年収以外にも審査があるってホント?ブラックカードを取得するための条件とは

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ブラックカードを提示してスマートに支払う姿に憧れがあり、いつかは手にしてみたいと考える方も多いのではないでしょうか。

クレジットカードは日本国内でも数え切れないくらいにさまざまなカード会社から発行されていますが、その中でも最上級とされるブラックカードの存在感は別格です。申し込めば誰でも手に入れられるわけでなく、さまざまな条件をクリアした方のみが発行できます。

それでは、ブラックカードを手にするためには一体どうしたらいいのでしょうか。

今回はブラックカードの知識を高めるために覚えておきたいポイントをおさえ、その後に取得するための条件に審査概要などを解説していきます。

ブラックカードについて

ブラックカードは選ばれた人だけが持てるクレジットカードで、一般のクレジットカードはもちろん、ゴールドカードやプラチナカード以上に申し込み条件や審査難易度、年会費の金額は高くなります。

もともと「American Express(アメリカン・エキスプレス)」が2002年に初めて発行した「センチュリオンカード」の色がブラックだったことが名前の起源です。ただ券面が黒いだけではブラックカードにはならないので、その点は覚えておきましょう。

クレジットカードのランク

ブラックがクレジットカードの最上級ランクに該当しますが、その他のランクは以下のようになります。

なお、ブラックカードは個人向けになるため、法人カードで取得できる最上級ランクはプラチナまでです。

年会費無料のカード

クレジットカードの中で一番低いランクです。専業主婦やフリーターをはじめ年収に関係なく持てますが、付帯サービスの充実度は低めとなります。

シルバーカード、クラシックカード

年会費無料カードと同様のランクで、年収関係なく比較的誰でも持ちやすいです。年会費は数千円程度になります。

ゴールドカード

ゴールドのランクあたりから本人の年収が関係するようになり、年会費も1~3万円程度とさまざまです。空港ラウンジの利用や海外旅行の保険をはじめとする付帯サービスも充実してきます。

プラチナカード

プラチナのランクになると、カード会社からの招待がないと持てない場合が出てきます。高収入者向けのクレジットカードとなり、年会費も数万円から十数万円の場合が多いです。

ブラックカード

今回の記事のテーマとなるランクのブラックですが、かなりの高収入でなければ持つことができません。個人的に申し込むことはできないため、必ずカード会社からの招待で作ることになります。年会費も数万円から数十万円となっており、付帯サービスも非常に優れた内容です。

ブラックカードのサービス

ブラックカードのサービスは、ゴールドやプラチナなどに付帯するサービスが「さらにレベルアップした内容」と考えておけば良いでしょう。

さまざまな希望を叶えるコンシェルジュサービス

ブラックカードの中で上手に活用したいサービスがコンシェルジュです。

自分でやるには面倒だったり時間がかかったりすることもコンシェルジュにお願いすれば代行して希望を叶えます。

人気のレストランの予約に旅行のプラン立てをはじめ、航空券やホテルの手配なども行ってくれるのです。

クレジットカード最上級の保険

海外旅行の保険は一般ランクのクレジットカードでも付帯していることはありますが、わずかな補償内容となることが多いでしょう。

それに対してブラックカードの補償内容の充実度は高いものとなり、何かあった場合に支払われる保険金の金額は大きな違いです。また、海外旅行や国内旅行の保険以外にも保険のラインナップは豊富で、ゴルファー保険などが用意されていることも。

ブラックカードを発行する会社によって保険の種類や内容は異なりますが、持っているだけで安心できることは確かです。

高級ホテルや航空券をアップグレード

ブラックカードのサービスの中で、高級ホテルや航空券の座席ランクを無料でアップグレードするものがあります。使えば使うほどお得に利用できるでしょう。

格段に違う利用限度額

ブラックカードの主な特徴でもありメリットでもあるのが利用限度額です。高級車を一括払いで購入することも十分に可能ですし、利用実績次第では家や飛行機の購入も実現します。

ただし、ブラックカードの利用限度額は無制限というわけではありません。無制限かと思われるほどに高い金額が設定されていますが、正確にはブラックカードの利用限度額は個別設定で一律の利用限度額設定が無い状態です。

ブラックカードを持っている場合でも無理のあるカード利用をすれば支払いが不可能になりますから、それぞれに合った利用限度額が設定されます。

ブラックカードが取得できる年収の目安と条件

それでは、ブラックカードを取得できる年収の目安や具体的な条件はどのようになっているのかを解説していきます。

必要年収は平均1,000万円~2,000万円

ブラックカードを持つためには年収が重要となり、最低ラインは1,000万円とされています。ブラックカードを持ちたいのであれば、まず年収が1,000万円をこえているかどうかがポイントになってくるでしょう。

しかし、ブラックカードと言ってもさまざまなので、発行元のカード会社によって審査基準は異なります。

ブラックカードでもっともステータスの高いアメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カードになれば2,000万円の年収があれば発行に支障がないとされていますし、年収数百万円の人がブラックカードを取得したなどの話も見られます。

しかし、少ない年収で年会費が数十万円もするブラックカードを持っていても使いこなせるかどうかはわかりません。ブラックカードのコンシェルジュを活用できるくらいの決済額がなければ年会費分の価値を得るのは難しいでしょう。

ブラックカードは年収が高いだけでは持てない

たしかにブラックカードは年収が高いことが求められますが、それだけでは持つことはできません。

ブラックカード=持っている人物のステータスを表します。そのため、現在の職業や資産状況、カードの利用状況などを総合的に判断して「ブラックカードを持つに相応しい人物」とカード会社が認めなければインビテーション(招待)を貰うことはないのです。

なお、年収がどれだけ高かったとしても、犯罪歴があったり社会的に問題があったりする方にはブラックカードの発行はされません。危険人物にブラックカードを渡すことで、カード会社の信用問題に傷が付くことになりかねないからです。

保有資産の多さも条件面で重要

保有資産が多いこともブラックカードを持つために重要です。年収が多くても資産がない・かぎりなくゼロの状況では、ビジネスなどの収入源がなくなったときに経済的な基盤が崩れてしまいます。

そこで保有資産が多くあれば、もしも収入源が途絶えたとしても一気に経済基盤が崩れることはありません。ブラックカードの継続使用をしてもらえると判断されやすいでしょう。

利用実績がなければインビテーション(招待)は貰えない

ブラックカードのインビテーション(招待)を貰うには、まずはプラチナカードの利用実績が求められます。年収や資産がどれだけ多くあったとしても、クレジットカードでの決済がなければブラックカードは持てません。

その他にもプラチナカードをどこで利用しているのかも大切です。ステータス性のあるブラックカードを渡すのに相応しい場所で利用するのが望ましいとされています。

社会的に評価される職業に就いているかも重要

社会的に評価される職業に就いていることも重要なポイントとなります。医師に弁護士をはじめ、会社経営者などの一般的に「立派」と認識される職業に就いていることが求められます。

年収が多かったとしても、社会的な評価が低い職業やグレーゾーンにある方法で収入を得ているような職業ですとブラックカードの招待を貰うのは難しいです。

良好なクレヒスも条件

ブラックカードを持つために、プラチナカードで良好なクレジットヒストリー(クレヒス)を積み上げる必要があります。年収に問題がなく、かつクレヒスが積まれた状態でしたら、カード会社からブラックカードのインビテーション(招待)を貰える可能性が高まるでしょう。

クレジットカードの支払いの延滞・滞納は問題外

まず、クレジットカードの支払いに延滞や滞納がある場合、ブラックカードのインビテーション(招待)を貰えることはありません。

一般ランクのクレジットカードでも支払いトラブルはNGなので、これがブラックカードにもなれば問題外の状態です。

毎月の支払いはしっかりと行うように、日頃から金銭の管理を行うことが大切になります。

キャッシング枠や分割・リボ払いの利用を避ける

ブラックカードは年収が多く、経済力のある人に発行されるのが前提です。

ブラックカードを持とうと思ったらクレジットカードのキャッシング枠を使うのは控えて、ショッピングをしても分割払いやリボ払いを選ばないようにしてください。カード会社がお金に困っているのではないかと疑う可能性も高く、インビテーション(招待)が届かないことになります。

キャッシング枠を利用しない、分割・リボ払いは避けて一括払いにすれば、ブラックカードを発行しても問題のない人物とカード会社から判断されやすくなります。

日本国内で発行される代表的なブラックカード3種類

現在、日本国内で発行されているブラックカードの中で代表的とされるのが以下の3種類です。

・アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード
・ダイナースクラブプレミアムカード
・JCBザ・クラス

これらのブラックカードには公式サイトはありません。具体的にどんな特徴があるのかわからない方も多いかと思いますので、詳しくチェックしていきましょう。

アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード

ブラックカードと言えばアメックスとされるくらいに有名なのが「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」です。日本国内での保有者はかぎりなく少ないため、謎に包まれた部分も多い幻のクレジットカードとなります。

「ブラックカード」との言葉を生み出したのもこちらのカードで、最上位ランクのクレジットカード=券面デザインのブラックという流れのきっかけにもなりました。ステータスも世界でもっとも高いと言って良いでしょう。

「戦車も買える」などの都市伝説もあり、1億円をオーバーする利用限度額の実現も可能とされています。そのため、アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード決済で購入できないものは無いとされるほどです。

年会費:355,000円(税込)
家族カード:無料
ETC:無料(新規発行手数料:850円+税)
申込資格:インビテーション
国際ブランド:アメリカン・エキスプレス
還元率:1.0%
旅行保険:国内・海外ともに最高1億円

主な利用特典

ブラックカードには会員専任のコンシェルジュが付いて、24時間365日体制でサポートを行います。アメックスのコンシェルジュデスクは「NOと言わないサービス」とも言われており、一見さんお断りの老舗店の予約も叶えるなどあらゆる希望に対応します。

その他にもアメックスの提携する航空会社(デルタ、USエアウェイズ、ヴァージン・アトランティック、ノースウェスト)では、予約した座席のクラスからアップグレードも可能です。

たとえばエコノミークラスの予約をした場合、空席があればビジネスクラスやファーストクラスに自動でアップグレードされます。

取得条件

アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カードの入会審査はありません。アメックスからインビテーション(招待)があった場合のみ、取得が実現します。

現時点ではアメックスのプラチナカードを保有してインビテーションが届くのを待つしかないので、どうしてもアメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カードを持ちたい場合はプラチナを手に入れることからはじめてみてください。

実際にインビテーションが届く基準については公表されていませんが、かなりの高額利用者でないと対象にならないとの声もあります。年会費355,000円(税込)を支払えるだけの経済力があり、さらに年間数千万円の決済があればインビテーションが届く可能性は高まってくるでしょう。

ダイナースクラブプレミアムカード

アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カードに次いで有名なブラックカードが、ダイナースクラブのブラックカード「ダイナースクラブプレミアムカード」です。

アメックスのブラックカードと比べると知名度は劣るものの、それでもクレジットカードに詳しい人であればすぐに思いつくほどに有名でしょう。

アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カードと比べたら取得難易度は低いとされていますが、それでもブラックカードである以上簡単に手に入れることはできません。

年会費:133,000円(税込)
家族カード:無料
ETC:無料
申込資格:インビテーション
国際ブランド:ダイナースクラブ
還元率:2.0%
旅行保険:国内・海外ともに最高1億円

主な利用特典

1名分コース料理無料の特典をはじめ、通常では予約の難しい名店の予約を叶える「ごひいき予約」など、24時間365日対応のコンシェルジュに依頼が可能です。

その他にもブランド店を閉店後に貸し切ってのプライベートショッピングにVIPルームでの対応など、お買い物を楽しむ際にも最上の優越感を得られるでしょう。

ポイント還元率2.0%と優れているのも特徴で、貯まったポイントをANAなどの航空マイルに交換も可能です。

取得条件

ダイナースクラブプレミアムカードは自分から申し込むことができず、招待(インビテーション)を貰う必要があります。しかし、取得条件については非公開です。

できることと言えば、ノーマルのダイナースクラブカードを保有して利用することでしょう。そして、利用履歴が良ければインビテーションが届き、良くなければ届かないというだけです。

その他にもダイナースクラブプレミアムでは他のブラックカードと比べてステータスに重きを置く部分があります。インビテーションを貰うには利用金額だけでなく何処で利用したのかの場所も重要になるでしょう。

JCBザ・クラス

日本発のクレジットカードブランド、JCBカードの頂点に位置するのが「JCBザ・クラス」です。

55,000円(税込)の年会費は他のブラックカードと比較すると安めの設定で、国内での加盟店も多いことから高い人気を誇ります。

取得条件は決して簡単ではありませんが、保有する価値は大いにあるでしょう。

年会費:55,000円(税込)
家族カード:無料
ETC:無料
申込資格:20歳以上の安定した収入のある方
国際ブランド:JCB
還元率:0.5%
旅行保険:国内・海外ともに最高1億円

主な利用特典

JCBザ・クラスではダイニング特典が魅力の一つです。1名分コース料理無料の特典をはじめ「ダイニング30」では飲食代金30%オフの特典を受けられます。その他にも「メンバーズセレクション」では、20,000円程度のカタログギフトが1年に1回贈られる特典もあります。

また、JCBカードは東京ディズニーリゾートのオフィシャルカードにもなっていることから関連の特典も多いです。東京ディズニーランド・東京ディズニーシー内のラウンジの利用、ディズニーランドの地図にも載らない幻のレストラン「クラブ33」の利用が抽選で当たる特典もあります。

取得条件

他のブラックカード同様にインビテーション(招待)が必要なので、自分から申し込むことは基本的にできません。

なお、JCBザ・クラスがインビテーションを採用していなかった頃は下記の条件を設定していました。

・年齢40歳以上
・年収1,200万円以上
・勤続年数10年程度~の役員や管理職の方
・JCBカードへの入会歴が3年以上
・年間100万円以上の決済が2年以上

現在はこの条件よりも難易度は下がっているなどの声もありますが、それでも年収面で1,000万円以上は求められるとされています。

その他にも決済金額や利用実績も重視されてくるので、できる限りJCBカードでの利用機会を増やして年間100万円以上の決済をできるようにしてください。

おすすめのブラックカードランキング

まとめ

ブラックカードを持ちたくても、自分で申し込んで手に入れることができません。

まずはインビテーション(招待)を貰うことが大前提となるので、カード会社から「ブラックカードを発行しても良い人物だ」と思われることが重要になります。
年収の最低ラインは1,000万円、カード会社によって求められるラインが2,000万円になる場合もありますが、その他にも下記のポイントが入手の際に求められることもわかったかと思います。

・保有資産の多さ
・十分な利用実績と良好なクレヒス
・社会的に認められる職業に就いているか

クレジットカードの最高峰に位置するブラックカードなので、簡単に手に入れることはできません。しかし、条件を満たせば持てる可能性は十分にあります。

ブラックカードを持ちたいという意思があるのでしたら、発行のためにできることを行っていってください。

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