【必読】投資信託をはじめる前に知っておきたいデメリットとリスク

「投資信託はリスクが少ない」

数多くある投資の中でも確かにリスクやデメリットの少ない投資の一つとも言えます。

しかし、全くデメリットが無いわけではありませんし、もちろんリスクもあります。このことを勘違いすると大きく損失を出してしまうこともあります。

今回は、そのような投資信託のデメリットについて中心に解説して行き、その回避法なども合わせて解説します。投資信託を始めようと迷っている方は是非とも参考にしてみてくださいね。

投資信託にも弱点はある。投資信託のデメリット3つ

投資信託は手軽に投資を始める事ができることから、初心者の方や長期間の投資をしたいと考えている方には特に人気の手法です。そのメリットは非常に多く、専門用語を把握したり、難しい売買タイミングの見極めも必要ありません。

少額から始められることもあり、銀行や証券会社を始めとした様々な企業が、独自の商品を作りしのぎを削りあう状況が続いています。このように段々と浸透してきた投資信託ですがデメリットが全く無いということもありません。

投資信託にもデメリットもあり、これを事前に知っておかないとあとで利益が出ずに投資金額がむしろ減ってしまったということになりかねません。まずは、投資信託のデメリットについて確認しておきましょう。

とにかく手数料が高い

投資信託の最大のデメリットはやはり、手数料の高さにあります。投資信託は簡単に言えば、資産運用のプロに自分の資金を預けて資産を代わりに運用してもらうという投資方法です。ですので、依頼した分の報酬としての手数料がかかります。

この手数料も依頼した分の報酬としての金額以外にも様々なものが入ってきます。利益が出れば手数料は仕方がないと思うかもしれません。しかし、投資信託を取り扱っている機関によって手数料には大きく差が出るのです。

例えば、購入する際にかかる販売手数料や解約時にかかる費用などは、無料というところもあれば3%以上取られるところもあります。信託報酬に関しても0.2~2%と金額にはかなりのバラツキがあるのです。

こうなると短期間では問題にはならないかもしれません。しかし、投資信託はそもそも長期間を前提とした投資方法ですので、手数料の差が利益にも大きく関わってきます。1~2年単位ではなく、10年単位で考えるともらえる金額に差があるのが分かるかと思います。

また、手数料はそもそも運用成績に関係あるわけではなく、商品を販売している会社が決定しているため、手数料が高いからより儲かるというものではありません。勧められたままに投資信託を初めて大損するという方も多くいます。

 

重要なことは手数料の高さと運用成績は比例しないということです。事前にある程度調べる必要があります。運用成績を確認しつつ、自分が納得できる程度の手数料を支払ってお願いするという考え方が重要です

 

受け渡しまでの時間が長い

投資信託は他の投資などに比べると購入して売却したからの現金化されるまでが、長い傾向にあります。例えば株式投資の場合は株を購入した後に売却すると現金化されて、次の投資や現金を引き出すことも可能です。

しかし、投資信託の場合はそうは行きません。多くの投資先に投資をしていることや自分自身で投資をしているわけではないため、どうしても現金化するのには時間がかかります。金融機関によって時間もまばらです。

 

売却時の引き出しなどは、指定口座のへの出金手続きが必要になり、当日中に申請が通って銀行口座へ入金されるということはありません。早くても1週間程度、長い場合は2週間程度はかかります。

 

現金がいざという時に必要になることはありますが、投資信託に預けている場合はすぐに引き出すことはまず、難しいのです。投資信託自体が引き出すことを想定して作られていないため、これも当然といえるかもしれませんね。

なお、商品や金融機関によって売却申込みを締め切る時間が異なるため、午後に売却申込みを行った場合は、翌日以降の注文扱いとなります。

元本保証がないから損をすることもある

投資信託は前述の通り、長期間運用することが前提の金融商品な上に売却後の現金引き出しには時間がかかる投資です。つまり、他の投資でいうところのロスカットの見極めが難しいと言ってもいいでしょう。

短期間で見る必要はないため、短期的な損は仕方がないということもわかりますが、それでもなるべく損はしたくはないものです。これに関しては長い間保有しておき、運用成績と見比べながらじっくり考えるのが最適です。

また、自分自身で触れることが殆どないため忘れがちですが、投資の共通項目として元本保証などはありません。購入後いきなりマイナスになるなんてこともよくあります。そのまま下がり続けるということも考えられます。

 

どれだけ、自分が投資に介入しないからと言ってもリスクが無くなるということはありえません。投資の最低限の知識を身につけてから、自分で管理をするという感覚が大切です。

 

こんなにある投資信託の手数料一覧

投資信託に手数料は必要不可欠

投資信託と切っても切り離せないのが、やはり手数料です。前述の通り、信託手数料は金融機関によってバラバラであり、高いからといって利益につながるとも限りません。これらの信託報酬を正しく知ることが投資信託を選ぶ上では非常に大切です。

販売手数料

販売手数料は正確には「販売買付手数料」といい、投資信託を購入する際に必要になる手数料のことを指します。簡単に言えば、投資信託を買ってきてもらう手数料のことです。株の売買手数料と基本は同じです。

これは支払いが購入時の1回のみで、「投資家に商品の説明をすることへの対価」という名目で徴収されます。これに関してはあまり気にしなくても問題ないでしょう。しかし、購入前には投資商品のことを調べるのは必須です。

購入価格は1~3%ほどが相場となっています。結構しますが、現在多くの金融機関「ノーロード投信」を始めており、特定の条件や販売会社によっては販売買付手数料が無料の商品も登場しています。

 

長期間の投資が前提となる投資信託において、手数料はなるべく抑えるのが鉄則です。そのため、ノーロード投信を利用するのは最善の手と言ってもいいでしょう。特に気に留めず、そのまま契約してしまえば数十万円単位の差が付きます。

 

投資商品次第ではありますが、可能ならばノーロード投信を前提として購入することをおすすめします。削れる所はなるべく削りましょう。

 信託報酬・監査報酬

おそらく、投資信託で最も費用がかかるのが信託報酬です。運用を任せているのであまり大きくは言えませんが、長期間になるともっと安くならないものかと考えてしまいます。しかも一度決まっている信託報酬が下がることはありえません。

つまり、一番始めに購入する時に信託報酬が高いものを選んでしまうと、安い投資信託を選んだ場合に比べて10年単位で考えると数百万単位の損失になることも十分にありえるのです。恐ろしいですね。

管理手数料の中には「信託報酬」と「監査報酬」の2種類が存在しています。「信託報酬」は、投資信託を実際に運用している会社に払う管理手数料のことでこの金額を販売会社、運用会社、受託会社に分割して支払います。

「監査報酬」は、投資信託の決算ごとにうける会計監査に必要な費用のこよで、会計監査法人に支払います。このように投資信託を運用している会社だけに支払うわけではなく、多くの会社が報酬を分配して支払う仕組みになっています。

そのため、必然的に管理手数料は膨らみやすくなるのです。管理手数料を支払うタイミングは売買時にではなく、投資信託を保有している限り支払います。数十年払い続ける必要のある費用です。

もちろん長期に慣ればなるほど資金も増えているため、高額になっていきます。最も利益に影響を与えると言っても過言ではありません。管理手数料としての相場は、純資産総額に対して年0.5%~3%程度です。

こうしてみるとかなりの開きがありますね。0.5%と3%と言ったら大違いです。毎日自動的に管理手数料は引かれているため、自分で支払っているという感覚も薄くなりがちなのも注意が必要なポイントです。

 

信託財産留保額

信託財産留保額は、投資信託を解約する際にかかる費用のことでどこかに支払うということではありません。

投資信託を解約する場合は株のように簡単に売却できるわけではありません。新たな現金の調達に資産配分の組み換えなど、様々な問題が発生します。これを購入する人が負担することは不公平なため、解約側が負担する仕組みなっているのです。

支払のタイミングは解約の1回だけで、価格の0.1~0.5%程度になっており、無料の商品も多くなってきています。条件次第では有料の商品も無料になることもあります。

この手数料は比較的無料な商品も多く、一定期間以上の保有で無料になることからそこまで気にしなくてもいいかもしれません。ただし、有料の場合は0.5%は長期間運用していた場合は重たいので注意が必要です。

なるべくならば、無料のものを中心に選んで見るといいかもしれません。これらの手数料で最低で0.5%~6.5%までのレンジがあります。販売手数料などは一回だけですが、信託報酬は安く抑えるのが基本です。

発生するコストには注目しておき、比較することが確実な投資信託をすることへの近道と言えるでしょう。

投資信託のリスクに関しても知っておきましょう

投資信託のリスクはどのようなものがあるのか

投資信託は複数の商品を組み合わせたいわばパッケージのようなものです。分散が出来る代わりにその分リスクもあります。市場の金利の上下や為替の変動などは投資信託にもかなり影響があります。

投資信託の多くは海外の債券や株式なども購入するため、金利変動や為替に変動がありレートが変わった場合は大きく下げることも珍しくはありません。

また、当然のことですが価格は常に変動します。一定の価格で動くということは基本的にありません。絶えず値動きを繰り返しているため、運用時に値上がりした場合は利益がでますが、下がれば損することもあります。

この時にどの程度損をするかによっては、投資信託の基準価格や分配金に大きな影響が出ます。また、信用リスクというものもあります。国債や社債を発行している企業が、資金繰りが悪化して返済できないなどのリスクです。

債券乗り払や元本の償還がされない場合は、投資信託は大打撃を受けます。特に海外の政治情勢や経済状況によっては信用リスクが高くなることも多く、企業の財政状態によっても回収が難しくなることもあります。

そして、流動性リスクというものもあります。前述の通り投資信託は不動産投資と同じように流動性、つまりはすぐに売却して現金に変えるということはできません。売りたい時に売ることは出来ないのです。

急に現金が必要になった場合や、利益を確定したいときなどには投資信託を売れない場合は大きなデメリットになります。

投資信託のリスクを回避するにはどうすればいいか

投資信託のリスクを回避するには大きく分けて3つあり、投資先の種類を分散投資すること、細かく投資をすること、長期間保有することです。

それぞれを見ていくと、投資信託はもともと様々な投資商品を組み合わせたパッケージ商品です。そのため、ある程度の分散は出来ていますがファンドによっては株式だけや海外商品のみを集めたものもあります。

こういった場合は、国内株、外国債券など投資先の商品を分散投資することでリスクを減らすことができます。

また、一度にまとまった金額を投資すると次に暴落している何てこともよくあります。そうならないためにも細かく投資をすることがリスクを減らせる最適な方法です。オススメは「積立投資」です。

積立投資ならば、金額も数千円から積み立てられますし、投資期間も長くなり平均購入単価を下げることで分散して投資できるのでリスクも減らせます。

最後に長期間投資をすることです。長期間投資は何度も申し上げている通り、投資信託の基本的な考え方です。値動きに一喜一憂することもありませんし、複利運用で大きな利益を上げることが出来ますのでリスクヘッジにもなります。

投資信託のメリット

運用をプロに任せることができて、非常に楽

まずは、投資信託のメリットについてですが、複数ある中でも一番は任せられることです。手数料はかかりますが複雑で面倒な投資をしなくていいことを考慮すると破格とも言え得る価格かもしれません。

複数の投資先を個人で管理しようとすると、どうしても手間も時間もかかります。はじめての投資ならば特に投資先を複数に分けたことによってかえって損失が増えるなんてこともありえます。

増やすつもりがわざわざ資金を市場に提供していた。という結果に繋がりかねません。流石にそれは本末転倒なので、リスクを考慮するなら資産運用のプロに任せるのが、自分でやるよりも投資資金を守りながらコツコツ増やす近道です。

手軽に分散投資ができてリスクが軽減できる

手軽に分散投資が出来るのも良い点です。株式やFXなどではどうしても分散投資は難しいもので、そうなるとリスクも必然的に上がってきます。投資信託ならばポートフォリオを組めるため手軽に分散投資でリスクを下げられます。

ただし、ファンドによっては株式で固めたり、外国商品で固めるものもあります。その点には注意する必要があります。

元手金が無くても少額から積み立てで始められる

投資にはある程度の元手となる資金が必要不可欠です。しかし、投資信託の場合はそれらがなくても問題ありません。月々数千円から貯めることができれば、リスクも大幅に減らせますし初めるのにも最適です。

投資信託で損をしないためには

とりあえず銀行に行くということはしない

投資信託で損をしないには、とりあえずという考え方をまずはやめましょう。一番身近なところで投資信託を売っているのは銀行ですが、前述した信託報酬や運用実績を必ず確認しましょう。

これをしない限りは、投資信託をしたところですぐに損失を出してしまいます。そうなった場合は資産を増やすどころか反対に減らす結果になることでしょう。

長期間保有してすぐに売却しない

投資をしていると自分の持っている資産が暴落したり、急騰したりすることがよくあります。しかし、その時に一喜一憂して売却していては投資信託の良いところを享受することができません。

売りたい気持ちもわかりますが、投資信託の基本は長期保有ですので可能な限り持ち続けることが肝心です。

まとめ

ここまで投資信託のデメリットとその回避方法について紹介してきました。投資信託は手軽に始められる一方で、間違った選択をしてもすぐには現金に戻せないという欠点もあります。

重要なことは購入前に決して慌てず、自分自身の眼で確認して決めることです。決して誘われたからという理由で入ってはいけません。手数料を多めに取られて大損することになってしまいます。

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