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「毎月の食費がどのくらいかかっているのかよくわからない」「食費にかけるお金が多すぎるのではないか」など、食費にまつわる悩みは多いのではないでしょうか。
食事は毎日のことですし、外食で済ませる方もいれば自炊のみで済ませる方もいるなど、価値観はさまざまです。また、食費は家計の中でも割合が大きいことから、上手にやりくりすることは節約だけでなく貯蓄を増やすことにもつながります。
そこで今回は、標準となる4人家族の食費を35,000円で済ませられる節約術をまとめてみました。
節約なんて面倒だし、そもそも難しいのでは?という方も多いかもしれませんが、節約は継続することで結果を出せるものです。長続きできないようなことを取り入れれば三日坊主にもなりかねないので、ピックアップしているのはすべてカンタンにできることになります。
ぜひ節約術を活用して家計に余裕を作り出してみてください。
4人暮らしの平均食費
まず、一般的な4人暮らしの家庭の平均的な食費とはどのくらいでしょうか?
総務省の発表する家計調査報告書によると、二人以上の勤労者世帯(平均世帯人員3.35人、世帯主の平均年齢49.1歳)における1カ月あたりの消費支出は313,057円となり、その中で食費の占める割合が23.8%となっています。この数値から具体的な金額を計算すると、1カ月の食費は約74,000円であると考えて良いでしょう。
出典:http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/pdf/gy01.pdf
ただし、家族構成が大きく左右する部分でもあります。4人暮らしとは言っても乳幼児のいる家庭であれば上記の金額よりも少なく済むかもしれませんし、成長期の子供がいればさらにかかってしまう場合もあるなどさまざまです。
4人暮らしの食費をおさえる節約術(管理編)
食費の目安となる金額をはじめ、管理方法がわからないというケースが意外に多いかもしれません。
こちらでは目安の設定の仕方、どうすれば使いすぎないように管理できるのかについてまとめています。
4人暮らしの食費の目安の決め方
月々の食費を決めるにあたり、どんな方法を取り入れば良いのでしょうか。
まず挙げられるのが、全体支出のバランスから決めることです。収入と支出のバランス、支出の中で他の項目とのバランスを考慮したうえで食費に使うお金をどのくらいにするのがベストなのかを決めると良いでしょう。
その他には家計簿をつけることです。そして、前月の食費を参考にして当月の食費となる金額を決めてみてください。その中でも特に出費が多かった月の翌月は節約を意識した金額にするなどの工夫を取り入れてみるのもおすすめです。
家計簿は家計管理のために活用しやすいですが、過去の食費を振り返りながら見直しを図ったり、適切な金額を設定するのに使ったりしても良いかもしれません。
食費を袋分けする
食費、雑費、娯楽費などの予算をあらかじめ設定しておき、給料日に銀行から現金を引き出して袋分けすれば管理がしやすいです。項目ごとに使えるお金をすぐに確認できますから、予算内におさめようとする意識が芽生えてきます。
また、一目でどのくらい使えるのかの限度額もわかるので、予算に合わせたお金の使い方もしやすいでしょう。
封筒にレシートを貼りつけるなどすれば、家計簿の代わりにもなりますよ。
1週間分の食費を前もって決める
毎月の食費の金額を決めた場合、お金のあるうちに多く使ってしまって後に足りなくなるなんてこともあるのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが予算を1週間ごとに決めることで、毎月の食費を4で割った金額を1週間分とすれば良いでしょう。
週ごとの予算を決めておけば使える金額を把握しやすいので、使いすぎや無駄遣い・意味のない衝動買いを避けることが可能です。金額は1週間で使っても良いですし、余ったら翌週に繰り越したり、どうしても足りなくなったときの予備のお金として確保したりするなど柔軟に対応してください。
買い物に行く回数を決めておく
買い物に行く回数が多くなると、予定になかったものを買ってしまうことが多いという声も多いと思います。
実際に買い物に行く回数を減らしたことで、家計の管理がしやすくなったというケースも多いです。予算内におさめられなかったなどのことも避けられたり、買いすぎを防げたりもできるでしょう。
なお、余計なものを買わないためには、買い物の回数は少ない方が良いです。支払う回数が少ないことで、下記のように1回あたりに使える予算が多くなります。
・ 週2回(月8回): 1回あたりの予算は4,375円
・ 週1回(月4回): 1回あたりの予算は8,750円
予算が少ないと買えるものが限られたり、値段を理由にスムーズに選べなかったりすることがあるかもしれません。そこで予算が多ければ「あまり買えない」などのストレスはなくなりますし、お金の管理も楽になりやすいです。
そして、行きやすいスーパーで行われている「ポイント〇〇倍デー」などのキャンペーン、特売日、特定の食材を安くなる日をチェックして買い物をすれば効率も良くなります。
その他の買い物時のポイント
調味料などは予算の中で少しずつ余裕を見つけて購入する、もしくは予算が余ったぶんを調味料代に充てても良いでしょう。
また、ポイントをコツコツと貯めて利用することで、実質0円で購入することも方法の一つです。
後からなかったと慌てないように普段から在庫のチェックを心がけることがベストですが、忘れてしまいそうであれば以下の方法を取り入れてみてください。
・なくなる前にスマホのメモに入力しておく
・画像にして残す
あらかじめ対策しておけば計画的な買い物につながりやすいです。
外食代は食費とは別で管理
休日に家族で外食する機会もあるかと思いますが、その際の費用は食費ではなくレジャー費などに含めた方が良いです。
また、レジャー費を節約したいのであれば食費で買った食材でお弁当を持っていくようにする、レジャー費で充実度の高い外食を楽しみたいのであれば、その分だけお金がかからないレジャーを見つけるなどしてください。
その他にもママ同士のランチ、パパの仕事上の付き合いなどでかかるお金はそれぞれのお金(お小遣い)から出すようにしましょう。
外食代は1回あたりの金額が大きくなるため、食費に含んでしまうと計算が狂ってしまいます。その結果、家計が崩れるだけでなく無駄遣いになってしまうかもしれません。
酒代も食費とは別で管理
夫婦でお酒を飲むことが好きで、消費量が多い場合は「酒代」というカテゴリーを作っておけば管理がしやすくなります。
「お酒を飲むのはパパだけ」「夫婦でお酒は飲むけれど量に大きく違いがある」などの場合は、それぞれの小遣いから出すようにすると良いかもしれません。
あるいはビール1ケース分を酒代として用意しておき、足りなくなった分はお小遣いから支払うなど対応もありです。
4人暮らしの食費をおさえる節約術(買い物編)
食費をおさえるための節約術として、買い物をする際に取り入れたい行動についてまとめてみました。
いざやってみると節約効果があることばかりですが、いきなりいくつものことを行うのは難しいかもしれません。まずはできそうなことから少しずつ始めてみても良いでしょう。
買い物をするときは予算分のお金とポイントカードのみ持参
買い物をするときは食費用の財布に予算分のお金とポイントカードのみを入れて、そこにプラスしてマイバッグを持っていくのがおすすめです。
欲しいものがあってもお金がなければ買うことはできませんから、無駄遣いや衝動買いの防止につながります。
もちろんクレジットカードなども持って行かないようにしてください。手元にクレジットカードがあると「後で支払えば良いや」となってしまい、食費を決める理由がなくなってしまいます。
カートではなく買い物カゴを使う
カートを押していると重さを気にせず楽に買い物ができますし、つい色々と買ってしまいがちです。実際にカートを押して買い物をしている方の多くがカゴいっぱいに買い物をしているなんてことも多いのではないでしょうか。
だからこそ買い物をする際にはカートを使わず買い物カゴのみで対応してください。自分の手で持つことによって、どのくらいの買い物をしたのか把握しやすいですし買いすぎることもありません。
スーパーへ行ったら最初に見切りコーナーへ
広告に掲載された目玉品、お買い得品をチェックすることも大切ですが、見切り品コーナーの食材をフル活用することも節約に取り入れてみると良いでしょう。
見切り品は賞味期限が近いもの、すぐに消費しなければならないものが置かれています。半額もしくはそれ以下で購入できることも多いですし、中には冷凍保存のできる食材もあります。
上手に活用すれば食費はグンと節約できますよ。
閉店間際の半額商品をゲットする
スーパーによって時間は異なりますが、一般的に閉店1時間前くらいになると売れ残ったお惣菜や生鮮食品に「半額」のシールが貼られます。
その商品に目を付けて買い物をすれば昼間より倍の買い物ができるのでお得です。また、雨や雪などの悪天候の日は客足も少ないため、半額商品を大量に購入できる可能性が高いでしょう。
ただし、安いからと言って必要のないものは買わないようにしてください。買ってみたは良いけれど、使い切れずに廃棄してしまったでは意味がありません。
その他にも周りの人が半額商品をたくさん買っているのを目にした場合、ゲームをしているわけではないので変な競争意識を持つことも厳禁です。
食材のすべてを「底値」で購入する
食費をおさえるためには食材の底値を把握することが重要ですし、節約の近道にもなるでしょう。そして、底値をある程度知っていくことで、販売価格が一目で高いか安いかが判断できるようになります。
すべての商品の底値を調べるのは難しいかもしれませんが、まずは調味料から意識してみると良いかもしれません。意外と値段も張りますし、食卓で必ず使うものが多くあります。
空腹時の買い物は危険
空腹時に買い物に行くと、いつも以上に買ってしまうこともよくある話でしょう。思考能力も低下していますし、とにかく何かしら口にしたいと思ってしまうのも空腹時ならではのことです。
食べたいという誘惑を断ち切れるのであれば良いですが、なかなか難しいことかもしれません。
買い物をするのは食事を済ませた後、満腹でなくとも胃が満たされた状態で買い物に行けば必要以上に何かを買ってしまうことはなくなります。
ポイント集めにとらわれない
ポイントは買い物をするにあたっての強い味方ですし、大いに活用したいです。しかし、「〇日はポイント〇倍デー」「あと〇ポイント貯まればお買い物券と交換できる」となって、頑張って買い物をしてしまうこともあるのではないでしょうか。
ポイントは買い物をすることによって付いてくるものです。ポイントを付けるために買い物をするのではありません。
買い物をしたらポイントが付いていたくらいの感覚を持たないと、なぜポイント集めを行っているのかがわからなくなってしまうでしょう。気付けばポイント目当てに不必要なものを購入して、余計な出費になってしまったり無駄遣いをしてしまったりもするのです。
4人暮らしの食費をおさえる節約術(調理編)
次に4人暮らしの食費をおさえる節約術として、調理時に心がけたいポイントをまとめています。
アレンジしやすい食材を取り入れる
安い食材を選ぶことは買い物をする際に重要ですが、毎回同字調理方法では飽きてしまうでしょう。
そこでアレンジしやすい食材を取り入れれば、同じ食材でもさまざまな味を楽しむことが可能です。アレンジメニューはインターネットのレシピサイトにも多く掲載されていますし、節約メニューをメインに更新しているSNSでもチェックできます。
美味しくいただけるのはもちろん、自身もアレンジ力が身について調理の幅が広がりますよ。
食材を長持ちさせる工夫をすること
せっかく食材を安く購入する努力をしたとしても、日持ちせずに廃棄してしまったなどのこともあるかもしれません。
そうならないために食材を長持ちさせるための工夫を加えることも節約に求められることです。
その他にもお肉は下味をつけたり、密閉して冷凍保存をしたりすればより長持ちします。
長持ちさせるのは難しいことではなく、わずかな手間をかけるだけで大丈夫なので取り入れるようにしてみてください。
自炊のみにこだわらない
食費の節約に自炊は欠かせません。しかし、さまざまな食材を購入して調理をするよりもお惣菜を購入した方が安上がりのケースもあります。
具材たっぷりのサラダ、野菜を豊富に使った揚げ物などは購入するなどとルールを決めて取り入れてみるのも節約には大切です。
常備菜は基本作り置き
きんぴらごぼうや切り干し大根、ひじきの煮物などの常備菜は作り置きをするようにしてください。毎日作るよりもガス・電気代が節約できますし、食材を何度も購入することを減らせるので食費をおさえられます。
また、1回で大量に作って冷凍保存すればお弁当のおかずにも役立ちますし、時間がないときもサッと食卓に並べられます。
リメイク料理を覚える
おかずを多めに作ってしまい、中途半端な量が残ってしまうこともありがちです。そこでリメイク料理を取り入れて食卓に並べれば、前回とはまた違った美味しさを楽しめますよ。
たとえばカレーが余ってしまったらジャガイモを足してコロッケにする、ミートソースが余ったらドリアにしたりオムレツにしたりするなど、形を変えてみれば良いのです。
手間をかけずに節約ができるので、まさに一石二鳥と言えるでしょう。
皮や切れ端などの野菜クズも再利用する
料理をする時に野菜の皮や芯などのクズとなる部分を捨ててしまいがちかと思いますが、実はこれらには高い栄養価があります。
捨ててしまってはもったいないので、野菜クズを使った野菜スープにサラダ、みそ汁に加えたりして再利用してみてください。
また、野菜や果物は皮と身の間に多くの栄養が含まれていますから、普段から薄く皮をむくことを心がけるのも良いでしょう。
4人暮らしの食費をおさえる節約術(その他)
管理・買い物・調理と分けて節約術を紹介しましたが、こちらではその他に取り入れておきたいポイントをまとめています。
冷凍食材でお弁当生活
食費の節約にお弁当を作ることも役に立ちます。
そこで、常備菜や冷凍しておいた食材、前日の夕食の残りのおかずを詰めるだけでも立派なお弁当に返信しますよ。
食卓の彩りを気にしない
インスタグラムなどのSNSに映えるような、見た目が綺麗で彩り豊かな食事を目指さない方が節約はしやすいです。
なぜなら彩りを第一に考えてしまうと、メインディッシュに添える野菜やスパイスなどを購入する必要が出てきてしまいます。その結果、食費が予算で済まない・予算をオーバーすることになるからです。
ミニトマトやバジルなどを彩りに使う食材とせずに割り切れば、無駄な食費はおさえられるでしょう。
なお、彩りがどうしても気になるという方は、家庭菜園を行うことで購入するよりも安く済ませることが可能です。
まとめ
4人家族の食費を35,000円で済ませられる節約術として、管理・買い物・調理・その他と4つのパターン別にご紹介してきました。
節約をしようと思って実際に行動したものの、なかなか結果が出ずに途中挫折してしまうこともありがちでしょう。しかし、節約ができたと実感できるには多少の時間がかかってしまうと認識しておいてください。
また、節約をして辛い・厳しいと思うことも長続きにつながりません。自分を追い込みすぎず、自分なりのルールを決めたうえで楽しむくらいの気持ちでやってみるのがおすすめです。