マイカーローンの審査に通過しない理由とは?チェックすべき項目と対策

車の購入をする際に、数百万円単位のお金がかかることも珍しくありません。そこで、購入にかかる数百万円単位のまとまったお金を用意することは難しいですし、お金を持っていても今後のことを考えたら手元に置いておきたいと考える方も多いかと思います。

そんなときに便利なのがマイカーローンの存在です。先に全額を立て替えてもらった後に自分の支払える範囲内で月々の返済を行っていけば大丈夫なので、欲しい車を手に入れるには効果的な手段でしょう。

しかし、利用するには所定の審査に通過することが前提です。審査に落ちた場合、は購入そのものを諦める可能性も出てきますから、どうすれば審査に通過するのかは前もってチェックしておきたいポイントになります。

今回は、マイカーローンの利用を検討している、または今後利用の予定がある方に向けて、マイカーローンの審査について説明していきます。審査基準をはじめ、審査に通過しない方の特徴に理由、審査を受ける際にチェックすべきポイントや取り入れたい対策などもまとめているので、ぜひ最後までチェックしてください。

マイカーローンの種類

最初にマイカーローンの種類について知っておきましょう。

商品によって自動車ローンやオートローン、カーローンなどと言われることもありますが、基本的に車を購入するためのローンなので同じです。

マイカーローンには主に3つの種類があり、それぞれに特徴があります。

・銀行系
・販売店・ディーラー系
・ファイナンス系

この中から自分の条件に合ったマイカーローンを選ぶことが重要です。

1:銀行系

各銀行にて、マイカーローンの取り扱いがあります。銀行のマイカーローンは金利の低い商品も多いので、良い条件で融資を受けられます。

しかし、銀行のマイカーローンでは、購入目的である車そのものを担保としません。そのため、他のマイカーローンと比べて審査通過難易度が高い点が特徴です。

融資を受けるために「安定した収入のある正社員」「最低5年以上勤務している」などのあらかじめ設定された条件をクリアしなければなりません。その他にもすでに給与振り込みなどで取引のある銀行の方が審査時に優遇を受けられる場合があります。

また、新入社員や契約社員、フリーターやパートの方は対象外となり、申し込みそのものが不可です。

2:販売店・ディーラー系

車の販売店やディーラーが独自で用意するローンもあります。ローンの手続きを車の購入と一緒にできること、土日祝日でも対応可能な点がメリットです。

気軽に利用しやすいうえに審査難易度も銀行よりも低めなので、銀行の設定する条件をクリアしない方、審査に通過する自信がない方は検討してみても良いでしょう。

しかし、銀行のマイカーローンと比べて金利の高い商品が多いこと、所有権は販売店・ディーラーになってしまいます。完済よりも前に、返済を繰り返したり滞納をしたりなどの金融トラブルを起こすと、担保となっている車両本体を回収される可能性が高いです。

名義も完済するまでは販売店・ディーラーのため、派手な改造ができないなどの特徴もあります。

3:ファイナンス系

信販会社が取り扱うファイナンス系のローンもあります。審査は他のマイカーローンと比べて柔軟とされているうえに、金利も低めに設定される場合が多いです。

また、販売店・ディーラー系のマイカーローンと異なり、所有権は購入者自身になります。

マイカーローンの利用は所定の審査通過が必須

マイカーローンには所定の審査があり、通過することで利用が実現します。
こちらではマイカーローンの審査について解説しますので、詳しく見ていきましょう。

審査通過には申込者の信用情報が重要

マイカーローンの審査において重要となるのが、申込者となる方の信用情報です。

信用情報とは、申込者がこれまでに利用したクレジットカードやローンの返済に延滞・滞納・未払いがないか、自己破産や任意整理などの債務整理を行ったことがあるかの情報になります。

この信用情報を管理するのが3つ信用情報機関です。

・全国銀行個人信用情報センター(KSC):銀行・信金・信組・農協系
・株式会社 シー・アイ・シー(CIC)信販会社系
・株式会社日本信用情報機構:消費者金融系

それぞれの銀行やカード会社、貸金業者などで共有し、審査時に参考にすることで通過の判断材料とします。そのため、クレジットカードやローンなどでトラブルがあった場合は審査通過が困難だと言えるでしょう。

自分の信用情報の内容がわからない場合、それぞれの信用情報機関に開示請求が可能です。気になる方はマイカーローンを申し込む前に確認してみてはいかがでしょうか。

審査を受けるための条件

マイカーローンを利用するには信用情報による審査も重要ですが、その前に申込者の年収や勤続年数がどうなっているのかも大きなポイントになります。

勤続年数は長ければ長いほど有利になるため、審査の際に有利となりやすいでしょう。銀行では正社員であり、かつ勤続年数が5年以上でないと審査通過が難しいとされるほどです。

審査に通過しやすい年収面の基準は年収の30~40%位の金額とされていますが、信用情報の内容によっては下回る金額でも審査落ちすることがあります。

マイカーローンの審査基準はどこも同じ?

利用するマイカーローンによって審査基準は異なります。

各銀行、信販会社ともに審査基準の公開を行っていませんが、どこを利用するかで審査通過難易度も変わってくるでしょう。

「低金利のマイカーローン」「土日祝日でも対応してくれるマイカーローン」「審査難易度が高くないマイカーローン」など、重視するポイントは利用する方によって違うため、自身に合ったマイカーローンを選ぶのがおすすめです。

マイカーローンの審査に通らない方の特徴と理由

マイカーローンの審査に通らない方には特徴と理由があります。詳しく解説しますので、自身に該当していないかを確認してみてください。

信用情報に事故情報の登録がある方

過去に金融事故を起こした経験がある場合、信用情報に事故情報が登録されます。そうなると審査に通過するのは極めて困難な状態になるでしょう。

事故情報とは、以下のような内容が挙げられます。

・クレジットカードやローンなどの返済を2~3カ月以上延滞したことがある
・携帯電話の端末料金の割賦払いを延滞したことがある
・任意整理や自己破産などの債務整理(法的に借金を整理して減らす手続き)を行った
・返済を踏み倒し、保証会社が本人に代わって借金を肩代わりしている場合(代位弁済)
・支払いの長期延滞や代位弁済などを理由にクレジットカードなどを強制解約されている

これらの情報は信用情報機関に5~10年程度保有されます。事故情報のある方は貸す側の信用を得ることは難しく、「お金を貸したとしても、返済をしてもらえないだろう」と受け止められやすいでしょう。

借入れが多い方

延滞や滞納することなく返済をしていても、借金が何件もあったりクレジットカードやカードローンで多額の利用があったりすると審査通過が難しいです。

マイカーローンだけでなく他社の返済もあるわけですから、返済能力がないと判断されやすくなります。

申し込みブラックの方

短期間に複数のクレジットカードやローンなどに申し込む状態を「申し込みブラック」と呼び、審査に落ちやすくなります。

短期間の間に複数申し込みをするだけなのに審査落ちするのは納得できないかもしれませんが、短期間でお金が必要=お金に困っていると判断されるからです。そもそもお金に困っていなければ借入れをすることはありません。

1カ間で3社以上の申し込みが「申し込みブラック」の目安とされていますが、場合によっては1社でも申し込みがあれば審査落ちとする場合もあります。

1社に申し込んだけれど審査落ちして、新たに1社申し込んだけれどまた審査落ち。あと1社申し込んでみて、落ちたときに備えてさらにもう1社申し込もうと考えるような場合、典型的な申し込みブラックになるでしょう。

しかし、なぜ返済の状況でなく、クレジットカードやローンの申し込みをした事実までわかってしまうのか気になるかと思います。これは申し込みをした情報も信用情報機関に登録されているからです。

複数枚申し込んでもバレないということはありません。 申し込んだ情報は6カ月間残りますから、一度審査に落ちた場合は十分に注意してください。

信用情報機関に登録情報が何もない方

これまで、クレジットカードやローンなどを一切利用したことがない方は借金と無縁のため、審査に通りやすいイメージがあるかもしれません。しかし、信用情報機関に情報がないことは、実績もないことになるため判断材料がない状態なのです。

この状態を「スーパーホワイト」と呼び、逆に審査通過が難しくなるケースがあります。

年収が低すぎる方

マイカーローンの融資金額は100万円もしくはそれ以上の高額になることが一般的なため、年収が低すぎる方は審査に落ちる可能性が高まります。

審査通過のためにはある程度のまとまった年収が必要で、年収が200万円以下の方ですと難しいです。

特に銀行のマイカーローンなどは「前年の税込み年収200万円以上」などと条件を設けている場合もあるため、申し込み前に確認しておきましょう。

勤続年数が短い方

前でも少し述べていますが、勤続年数が短いことも審査落ちする可能性が高いポイントです。

新入社員はもちろん、社会人になって年数が過ぎている場合でも、マイカーローンの審査直前に転職しているような場合は「マイカーローンを利用するには信用に欠ける勤続年数」と見られる可能性が高いです。

無職は審査に通らない

これから就職して、通勤のために車を購入したいという場合もあるかと思います。そして、就職することで収入が見込めるからマイカーローンの利用ができるのでは?と考える方もいることでしょう。

結論を言えば、無職では審査に通過しません。現時点で無職の方にお金を貸すほど、マイカーローンの利用は簡単ではないです。「就職する予定がある」と言われても真実かどうかわかりませんし、そもそも勤続年数が短い方でも審査に通らない場合があります。

ただし、就職が内定している人限定で「内定通知書」を提出すれば申し込みのできる金融機関もあるので、自身の利用するマイカーローンがどんな条件を設定しているのかを確認してみるのが良いです。

保証人をつければ審査通過となるケースもある

現在の申し込み内容では審査通過はしないけれど、保証人をつけることで審査通過となるケースがあります。

基本的に親族などになってもらいますが、保証人は誰でも良いわけでなく「安定した収入が継続的にある方」を条件とすることが多いです。その他にもクレジットカードやローンの利用に延滞・滞納。債務整理などの事故情報がないことも求められます。

どうしても保証人になってくれる方がいない場合、審査通過は難しくなるでしょう。車のランクを下げたり、頭金を用意して購入したりするなどの対策が必要になります。

マイカーローンの審査に落ちる方が取るべき対策

マイカーローンの審査に落ちる方の特徴と理由を知って、自身に当てはまる点がないかを再度見直してみてください。そして、改善を心がけるようにしましょう。

こちらでは具体的な対策について解説します。

自身の信用情報を良好な内容にする

これまでにクレジットカードやローンで延滞や滞納などをした場合、事故情報として信用情報機関に登録されることはすでに説明しています。もし強制解約などにならず、クレジットカードやローンを引き続き利用できる状態であれば、登録情報を良好なものに変えてください。

ベストなのは毎月の利用があり、延滞することなく支払いを行うことです。信用情報機関に支払い状況が登録されるのは2年間のため、その期間内で実績を積んで行けばマイカーローンを申し込んだ際に不利になる可能性は低くなります。

その際に延滞は1日も許されません。「1日くらいであればカード会社も許容範囲だろう」などの考えはしないでください。

借金をせずに完済を目指す

借金の件数や金額が多ければ、これ以上の借入れは避けるようにしてください。そして、少しでも早く完済ができるようにしましょう。

そのためには現金主義に切り替えることがベストです。何かを購入する際は現金で買えないものはスルーするようにすれば、借金をすることはありません。

そして、借金を減らしつつも頭金になる貯金を貯めるなどして、再度マイカーローンの申し込みにチャレンジしてみてください。

虚偽の申告はNG

勤続年数が短い、年収が低いなどの点は、すぐに何とかできることではありません。勤続年数はそのまま勤務していけば長くなりますが、年収をすぐに上げることは難しいです。

だからと言って、審査通過のために虚偽の申告をするのはしないようにしてください。利用を検討している銀行のマイカーローンなどで、前年の税込み年収に制限があるのでしたら、一旦諦めるしかありません。

年収に制限がなかったり、現在の年収を下回る年収を条件としたマイカーローンを視野に入れたりするなどしましょう。

マイカーローンの利用金額をおさえる

クレジットカードやローンで借入れがあった場合でも、マイカーローンの利用金額が少なければ審査通過となる可能性もあります。

頭金を貯めてから購入する、購入予定の車のグレードを下げる、または予定よりも安い車種を選ぶなどのことができるのであれば、検討してみるのもスムーズになる方法です。

マイカーローン審査の必要書類

マイカーローンを利用する際には、いくつかの必要書類があります。申し込み前にあらかじめ用意しておけば、時間もかからずにスムーズでしょう。

こちらでは、実際にどんな書類が必要になるのかをまとめています。

・本人確認書類
運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど
*記載された住所が現住所と異なる場合、現住所がわかる書類の添付が必要です。
(住民票、公共料金の領収証、納税証明書など6カ月以内に発行されたもの)・収入証明書
給与明細書、源泉徴収票、所得証明書、確定申告書、課税証明書、納税証明書など

・お金を何に使うのかがわかる書類
自動車の金額が記載された書類(請求書、契約書、見積書など)

必要書類の中には、すぐに用意できるものもあれば収入証明書などのように時間がかかるものもあります。マイカーローンの審査に通過した時点で用意するとなると、二度手間となる場合もあるでしょう。

マイカーローンの利用が決まった時点で用意しておくのがスムーズでおすすめです。

まとめ

マイカーローンの審査基準、審査に通過しない方の特徴に理由、審査を受ける際にチェックすべきポイントや取り入れたい対策などをまとめて解説してきました。

これまでにクレジットカードやローンで延滞や滞納、債務整理をしている方、借金が多い方などは、審査通過が難しいでしょう。可能であれば借金を減らすようにして、信用情報機関に事故情報(異動)が登録されている状態なのかも開示請求をするなどして確認してください。また、返済状況に問題がなかったとしても、短期間に複数のクレジットカードやローンの申し込みが確認されれば審査通過は難しいです。

その他にも申し込むマイカーローンによっては、申し込み時の年収や勤続年数に条件を設定する場合があるので、自身が申し込み条件をクリアしているのかを知ることも重要です。

さまざまな条件のあるマイカーローンですが、審査通過するポイントは存在します。こちらの記事をチェックして、自身ができる対策を取り入れながら審査通過を叶えてください。

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