【賃貸住宅】アパートとマンションの違いは?賃貸住宅の種類や格安物件の探し方を解説

賃貸住宅情報を見ていると、アパート、マンション、テラスハウス、メゾネットなど様々な建物の名称を見かけます。賃貸住宅は大まかには、集合住宅タイプと戸建タイプに分かれますが、建物の形状によって呼び方もそれぞれ変わってきます。

今回、部屋探しをするにあたって、建物の呼び方がわかっていれば希望の賃貸住宅を探す上でも便利です。

賃貸住宅といえば、アパート・マンションを思い浮かべる人も多いでしょうが、実は、選択肢は他にも幅広くあります。

今回は、まずはアパートとマンションはどのように違うのかからご説明して、集合住宅タイプ、戸建てタイプなど幅広い視野で賃貸住宅の種類を解説していきます。

それぞれの要望に合った格安の賃貸住宅を探す参考にしてみて下さいね。

賃貸アパートとマンションの違いは?

賃貸住宅情報ではアパート・マンションという言葉がよく出てきますが、一体アパートとマンションの違いとは何なのでしょうか。

もともとアパートとは、

英語のApartment(アパートメント)という言葉からきており、本来は集合住宅全般を総称する言葉になります。ですから、正確にはアパートとマンションを区別する境界線はないのです。

マンションという言葉が使われるようになったのは、

英語のMansion(マンション)が高級住宅を意味することから、分譲の集合住宅と一般の賃貸アパートを区別するために不動産会社がマンションという言葉を建物につけ始めたことがきっかけです。

バブル時代に多く建ち始めた分譲の集合住宅と区別するためにいつしか、アパート、マンションと大まかに呼び方を変えるようになったのです。

そこで、アパート・マンションの区別は曖昧ではありますが、一般的なイメージとしてご説明しておきましょう。

アパート

主に木造や軽量鉄骨造りの建物で、3、4階建てくらいまでの中・小型の集合住宅をアパートといいます。

一般大衆向けの集合住宅としてアパートという言葉を使う場合もあり、5階建ての団地などでも公団アパートという人もいます。
鉄筋造りでしっかりした建物でも小型であればアパートと呼ぶ場合もあります。

マンション

マンションは5階建て以上の鉄筋コンクリート造りの大型の集合住宅を意味しており、造りがしっかりしていて、高級なイメージを持つ建物に対して使われることが多くなります。

10階建て以上のビルなどは、安い物件であってもマンションと呼ぶ場合もあります。

というように、アパートとマンションの区別は曖昧であるため、通常は集合住宅全体を何となくイメージで、アパート、マンションと使い分けています。

微妙な場合は単に「集合住宅」と呼ぶ場合もあります。

アパート・マンションの名称

さらに、アパート・マンションは、「コーポ」「ハイツ」「レジデンス」「バレス」「メゾン」などという名称で呼ばれるものもあります。

これらは、賃貸住宅や分譲住宅として、入居者の興味をそそり建物に好印象を与えるために、外国語の住宅名称などが付け足されたことによります。

コーポ
cooperative house(コーポレーティブハウス)からきた和製英語で、集合住宅のことをいいます。

ハイツ
heights(ハイツ)は高台や丘を意味していますが、日本では必ずしも高台にあるわけではありません。

レジデンス
residence(レジデンス)は大きな邸宅や官邸のことですが、言葉の響きが好まれて普通の建物名に使われています。

パレス
palace(パレス)はヨーロッパの宮殿やお城のことで、高級感を出すために使われています。

メゾン
maison(メゾン)はフランス語で住宅や家を指す言葉です。

他にも、カーサ、コート、シャトーなどと建物の名称がつきますが、いずれの場合でもあくまでも建物の名称であり、国内では建物の形状よりも雰囲気を重視して使われているので、あまり気にする必要はないでしょう。

2階建ての木造アパートでもパレスとつく場合もありますし、13階建てのビルにコーポという名前がつくこともあります。一概に名称だけでは建物の構造は判断できないものです。

※もちろん、建物名が気に入ったことがきっかけで部屋を見たくなる場合もあるでしょう。あるいは、建物や部屋は気にいったけど建物名が好きになれず気がすすまないこともあるかもしれません。

建物の構造を理解しておこう

アパート・マンションでは、上述したように名称だけでは建物の造りが正確にはわからないものです。

そこで、建物の構造にはどのような種類があるのかを理解しておけば、賃貸住宅情報を見た時に実際の造りをある程度イメージすることができます。

賃貸住宅情報では、必ず建物の構造が表記されてあります。

木造
2,3階建ての小型の集合住宅や、古いアパートなどに多いのが木造の建物です。
木造は比較的に耐性や防音効果が低い傾向にあり、家賃も割安である物件が多くなります。

確かに、耐性は弱いのですが、素材としては天然の木を使うため湿気を吸収し長持ちする素材でもあります。歴史的木造建造物の法隆寺は築1,300年です。

鉄骨
鉄骨は、軽量鉄骨と重量鉄骨の2種類があります。
軽量鉄骨はいわゆるプレハブ造りの建物、重量鉄骨は厚みのある鉄骨や素材を使った建物になります。
同じ鉄骨でも重量鉄骨の方が耐震性や防音性などは高くなります。

RC
RCは鉄筋コンクリートのことを指し、5階建て以上のマンションに多い建築構造です。

一般的には耐性、防音性がかなり高い構造となります。近隣の音が気になる人はRCがいいでしょう。
地震が起きた時でも揺れを感じにくいのもRCの特徴です。

SRC
SRCは鉄筋コンクリートに鉄骨を組み合わせた材料になります。

鉄骨のしなやかさと鉄筋コンクリートの強さを兼ね備えた構造で、最も耐性が高い建物だといわれています。
耐震性に優れ、防音性も高いことから高層オフィスビルなど商業施設などでも使われている建築構造です。

一般的には、
木造→鉄骨→RC→SRCという順番に家賃は高くなる傾向にあります。

賃貸住宅の種類

 

賃貸住宅といえば、とくに一人暮らしの人であれば、アパート・マンションを思い浮かべる人が多いと思いますが、実際に賃貸住宅にはどんな種類の物件があるのでしょうか。

賃貸住宅として見る物件は意外とアパート・マンション以外に様々なタイプを探すことができるのです。
どんな種類があるのかをご紹介していきましょう。

アパート・マンション

賃貸住宅の代表的な居住形態です。これまでご説明してきたように2階建て~10階建て以上の集合住宅の1世帯を賃貸するものをいいます。

アパート・マンションは選べる物件も非常に多く、新しい物件、古い物件、家賃が安い物件、駅に近い物件など要望に合ったものが探しやすいというメリットがあります。ワンルームだけの小さな部屋も多いことが特徴です。

反面、あくまでも集合住宅であるため、その他入居者とのトラブルがあったり、騒音に悩まされたりするリスクがあります。

ロフト

アパート・マンションでもロフト型というのを聞いたことがあると思います。

ロフト型のアパート・マンションとは、天井の高い部屋の中に中2階が設置してある住宅のことをいいます。基本的にはハシゴが設置してあるタイプが多くなります。

2,3畳程度の小さなスペースにはなるのですが、寝室や読書スペースなどとして使うことができます。

メゾネット

メゾネットは、アパート・マンションの1階と2階部分が階段で繋がれている住居をいいます。2階建ての住居が横並びになった場合は、タウンハウスやテラスハウスと呼ばれることもあります。

5階の玄関部分にキッチン・浴室があって、階段を上って6階部分に行くと別の部屋があるタイプのものです。ロフトとは違い、室内が完全な2階建てになっているのが特徴です。

※アパート・マンションの賃貸情報はこちら

戸建住宅

貸屋、借家のことで、通常の一軒家を賃貸として借りれる住宅のことを言います。オーナー側から見れば「貸家」、入居者側から見れば「借家」と呼びます。

独身者や少人数世帯などで見逃しがちなのが、この戸建住宅です。戸建住宅は、確かに主要地域の駅近辺などで探すのは難しいのですが、ちょっと駅から離れたりすれば意外といい物件を探すことができます。

周辺の環境にもよりますが、アパート・マンションに比べると近隣の音などが気にならず、完全にプライベートなスペースが確保できるというメリットがあります。

ただ、どうしても2LDK以上の間取りが多くなるので独身者には部屋が多すぎる、と思う人も多いでしょう。

戸建住宅は一階建ての平屋と、2階建ての戸建てに分かれ、ごく稀に3階建てや地下・屋根裏部屋がついているものもあります。

タウンハウス

昔は長屋とも呼ばれていたもので、一戸建てタイプの住居が横に並んでくっついている住宅のことです。

緑地や庭や公園などを入居者全体で共有するため、集合住宅の要素も含まれた戸建タイプになります。

左右の住宅とは壁で繋がっているために、一般の戸建て住宅よりは騒音などが気になる可能性はあります。ただ、上下に住宅がないので、集合住宅よりは快適だということで好まれています。

テラスハウス

テラスハウスは、タウンハウスの独立性が高くなったもので、庭や緑地スペースなどが完全に個別に仕切られたものをいいます。

テラスハウスとタウンハウスの境界線はやや曖昧であり、混同されている場合も多々あります。

両者とも、新しいタイプの住居であることから新築に近い物件も多くなります。駐車場が玄関の前に完備されてある物件が多いことも特徴です。

※戸建住宅の賃貸情報はこちら。

シェアハウス

そして、全く新しい住居形態として最近注目されているのが、シェアハウスです。シェアハウスとは大き目の戸建てなどを複数人で分け合って住むことを言います。商業施設や古い公共施設などを住宅用に改造されたものもあります。

シェアハウスは、現時点ではまだ日本では普及し始めたばかりなので、専門のポータルサイトにて取り扱う物件となります。他の入居者との共有にはなりますが、キッチンやリビングなどの広いスペースを住居として使える点や、敷金・礼金なしの物件が多く家賃が安いことも魅力になっています。

家具家電付き、女性専用、シングルマザー用、ファミリー用、学生専用などと要望に合ったシェアハウスを探すことができます。プライベートを重視したい人には向いていませんが、共通した趣味や家族構成などきっかけに他の入居者とのコミュニケーションが楽しめる点にメリットがあります。

※シェアハウスの賃貸情報はこちら。

併用住宅

併用住宅とは、事務所や店舗、倉庫、商業用施設等と住居が一体となった住宅のことをいいます。

賃貸住宅を探す人は、「アパート・マンション」あるいは「戸建て」とい項目で部屋を探すのが一般的です。そこで、ぜひ、見ておきたいのが併用住宅の賃貸情報です。

別に併用住宅に住んだからといって、必ずしも何かビジネスを始めなければならないわけではありません。(中には住居のみはNGの場合もある)古い倉庫や事務所の併用住宅などで家賃が安いものを探すことができます。

また、倉庫や事務所、店舗などを住宅用にリノベーションした物件もあります。将来的に副業として何かビジネスを始めたい方にもおすすめの賃貸方法です。

倉庫やガレージを住居にした物件の紹介はこちら。

DIY可能な賃貸物件

最近では、古いアパートやマンション、戸建てなどで入居者が好きなようにリフォームできる賃貸住宅が出始めています。まだ、そのような物件は少ないので地域によっては探すのが難しいかもしれませんが、希望のエリアで検索してみるといいでしょう。

もともとリフォームが必要な住居が賃貸されている場合が多いので、家賃が割安であること、そして好きなように部屋をアレンジできることが大きなメリットです。

公営住宅

応募資格が限定されていて、競争率が高いから無理だと思われがちな公営住宅も、実は見逃しがちな賃貸住宅の1つです。

公営住宅とは、国や地方自治体が主に低額所得者を対象として、非常に割安な賃料で貸し出す住宅のことを言います。その代表的なものに公営団地などがあります。

市営、県営、国営など運営する公的機関は異なりますが、単身向け、家族向け、高齢者向けなどの住宅があり、原則として低所得であることが条件となっています。

各自治体によって、申し込み条件や資格は異なりますので、一度調べておくといいでしょう。だめもとで申し込んでおいて、3年後に入居が決まったなどという話も聞きます。

※東京都の都営住宅の募集要項を参考にしてみて下さい。

家賃と初期費用の注意点

賃貸住宅情報では家賃や初期費用が記載してあります。それぞれの注意点を解説いたします。

家賃

家賃は月々に支払う賃料のことです。家賃は毎月必ず支払う支出ですから、3千円違っただけでも年間で考えると大きな額になってしまいます。それが2年、3年、5年と続けば尚更のことです。

毎月に支払う賃料にプラス共益費や管理費が追加される場合があります。駐車場代や駐輪場代が無料か有料か、家賃以外にかかる費用がないかどうかを確認するようにして下さい。

また、選ぶ電気・ガスの設備によって家賃が安くとも月々の光熱費の支出が割高になる可能性もあります。

※自分に合った電気・ガス設備の選び方はこちら。

初期費用

初期費用は、最初の賃貸契約の際に支払う費用のことを言います。

敷金、礼金、仲介手数料、その他カギ交換費用など物件によって初期費用の内訳は大きく異なります。とくに、注意するのが礼金です。礼金は退去時に戻ってこない費用となりますので、できるだけ礼金ゼロ円の物件を探すようにしましょう。

ただ、敷金礼金がゼロ円の物件であっても、その他の費用が高くかかる場合もあります。必ずお得だというわけではないので注意して下さい。

※敷金・礼金ゼロゼロ物件の注意点についてはこちら。

格安物件の探し方

それでは、最後に格安物件を探すポイントをご紹介していきます。

ピーク時を避ける!

まず、格安物件を探すためには、できるだけ引っ越しピーク時を避けることです。3月4月が年間で最も引っ越しニーズが高い時期になります。

状況によっては4月まで5月まで、あるいは3月中には引っ越しをしなければならない人も多いかもしれません。できるだけ後半に探した方が、オーナーや不動産会社にも焦り(空室のままかも!)が出てくるので、良い条件で賃貸契約が結べる可能性が高くなります。

即決はNG!

どんなにいい条件でも、基本的に即決はNGです。

仮に不満がないとしても、どこかしら気になる点を挙げて、決断を迷っているフリをしてみましょう。良い条件を不動産の方から交渉してくる場合もあります。

デメリットをメリットに!

いざ部屋を探す時には、一般的に好まれる条件通りに部屋を探しても、そのような物件は比較的に家賃が高い傾向にあります。

むしろ他人にとってデメリットとなりがちな要素が、自分にとってメリットとなる場合があります。多くの人が回避しがちな条件を逆手にとって部屋を探してみると良い物件に出会えることがあります。

例)

線路沿いや踏切り近辺→電車の音や振動がデメリットになりやすい→家賃が安い→人の生活音は気になるが電車の音は全く気にならない人には好条件となる

駅から徒歩30分以上(バス停も遠い)→交通の便が悪く空室が埋まりにくい→家賃が安い→バイクや車を使う人は駅までの距離は全く関係ないので好条件となる

郊外になるので不便→交通の便や生活環境が不便→家賃が安い→多少不便でもプライベートな空間を重視したい人は戸建てが格安で借りれる

など・・・

おすすめの賃貸物件情報として空き家バンクを活用するのも1つの方法です。空き家バンクは郊外の物件が多くなりますが、今、国の政策として地方創生が強化されており、補助金が出る物件や非常にお得な格安物件を探すことができます。

※空き家バンクは売買物件が多くなりますが、賃貸でも探すことができます。それぞれ地域の情報を調べてみましょう。

※部屋探しで成功するポイント10選も参考にしてみて下さい!

まとめ

 

 

今回は賃貸住宅情報として、

  • アパートとマンションの違い
  • アパートとマンションの名称
  • 賃貸住宅の種類
  • 家賃と初期費用の注意点
  • 格安物件の探し方

について解説いたしました。思ったよりも賃貸住宅は様々な種類から選べることがわかりました。

近年では、人口減少、とくに若手世代の減少が危惧されています。不動産の賃貸事情は数年前に比べると非常に困難な状況にあるといわれ、一方では空き家の増加が問題になっています。

ある意味、今現在は、不動産市場は買い手市場であるとも見ることができます。(地域にもよりますが)空室期間が長くなるよりはということで、入居者に有利な条件で賃貸契約ができるチャンスでもあります。

あえて、人気がなさそうな物件を選んで交渉してみるのも1つの方法です。ただ、その際には安物買いの銭失いにならないように、その住まいの価値をしっかりリサーチしておきましょう。

今回の記事を快適な部屋探しの情報としてお役立て頂ければ幸いです。

 

 

 

 

 

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