業料、学用品、下宿の敷金、礼金、留学費用、予備校費用などに利用できます。また、他の金融機関などの教育ローンや奨学金の借り換え資金にも利用できます。

融資金額

最高2,000万円

融資期間

最長15年(最長5年の元金据置期間を設定できます。)、最終返済時は満76歳未満

金利タイプ

変動金利型、固定金利型

融資方法

原則、支払先へ利用者名義で振込されます。

返済方法

元利均等毎月返済または元利均等毎月、加算月併用返済。

保証

ろうきん指定の保証協会を利用できます。(保証料はろうきんが負担)

 

まとめ

 

このように、ろうきんは働く人のための金融機関で、カードローン、自動車ローン、住宅ローン、教育ローンなどの個人向けの融資を行っています。営利を追求していませんので、低金利での借り入れができます。

資金が必要な場合は、検討してみることをおすすめします。

 

 

 

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