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2019年のGWは、過去最長の10連休ということもあり、国内だけでなく海外旅行へ行く方も大勢いらっしゃたでしょう。
旅行代理店やインターネットを経由して旅行の予約をする際に、1度は耳にしたことがある「海外旅行保険」!
でも、皆さん、海外旅行保険と聞いて一体どんなイメージを持たれるでしょうか?
海外旅行でただでさえ支出が多くなるのに、海外旅行保険に加入したらさらに費用がかかるのではないか、一体どんな保障がついているのか、様々な疑問が出てくるかと思います。
今回は、この海外旅行保険について、根掘り葉掘り追及していき、皆さんに海外旅行保険ってどんな保険なのかをお伝えしていこうと思いますので、最後まで宜しくお願いします!
1.海外旅行保険とは
さて、海外旅行保険についてお話する前に、そもそも保険は、私たちの生活にとってどういう存在なのか、保険の役割についてお話していきます。
私たちの日常生活における保険の役割
保険には、生命保険や医療保険、ガン保険などがあります。
では、生命保険や医療保険など、保険は、何のために存在しているかご存じでしょうか?
私たちの日常生活の中には、様々なリスクがあります。
- 大黒柱の夫の死亡によって、残された遺族の生活が今度どうなるのか
- ケガや病気によって働けなくった場合、収入が減ったり、最悪収入がゼロになったらどうすればいいのか
- 自動車を運転中に通行人にケガを負わせてしまった など
こういったリスクを回避してくれるもの、それが保険なのです!
例えば、上記1のリスクでいくと、もし夫が死亡保険に加入していれば、万が一夫が不慮の事故で死亡したり高度障害状態になった場合、残された遺族は、契約時に定めた死亡保険金を受け取ることができます。残された遺族は、受け取った死亡保険金を、今後の生活資金に充てることにより、生活が困難になるというリスクを回避することができます。
しかし、リスクを回避するには、保険への加入に伴い、保険料の支払いが発生してきます。
貯蓄型の保険であれば、いざ解約するとなったら解約返戻金を受け取ることができますが、掛捨て型の保険の場合、支払った保険料は、1円も戻ってきません。
保険のデメリットは、何かリスクが発生した際には、保障(補償)金をもらうことができますが、健康体で全く病気をしない、無事故など、幸いにも何事もなく日々生活を送れている状況であれば、保険に加入している恩恵を受け取ることができません。
しかし、保険に加入する意義は、自分自身、家族の身に万が一何か起こった時のリスクに備えるというものです。保険に加入することにより、安心感を得ることもできるので、保険に加入するメリット・デメリットをしっかり頭に入れておきましょう。
海外旅行保険について
では、いよいよ海外旅行保険について解説していきます。
海外旅行保険は、旅行代理店やインターネット経由で、誰でも簡単に加入することができる保険です。無事に楽しく海外旅行を終えて帰国できるのがもちろん1番良いことなのですが、やはり海外旅行中は、予期せぬアクシデントに遭遇する可能性は、海外旅行へ行く人全員にあります。
旅行先での盗難、食中毒やケガ、他にも飛行機トラブルで、乗る予定の飛行機が遅延・欠航になり、急遽ホテルに泊まらないといけなくなった時の宿泊代や食事代など、海外旅行には、予期せぬアクシデントが潜んでいます。
こういった予期せぬアクシデントに備えるために、海外旅行保険が存在しています。
海外旅行保険の補償内容
では、海外旅行中に何か起こった時に、海外旅行保険では、どんな補償があるのか内容を見ていきましょう!
海外で病気やケガをした時の補償内容
海外旅行中に、感染症になったり、ケガをしたりなど、万が一、海外で病気やケガをした際には、海外旅行保険に加入していれば、補償を受けることができます。
日本で、病気やケガをして、身動きがとれない状況になってしまったら、皆さん救急車を呼びますね?
海外で同じ状況に陥ってしまった場合、やはり救急車を呼ぶかと思います。しかし、実は、これには大きな落とし穴があります。
日本で救急車を呼ぶ場合は、無料となっています。救急車で病院に搬送されてから、病院での治療費や入院費は発生してきますが、救急車を呼んで、病院へ搬送されるまでは、一切費用はかかりません。
しかし、海外では、国によって救急車を呼ぶだけで、費用を請求されてしまうのです。
日本と親交のあるアメリカでは、救急車を呼ぶだけで、300~700ドル(1ドル=100円であれば、日本円で30,000~55,000円)もかかってしまいます。
300~500ドルと幅がありますが、都市ごとに費用がことなります。
ニューヨークでは約300ドル、マラソンで有名なホノルルであれば、500~700ドルとかなり高額となっています。
日本人留学生も多いオーストラリアでは、約580ユーロ(日本円で約7万円弱)とこちらも高額となっています。
ついつい、日本では費用がかからないので、同じ感覚で救急車を利用してしまうかもしれませんが、日本と海外では、医療制度は全く異なるということを覚えておくといいでしょう。
このようにそう、保険の商品によって補償金額や補償内容は多少相違しますが、海外旅行保険では、病気やケガによる治療費や入院費が補償されます。
入院が長引いて、日本から家族を呼び寄せる可能性もあります。家族を呼び寄せる場合の家族の現地までの交通費や宿泊代も支給される場合もあります。
後は、病気やケガによって死亡したり、後遺症が残ってしまった場合にも補償されます。
死亡した場合には、遺族に死亡保険金、後遺症が残ってしまった場合は、後遺症のレベルに応じて、保険金を受け取ることができるので、生命保険や医療保険と同様の役割を果たしています。
海外旅行で持って行った身の回りの持ち物への補償内容
旅行に行く時には、身の回りの持ち物として、カバンや財布、携帯電話やパソコンなどの電化製品、衣服などがありますよね?
日本人は、海外旅行に行くと、なぜか盗難被害にあうことが多くあります。
その理由として言われているのが、特に東南アジア諸国や中国などのアジア諸国で、日本人は、お金をたくさん持っていると思われているのと、日本は、他国と比較すると、治安がいいので、盗難に対してあまり意識がないということです。
マクドナルドや喫茶店などの先に席をとらないといけない場合に、席をとるために荷物を置いてレジに行きますよね?
財布や携帯電話などの貴重品に関しては、持って行くという人は多いと思いますが、中には貴重品が入っているカバンごと、席取りのために置いて行ってしまう人もいます。
この行為は、レジから席まですぐそこだし、こんなに人がいる中で、ものを盗る人なんていないだろうという安心感からあらわれます。
しかし、これは日本だから可能なだけで、日本から出ると、こう簡単にはうまくいかないのです。
カバンを肌身離さず持っているにも関わらず、財布など貴重品が盗まれるということは大いにありある話で、日本にいる感覚で、席の上に荷物を置いたまま席を離れるなんて、まさに獲物ですよね。
せっかく楽しみにしていた海外旅行が一変し、大混乱です。
こういった盗難被害に対して、海外旅行保険に加入していれば、補償を受けることができます。
他にも、持って行った携帯電話やパソコンなどをつい落としてしまい、破損・故障した際にも、上限金額は保険商品や支払う保険料によって異なりますが、一定の補償を受けることができます。
しかし、ご自身の過失でものを紛失してしまった場合は、補償対象外となってしまいますので、注意が必要です。
海外旅行で他人に対して負ってしまった賠償責任の補償内容
海外旅行中、歩いてる際に、他人とぶつかってケガをさせてしまった、あるいは、ぶつかった衝撃で他人が所有していたものが落下し、壊してしまったなど、賠償責任を負う場面に遭遇してしまうかもしれません。
ケガの度合いによれば、入院や手術をしなければいけない状況に陥るかもしれません。先ほどお話しましたが、海外での医療費は、日本の数倍・数十倍となっています。
もし、医療費として100万円、1,000万円など多額の医療費を請求されてしまうと、支払えないですよね?
他人の所有物を壊してしまった場合も同様に、壊してしまったものが高価であれば高価なほど、請求されても支払うことができない可能性が高まります。
海外旅行保険は、万が一、他人や他人のものに対して負った賠償責任を補償してくれます。
海外旅行保険の補償金額
次は、海外旅行保険の補償金額です。補償金額は、保険種類や支払う保険料によって異なります。ここからは、状況に応じた補償金額についてお話します。
海外で病気やケガをした時の補償金額
まずは、海外で病気やケガをした時の補償金額です。海外の医療費は、かなり高額になってしまう可能性があるので、海外旅行保険に加入する人は、1,000万円の補償金額で設定される割合が高くなっています。
海外旅行で持って行った身の回りの持ち物への補償金額
ご自身の身の回りの持ち物に対しての補償金額は、大体どれぐらいだと思いますか?
補償金額を、50万円以下で設定している人がほとんどとなっています。50万円以下でも、1番多いのが、30万円です。海外旅行だけではなく、国内旅行でもリスクが伴うので、あまりにも高価なものを持って行く人は少ないかと思います。
ご自身の身の回りの持ち物への補償金額の設定額は、50万円以下と他の補償金額よりもかなり小さくなっています。
海外旅行で他人に対して負ってしまった賠償責任の補償金額
海外旅行保険の補償金額で、1番大きく設定されるのが、他人に対して負ってしまった賠償責任です。
ケガによる入院費や治療費が、海外では高額になってしまうというのは、ここまでも何度もお話させて頂いていますが、最悪の場合、相手が死亡してしまうケースもあります。
相手が死亡してしまった場合に発生する補償として、残された遺族への補償があります。
- 夫…40歳 会社員→死亡
- 妻…36歳 専業主婦
- 長男…10歳 小学5年生
- 長女…7歳 小学2年生
例えば、死亡してしまった相手が夫で、妻とまだ小学生の子どもが2人いたとします。
夫が亡くなった場合、残された遺族が日常生活を送るのに、最低どれぐらいお金が必要なのかを考えなければなりません。
妻が寿命まで生きた場合の生活費、2人の子どもに関しては、これから中学校・高校・大学へと進学するのであれば、それまでの教育資金などかなり大きなお金が必要になります。
他の補償に比べて、大きな負担になるため、補償金額も1番大きくなっています。
補償金額は、大体1億円で設定している人が多くなっています。やはり、最悪の相手を死亡させてしまった時の補償を考えての設定ですね。
このように、海外旅行保険には、様々な補償が携わっています。
海外旅行保険の保険料
海外旅行中に何か起こったら怖いし、海外旅行保険に加入を検討したいけど、一体保険料っていくらなの?という疑問が出てくるかと思います。
海外旅行保険の保険料は、旅行先、滞在日数や単身なのか家族なのかで支払額は異なります。
日本人もよく訪れるハワイで一体保険料がいくらなのか見ていきましょう!
ハワイに5泊6日で旅行に行くとなると、大体2,500円前後の保険料の支払いで、海外旅行保険に加入することができます。
いかがですか?この2,500円の保険料を支払えば、万が一、何か起こった場合に、補償をしてくれるのです。他人にケガを負わせてしまった場合でも、ちゃんと1億円の補償がついています。
お隣の韓国へ2泊3日で旅行に行くとなっても、保険料1,500円前後で海外旅行保険に加入できてしまうのです。保険料の支払いは、継続的ではなく、1回支払うだけで終了なので、誰でも簡単に入ることができるのが特徴です。
2.海外旅行保険の加入へのメリット
海外旅行保険の補償内容や補償金額などの基本的な概要について、これまでお話してきました。しかし、本当に海外旅行保険って必要なのかまだ不安な人もいらっしゃるでしょう。ここからは、海外旅行保険の加入へのメリットをお伝えします。
万が一、何か起こった場合には保険金を受け取ることができる
やはり、海外旅行保険の最大のメリットは、万が一、旅行中にトラブルに巻き込まれた場合に、給付対象であれば保険金を受け取ることができる点です。
保険は、リスクを回避するために存在していると冒頭でお伝えしましたが、旅行中に盗難にあったり、他人にケガやを負わせてしまう確率は、低いです。しかし、ゼロでありません。
もし、自分の身に何か起こった時に海外旅行保険に加入していれば、保険金を受け取ることにより、保険の恩恵をしっかり受けることができます。
安心感が得られる
昔、幼い頃に、「遠足はお家に帰るまでが遠足」という言葉を、親や学校の先生に言われた記憶はありませんか?
旅行も同じで、自宅を出発して、無事に自宅まで帰ってくるまでが旅行なのです。すなわち、無事に家に帰ってくるまで気を抜けないということです。
楽しい旅行にするには、トラブルに巻き込まれることないことが第一です。もし、海外旅行保険に加入していれば、補償を受けることができるので、少なからず安心感を得ることができます。
海外旅行保険は、私たちの旅行を楽しくさせてくれる、私たちの心の補償の役割をしてくれます。
3.海外旅行保険への加入のデメリット
海外旅行保険には、メリットでなく、デメリットも存在しています。ここでは、海外旅行保険への加入のデメリットをお伝えします。
保険料の支払いが発生してくる
海外旅行保険に加入するのであれば、必然と保険料を支払わなければなりません。海外旅行となると、旅行費用も決して安くはないので、出来る限り、節約をしたいですよね?
保険料は、安ければ何百円、2,000円代で、おおよその海外旅行保険に加入できますが、無料ではないので、旅行費用の1部として、費用が発生してきます。
海外旅行保険のメリット・デメリットを押さえ、納得いく形で海外旅行保険に加入するのかどうかを検討するのが、楽しい旅行になるのかどうか重要になってきますよ。
4.まとめ
旅行は、日頃の疲れを癒したり、家族で楽しめる、全員が笑顔になれるものです。
しかし、何らかのトラブルに巻き込まれる可能性と隣り合わせになっているのも事実です。トラブルに巻き込まれた際に、迅速に、そして円満に解決策を導いてくれるものが、海外旅行保険です。
「備えあれば患いなし」ということわざがあるように、何か起こってから、「保険に入っておけば良かった」と後悔するのでは遅いのです。何か起こった時のために、保険に加入しておけば、恩恵を受けることができます。
「自分は大丈夫!」とは決して思わず、「自分にも起こりえることだ!」という警戒心をしっかり持ち、楽しい旅行にしたいものですね。