中古住宅の価格は上昇中!?中古住宅に少額投資ができる不動産クラウドファンディングをご紹介。

ここ数か月、中古戸建住宅の首都圏の売り出し平均価格は上昇傾向にあります。

日経新聞によると、現在、価格水準が高い東京の場合で5,674万円。千葉県や埼玉県でも販売価格に上昇が見られているとのことです。そのような動きは、地方にも波及しているようです。

一方では新築住宅の着工件数は明らかに減少しており、とくにマンションの販売価格は低下の兆しを見せ始めています。

そんな中、これまでになく既存の住宅をいかに活用していくかが注目されています。リフォームなどの改修工事の需要は一層膨らみ、不動産投資家たちの間でも中古住宅市場への期待が高まっています。

不動産投資といえば、ある程度まとまった資金がなければできないとのイメージが強く、若い人や初心者には敬遠されがちです。でも、不動産クラウドファンディングなら、少額から不動産投資を行うことができます。

そこで、今回は中古住宅に少額投資ができる不動産クラウドファンディングについてご紹介していきます。

不動産投資にいくらかかる?

よく不動産投資の広告などで「不動産投資はゼロ円からでもできる」という宣伝文句を見聞きするものです。もちろん、それを100%鵜呑みにする人はほとんどいないのが現状です。

「いや、これには裏があって、結局は月々のローンで払い続ける必要があるのだ」という結論に至るのが一般的です。

では、実際に不動産の購入資金はいくらぐらいかかるのでしょうか。

不動産の購入価格の平均は?

不動産の購入費用は地域によって大きく異なります。

まずは全国の主要都市の地価公示の価格を比較しておきましょう。

地価公示とは、国土交通省が毎年公開する土地の標準価格で、この価格が市場の取引価格の指標となっています。

主要都市の地価公示

土地の価格は1㎡でいくらで表示されています。

国内の主要都市5つの地価公示は、

  • 北海道札幌市中央区→34万円/㎡
  • 東京都港区赤坂→257万円/㎡
  • 大阪府大阪市中央区→52万/㎡
  • 広島県広島市中区→36万円/㎡
  • 福岡県福岡市博多区→20万円/㎡

人口流入度が多く、住宅ニーズの高い地域にて以上のような価格となります。

参考までに、興味のある地域の地価公示を調べたい方はこちらから。

住宅金融支援機構のデータ

住宅の購入費用の相場は、住宅金融支援機構のデータによると

  • 注文住宅→3,359万円
  • 土地付き注文住宅→4,039万円
  • 建売住宅→3,337万円
  • 中古住宅→2,293万円

となっています。

もちろん、地方・郊外の物件や、築年数の古い物件であれば、1,000万円前後で購入できる収益物件を探すことも可能です。

立地環境や建物の状態によっては、500万円以下の物件もあります。

物件の購入費用だけではない!

さらに、不動産を購入する際には、物件の購入費用だけでなくその他様々な費用が加算されます。

物件の初期費用

参考までに購入時にかかる初期費用について軽く触れておきます。

  • 仲介手数料
  • ローン事務手数料
  • 登記費用
  • 税金
  • 火災保険料
  • 印紙代

など、概ねのところで物件の購入価格の8割前後が初期費用としてかかると言われています。例えば1,000万円の物件を購入したとすれば80万円が加算されるのです。

他にも中古住宅であれば、リフォームや設備の修理等などの費用がかかることになります。

初期費用やその他かかる可能性がある費用を考慮するなら、かなり格安の物件を見つけたとしても200万円~300万円ぐらいは最低でも必要です。

不動産クラウドファンディングとは

このように、その他の投資に比べると不動産投資には、ある程度の多額な資金がかかってしまいます。興味があっても、いまいち踏みづらいと思う投資家が多いのもうなずけます。

まして、投資の初心者にとっては「完全に許容範囲の枠外だ!」となります。

そこで、ぜひ知っておきたのが不動産クラウドファンディングです。

初心者でも少額から投資ができる

不動産クラウドファンディングとは、個人や中小企業、団体や組織などが一般の投資家からオンライン上で資金を募るシステムをいいます。

その資金収集の仕組みは、募金やカンパに近いものがあり、1万円ぐらの少額から投資できるものが多いので、初心者でも安心して気軽に取り組むことができます。

クラウドファンディングには、不動産だけでなく様々な種類があります。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングは大まかに4種類のタイプがあります。

  • 購入型→商品やサービスを購入して企業や企画を支援するもの
  • 寄付型→単純に見返りを求めずに、資金を寄付するタイプ
  • 融資型→個人や企業に融資を行う金融事業者に資金を提供するタイプ
  • 投資型→一定の資金を投資することで、分配金などで利益を求める方法

※クラウドファンディングは、その資金収集方法によってはソーシャルレンディングと呼ばれることもあります。

どんなことに資金を提供できるのか

クラウドファンディングは、不動産投資を始めそれこそ数えきれない程の様々な商品やサービスを対象に資金を募っています。

例えば、

  • 薬品の開発
  • 記念碑の建立費用
  • 飲食料品などの新商品の開発・販売
  • IT関連のサービス
  • アイデア商品の開発
  • 債券や投資信託などの金融商品
  • 絵本や小説の出版

などと、それぞれの希望に応じて支援したいもの、投資したいクラウドファンディングを探すことができるのです。

※以下の記事では、クラウドファンディングを始める際の注意点がご覧いただけます。

不動産クラウドファンディングの仕組み

不動産クラウドファンディングの仕組みは、文字通りに不動産物件に投資を行うことを目的としたクラウドファンディングになります。

不動産クラウドファンディングの事業者は、

一般の投資家から回収した資金にて、不動産を購入して賃貸や民泊、建物の売買などと運用していきます。

そして、運用業者が得る家賃収入や売買収入の一部が、分配金として投資家たちへ還元されます。

※不動産クラウドファンディングについて、もっと詳しく知りたい方はこちらもご覧下さい。

主な投資物件

不動産クラウドファンディングで扱う主な投資物件は、

  • 新築 戸建て アパート・マンション
  • 新築 商業施設 ホテル 民泊
  • 中古 戸建て アパート・マンション
  • 中古 商業施設 ホテル 民泊

など様々な投資物件から、興味のある物件を探すことができます。

中古住宅への投資がおすすめ

そこで、冒頭でもお伝えしたように、今回皆さんに是非おすすめしたいのは、中古住宅へと投資ができる不動産クラウドファンディングです。

でもなぜ中古住宅への投資がおすすめなのか、疑問に思う人もいるでしょう。

そこで、なぜ、中古住宅への投資がおすすめなのかを、わかりやすく解説しておきたいと思います。

中古住宅の価格は上昇中!?

とくに今回、中古住宅に投資ができる不動産クラウドファンディングをおすすめする理由はいくつかあります。

その最も強力な理由として、中古住宅の価格が上昇傾向にある点です。

2000年に入ってからの、新築マンションと中古マンションの価格を比較してみましょう。

※新築マンションの市場規模の推移

出典:ノムコム マンションデータプラス 参考リンク

新築マンションの供給戸数は、2000年代前半と比較すれば2016年にはほぼ半滅している状態です。2001年、2002年に15万戸あった新築マンションの戸数は減少の一途を辿っているのがわかります。

そして新築マンションに相反して市場規模を拡大しているのが、中古マンションです。

※中古マンションの市場規模の推移

出典:ノムコム マンションデータプラス 参考リンク

中古マンションの市場規模は2001年からずっと上昇し、2016年には約3倍の数に拡大しています。

中古マンション市場が活性化していることは明らかです。

中古マンションの築年数別のシェア率

次に注視しておきたいのは、古い築年数のマンションのシェア率が非常に増えてきている点です。

下のグラフでは色別に築年数のシェア率が表示されています。

  • 1番上のグレーは築50年未満
  • 上から2番目オレンジは築40年未満

出典:ノムコム マンションデータプラス 参考リンク

1番上と2番目の枠を見るとわかるように、かつて築50年、築40年のマンションのシェア率はほとんどゼロに近い状態です。

ところが2014年以降、シェア率は大幅に増幅してきています。反面、築5年以内、築10年以内のマンションのシェア率は低下してきています。

ということは、年々、徐々に築年数にこだわらない人が増えてきていると判断することができます。

中古住宅の需要は伸びている

さらに、中古戸建も含めた既存住宅(中古住宅)の流通量の推移を新築住宅と比較しておきたいと思います。

出典:国土交通省 参考リンク

上のグラフを見ると、既存住宅流通のシェア数新築住宅着工数はちょうど平成17年(2006年)を境にして、動きが入れ替わっていることがわかりあます。

新築住宅数→減少が進む、 中古住宅→上昇に向かう

と今後の住宅市場の動きを予想させるものがあります。

中古住宅の魅力

価格相場が安い

中古住宅の需要が高まった理由として、まず第一に挙げられるのが、やはり購入価格が安いことです。

例えば新築の戸建だと関東地区であれば、3000万円~4,000万円が価格相場となります。分譲マンション(区分マンション)の場合は地域にもよりますがて4,000万円~5,000万円です。一般的なサラリーマンにとっては、実現しづらい夢のような価格です。
建物の築年数に応じて家賃も高くなり、東京都23区内のワンルーム家賃相場は7万円~8万円もします。多くの20代・30代の独身者にとって、食費を削ったとしても非常に厳しい金額だと言えるでしょう。

そのような高額な価格に反して、割安で購入・賃貸できる中古住宅の需要が高まってきたのだと見ることができます。

空き家問題に対する需要

他にも、中古住宅の需要が高まった理由としては、全国で増え続ける空き家問題が大きく関わっています。

空き家問題は、少子高齢化に伴い、相続を機に居住者がいないまま用途不明で放置される空き家の数が増えすぎて深刻な社会問題となっていることを指しています。

このような問題に対して、空き家の再利用、不動産運用などを促す動きが国や自治体によって強まっています。

新しい時代への需要

空き家の再利用を促す動きにに合わせて、最近注目されているのが、中古住宅を活用したビジネスです。

古くて魅力のかけらもなかった中古住宅を、リフォームやDIYなどによってモダンな建築デザインへと再生できることが話題になっています。

ホテルや民泊、飲食業、シェアハウス、シェアオフィス、サテライトオフィスなど、新しい時代に対応できる建物へと中古住宅は生まれ変わり始めています。

不動産クラウドファンディングでは、このような次世代・新時代の新しい価値に対応できる、面白いプロジェクトを見つけることが可能なのです。

中古住宅を活用する不動産クラウドファンディング!

 

Expert
以上、ご説明してきたように、これから中古住宅に投資ができる不動産クラウドファンディングが非常におすすめなのです。
Man
確かに面白そうな投資だよね。何だかワクワクしてきたけど、本当に少額から投資できるの?
Expert
不動産クラウドファンディングなら、1万円から数万円で不動産投資を始めることが可能です。そのプロジェクトによって、最低投資金額も色々で、中には高額になるものもあります。
今回は、少額で投資できるものだけを選んで、中古住宅を活用している不動産クラウドファンディングをいくつかご紹介致します。

FANTAS funding

FANTAS fundingは、空き家や中古マンションの再生、運用、売却に多数の実績がある不動産クラウドファンディングです。主に関東エリアを中心に展開しています。

最低投資金額:1万円~

現時点では3月25日に6物件ほどが募集締め切りになったばかりです。定期的に新しい物件の情報が掲載されますので、マメにチェックしておきましょう。

どんな物件を扱っているのかをご紹介しておきます。

空き家再生プロジェクトPJ第12号

住宅と店舗の併用住宅へ投資を行うプロジェクトです。

駐車場は2台分のスペースがあって、事務所・倉庫・飲食店などの多様な展開が可能な構造となっています。住居スペースが1階、2階部分とで3LDKとなり、ファミリー向けの物件です。

所在地:千葉県野田市
運用期間:235日
予定分配率:8.0%
募集期間:2019年3月19日~3月25日(募集完了)

詳細はこちら
https://www.fantas-funding.com/customers/products/36

空き家再生プロジェクトPJ 9号

築50年程度の古い空き家を改築した物件です。東武線とJRの主要路線から徒歩6分という好条件の戸建てです。

所在地:埼玉県久喜市
運用期間:196日
予定分配率:8.0%
募集期間:2019年2月25日~3月4日

詳細はこちら
https://www.fantas-funding.com/customers/products/29

他にも、どのような不動産運用をしているのか詳しく見てみて下さい。

Crowd Realty

Crowd Realtyは、ワークスペース、飲食店、民泊、賃貸物件などとかなり幅広い範囲に渡って不動産を展開しています。海外の不動産物件も取り扱っています。

とくに京都の築50年以上の古民家を改装したプロジェクトが興味深いです。

最低投資金額:プロジェクトによって5万円前後~

こちらの不動産クラウドファンディングにて運用中の案件をいくつかご紹介しておきましょう。会員登録さえしておけば、いざ募集物件が出た時にいつでも申し込むことが可能です。

本町5丁目京町屋再生プロジェクト

京町屋プロジェクトとは、京町の築50年~100年の古い民家を宿泊施設などに改装する企画のことをいいます。実際に運営するのはYomegurashiというベンチャー企業になります。

外国人観光客の増加に伴って、多数の京町プロジェクトを展開しています。

所在地:京都府京都市京町
運用期間:60カ月
最低投資金額:15万円(一口5万円×3口)
現在運用中

詳細はこちら。
https://www.crowd-realty.com/project/JP-0006/summary/

エストニア不動産担保ローン3号

エストニア共和国内の不動産に融資を行うプロジェクトです。

所在地:エストニア共和国
投資期間:14カ月
最低投資金額:5万円
通貨:円建て
現在運用中

詳細はこちらです。
https://www.crowd-realty.com/project/EE-0003/summary/

Crowd Realtyの公式サイトはこちら

LC レンディング

LCレンディングは国内の商業施設に融資ローンを提供する金融業者です。LCレンディングを介して、商業施設への不動産投資を行うことができます。

最低投資金額:2万円~

現在、投資できる融資ローンは、

  • 3か月運用型
  • 6か月運用型
  • 12カ月運用型

の3種類があります。募集要項は時期によって異なりますので、定期的にチェックするようにして下さい。

LC レンディングの詳細はこちらから。

Renosyクラウドファンディング

Renosyはもともと中古マンションへの不動産投資をサポートする会社で、物件探しから、投資相談、リフォーム、賃貸運営など幅広く投資家を支援しています。

Renosyは本格的な不動産投資とは別途で、クラウドファンディングの部門を設けています。リフォームにこだわったデザイナーズマンションなどを多数展開しています。

最低投資金額:1万円~

現在、運用中の物件は東京都千代田区、港区、新宿区などのオフィスビルや賃貸マンションなどが多くなります。東京でもとくに23区に物件が多いクラウドファンディングです。

新規募集のタイミングを逃さないように注意して、チェックすることが大切です。

その他不動産クラウドファンディング

などの不動産クラウドファンディングでも、少額から投資が可能で、中古住宅をメインに投資、融資、運用を行っています。これらのサイトも参考にしてみて下さい。

※また、東京オリンピックを狙って、少額不動産投資をする方法についても以下からご覧いただけます。ぜひ、参考にしてみて下さい。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

収益物件を新築で購入すれば3千万円~5千万円と高額な資金が必要ですが、物件を中古に絞ることで購入資金は抑えていけることから解説していきました。

さらに、中古物件は現在価格が上昇傾向にあり、新しい時代に向けて様々な活用方法が期待できる物件であることをご説明いたしました。

今回は、物件の購入はさすがに敷居が高いと考える初心者向きに、少額から中古住宅に投資が行える不動産クラウドファンディングをご紹介いたしました。

不動産クラウドファンディングは、どのプロジェクトも募集期間が限定されているのが特徴で、時期によっては希望する物件が思ったように見つからない可能性もあります。

不動産クラウドファンディング自体がまだ新しい分野であり、数も少なくなります。こまめに情報をチェックして、これはと思える案件を探すことが成功のカギだといえるでしょう。

 

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